【鈴鹿】異次元の雲母峰を激登
Posted: 2017年1月20日(金) 11:57
【 日 付 】2017年1月18日(水)
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】水沢貯水池8:30>独標尾根>雲母峰Ⅱ峰12:30>往路>水沢貯水池
大寒波が止んで一日おいた1月18日(水)は絶好のお天気だったので例年のように藤原岳スキーツアーに挑戦すべく出かけた。平日の朝渋滞を避けるべく6時半に鈴鹿の自宅を出てミルクロードに入り小山田温泉病院を過ぎて堂ヶ山町に入ると大渋滞に巻き込まれた。ノーマルタイヤのままノコノコ出てきた車が道を塞いでいるのだろう。全くいい迷惑だ。仕方なく一本西の306号線に乗り換える。
ヤマギシ農場の前を通って306号線に向かうと一面の雪景色で正月に行った木曽スキーの時より雪が多い。何と皮肉なことだろう。
306号線も最初は良かったが、水沢町を過ぎるとこちらも大渋滞。これでは藤原町まで行くのは不可能なのでUターンして近くの山に登ることにした。
宮妻キャンプ場に向かって水沢町を走っていくと完全な雪国状態。前方に見える鎌尾根もアルプス状態だ。 宮妻口まで来ると林道に入って50mほどで轍が消えその先は深雪に埋まっていた。スタッドレスタイヤを付けていてもFFのフィットでは進めそうにない。どうしたものか思案して雲母峰に登ってみることにした。東海自然歩道の方に車を回してみるとこちらも進むのは難しそうだったので宮妻口に戻って取り付けそうなところがないか歩いて探ってみた。(8:30)
水沢貯水池の方へ行ってみるとその横から植林帯の中へ入っていけるようになっていた。ダメ元で植林帯の中を登って行くが、ワカンを持ってこなかったので容赦なく足が雪に沈む。雪質は既に解け始めて重くなっている。ズボッ、ズボッと一歩一歩登るが、10m登るだけでもへこたれそうになる。この繰り返しを後何十回、何百回すればいいのだろう。1時間登ってみても稼いだ高度は150mほど。この調子では山頂まで5時間以上かかる計算なのでその前に潰れることは必至だ。
植林帯の傾斜がきつくなり上方が開けて青空が見えてきた。とにかく尾根に出てみよう。
痩せた細い尾根に出ると左手に入道ヶ岳が見えた。考えてみれば椿神社に車を止めて北尾根から入道ヶ岳に登る方が楽だったかもしれないが、今さら遅い。さて、こちらの尾根には鹿たちが残したトレースが続いていた。鹿のトレースでも何もないよりはずっと楽でありがたく使わせてもらった。
尾根が広がり急な斜面を詰めたら本尾根に出た。たぶん独標尾根登山道に出たのだろう。この尾根は一度しか登ったことがないので記憶がない。尾根からは雪に覆われた伊勢平野と輝く伊勢湾が見渡せた。
独標のひとつ手前のピークが近づくと鹿さん達は尾根を外れて山腹をトラバースしていた。ここからは一人ラッセルでトレースを刻む。ペースはぐっと落ちて本当にギブアップしたくなる。
天気が良くて尾根の展望も効くのが救いだ。 樹間にⅡ峰のカタパルトが白く見えた。パラグライダーの発射台に使われるところだ。
雪は更に深くなり行く手を塞ぐ。
11時50分、何とか独標にたどり着いた。展望は良くないが、鎌ヶ岳が本場アルプスのようにキリっとした姿を見せつけていた。 少し下って最後の登り返しが長く感じる。相変わらずのズボズボを続けていくと先が見えてきた。
12時30分、雲母峰Ⅱ峰に着いた。登り始めて4時間、殆ど休みも取らなかった。鹿さんトレースのお蔭で頂上に立てた。
鎌と御在所の間には雨乞岳が白く輝いていた。
釈迦ヶ岳も雪をかぶって引き締まって見える。
パラグライダーの発射台に使われる東斜面は開けていて展望抜群だ。伊勢平野は四日市市街まで真っ白になっている。 ここが雲母峰とは信じられないような光景だ。もう十分、本峰は展望もないからここで引き返そう。 ハンバーガーとおにぎりで昼食を済ませたら往路を引き返して下山した。雪山の下山は簡単。何も考えずに柔らかな雪の感触を楽しみながら戯れるように下るだけだ。4時間かかったルートもたった1時間半で下山できた。
今日は番狂わせで登頂のあてもなく雲母峰に登ったが、鹿さんトレースのお蔭でピークを踏めた。おそらく二度と経験できないような異次元の雲母峰だった。
