【若狭】トチとカツラのワンダーランドから庄部谷山へ
Posted: 2011年7月18日(月) 21:47
【日 付】2011年7月17日(日)
【山 域】若狭 庄部谷山周辺
【天 候】晴れ
【コース】関電施設7:31---8:19甲森谷出合8:29---9:09トチとカツラのワンダーランド9:32---
10:00トタテ出合---10:16三俣10:34---11:48 Ca850mピーク12:59---13:33庄部谷山
13:48---14:33鉄塔---15:05駐車地
今年はどうも沢へのモチベーションか上がらない。さりとてクソ暑い尾根歩きをやろうという気は毛頭ない。
水の中を適当に歩いて、涼しいブナの木陰でのんびりできる山。と来ればこの山を置いて他にはないのだ。
いつもの如く、関電の取水施設に車を止めて林道を歩き出した。関西屈指の鉄塔巡視路に入る。横谷川の
渓谷沿いに付けられたこの巡視路は何度来ても楽しいところだ。しばらく雨が降っていないせいか水量は少
ない。その割に、いつもなら水に入らず歩けたはずの道が水没していたのは、流れが変わったのだろうか。
甲森谷の出合にも見慣れない土砂の堆積があった。梅雨の大雨の影響か、それとも去年発生したものなの
か。
甲森谷へ入ると、やや荒れが目立つ。サワグルミやトチの太い枝があちこちで折れていた。
シャラシャラと穏やかに流れる水と美しい樹林の佇まいが何とも言えない心地良さを醸し出していたのだが、
いささか残念である。
こうなると気になるのは「トチとカツラのワンダーランド」。2年振りの訪問だが変わらぬ姿で迎えてくれるだろ
うか。
心配は杞憂だった。トチとカツラの巨樹が立ち並ぶ甲森谷の別天地は健在だった。
ここへ来るのは何度目だろう。もう今更新たな驚きはないが、確実に癒してくれる静けさを湛えた神秘的な森
の姿がここにはある。
美浜の海岸から直線距離にしてわずか10キロ足らず。標高450mばかりの里山の谷合いにこれほどの森が
残されているのは奇跡と言うしかないだろう。
[attachment=4]P1020717_1.JPG[/attachment]
[attachment=3]P1020732_1.JPG[/attachment]
大産石室の滝を直登して5m滝を左から巻けば、右からトタテ(谷名)が合流、出合の奥には2段8m滝が見え
る。ここは2年前の公開オフで調子に乗り過ぎて沢歩きから沢登りになりかけ、軌道修正して尾根に取り付い
た地点だ。
[attachment=2]P1020758_1.JPG[/attachment]
下段の斜瀑は簡単に上がり、上段を窺う。今日の水量なら中央突破もできそうだが、万全を期して右の岩壁
からトラバースする。ホールドはしっかりしているものの、ちょっと気持ち悪いところもある。滝の上は両岸岩壁
が立った中に3m滝が架かる。これを右から越せば再びゆったりとした流れに変わり、三俣に出合う。
中央にトチとサワグルミの立つ台地を配したこの三俣はいい場所だ。
真ん中の本流を選ぶと連瀑帯が始まった。5m内外の小滝ばかりだが、ちょっとぬめりもあって慎重さを要求
される。左右はズルズルの草付きなのでなるべく水流沿いの突破するのが得策だ。
それでも直登不能の滝は仕方なく高巻きするが、なんとも微妙なトラバースを強いられた。
[attachment=1]P1020781_1.JPG[/attachment]
このあたりの谷の例に漏れず、大きなトチの多い谷筋は源流の装いに変わるに従いブナが姿を見せ始めた。
本流は倒木が谷を埋め始めたので、左の尾根に逃げる。息絶え絶えにブナ林の中を行けば、見覚えのある山
上台地に出た。Ca850mピークである。ブナの幹に刺さった赤い境界杭はもうお馴染みだ。
シートを広げ、蚊取り線香を焚くのがこの時期の第一の仕事だ。わんわんと唸りを上げて飛び回っていた虫も
すぐに姿を消した。
心地良い微風が吹いて、日も当たらず涼しいブナ林はこれまた別天地。しばらく休んでいると肌寒くなるほどだ。
