【鈴鹿】雨乞岳南尾根を辿る

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keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

【鈴鹿】雨乞岳南尾根を辿る

投稿記事 by keikoku »

はるか先に見える雨乞岳と奥ノ畑峠周辺<br />雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
はるか先に見える雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
DSC04319.JPG (101.53 KiB) 閲覧された回数 980 回
【 日 付 】 2016年3月27日
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】 単独
【 天 候 】 晴れときどき曇り
【 ルート 】 深山橋-雨乞岳南尾根-南雨乞岳-雨乞岳-奥ノ畑峠-清水ノ頭-清水ノ頭南尾根-白倉谷林道-深山橋
深谷橋から雨乞岳南尾根、雨乞岳、清水ノ頭南西尾根周回
深谷橋から雨乞岳南尾根、雨乞岳、清水ノ頭南西尾根周回
 まだ、辿ったことのなかった雨乞岳南尾根を歩いてきた。
 南雨乞岳からは何度かその長い稜線を眺めたことはある。標高点966mの峰とちょっと目立った820m超のピークがあり、その先を野洲川ダムに落としている。
 取付は、深山橋の袂(標高400m)の南尾根支尾根の末端から上がることにした。以前は解放されていた白倉林道が閉鎖され、辺りもフェンスで囲まれてしまっている。ここは、ゲートを越えたちょっと低いところから乗り越えさせてもらって取り付くと(11:40)、はっきりとした道アトが続いていた。
 しかし、この明瞭な道アトは少し上がったお堂までで、後ははっきりとしてきた尾根筋を忠実に辿ることにする。
 尾根は片側半分くらいが植林で、後は照葉樹林の2次林である。510mの小ピークを越えると左へ緩やかに谷が上がって来ていた。これは、ここまで谷を辿りこの小鞍部へ上がって尾根に立つのがよいかもしれない。
 この後も尾根筋を辿るが、傾斜がきつくなって来る。ひとあえぎすると、南尾根から南に派生する支尾根に上がり着くことが出来た(665m)。それを北に辿り、標高点743mでいよいよ南尾根に合流することになる。帰りは、この南尾根を末端まで辿って下りるか、清水ノ頭から南に派生している尾根を辿って下りるかまだ決めかねていた。
 さて、ここから今日の第一関門820m無名峰まであとひと登りだ。依然と、植林と照葉樹林帯が続く。またここ数年は特にアセビが目立ってきているようにも感じる。どちらにしても下草のない歩きやすいところだ。微かに残る残雪もあった。例年ならすっかりと雪に覆われているこの季節なのだが、温暖化の影響か今年は特に鈴鹿の積雪は少なかった。
 所々で、雨乞岳本峰や奥ノ畑峠の草原、清水ノ頭辺りがずっと上の方に見ている。ここから見るそれらは、ずっと遠く高く見える。今日、本当にあそこまで辿り着けるのか怪しい気持ちになる。
はるか先に見える雨乞岳と奥ノ畑峠周辺<br />雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
はるか先に見える雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
雨乞岳と奥ノ畑峠周辺
DSC04319.JPG (101.53 KiB) 閲覧された回数 980 回
 12:43、820m無名峰に到着。山頂からは展望はなかったが、ちょっと東側へ抜けると草原状になっていて、御在所岳から鎌ヶ岳、水沢岳、仙ヶ岳方面がよく見える。ここから見る高円山もまた立派なモノだ。また、北には雨乞岳が大きく座っている。右側にちょこんと突き出しているのが、今から辿る966mの小ピークとなる。
雨乞岳、右の小峰は966m小ピーク
雨乞岳、右の小峰は966m小ピーク
DSC04336.JPG (84.28 KiB) 閲覧された回数 980 回
振り返って見る、820m無名峰
振り返って見る、820m無名峰
DSC04347.JPG (82.48 KiB) 閲覧された回数 980 回
 50mばかり下り、カヤ場のようなところに出て振り返れば、820m無名峰もなかなか立派な山峰である。山を眺めるのは、その山の山頂よりも少し低いところから眺めるのがよい。この辺りからは、ほとんど落葉広葉樹の森で、今はすっかり葉が落ち、明るい林床となっている。芽吹きもまだだ。今から美しい時を迎えることだろう。
 13:19、標高点966m。展望のない小ピークだ。さらに、下草のない雰囲気のよい林が続く。こんな雰囲気の尾根を歩くのがこんな山歩きの1番の御馳走だ。右に東雨乞岳が見え始め頃になると、辺りはブナ林が増えてきた。
気持ちのよいブナ林
気持ちのよいブナ林
DSC04380.JPG (90.74 KiB) 閲覧された回数 980 回
 1100mを越える頃になると、笹が出始める。それが、高度を増すごとに勢いを付けてくるようだ。一旦、1180mくらいの展望のよい棚のようなところへ登り上がり、散歩気分でしばらく行って最後ひと登りすると1210mの南雨乞岳の山頂へ出る。
南雨乞岳直下から振り返る南尾根、右下は820m無名峰
南雨乞岳直下から振り返る南尾根、右下は820m無名峰
DSC04411.JPG (73.89 KiB) 閲覧された回数 980 回
南雨乞岳から雨乞岳本峰
南雨乞岳から雨乞岳本峰
DSC04416.JPG (72.2 KiB) 閲覧された回数 980 回
 ここから雨乞岳山頂は、鈴鹿で最後に残ったまだまだ元気のある笹薮だ。勢いはずいぶん衰えたと言っても、他のところのように駆け抜けるようにはいかない。また、最後の最後で道アトが不明朗になるから不思議だ。それでも、10分あまりで今日の到達点、雨乞岳に到着、14:03。
 山頂でちょっとした食事を取るが、誰もいない。まだ鈴鹿スカイラインも閉鎖しているので、登山者もほとんどないのだろう。そうしていると、今日は快晴ではなにしろだいたい晴れていたのに、雪が舞ってきた。まだまだ、そんな季節なんだ。まあ、例年ならこの辺り、まだ20,30cmの積雪があってもおかしくない時期だからなあと思う。
 ひとりぼっちのお昼も早々に切り上げ、帰路に掛かるとする。帰りは、来たルートを戻るのではなく、南雨乞岳から奥ノ畑峠、清水ノ頭へ行き、頭から尾根を南に辿ろうと思う。これも初めてのルートで、どうなっているのか分からないが、何とか辿れるだろう。問題は、最後の始末だ。それは、現場で判断するしかないだろう。
 山頂を立ち(14:31)、南雨乞岳を越えて、奥ノ畑峠方面へ下りる。この辺り、笹がすっかりと枯れて、まさに高原散歩の快適な気分だ。これが笹薮で通り抜けるのも困難を極めたところだとはもはや想像も出来ない。しかし、鈴鹿の歴史から言えば、この状態はきわめて珍しい一時期ということなんだろう。60年くらいに一度ということだから、このままであるのも数年、私の人生では最後の機会とも言えるだろう。それを今は楽しむということだ。
奥ノ畑峠から清水ノ頭
奥ノ畑峠から清水ノ頭
DSC04449.JPG (72.28 KiB) 閲覧された回数 980 回
 昔は1時間以上は掛かったであろうこのルートも、今は山頂から清水ノ頭までゆっくりとブラブラ歩いても20分と掛からない。ちょっと物足りない気もするが、サッサと清水ノ頭に着いてしまう。
 さて、ここからがまた未知の領域となる。まずは、左のガレに沿って下りて行けば方向、尾根を間違うことはない。そこを慎重に下りれば、しばらくは平坦なカヤ原のような散歩道だ。あとは、とにかく尾根筋に沿って下りて行く。緩慢な尾根になると、コンパスで方向を確認して進み、GPSで間違いなく辿って来ているかどうか確認する。GPSは、現在位置を確認するには確実な手段だが、あくまでも現在確認で、この先どの方向へ進むかはやはり地形図とコンパスを使って行かないと、往々にしてとんでもない方向へ行ってしまうことがあるので要注意だ。
 950mくらいまで下りて来ると、早くも植林が現れ出す。この尾根は、けっこう高いところまで植林がなされているようだ。植林の森は死んでいる。ことに鈴鹿辺りの植林は、大半が植えただけのもので、自然林を皆伐し植林すること自体が目的で行われているため、あとはあまり手が入っているとは言えない。それが尾根の半分、もしくは全面的にされている。あとは、着実に間違わずに尾根を下りるだけだ。
 尾根の末端まで辿ってくると、最後はどこも急なようだ。辺りを探りながら下りて行くとそのままでは最後下りられない。その手前左斜面が何とか手掛かりで下りられそうと目星を付けて少し戻るように左斜めに下りて行く。
 清水ヶ平林道440m地点、15:46着地。これでひと安心。あとは、ちょっと長い林道歩きをして、深山橋まで戻る。
最後に編集したユーザー keikoku [ 2016年4月13日(水) 17:19 ], 累計 3 回
落第忍者
記事: 1229
登録日時: 2011年2月20日(日) 15:31
お住まい: 三重県伊賀市
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Re: 【鈴鹿】雨乞岳南尾根を辿る

