【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

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keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by keikoku »

 おじさん4人が、身の程知らずにもロングコース&やぶこぎルートを一日掛けて、歩いてきました

【日 付】 2015年5月10日(日)
【天 候】 早朝ガスっていましたが、後は快晴
【山 域】 鈴鹿
【メンバー】 kitayama-walk、クロオ、kasaya、sakakibara
【コース】 6:01佐目子谷登山口-7:52カクレグラ8:01-9:13タイジョウ9:35-10:15アゲンギョ-10:31イブネ10:41-11:12銚子12:01-12:27舟窪12:38-12:52深谷山-13:03大峠-13:37銚子ヶ口本峰(中峰)-13:57東峰14:05-14:12本峰(中峰)-15:46黒尾山15:53-16:57庭戸山17:06-17:18丸山17:24-18:04蓼畑
GPSデータ
GPSデータ
 9、10日の週末は、GWの白馬岳敗退の雪辱で再び大雪渓に向かうか、鈴鹿辺りのロングコースにしようか、はたまた17日のマラソンレースに向けての練習にするか迷っていたところ、浅野さんから鈴鹿のロングコース周回のお誘いを頂いた。
 コースは、佐目子谷登山口からカクレグラ、タイジョウ、イブネから銚子ヶ口へ至り登山道を杠葉尾へ下りるというものであった。私は以前、大滝神社から黒尾山、銚子ヶ口、イブネからタイジョウ、カクレグラへのほぼ逆コースを歩いたことがあったので、銚子ヶ口から黒尾山へ至り、更に未踏の庭戸山、丸山を辿り、蓼畑へ下りるのはどうかとお願いしたところ、4時までに銚子ヶ口を通過したら検討しましょうということだった。
 過去のデータを元に想定時間を考えてみたところ、朝の6時に佐目子谷口を出発して、2時間でカクレグラ(AM8:00)、2時間でタイジョウ(AM10:00)、1時間で杉峠の頭北西端(アゲンギョ?)(11:00)、1時間で銚子(12:00)、2時間で銚子ヶ口(14:00)、2時間で黒尾山(16:00)、2時間で蓼畑下山(18:00)で十分に歩けるだろう。また、休憩や食事時間も十分に捻出できるだろうと踏んだ。しかし、そうそう余裕のあるスケジュールではなかったと知らされることになる。
 ところが、せっかく楽しみな山行き予定が決まったところ前日の土曜日に、2週間前に痛めた骨膜炎から久しぶりに走りに行ったところ、12km過ぎから痛みが再発し、あとは歩き走りでやっと戻ってきた。翌朝には回復するのを願っていたのだが、更に痛みは増し普通に歩いても痛い。正直とても山は無理だと思った。しかし、自分からお願いしたコースでもあり、止めるにしても現地集合場所まで行って説明しなければいけないと思い、約束の蓼畑5時半に向かった。
 集合場所へは5時には到着したが、kasayaさんがすでに来ており、クロオさんも間もなく来られた。用意してきた地図を渡したが、さすがにみなさん自分での準備万端である。ちょっと事情をお話ししたが、とても初めから歩かないとは言えない感じで、後追いゆっくりでも何とかカクレグラまで向かってみようと決めた。
 今日は、状況によりどんな下山になるかわからないようであったので、4人4台の車を、一台は当初の想定通り歩いたとして下りてくるここ蓼畑に置き、次の一台は銚子ヶ口から登山道を下った場合を考え杠葉尾に置く、さらに黒尾山から大滝神社に下りることも想定して大滝神社登山口にも置くことにした。そして、佐目子谷登山口に戻る可能性が高い私の車で、最後みんなそろって登山口へと向かった。