先週の日陰のまったくないカンカン照りの山頂とはえらい違いである。
3週続けて下降ルートを沢に採ったが、今日は久し振りに土の上を下りよう。麓までほぼブナ林なので、太陽
に焼かれることはないのだ。
ブナ林を庄部谷山へ向かう。この尾根は歩く人も増えないのか、未だに明瞭な道はない。が、下生えは薄く、
歩くには不自由しないのでこれぐらいがちょうどいいのかもしれない。
蝉しぐれがシャワーのように降り注いで賑やかだ。
[attachment=0]P1020804_1.JPG[/attachment]
http://youtu.be/veWTOQN9sGY
30分ほどで庄部谷山頂。腰を降ろして風の音を聞く。毎年2回は訪れているこの山に迫っていた風力発電用
風車建設の危機は一段落したようだ。だが、原発事故による自然エネルギーの見直しでどうなるかわからない。
山頂から北尾根に入る。772mから北北西の尾根に乗り、更にCa620mあたりで直角に左折して巡視路に出
ようという計画だ。
この北尾根も大きなブナが点在して素晴らしい。772mの少し先、Ca670mあたりから顕著な尾根を外れて北西
に折れる。ここから左に分岐する尾根はわかりにくく、地形図に現われない尾根もあって判断の難しいところだ。
ここは何回も通過しているが、必ず迷う場所である。
Ca570mの左折地点は分かりやすく、西への尾根に乗れば突然しっかりした道が現われる。掘り込まれた道に
落ち葉が積もって、その中を歩けば意外に滑らない。
やがていつの間にか右からプラ階段の巡視路が合流すれば、鉄塔は目の前だ。今日のルートの中で唯一日
当たりのいい地点である。鉄塔の下に立てば、この日差しの中を歩かずに済んだ幸せを感じるほど、暑い。
鉄塔を過ぎて少し下ると、巡視路は左へトラバースを始めて沢と出合う。沢を渡るところで思いっきり顔を洗った。
右下に連瀑帯を見下ろしながら左岸に付けられた道を行く。ガケに架けられた橋を渡れば林道はすぐ下だ。
あまりに日当たりのいい伐採地を林道に下り立てば、汗がまた一気に噴き出してきた。
山日和
【山 域】若狭 庄部谷山周辺
【天 候】晴れ
【コース】関電施設7:31---8:19甲森谷出合8:29---9:09トチとカツラのワンダーランド9:32---
10:00トタテ出合---10:16三俣10:34---11:48 Ca850mピーク12:59---13:33庄部谷山
13:48---14:33鉄塔---15:05駐車地
今年はどうも沢へのモチベーションか上がらない。さりとてクソ暑い尾根歩きをやろうという気は毛頭ない。
水の中を適当に歩いて、涼しいブナの木陰でのんびりできる山。と来ればこの山を置いて他にはないのだ。
いつもの如く、関電の取水施設に車を止めて林道を歩き出した。関西屈指の鉄塔巡視路に入る。横谷川の
渓谷沿いに付けられたこの巡視路は何度来ても楽しいところだ。しばらく雨が降っていないせいか水量は少
ない。その割に、いつもなら水に入らず歩けたはずの道が水没していたのは、流れが変わったのだろうか。
甲森谷の出合にも見慣れない土砂の堆積があった。梅雨の大雨の影響か、それとも去年発生したものなの
か。
甲森谷へ入ると、やや荒れが目立つ。サワグルミやトチの太い枝があちこちで折れていた。
シャラシャラと穏やかに流れる水と美しい樹林の佇まいが何とも言えない心地良さを醸し出していたのだが、
いささか残念である。
こうなると気になるのは「トチとカツラのワンダーランド」。2年振りの訪問だが変わらぬ姿で迎えてくれるだろ
うか。
心配は杞憂だった。トチとカツラの巨樹が立ち並ぶ甲森谷の別天地は健在だった。
ここへ来るのは何度目だろう。もう今更新たな驚きはないが、確実に癒してくれる静けさを湛えた神秘的な森
の姿がここにはある。
美浜の海岸から直線距離にしてわずか10キロ足らず。標高450mばかりの里山の谷合いにこれほどの森が
残されているのは奇跡と言うしかないだろう。
[attachment=4]P1020717_1.JPG[/attachment]
