【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

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keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

 越美県境稜線で越山にまだ行ったことがなかったのと、まともな登山道のない県境稜線を少し辿ってみたくて、越山から温見峠に挑んでみた
【日 付】   2016年5月28日
【山 域】   奥美濃
【メンバー】  単 独
【天 候】   曇り
【ルート】   根尾西谷川堰堤620m 9:01-尾根取付650m 9:18-道跡出合800m 9:43-10:28越山1129.2m 10:38-標高点1208m 11:42-12:22c.1270m小ピーク12:32-13:18刈安山13:32-温見峠1020m 14:45
越山から刈安山、温見峠へ.png
 まず、越山に上がるのにどのルートを辿ったらよいのか調べてみたが、どうもはっきりとしない。
 「ぎふ百山を登る」を見てみると、西谷川から尾根に取り付いて上がったことは分かるが、文章だけからだとどの尾根か分からない。載っている地図で見ると東南の標高点1007mを経由している尾根のように図示している。
 また、「美濃の山」では、「越山谷左岸の尾根に取り付いた」とあった。
 どれが正解なのか分からないが、どのみち懸垂登山をして這い上がって行くしかないだろうと、距離の短い越山南尾根、「越山谷左岸尾根」から上がってみることにした。
 
 国道157号線を温見峠へ向い目的の南尾根が近づくと、右側に道が一本河川の方へ下りているので、それを行けるところまで行くと堰堤で行き止まりとなっている。そこから覚悟を決めて歩き始めることにした。標高620m地点、AM9:01出発。

 まずは西谷川の徒渉となるのだが、何とか靴を濡らしながらも飛び石で渡ることができた。すると目の前に尾根っぽい斜面が現れ、道跡らしきものが付いている。それは、目的の尾根に向かうというよりも西に向かっていたのだが、取り敢えず辿ってみた。
 すると林道へ出てしまったので、改めてそこから北へ向かって向きを変え、小さな沢(それが越山谷だったのだが)を越えてようやく、目的の尾根の山裾に辿り着いた。AM9:18。
 
 ここからは、懸垂登山で上に向かって登って行くばかりなのだが、少しでも歩き安い手掛かりのあるところを探りながら進んで行く。
 標高差150mばかり、25分ほど登ると、微かな踏み跡らしきものに出くわす。標高800mくらい。それは、さらに下から上がって来ており、この山にも微かではあるが道跡らしきものがあることが分かった。おそらく取付から見つけ出していれば、これほどの苦労はなかったであろう。
 それから山頂までは、標高差330mくらい。少々のヤブ漕ぎはあったが、その道跡を辿って45分あまりで山頂部へ登り着いた。しかし、すぐには山頂三角点が見つからない。標識も目印もない、辺りを探し歩くとちょっとした空間に三角点はあった。そばに壊れた越山の標識が置いてあったが、そんなものでも十分嬉しかった。
 
 ひと休みして、コンパスで方向を定め、今度は踏み跡すらないヤブの中へ突っ込んで行く、AM10:38。
 辺りは次第に尾根らしき感じになってきたので、方向は間違っていないと確信。GPSでも確認して行く。
 GPSは、現地確認には本当に素晴らしいもので、間違った尾根、谷に入り込んだ時など早めの修正が可能となるが、今から進むべき方向は指し示してくれないので、やはりそれは、コンパスを丁寧に合わせる以外にない。絶対に「勘」だけに頼らないことが大切なのは、何度も失敗して学んだことだ。
 
 越山からの県境稜線は、道標はもちろんのこと目印もほぼ無い。大方は道跡もなく、切り開きもないところがほとんどだ。ここは県境だし、物好きも少しはいるのだから、辿っている人もいるのだろうが、その跡が残る以上に木々の茂る方が勝っているのだろう。まさに両手でヤブを漕ぎながら頭を突っ込んで前に進む以外にない。
 一歩一歩しか進まないが、それでも積み重ねて行けば距離は嵩んで行く。標高点1208mの少し手前でザックを下ろしてひと休みする。ここまで、山頂から45分あまり、それでも刈安山までの三分の一くらいは来たであろう。刈安山まで3時間を掛けるつもりでいれば何とかなる、と自分を励ます。
 ここで、付けているものをすべて外し、おにぎりをひとつ食べてひと心地つけるのだが、何とここで大切なコンパスを置いてきてしまう。標高点1208mで向きを少し変えて進むので、コンパスを合わせなければと思った時点で忘れてきたことに気が付く。首からコンパスまで外した時に、これを忘れていったらお笑いものだよなあと思っていたのにである。老人性痴呆症は間違いなく進行しているのだと思わざる負えない。
 戻っても100mあまりの距離なのだろうが、とてもそんな気になれない。とにかく後は、周りの景色、自分の「勘」とGPS、残っているもの総動員で臨むしかないのだ。
 