佐目子谷登山口からカクレグラ
佐目子谷登山口からカクレグラ
 6時、佐目子谷登山口(ca.270m)を出発。しかし、登山口周辺は工事中のため予定していた送電線巡視路ルートがわからない。捜してみるが結局わからず、斜面も何とか登れないこともないので、直登で最初の鉄塔へと向かう。いきなり汗が噴き出し、あえぎながら上がって行く。しかし、不思議なことに普通に歩いても痛かった脚が何とか動いてくれる。傾斜はきついが、動きはゆっくりなのと、走るのとは使う筋肉が違うせいだろうか。少なくともみんなと一緒にカクレグラまでは行けそうであるようで、ちょっと安心した。
 第1番目の鉄塔(ca.440m)に着くと、やはり巡視路は左から緩やかに登ってきているようだ。2番目の鉄塔(ca.570m)へは、巡視路通りの道あとを辿る。その先から巡視路は、トラバース気味に620mの鉄塔へ向かっているのだが、ここは尾根沿いに上がって行き、直接740mの標高点へ向かうことにする。
 7時1分、標高点740m。1時間で500m近く上がってきたことになる。健脚揃いの4人は、まずまずのペースだ。脚もさほどの痛みも感じることなく、動いてくれる。助かる。850m辺りから植林帯を抜け、気持ちのよい自然林になる。以前は、この辺りから真っ白いイワカガミがみられたのだが、今日は見当たらない。相当白っぽい花はあっても、真っ白はないのだ。これはいったいどういうことだろう。同じ株が、気候とかの条件で出たり出なかったりするのだろうか。どちらにしても残念であった。
カクレグラ山頂<br />カクレグラ山頂
カクレグラ山頂
カクレグラ山頂
DSC04225.JPG (91.8 KiB) 閲覧された回数 2978 回
 新緑の気持ちのよい2次林が緩やかに続くようになるとカクレグラの山頂も間もなくだ。7時52分、標高990.3mのカクレグラ山頂到着。展望があるわけではないが、小広い山頂には真ん中に三角点が鎮座している。何とかここまで辿り着いたら、ここから入道ヶ原を回って下りようと思っていたが、どうやら今日一日何とか歩けそうな気もする。元々私自身が歩きたいコースでも有るので、更にタイジョウまで行ってみることにする。みんなには、「やっぱり行くんでしょ。」と冷やかされながらも、少しでもみんなと一緒に行きたいばかりだ。
カクレグラからタイジョウ
カクレグラからタイジョウ
 想定通りの8時に山頂出発。しばらく行くと、左側にガレ場が有り、今日の後半予定の銚子ヶ口から黒尾山の稜線が見渡せる。果たして、予定通りに歩けるのかどうか。
 天候も晴れあがってきて、ますます新緑の緑が鮮やかだ。本当にきれいだ。原始林ではない森だが、この2次林の森、特に新緑のこの時期は、最高に美しい。
 稜線を辿ってタイジョウへ向かうのだが、カクレグラから向かうと山頂直下は絶壁となっている。初めてここを辿った時は、直登してずいぶん難儀をした。そこで、絶壁の手前で左の北の尾根にトラバースし、その尾根を辿って山頂へ向かう。
 タイジョウ(1061m)、9時13分。ここは三角点もないく、上がり着くまでが急峻であった割には山頂は平坦で広い。ちょっと長めの休息を取ったが、それでも9時35分には出発。30分近くの余裕が出来、お昼までには、お昼休みの時間も確保できそうだ。
タイジョウからイブネ、銚子ヶ口
タイジョウからイブネ、銚子ヶ口
 まずは、杉峠の頭北西端に向かう。そこまでも新緑に輝く気持ちのよい森が続く。この辺りはずっと下草もなく、本当に素晴らしい天然公園だ。こんなところを歩いていると、人が作った人工の公園や森にお金を掛けて行くのは実にバカバカしいことのように思える。
