ゾロ谷雪渓から詣でるしらやまひめのかみ
Posted: 2011年7月10日(日) 22:28
【日時】2011年7月9日(土)
【山域】白山
【天候】晴れ/曇り
【コース】
大白川 5:50---地獄谷入渓地点 6:20 --- ゾロ谷ヤケ谷出合 7:50 --- 雪渓末端1,600m地点 8:20
--- たんぽぽ平(2,120m地点)10:20--- 県境稜線(2,330m地点) 11:40 --- 12:30平瀬道合流点 13:45
--- 御前峰 14:25 ---平瀬道合流点 14:55--- 大白川 17:40
先週の日曜は穴毛の女神さまと過ごした蜜月の一日。
もしかすると白山の女神さまに遠くから一部始終を覗き見されていたのではないかと気がかりがあった。
ご存知の方も多いだろうが、白山の祭神は白山比咩神(しらやまひめのかみ)という女性の神さまなのである。
女神さまにヤキモチでも妬かれたら雪崩、落石、滑落・・・どんな災難に見舞われるやもしれない。
そんなワケで今週は迷うことなくしらやまひめのかみを詣でることにした。
その参道として選んだのはゾロ谷をつめて上手くいけば県境稜線へ出る、最悪でも平瀬道に出ようというルートだ。
大白川駐車場をスタートして林道へ歩き始めると、向こうから歩いてくる男性が手を上げてくれた、ロッジの管理人さんだ。
遠くからでもぽぽんたのことがわかるってことは、ここへ入る好き者は皆無に近いってことなのだろうか。
雑草が伸び放題の林道から地獄谷に入れば赤茶けたゴーロにはたっぷりの水量。
大倉山が目の前に望めるようになれば硫黄臭の漂う賽の河原(勝手に命名)に出る。
賽の河原を過ぎると危なっかしいスノーブリッジの架かる沢を駆け抜けてさらに奥へと進んでいく。
この周辺、今年の残雪はかなり少なく、氷雪の宮殿とまで評した昨年のきれいなスノーブリッジ群は全て落ちてしまっている。
まっすぐに奥まで見渡せるヤケ谷を左手に見ながら間口の狭いゾロ谷へと入っていく。
曲がりくねったゴーロを進むとすぐに雪渓が現れた。
しっかりとした安定感のある雪渓は、上部まで繋がっていることを予感させてくれる。
沢靴のままでは時々滑るのでアイゼンを取り出す、アジャスター調節せずガバガバ状態だがまあいいだろう。
雪渓の崩落箇所がなくて時間が稼げるのはありがたいが、単調な登りばかりでは面白味がない。
カッコ~♪ カッコ~♪
大倉山のカッコーは今日も元気だ、雪渓の脇ではミソサザイ、ルリビタキが賑やかに鳴いている。
標高2,000mまで登ると雪渓は何本にも分かれており、残雪の多い今年はどの雪渓に入っても楽しめそうだ。
平瀬道を歩いていると2,120m地点ある平坦地がよく見えるのだが、かねてからその地が気になっていたのでそこを目指すとしよう。
落石の点在する雪渓の周囲は、緑のきれいな草付が取り囲む癒しの空間が広がっている。
支谷に入り、更に左俣に進めばすぐに目的の平坦地に出た。
眼下には大倉山、白水湖が望める、水場もあり、落石を回避できる場所さえ選べばテン泊も可能だ。
小さな平坦地ではあるがここを“たんぽぽ平”と名付けておこう。
雪渓の斜度が強くなってきたので山靴で足元を固め再スタートする。
上部を見上げると県境稜線の崩壊雪庇が確認でき、落石も頻繁に落ちてくるようになった。
近頃は斜度がきつくてもストックでバランスをとりながら登ってしまい、ピッケルはザックのお守りとなっていることが多い。
つまり恐怖感を覚えないとなかなかピッケルを取り出さないのだ。
こんな場面では万が一のことを考えてピッケルを使わなければいけないのだが、ぐうたら癖がついてしまい我ながら困ったものだと思う。
雪渓は県境稜線まであとわずかというところで切れてしまったので、左手の草付に逃げて小尾根を登っていく。
急傾斜の草付にアイゼンが気持ちよく利くので安心して登っていける。
草付にはシナノキンバイ、ミヤマキンポウイゲ、コバイケイソウなどが咲いている。
大きな蕾をつけたクロユリも多く、それらを踏まずに進むのは至難のワザだ。
最後にもう一度雪渓に出るとそこはもう巨大雪庇痕の一角だった。
雪塊をいくつか越えるとあっけなく南竜ヶ馬場からの縦走路に出てしまった。
延々と雪渓を登り詰めたのだから、最後には少しでいいので儀式というものが欲しかった。