 相変わらずのヤブを進み、AM12:22、1270mの小ピークに付く。これで、刈安山まで三分の二。あと1時間、このヤブと格闘すれば、刈安山からは道跡くらいはあるだろうと思って頑張ることにする。
 この辺り、標高差はほとんどないのだが、ヤブではその標高差がないのがまたやっかいなのである。木々が方向性もなく茂っているので、かき分けるのも容易ではない。返って少々の斜面で、茂る方向が一定方向の方がかき分けやすいと言えば、想像してもらえるだろうか。
 
 ようやく1301.7mの三角点のある苅安山付近に来る。しかし、実は刈安山と言ってもはっきりとしたピークが有るわけではない。この辺りまったくの平坦で、簡単に三角点が見つからない。ようやくヤブの中にそれを見つけた時は、まさにちょっとした宝物を見つけた気分だ。AM13:18、越山から2時間40分を要した。
 ここも狭く、ちょっと大きめのエレベーター室くらいだ。あるのは三角点と板切れだが、それでもそれがとても嬉しいものだ。
 帽子を脱いでみると、いつの間にかぶつけた枝でケガをしていて、白い帽子はけっこう赤く染まっていた。歩いている時には気付かないのに、落ち着くと急に痛みを感じ出すから不思議なものだ。気の持ちようとはこんなことだろう。
 
 ここからは、多少の道跡と目印が付いている。これでもうひと安心と思ったが大間違いであった。地図によれば、200m余りそのまま稜線を辿り、温見峠への尾根が現れるところから90°南へ折れて峠へ向かわなければならない。しかし、ヤブに包まれた平坦地では、それがはっきりと分からない。てっきりそのポイントに目印があるものと思って進むが、ここら辺りだろうというところを過ぎてもさしたる目印もなく、もうしばらく切り分けは続いていた。しかし、その切り分けもなくなり明らかにポイントを超えたことが分かる。
 少し戻って、後はトラバース的に尾根芯に向かって行けばよいと思ったのが命取りだった。ヤブが猛烈なネマガリダケのヤブになると思うように身動きができない。少しは尾根芯へ向かって、トラバース気味に進もうと格闘するのだが、尾根芯に沿って平行に下りて行くのが精一杯で、ちっとも近づかない。まともに立って進むこともできず、脚が挟まると転がって、両手で抜かないと抜けない有り様だ。方向を変え下り始めてから、たかが200mを進むのに30分以上も掛かるという異常事態だった。最後は、再び登り返すくらいのつもりで尾根芯へ向かうと、ようや道跡に出る。やはり道跡はあったんだ。
 それからもヤブ漕ぎはあったが、それまでに比べたら天国を散歩しているようなものだ。そこからは、30分余りで温見峠に行く。最後は、笹襖を開くようにかき分けると国道の通る峠が目の前に現れた。
 


 
最後に編集したユーザー keikoku [ 2016年6月02日(木) 03:53 ], 累計 1 回
Kasaya
記事: 927
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by Kasaya »

keikokuさん こんばんは
やりましたねえ。keikokuさんがこんなにヤブコギ好きとは知りませんでした。
その昔、今から35年前のちょうどこの時期、私も一人で能郷白山から温見峠ー越山と歩くことを試みたことが
あります。当時は能郷白山までは道があったものの、そこから温見峠までは檄藪でした。keikokuさんのヤブコギ
奮闘中の描写を読み同じだなあと思って読んでました。私は結局温見峠に降り立つだけで精根尽き果て
その先はトライもせずに帰ったのですが。
藪の下りでもしんどかったので上りや水平移動はさぞ大変だったのではないかと思っています。
冬ではなく秋の藪の収まるころでもないこの時期の挑戦。すごいですねえ
感服です。
kasaya
越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by 越前 »