投稿記事 by 落第忍者 »

keikokuさん、おはようございます。

何だか随分と久し振りのような気がしますが、時々は生存報告をして下さいね。

少し時期は違いますが、私も歩いたことがありました。
トラックログを見比べると少しだけ違うところを歩いていますけどね。

viewtopic.php?f=4&t=2475&p=14354#p14354

それにしても11時40分にスタートとは恐れ入ります。
keikokuさんのような超健脚ならではですね。

鈴鹿スカイラインが冬期閉鎖中でも旧大河原園地のゲートまでは入れるみたいですから、次回にはスノーシューハイクをお楽しみ下さいませ。
落第忍者
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【鈴鹿】雨乞岳南尾根を辿る

投稿記事 by keikoku »

 落第忍者さん、御無沙汰しております。

 やぶこぎなら、このルートを歩いたひともいるだろうと思っていましたが、やはりおられましたね。ルート拝見しましたが、ほとんど同じようなモノでしたね。
 積雪期もおもしろかったことでしょう。ぜひまたその頃にも行ってみたいと思います。ま、私の場合まともなスノーシューがないので、カンジキ歩きとなりますが。
 このルートもそうでしたが、尾根に上がるとまあまあ歩き安いのですが、そこへ上がるまでの工夫、そこから下りるときの始末に難儀しますね。まあ、それをいかに歩き安いルートを見つけるかもこんな山歩きのおもしろさでもありと楽しめばよいということでしょうが。
 
 しかし、帰りの林道歩きは長かったですね。4km近くありましたからね。翌週もその辺りをウロウロしましたが、その時は自転車を使いました。どうして林道を閉めてしまうのでしょうね。我々の税金で作ったものなのだから、使う権利我々のもあると思うのだけど。

 
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