[attachment=3]P1020732_1.JPG[/attachment]
大産石室の滝を直登して5m滝を左から巻けば、右からトタテ(谷名)が合流、出合の奥には2段8m滝が見え
る。ここは2年前の公開オフで調子に乗り過ぎて沢歩きから沢登りになりかけ、軌道修正して尾根に取り付い
た地点だ。
[attachment=2]P1020758_1.JPG[/attachment]
下段の斜瀑は簡単に上がり、上段を窺う。今日の水量なら中央突破もできそうだが、万全を期して右の岩壁
からトラバースする。ホールドはしっかりしているものの、ちょっと気持ち悪いところもある。滝の上は両岸岩壁
が立った中に3m滝が架かる。これを右から越せば再びゆったりとした流れに変わり、三俣に出合う。
中央にトチとサワグルミの立つ台地を配したこの三俣はいい場所だ。
真ん中の本流を選ぶと連瀑帯が始まった。5m内外の小滝ばかりだが、ちょっとぬめりもあって慎重さを要求
される。左右はズルズルの草付きなのでなるべく水流沿いの突破するのが得策だ。
それでも直登不能の滝は仕方なく高巻きするが、なんとも微妙なトラバースを強いられた。
[attachment=1]P1020781_1.JPG[/attachment]
このあたりの谷の例に漏れず、大きなトチの多い谷筋は源流の装いに変わるに従いブナが姿を見せ始めた。
本流は倒木が谷を埋め始めたので、左の尾根に逃げる。息絶え絶えにブナ林の中を行けば、見覚えのある山
上台地に出た。Ca850mピークである。ブナの幹に刺さった赤い境界杭はもうお馴染みだ。
シートを広げ、蚊取り線香を焚くのがこの時期の第一の仕事だ。わんわんと唸りを上げて飛び回っていた虫も
すぐに姿を消した。
心地良い微風が吹いて、日も当たらず涼しいブナ林はこれまた別天地。しばらく休んでいると肌寒くなるほどだ。
先週の日陰のまったくないカンカン照りの山頂とはえらい違いである。
3週続けて下降ルートを沢に採ったが、今日は久し振りに土の上を下りよう。麓までほぼブナ林なので、太陽
に焼かれることはないのだ。
ブナ林を庄部谷山へ向かう。この尾根は歩く人も増えないのか、未だに明瞭な道はない。が、下生えは薄く、
歩くには不自由しないのでこれぐらいがちょうどいいのかもしれない。
蝉しぐれがシャワーのように降り注いで賑やかだ。
[attachment=0]P1020804_1.JPG[/attachment]
http://youtu.be/veWTOQN9sGY
30分ほどで庄部谷山頂。腰を降ろして風の音を聞く。毎年2回は訪れているこの山に迫っていた風力発電用
風車建設の危機は一段落したようだ。だが、原発事故による自然エネルギーの見直しでどうなるかわからない。
山頂から北尾根に入る。772mから北北西の尾根に乗り、更にCa620mあたりで直角に左折して巡視路に出
ようという計画だ。
この北尾根も大きなブナが点在して素晴らしい。772mの少し先、Ca670mあたりから顕著な尾根を外れて北西
に折れる。ここから左に分岐する尾根はわかりにくく、地形図に現われない尾根もあって判断の難しいところだ。
ここは何回も通過しているが、必ず迷う場所である。
Ca570mの左折地点は分かりやすく、西への尾根に乗れば突然しっかりした道が現われる。掘り込まれた道に
落ち葉が積もって、その中を歩けば意外に滑らない。
やがていつの間にか右からプラ階段の巡視路が合流すれば、鉄塔は目の前だ。今日のルートの中で唯一日
当たりのいい地点である。鉄塔の下に立てば、この日差しの中を歩かずに済んだ幸せを感じるほど、暑い。
鉄塔を過ぎて少し下ると、巡視路は左へトラバースを始めて沢と出合う。沢を渡るところで思いっきり顔を洗った。
右下に連瀑帯を見下ろしながら左岸に付けられた道を行く。ガケに架けられた橋を渡れば林道はすぐ下だ。
あまりに日当たりのいい伐採地を林道に下り立てば、汗がまた一気に噴き出してきた。
山日和
いつもの如く、関電の取水施設に車を止めて林道を歩き出した。関西屈指の鉄塔巡視路に入る。横谷川の