えっ、えええっ~? ・・・ですね。
私は丁度一年前の5/24に、越美国境として歩いてますが、よもや山〇和さん以外でココに目を付けるヒトがいるなんて
オドロキです :o
ってか、 keikokuさんが『そんな人』だったとは・・・。(笑)

苦労された様子がもう克明に判って、読みながらニヤニヤが止まりませんでした。(失礼)
しかし今年は残雪に助けられることもなく、大変さは昨年の比では無かったと思います。
それになぜ、温見峠からの下降にされなかったのでしょうか?(懸垂下降の用意は必携)


雪にも助けられ、下降モード主体の昨年は少し余裕?
P5243064_640.jpg
P5243063_640.jpg
越前
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

 Kasayaさん、お早う御座います。
keikokuさんがこんなにヤブコギ好きとは知りませんでした。
 本人、決して好きだとは思っていないのですが、行きたい頂の間に、歩きたい稜線にあるから仕方ないと思っていますが、そこを抜けた時の快感というか、満足感はまた格別なのも分かっているので、しばらくやっていないとどうもそんなところに足を踏み入れてしまうんです。
 それを近藤さんと「こりゃあどうしようもないヤブ漕ぎ症候群だ。」と言って楽しんでいましたが、そんな盟友が亡くなってしまったので、以前ほどは突撃する機会が減っていたように思います。
 昔は、そんな山行をしてレポを書くと、近藤さんが「おもしろいことして来はりましたなあ。」と、この時ばかりは関西弁で面白がってくれて、奥村さんも「よくやりました。」と褒めてくれました(別に褒めてもらうようなことではないのですが)。そんなことも楽しみにて挑んでいたようにも思います。
 このサイトでも、バリルートへガンガン行く人は多いようですが、今はあまりヤブ漕ぎに行ってしまうような人は、そうはいないようですね。
その昔、今から35年前のちょうどこの時期、私も一人で能郷白山から温見峠ー越山と歩くことを試みたことが
あります。当時は能郷白山までは道があったものの、そこから温見峠までは檄藪でした
 そうでしたか。その頃はまだ、温見峠から能郷白山の登山道はなかったんですか。それを能郷白山から温見峠に下りてきたんであれば、それは再度激ヤブの登りに突っ込むのは、まず精神的にも無理ですよね。私も絶対にできません。
keikokuさんのヤブコギ奮闘中の描写を読み同じだなあと思って読んでました。
 ちゃんと読んで頂き、すごく嬉しいです。FBにもアップしましたが、誰も読まずに「いいね」だけ押してくれてるとわかっていますので(いえ、かずくにそんなところへ行ったんだなと知ってもらうだけで十分嬉しいので、それでも十分なんですが)、「お、Kasayaさん、ちゃんと読んでくれたんだ。」と分かって嬉しかったです。
藪の下りでもしんどかったので上りや水平移動はさぞ大変だったのではないかと思っています。
 確かに、忘れていましたが激ヤブでキツいのは、下りも上りもキツいのですが、横に移動しようとすることが一番キツかったんだと思い出しました。それをちゃんと憶えているKasayaさんも、昔は相当ならしましたね。

 また、機会がありましたら、そんな山行きにも出掛けましょう。
最後に編集したユーザー keikoku [ 2016年6月02日(木) 04:32 ], 累計 2 回
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by 山日和 »

keikokuさん、こんばんは。

越美県境稜線で越山にまだ行ったことがなかったのと、まともな登山道のない県境稜線を少し辿ってみたくて、越山から温見峠に挑んでみた。

意欲的な計画、感服致しました。私、まだ刈安山も越山も行ったことないんです。(^^ゞ

どれが正解なのか分からないが、どのみち懸垂登山をして這い上がって行くしかないだろうと、距離の短い越山南尾根、「越山谷左岸尾根」から上がってみることにした。

尾根からアプローチしようと考えるところが凄いですね。私なら確実に沢から攻めます。 :lol:
 
 まずは西谷川の徒渉となるのだが、何とか靴を濡らしながらも飛び石で渡ることができた。

こいつばかりは水量次第ですね。昔、蝿帽子嶺へ行った時も水量少なく飛び石で渡れた・・・と思います。 :mrgreen:

それから山頂までは、標高差330mくらい。少々のヤブ漕ぎはあったが、その道跡を辿って45分あまりで山頂部へ登り着いた。しかし、すぐには山頂三角点が見つからない。標識も目印もない、辺りを探し歩くとちょっとした空間に三角点はあった。そばに壊れた越山の標識が置いてあったが、そんなものでも十分嬉しかった。

まず、ひとつ目の山頂到達。ひと安心というところでしょうか。 :D
 
 ひと休みして、コンパスで方向を定め、今度は踏み跡すらないヤブの中へ突っ込んで行く、AM10:38。
 辺りは次第に尾根らしき感じになってきたので、方向は間違っていないと確信。GPSでも確認して行く。


刈安山方面は踏み跡の痕跡もありませんでしたか。

 GPSは、現地確認には本当に素晴らしいもので、間違った尾根、谷に入り込んだ時など早めの修正が可能となるが、今から進むべき方向は指し示してくれないので、やはりそれは、コンパスを丁寧に合わせる以外にない。絶対に「勘」だけに頼らないことが大切なのは、何度も失敗して学んだことだ。

セットすれば今から進むべき方向も指し示してくれるんですけどね。 :lol:
 
 越山からの県境稜線は、道標はもちろんのこと目印もほぼ無い。大方は道跡もなく、切り開きもないところがほとんどだ。ここは県境だし、物好きも少しはいるのだから、辿っている人もいるのだろうが、その跡が残る以上に木々の茂る方が勝っているのだろう。まさに両手でヤブを漕ぎながら頭を突っ込んで前に進む以外にない。

何度か刈り開かれていると思いますが、あまりにも歩く人間が少ないので、すぐに元に戻ってしまうんでしょうねえ。

ここで、付けているものをすべて外し、おにぎりをひとつ食べてひと心地つけるのだが、何とここで大切なコンパスを置いてきてしまう。標高点1208mで向きを少し変えて進むので、コンパスを合わせなければと思った時点で忘れてきたことに気が付く。首からコンパスまで外した時に、これを忘れていったらお笑いものだよなあと思っていたのにである。老人性痴呆症は間違いなく進行しているのだと思わざる負えない。

おやおや、これは大変だ。GPSがなければ取りに戻ってたでしょうね。

この辺り、標高差はほとんどないのだが、ヤブではその標高差がないのがまたやっかいなのである。木々が方向性もなく茂っているので、かき分けるのも容易ではない。返って少々の斜面で、茂る方向が一定方向の方がかき分けやすいと言えば、想像してもらえるだろうか。

その通りですね。登りでも下りでも、傾斜がある方がヤブ漕ぎは楽です。進むべき方向もわかりにくいですしね。

 ようやく1301.7mの三角点のある苅安山付近に来る。しかし、実は刈安山と言ってもはっきりとしたピークが有るわけではない。この辺りまったくの平坦で、簡単に三角点が見つからない。ようやくヤブの中にそれを見つけた時は、まさにちょっとした宝物を見つけた気分だ。AM13:18、越山から2時間40分を要した。
 ここも狭く、ちょっと大きめのエレベーター室くらいだ。あるのは三角点と板切れだが、それでもそれがとても嬉しいものだ。


やりましたね。ここまで来れば後は峠まで下りるだけ。のはずですよね。 :mrgreen:

 ここからは、多少の道跡と目印が付いている。これでもうひと安心と思ったが大間違いであった。地図によれば、200m余りそのまま稜線を辿り、温見峠への尾根が現れるところから90°南へ折れて峠へ向かわなければならない。しかし、ヤブに包まれた平坦地では、それがはっきりと分からない。てっきりそのポイントに目印があるものと思って進むが、ここら辺りだろうというところを過ぎてもさしたる目印もなく、もうしばらく切り分けは続いていた。しかし、その切り分けもなくなり明らかにポイントを超えたことが分かる。