あまりにあっけない結末というのも考えものだ。
夏の昼間と言えば別山が雲隠れするのはお決まりごと。
先月、とっちゃんと登った南白山は辛うじてガスの切れ間から山容を覗かせている。
あの最終雪渓もまだ少し残っているのが確認でき、感動が蘇る思いがする。
縦走路を北に向かいトボトボと歩いて平瀬道に合流、雪渓の傍らでランチタイムとした。
お楽しみのアワワの後はしばしのお昼寝タイムだ、ZZZ
30分でピタリと目が覚めた、山で昼寝なんて実に久しぶりで気持ちがいい。
御前峰へ登るときに使う山頂まで続く雪渓はもう消えている、かといって室堂経由するのは面倒だ。
ここから高天原までつづく雪渓を使ってショートカット、1年ぶりに白山神社奥宮まで来ることができた。
早速、しらやまひめのかみにお参り、ぽぽんたの気持ちはあなたさま白山一筋であることをご報告し、山での安全をお願いした。
もうこれでひと安心というものだ。
山頂三角点まで行くとどこかで聞き覚えのある鳴き声がするではないか。
なんとセミのヒグラシが弱々しく鳴いてる・・・なんでこんなところで~
かつて北岳山頂で喧しく鳴くエゾゼミを見て驚いたことがあったが、白山よおまえもか~って感じがしてしまう。
帰路は平瀬道を歩いていくのだが、膝に問題を抱えるぽぽんたにとって大白川までの下りは大問題。
ダブルストックでゆっくりと慎重に下っていくとしよう。
登山道脇の花々はいつもより多いような気がする、中でもキヌガサソウの群落では花盛りにドンピシャのタイミングで見とれてしまった。
大倉山まで下ると今日登ってきた雪渓上部の様子が手に取るようにわかるポイントに出た。
しばし立ち止まり、ひとり反省会と次回のルート選定を考えた。
4月以降、長丁場の山行は散々やってきたが雪上の下りばかりで、今日のような雪のない長い下り坂は実に久しぶり。
大白川に着く頃には両足とも痛くてソロソロと足を引きずるようにして下りてきた。
あぁ、なんとも情けない登山者としか言いようがない姿だ。
最後の締めはお決まりの露天風呂、風呂上りには本日2度目のアワワで至福のひと時だ。
管理人さんとゾロ谷、別山谷、先日の南白山などの話をしていると大白川の夜の帳は降りていった。
【山域】白山
【天候】晴れ/曇り
【コース】
大白川 5:50---地獄谷入渓地点 6:20 --- ゾロ谷ヤケ谷出合 7:50 --- 雪渓末端1,600m地点 8:20
--- たんぽぽ平(2,120m地点)10:20--- 県境稜線(2,330m地点) 11:40 --- 12:30平瀬道合流点 13:45
--- 御前峰 14:25 ---平瀬道合流点 14:55--- 大白川 17:40
先週の日曜は穴毛の女神さまと過ごした蜜月の一日。
もしかすると白山の女神さまに遠くから一部始終を覗き見されていたのではないかと気がかりがあった。
ご存知の方も多いだろうが、白山の祭神は白山比咩神(しらやまひめのかみ)という女性の神さまなのである。
女神さまにヤキモチでも妬かれたら雪崩、落石、滑落・・・どんな災難に見舞われるやもしれない。
そんなワケで今週は迷うことなくしらやまひめのかみを詣でることにした。
その参道として選んだのはゾロ谷をつめて上手くいけば県境稜線へ出る、最悪でも平瀬道に出ようというルートだ。
大白川駐車場をスタートして林道へ歩き始めると、向こうから歩いてくる男性が手を上げてくれた、ロッジの管理人さんだ。
遠くからでもぽぽんたのことがわかるってことは、ここへ入る好き者は皆無に近いってことなのだろうか。
雑草が伸び放題の林道から地獄谷に入れば赤茶けたゴーロにはたっぷりの水量。
大倉山が目の前に望めるようになれば硫黄臭の漂う賽の河原(勝手に命名)に出る。
賽の河原を過ぎると危なっかしいスノーブリッジの架かる沢を駆け抜けてさらに奥へと進んでいく。
この周辺、今年の残雪はかなり少なく、氷雪の宮殿とまで評した昨年のきれいなスノーブリッジ群は全て落ちてしまっている。
まっすぐに奥まで見渡せるヤケ谷を左手に見ながら間口の狭いゾロ谷へと入っていく。
曲がりくねったゴーロを進むとすぐに雪渓が現れた。
しっかりとした安定感のある雪渓は、上部まで繋がっていることを予感させてくれる。
沢靴のままでは時々滑るのでアイゼンを取り出す、アジャスター調節せずガバガバ状態だがまあいいだろう。