 シャクナゲの花もチラホラ見かけるが、今年はどうも少ないようだ。時期もまだのようであるが、花芽自体が少ないから、この後もあまり期待できないだろう。
 佐目子谷を隔て向こう側の深谷山(1087m)が、舟窪の下のガレと共にその全貌を見せている。1084mの標高点を過ぎ、傾斜が揺るかになるといよいよ杉峠の頭北西端だ。この辺りを「アゲンギョ」と言うらしい。クロオさんやkasayaさんが言うようにキャンプでもするのには、最適なところかもしれない。

 北西端を左に曲がり、佐目峠へ向かう。この辺りから先は、笹が50,60年おきに起こるという笹の総枯れの時期を迎えて、すっかり枯れてしまいまったく姿を消してしまった。その後はまだまともに草も茂らず、イブネ、クラシへ向けて広大な原っぱとなっている。あのギッシリつまった笹ヤブでまともに身動きが出来なかった世界がウソのようだ。おそらく、その状況を知らない人には想像も付かないだろう。今はまったく気持ちのよいところだが、あの世界を思うとちょっぴり寂しい気もするが、また何十年か先には、そんな姿に戻っていて、ある意味今の姿の方が鈴鹿の歴史の中においては珍しい一時期なんだろう。
 イブネの最高点は、標高点があるところよりもその北東の方が少し高いように思うが、はっきりとした差はない。茫々とした笹ヤブもすっかり枯れて全く印象が変わってしまい、広々として明るい鈴鹿の北西高原とでも呼びたくなるような雰囲気に変わってしまった。笹が一番元気で繁茂していた頃は、イブネ北端からクラシまで微かな道あとを辿って40分も掛かったものだが、今や3,4分といったところだ。しかし、枯れてからかれこれ10年近くの年月が経つが、未だ再び笹が生えてくる様子はない。60年前の御池岳では、笹の総枯れのあと広大なススキ原となったが、御池岳もここもその様子はない。 いったいこの後どうなるのだろう。その興味は尽きない楽しみなところだ。
 クラシの北東端に浅野さんお手製の標識を付けに行った後、銚子に11:12には着いた。銚子出発予定より50分近くの余裕が出来たので、ここでちょっとゆっくりとしたランチタイムとなった。ここからの風景もずいぶん変わってしまった。笹原だったところが、全部枯れてしまい、少し黒っぽく禿げてしまっているため、まるで火事の跡のようだ。ここ銚子から眺める「イブネ、クラシ劇場」も火事跡現場では、今ひとつだ。

 12時に銚子を出発して、銚子ヶ口へ向かう。この途中には、舟窪、深谷山、大峠などがあり、鈴鹿全体でまだまだ笹が十分に元気だった頃から下草のない気持ちのよい2次林の森が続いていた。この稜線もまた、カクレグラから杉峠の頭へ至る稜線同様、鈴鹿有数の美しい自然林の森と言えよう。今では鈴鹿の至る所に広がる意味のない植林から生き残った素晴らしい2次林の自然を、どうかこのまま残してもらいたいものだと心から願う。
 舟窪は、17,8年前に崖側のブナ数本が倒れてしまい、昔の景観は失われてしまったが、それでも同じような森が続く中にひとつのアクセントを持たせてくれている。倒れたブナの1本は倒れながらもまだ生きていて、その生命力を見せてくれている。
 稜線から少し東に離れた深谷山(1087m)の山頂のそばを過ぎ、大峠に下りて行く。ここも下草や笹も枯れてなくなり、その後にアセビが幅をきかせている。少し風情が失われたように感じるが、人が手を付けなくても、自然は少しずつ変わって行くんだなあと思わされる。昔は稜線から水舟の池も眺められたが、今は周りの植林が育ってしまい、その姿を見ることは出来ない。これは明らかに人が壊した景観だ。自然林だった頃は、水舟の池もその名が表すような、ちょっと神秘的な素敵な池ではなかったろうか。その失われた姿を見てみたかったものだ。