ここはきっちりGPSで確認しながら歩くべきでしたね。しかしGPSのない頃には地図とコンパスだけで歩いてたんだからたいしたものです。

 少し戻って、後はトラバース的に尾根芯に向かって行けばよいと思ったのが命取りだった。ヤブが猛烈なネマガリダケのヤブになると思うように身動きができない。

ヤブでは斜面のトラバースは避けるべきですね。まともに進めないばかりか、歩きやすい方へついつい誘い込まれてあらぬ方向へ行ってしまうケースも多々あります。

少しは尾根芯へ向かって、トラバース気味に進もうと格闘するのだが、尾根芯に沿って平行に下りて行くのが精一杯で、ちっとも近づかない。まともに立って進むこともできず、脚が挟まると転がって、両手で抜かないと抜けない有り様だ。方向を変え下り始めてから、たかが200mを進むのに30分以上も掛かるという異常事態だった。最後は、再び登り返すくらいのつもりで尾根芯へ向かうと、ようや道跡に出る。やはり道跡はあったんだ。
 それからもヤブ漕ぎはあったが、それまでに比べたら天国を散歩しているようなものだ。そこからは、30分余りで温見峠に行く。最後は、笹襖を開くようにかき分けると国道の通る峠が目の前に現れた。


いやはや、お疲れさまでした。久しぶりにヤブ漕ぎの神髄を見たレポでした。 :lol:
 
                        山日和
兔夢
記事: 624
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by 兔夢 »

いいなあ、こういうの!
誰も知らないようなピークや稜線だけどそこには誰も知らないような冒険が待っている!
そういうのを求めて奥美濃にいってるんだけどちょっと忘れてました。
ありがとうございます。

keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

  越前さん、初めまして。
 
 あの「越美国境稜線踏破」の越前さんから返信を頂けるとは、本当に嬉しいです。このヤブ漕ぎネットでも「現役ヤブ漕ぎファイター」といえるのは、越前さんくらいのものですから。後は、山日和さんや私のような「ヤブ漕ぎ引退者」か「長期休憩中」もしくは、「ボチボチやってますわ派」くらいのものですからね。
 越前さんのことは、昨年の秋に左門岳へ行く時に、左門岳往復だけではおもしろくないので、国境稜線の左門岳北峰へ行き、もう少しその稜線どちらかに辿ってみたくて、その様子を山日和さんに聞いてみたところ、その際に何と「越美国境稜線踏破」に挑戦している越前さんの存在を教えてもらったということでした。
 「越美国境稜線踏破」はと言うか、そこまでの大それたことではないのですが、その稜線はずいぶん前からそれこそ15年以上前から意識していましたので、実際に挑んでいるというひとのことを聞いたのはちょっとした衝撃でした。確かその時に、その左門岳北峰辺りのことを越前さんがどのように歩いたのか調べてみようと思ったのでしたが、その辺のレポが分からなかったんじゃなかったかと思います。
 そうこうしている内に4月の越前さんの「越美国境稜線踏破」のお二人のレポ。衝撃的でした。「すごい」のひと言ですが、もっと早く越前さんの状況を知り私もその現場に立ち会いたかったなあ、私もまた別のルートたとえば越前さんとは反対の稜線からお祝いに駆け付けたかったなあというのが私の心境でした。
 ですから今回、越山に登るだけではなく、私も少しは「どうも登山道のない稜線」を「かじってみたい」と思ったのは、越前さんの「越美国境稜線踏破」に依るところもあったわけです。ですから、ひとしお越前さんの「お便り」が嬉しかったということでした。

 私も20年くらい前には、ちょくちょく「ヤブ漕ぎ」に出掛けていたのですが、といっても私の場合は鈴鹿の「御池岳」や「クラシ、イブネ」辺りをウロウロしていたに過ぎませんが。
 その頃には、そんな私を面白がって、もしくは共にヤブ漕ぎを楽しんでいた「友人」「先達」がいたものでしたので、それも動機の大きな要因でした。しかし、その「要因」もなくなってしまって、私のヤブ漕ぎ意欲も埋もれた炭のように燻りながら灰に埋もれていたというわけです。と言っても今からまた燃えますなんて言えませんが。

 越前さんが言う「温見峠からの下降」というのは、今回の私の歩いた逆コースという意味ですか。それなら説明は簡単で、稜線を歩けるかどうかなんて、まったく自信も無く分からなかったものですから、せめて越山登頂だけでも果たしたくて、まずはそれを成し遂げその上で稜線の様子を見て踏み出そうと思っていたからです。また、越前さんは下降モードと言いますが、あんな標高差のないまたその間にちょっとしたものですが小ピークのある稜線では、どっちからでも差は無いどころか、温見峠から刈安山へのまとまった登りのある越前さんの方が(よく分かりませんが、越前さんは温見峠から刈安山、越山へ向かったんですよね)、たいへんじゃなかったかと思います。 