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】水沢貯水池8:30>独標尾根>雲母峰Ⅱ峰12:30>往路>水沢貯水池
大寒波が止んで一日おいた1月18日(水)は絶好のお天気だったので例年のように藤原岳スキーツアーに挑戦すべく出かけた。平日の朝渋滞を避けるべく6時半に鈴鹿の自宅を出てミルクロードに入り小山田温泉病院を過ぎて堂ヶ山町に入ると大渋滞に巻き込まれた。ノーマルタイヤのままノコノコ出てきた車が道を塞いでいるのだろう。全くいい迷惑だ。仕方なく一本西の306号線に乗り換える。
ヤマギシ農場の前を通って306号線に向かうと一面の雪景色で正月に行った木曽スキーの時より雪が多い。何と皮肉なことだろう。
306号線も最初は良かったが、水沢町を過ぎるとこちらも大渋滞。これでは藤原町まで行くのは不可能なのでUターンして近くの山に登ることにした。
宮妻キャンプ場に向かって水沢町を走っていくと完全な雪国状態。前方に見える鎌尾根もアルプス状態だ。 宮妻口まで来ると林道に入って50mほどで轍が消えその先は深雪に埋まっていた。スタッドレスタイヤを付けていてもFFのフィットでは進めそうにない。どうしたものか思案して雲母峰に登ってみることにした。東海自然歩道の方に車を回してみるとこちらも進むのは難しそうだったので宮妻口に戻って取り付けそうなところがないか歩いて探ってみた。(8:30)
水沢貯水池の方へ行ってみるとその横から植林帯の中へ入っていけるようになっていた。ダメ元で植林帯の中を登って行くが、ワカンを持ってこなかったので容赦なく足が雪に沈む。雪質は既に解け始めて重くなっている。ズボッ、ズボッと一歩一歩登るが、10m登るだけでもへこたれそうになる。この繰り返しを後何十回、何百回すればいいのだろう。1時間登ってみても稼いだ高度は150mほど。この調子では山頂まで5時間以上かかる計算なのでその前に潰れることは必至だ。
植林帯の傾斜がきつくなり上方が開けて青空が見えてきた。とにかく尾根に出てみよう。
痩せた細い尾根に出ると左手に入道ヶ岳が見えた。考えてみれば椿神社に車を止めて北尾根から入道ヶ岳に登る方が楽だったかもしれないが、今さら遅い。さて、こちらの尾根には鹿たちが残したトレースが続いていた。鹿のトレースでも何もないよりはずっと楽でありがたく使わせてもらった。
尾根が広がり急な斜面を詰めたら本尾根に出た。たぶん独標尾根登山道に出たのだろう。この尾根は一度しか登ったことがないので記憶がない。尾根からは雪に覆われた伊勢平野と輝く伊勢湾が見渡せた。
独標のひとつ手前のピークが近づくと鹿さん達は尾根を外れて山腹をトラバースしていた。ここからは一人ラッセルでトレースを刻む。ペースはぐっと落ちて本当にギブアップしたくなる。
天気が良くて尾根の展望も効くのが救いだ。 樹間にⅡ峰のカタパルトが白く見えた。パラグライダーの発射台に使われるところだ。
雪は更に深くなり行く手を塞ぐ。
11時50分、何とか独標にたどり着いた。展望は良くないが、鎌ヶ岳が本場アルプスのようにキリっとした姿を見せつけていた。 少し下って最後の登り返しが長く感じる。相変わらずのズボズボを続けていくと先が見えてきた。
12時30分、雲母峰Ⅱ峰に着いた。登り始めて4時間、殆ど休みも取らなかった。鹿さんトレースのお蔭で頂上に立てた。
鎌と御在所の間には雨乞岳が白く輝いていた。
釈迦ヶ岳も雪をかぶって引き締まって見える。
パラグライダーの発射台に使われる東斜面は開けていて展望抜群だ。伊勢平野は四日市市街まで真っ白になっている。 ここが雲母峰とは信じられないような光景だ。もう十分、本峰は展望もないからここで引き返そう。 ハンバーガーとおにぎりで昼食を済ませたら往路を引き返して下山した。雪山の下山は簡単。何も考えずに柔らかな雪の感触を楽しみながら戯れるように下るだけだ。4時間かかったルートもたった1時間半で下山できた。
今日は番狂わせで登頂のあてもなく雲母峰に登ったが、鹿さんトレースのお蔭でピークを踏めた。おそらく二度と経験できないような異次元の雲母峰だった。