 13:27、銚子ヶ口西峰(ca.1060m~1070m未満)に到着。ここがすでに広い銚子ヶ口の山頂部の一端だ。銚子ヶ口は、似たような高さを持つ、いくつものピークがあり、厳密にはどのピークが一番高いのか判然としない。ルートは西峰から中峰(本峰)(ca.1070m~1080m未満)へ至り、そのまま北の黒尾山へ向かったらよいのだが、今日は三角点峰(1076.3m)、そして鈴鹿有数の展望を誇る東峰(ca.1070m~1080m未満)へも足を伸ばすことになった。私は、少々時間が気になったので、「東峰まで行って、時間が無くなったから庭戸山は止めだよとはならないよう、お願いしますよ。」と巨頭お三方の大先輩にしっかりとお願いをして置いた。
 東峰からは、北は霊仙岳、御池岳から南は鎌ヶ岳、雨乞岳が見渡せる。まさに鈴鹿北部の山勢揃いだ。素晴らしい景観だ。ここも昔はちょっとした秘峰で、訪れる登山者も少なかったが、今や人気のある一座となってしまった。われわれが到着する少し前にも大勢の登山者がけっこうな団体で訪れていたようだ。
銚子ヶ口から黒尾山
銚子ヶ口から黒尾山
 中峰(本峰)まで戻り、黒尾山目指して14:12出発。ちょっと遅れたが、だいたい想定通りだ。しかし、ここからはだんだんと道アトが怪しくなる。また、特に黒尾山から庭戸山、丸山はほぼ未知数で、ほとんど「探検の域」に入ることになる。
 黒尾山、銚子ヶ口間は二度ほど歩いたことがあるはずなのだが、ほとんど印象がない。登山者の数はぐっと減るので、ヤブっぽいところも多く、また道アトが途絶えているところもある。その上、この間の最低鞍部(ca.860m)の少し手前から標高点971mに登り上がる少し手前までは、ヤセ尾根岩峰のナイフリッジが続き、緊張を強いられる。ちょっと短い「蟻ノ戸渡り」がいくつも続くような感じだ。ちょっとした恐がりさんなら大渋滞を引き起こしてしまうだろう。疲れも貯まって来ており、ここは慎重に進む。
 標高点971mの少し前で、ようやくヤセ尾根を抜けると、平坦な自然林の森が続く。黒尾山の手前で少し下り、登り返して黒尾山(948.7m)に到着する。
 ここもまた、15年くらい前の時とはずいぶん雰囲気が変わった。今は、日差しが差し込むちょっと小広い感じの山頂となっているが、当時は木々に覆われ薄暗い感じの山頂だった。ここもまた、アセビの元気がよい。この辺りのアセビの伸張は、気候の変化と関連があるのだろうか。しかし、訪れる人の少なそうな人擦れのしない雰囲気はそのままのようだ。
黒尾山から庭戸山
黒尾山から庭戸山
 さて、いよいよ更に人跡の少ない稜線を辿り、庭戸山、丸山を目指す。出発は、15:53。正直、予想外の想定時間通りだ。しかし、ここから2時間、最大でも2時間半あれば蓼畑には到着するだろう。「6時半までに着けば、まだ十分に明るい。」の浅野さんの言葉を励みに、まずは庭戸山に向かって歩き出す。
 しかし、ここはいきなり要注意だ。北の尾根に沿って歩き出すのだが、ca.900mくらいで北西の支尾根に乗らなければいけない。地形図、コンパス、GPSと状況観察。総動員でそのポイントを探る。もうこの辺りだろうというところで、支尾根の雰囲気を見つけ、乗り換える。ちょっと尾根らしくなったところで確信するのだが、すぐまた今度は二股尾根を右に乗らなければならないが、ここははっきりと分からないうちに想定通りの右尾根に乗っていた(ca.800m辺り)。
 更にヤセ尾根の先で、右の尾根に移らないといけないのだが、ここは地形図上ca.700m辺りにあるちょっとした平坦地を目安頼りにして下りて行くのだが、見当たらない。その内にca.700mくらいまで下りてきてしまったが、そのような平坦地は見つからず、右に辿らなければいけない尾根が顕著になってくる。ここまで来るとその間違いがはっきりとしてきた。尾根を乗り換えなければいけない。