 あと、付けて頂いた写真はどの辺りでしたか。あんな空間は思い当たらず、それこそ本当にちょっとしたところが有ったのは越山と刈安山の山頂空間くらいしか思い当たりません。残雪の有る無しだけでしたでしょうか。それと「タケノコ」、おいしそうでしたね。確かに所々有りましたが、私にはそんな取っているような余裕は有りませんでしたので羨ましく拝見しました。次回は、私もの「決意」です。

 ところで、越前さんにお願いというかやってはどうかと思うのは、せっかく「越美国境稜線踏破」をされたのですから、その記録をまとめられたらどうですか。越前さんの偉業に感銘を受け、後に続くものもでるかと思いますよ。まずは、全コースをまとめたものをこのやぶこぎに表してみてはどうですか。せっかくの大業、もったいないです。100名山踏破や300名山踏破よりもはるかに価値があるように私には思えますが(というのも、私も300名山をやっていて、あと27山なんです。だから、そんなことより越前さんのことの方が、よっぽど世の中に発表する価値があると分かる、思うわけです)。
 ぜひ、取り組んでみて下さい。楽しみにしていますから。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

 山日和さん、お早う御座います。
 
 このレポを書いた時に、こんなレポに反応してくれるのは山日和さんくらいしかいないだろうなあと思っていましたが、よくぞその期待に応えて返信して頂きました。ホント、ありがたいです。今後とも余り報われない「やぶこぎネット」の賛同者の面倒、どうかよろしくお願い致します。
意欲的な計画、感服致しました。私、まだ刈安山も越山も行ったことないんです。(^^ゞ
 そんな辺りでも、山日和さんの行ったことのないところがあったんですね。それこそ、「ビックリぽん」です(もう古いですか)。これも、越前さんの「越美国境稜線踏破」とあの山日和さんの若丸山山行の刺激のタマモノです。
尾根からアプローチしようと考えるところが凄いですね。私なら確実に沢から攻めます。

 正直に言えば、私沢からの攻め方がよく分からないのです。それと、真逆の話かもしれませんが、20年以上前の3月のイブネ、クラシに挑んだ時に、ホント何も分からず知らずに谷から行って遭難しそうなことになって、いまだにその恐ろしさが身に染みているいるのかもしれず、頭から尾根行きを考えるのかもしれません。
 
安山方面は踏み跡の痕跡もありませんでしたか。
 ほとんどないと言ってもいいくらいでしたね。たまに踏み跡みたいなものもあるのですが、その跡がとても潜れそうもない木の下を通っている通っているところを見ると、どうも獣道のようです。刈安山までの間に数本のリボンを見ましたが、その辺りに踏み跡も、切り開きもほとんどなかったですから、すでに埋もれているということでしょう。
セットすれば今から進むべき方向も指し示してくれるんですけどね。
 すみません。そこまでの使用技術がないんです。
 
何度か刈り開かれていると思いますが、あまりにも歩く人間が少ないので、すぐに元に戻ってしまうんでしょうねえ。
 まったくその通りだと思います。でもまあ、それでいいのかもしれませんが。お陰で、誰が行っても初突破と同じ苦労と喜びがあるわけですから。
おやおや、これは大変だ。GPSがなければ取りに戻ってたでしょうね。
 私、性格的にも戻ることがすごくイヤで、少々のものを置いてきても戻りません。この長い登山人生で置き忘れは多々ありましたが、はっきりと憶えのある「戻り」は2度、いずれも一眼レフのカメラを忘れてきた時だけです。あ、GPSを置いてきたか、落とした時は探しに戻りましたが、有りませんでした。
登りでも下りでも、傾斜がある方がヤブ漕ぎは楽です。進むべき方向もわかりにくいですしね。
 これは、やったものしか分からないでしょうね。
ここはきっちりGPSで確認しながら歩くべきでしたね。しかしGPSのない頃には地図とコンパスだけで歩いてたんだからたいしたものです。
 確認はしていて、越えたなあと思いながらリボンがあったものですから行ってみました。今思うと、それは姥ヶ岳へ行ったひとのものだったのかもしれませんし、そのひとも間違えて行き過ぎたのかもしれません。どちらにしても、少し戻ってあと尾根芯まで5mくらいのところで後はトラバース気味行けば十分だと思ったことがアホでした。
 GPSについてよく思うのですが、かえってないならない方が分かることも有るのでは無いか、ないならもっと動物的感覚でやれるのではないのかと思うことがあるのですが、どうでしょうか。でも、確かに間違えてしまって進んでしまった時に、その間違いに気が付かせてくれる、気が付くのはずっと早いですね。それは助かります。かつては、間違えて進んでしまって、気が付いて時にはもうすでにずいぶん進んでいるものだから、そして戻ることが嫌いな私は、そのままルート変更をしたことが何度もありましたが、GPSを得てからは、早々に間違いが分かるものですから早く修正をして計画通りのルートを辿ることができるようになりました。
 やはり、まずは地図読みのスキルを上げて、尚かつGPSはアト確認に使うようにする方がいいのではないかと最近は思っています。実際にはあると安易に頼ってしまい勝ちなんですが。
ヤブでは斜面のトラバースは避けるべきですね。まともに進めないばかりか、歩きやすい方へついつい誘い込まれてあらぬ方向へ行ってしまうケースも多々あります。
 本当にその通りでした。尾根芯を少し外して、下りやすい方向で下りて行くと横の谷へ向かって下りて行ってしまいますからね。今回改めて思い知らされました。と何度やってもこんなことを言っていますが。
久しぶりにヤブ漕ぎの神髄を見たレポでした。
 いやあ、大御所のそのお言葉だけでも、すべてが報われた気持ちになります。ありがとう御座いました。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