雪渓の崩落箇所がなくて時間が稼げるのはありがたいが、単調な登りばかりでは面白味がない。
カッコ~♪ カッコ~♪
大倉山のカッコーは今日も元気だ、雪渓の脇ではミソサザイ、ルリビタキが賑やかに鳴いている。
標高2,000mまで登ると雪渓は何本にも分かれており、残雪の多い今年はどの雪渓に入っても楽しめそうだ。
平瀬道を歩いていると2,120m地点ある平坦地がよく見えるのだが、かねてからその地が気になっていたのでそこを目指すとしよう。
落石の点在する雪渓の周囲は、緑のきれいな草付が取り囲む癒しの空間が広がっている。
支谷に入り、更に左俣に進めばすぐに目的の平坦地に出た。
眼下には大倉山、白水湖が望める、水場もあり、落石を回避できる場所さえ選べばテン泊も可能だ。
小さな平坦地ではあるがここを“たんぽぽ平”と名付けておこう。
雪渓の斜度が強くなってきたので山靴で足元を固め再スタートする。
上部を見上げると県境稜線の崩壊雪庇が確認でき、落石も頻繁に落ちてくるようになった。
近頃は斜度がきつくてもストックでバランスをとりながら登ってしまい、ピッケルはザックのお守りとなっていることが多い。
つまり恐怖感を覚えないとなかなかピッケルを取り出さないのだ。
こんな場面では万が一のことを考えてピッケルを使わなければいけないのだが、ぐうたら癖がついてしまい我ながら困ったものだと思う。
雪渓は県境稜線まであとわずかというところで切れてしまったので、左手の草付に逃げて小尾根を登っていく。
急傾斜の草付にアイゼンが気持ちよく利くので安心して登っていける。
草付にはシナノキンバイ、ミヤマキンポウイゲ、コバイケイソウなどが咲いている。
大きな蕾をつけたクロユリも多く、それらを踏まずに進むのは至難のワザだ。
最後にもう一度雪渓に出るとそこはもう巨大雪庇痕の一角だった。
雪塊をいくつか越えるとあっけなく南竜ヶ馬場からの縦走路に出てしまった。
延々と雪渓を登り詰めたのだから、最後には少しでいいので儀式というものが欲しかった。
あまりにあっけない結末というのも考えものだ。
夏の昼間と言えば別山が雲隠れするのはお決まりごと。
先月、とっちゃんと登った南白山は辛うじてガスの切れ間から山容を覗かせている。
あの最終雪渓もまだ少し残っているのが確認でき、感動が蘇る思いがする。
縦走路を北に向かいトボトボと歩いて平瀬道に合流、雪渓の傍らでランチタイムとした。
お楽しみのアワワの後はしばしのお昼寝タイムだ、ZZZ
30分でピタリと目が覚めた、山で昼寝なんて実に久しぶりで気持ちがいい。
御前峰へ登るときに使う山頂まで続く雪渓はもう消えている、かといって室堂経由するのは面倒だ。
ここから高天原までつづく雪渓を使ってショートカット、1年ぶりに白山神社奥宮まで来ることができた。
早速、しらやまひめのかみにお参り、ぽぽんたの気持ちはあなたさま白山一筋であることをご報告し、山での安全をお願いした。
もうこれでひと安心というものだ。
山頂三角点まで行くとどこかで聞き覚えのある鳴き声がするではないか。
なんとセミのヒグラシが弱々しく鳴いてる・・・なんでこんなところで~
かつて北岳山頂で喧しく鳴くエゾゼミを見て驚いたことがあったが、白山よおまえもか~って感じがしてしまう。
帰路は平瀬道を歩いていくのだが、膝に問題を抱えるぽぽんたにとって大白川までの下りは大問題。
ダブルストックでゆっくりと慎重に下っていくとしよう。
登山道脇の花々はいつもより多いような気がする、中でもキヌガサソウの群落では花盛りにドンピシャのタイミングで見とれてしまった。
大倉山まで下ると今日登ってきた雪渓上部の様子が手に取るようにわかるポイントに出た。
しばし立ち止まり、ひとり反省会と次回のルート選定を考えた。
4月以降、長丁場の山行は散々やってきたが雪上の下りばかりで、今日のような雪のない長い下り坂は実に久しぶり。
大白川に着く頃には両足とも痛くてソロソロと足を引きずるようにして下りてきた。
あぁ、なんとも情けない登山者としか言いようがない姿だ。
最後の締めはお決まりの露天風呂、風呂上りには本日2度目のアワワで至福のひと時だ。
管理人さんとゾロ谷、別山谷、先日の南白山などの話をしていると大白川の夜の帳は降りていった。
やはり、浮気ばかりしてるとシラヤマ姫の目が怖くなりますか?(^_-)