  兔夢さん、お早う御座います。
 
 兔夢さんの活躍は、よく拝見していますよ。しかし、もう別世界のような話で、コメントもできずに申し訳なく思っています。ホントは、沢にも連れて行ってもらいたいのですが、レベルが違いすぎて、兔夢さんには単なる案内になってしまいますから、お願いもできませんね。
 それでも、すみませんが夏にはお遊びの初級レベルのところへ行くようなことがある時は、どうかお誘い下さい。
誰も知らないようなピークや稜線だけどそこには誰も知らないような冒険が待っている!
 何か、まさに「男のロマン」ていうヤツですねえ。まさに兔夢さんだなあ。
 私にはこんな言葉は似合いませんが、地味なヤブ漕ぎの中にも確かに「冒険」はあるんですよね。大きな声で言えるものではありませんが、苦労や危険は、確かに結果の満足やら幸せ感と比例していて、だから困りものなんですが、知ってしまうと行っちゃいますね。しかし、ちゃんと戻って来てなんぼのものですから、お互い大胆にも繊細で行きましょう。

 ぜひまたいっしょに山へ入りましょう。谷でも尾根でも稜線でもヤブでもいいですから。
 よろしくお願いします。
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by biwaco »

keikokuさん、こんちわ~
明日から天気は下り坂みたいですけど、今週はどこのヤブ徘徊ですか(^_-)

毎日、怠惰な生活を送っているbiwa爺には、なんともシゲキ的なレポです。
Fbでも拝見しましたが、渾身のヤブレポは迫力が違いますね。
口元を一文字に食い縛った大男Keikokuさんの汗とうめき声が、PCのモニター画面から飛び散ってきそうです。(@_@;)
私、心臓の興奮を抑える薬飲んでるのに、これ、いかんなあ…禁断症状が出そうですわ(>_<)

いつかまた、こんな世界を訪ねられるようになったらいいなあ~
と、夢だけ見させてもらっております。


              ~biwa爺
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【奥美濃】 越山から刈安山、温見峠へ

投稿記事 by keikoku »

 Biwacoさん、こんばんは。
明日から天気は下り坂みたいですけど、今週はどこのヤブ徘徊ですか(^_-)
 そのつもりだったんですが、昨晩は、ちと遅くなり午前様で5時出発はとても無理となり、お散歩登山になりました。また明日は雨模様で、すでに敗戦気分です。
口元を一文字に食い縛った大男Keikokuさんの汗とうめき声が、PCのモニター画面から飛び散ってきそうです。(@_@;)
 お、よく分かりましたね。確かに、脚がハマってはわめき、身動きできなくなってはわめいていました。だって、誰もいないことが明白でしたからね。。
いつかまた、こんな世界を訪ねられるようになったらいいなあ~
 ぜひまた行きましょう。心に置いて、チャンスを待てば、必ずできます。
 今は、我慢です。その時を楽しみしていますよ。
返信する