 トラバースして行くのか、登り返して移るのか。すでに相当な疲労で、なかなか登り返す元気が出てこない。トラバースしなければいけない谷状のところは何も生えておらず、捕まるものもないようだ。どうするのか。
 しかし、そこに微かな道アトのような雰囲気を感じる。それを頼りに辿ってみるとこれが意外にしっかりしていて、思った以上にちゃんと歩ける。助かった。やはり、ほとんど埋もれていた道アトだったのかもしれない。
 それからは、はっきりとした尾根筋を辿って送電線鉄塔まで歩けばよい。その先の小ピークから少し右に振り、庭戸山へ向かう。
 庭戸山(687m)、長年の宿題の山頂にようやく辿り着いた。ここにも鉄塔が建っていて、木々が刈り払われ岳、不老堂と水木野が目の前にある。その間、少し向に龍ヶ岳だ。尾根筋の反対側には、日本コバとはや夕日に輝く永源寺ダム湖が見えている。
庭戸山から蓼畑
庭戸山から蓼畑
 ここから丸山までは、以前はヤブがひどくとても歩けなかったというクロオさんの話だったが、現在はたいしたヤブもなく、平坦な問題のない道アトが丸山まで続いていた。
 丸山(676m)、17:18。ここから蓼畑(ca.300m)へは、18:00までに十分に余裕を持って下りられるだろうと思ったが、更に一難が待っていた。
 出発して、しばらくしたら二分する尾根を右の尾根に辿り、その後で出て来た左の尾根に乗り換えればよいと地図を読んだのだが、それが間違いであった。歩きながらの地図読みで、微かな出っ張り(それはすでに尾根筋だった)が、もっと早い段階で発生していたことを見落としていたのだ。要するにca.600mの最初に尾根が二分するところで、この時すでに右ではなく左の尾根に乗らなくてはいけなかったのだ。しばらく行く内に、途中から乗り換えるはずだった左の尾根が、すでにずいぶん発達したものになっていることに気が付く。その目指す尾根が、疲れた身にはずいぶん遠くのものに感じる。
 ヤブをかき分け少しでも密生の少ないところを辿り、その尾根にトラバースする。たかが5分あまりの時間なのだが、これが長い。やっと目的の尾根に乗った時には、長いひと苦難乗り越えてきたようにも感じてしまう。 後は、植林帯の緩かな尾根を辿るだけだった。最後の鉄塔からは、広い道幅が里へ導いてくれるようだった。どこに連れて行ってくれるのか分からなかったが、あとはお任せ、どこへでもどうぞの気持ちだったが、幸いkasaya号のところへドンピシャで下ろしてくれた。思わず、4人で握手を交わし、今日の完了を喜んだ。
 本当に最後まで歩き通せるか分からない今日一日のスケジュールであったが、体力がそろい、それぞれに地図読みの能力があればこそ協力して大きく外すことなく歩くことが出来たと思う。今日ばかりは、4人のおっさんはただのおっさんではなく、ちょっと野生の感覚を取り戻した動物であったことでしょう。
最後に編集したユーザー keikoku [ 2015年5月20日(水) 06:41 ], 累計 3 回
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by biwaco »

やっとこさ、読了いたしました。
kitayamaさんにしろ、keikokuさんにしろ、足だけでなく書くほうも達者ですね~(^^♪
行程が超ロングなだけにレポも大長編。おじさん4人、子どもに還ってのヤブ山探検記、楽しませていただきました。(写真があればもっとよかったけど…)
 コースは、佐目子谷登山口からカクレグラ、タイジョウ、イブネから銚子ヶ口へ至り登山道を杠葉尾へ下りるというものであった。私は以前、大滝神社から黒尾山、銚子ヶ口、イブネからタイジョウ、カクレグラへのほぼ逆コースを歩いたことがあったので、銚子ヶ口から黒尾山へ至り、更に未踏の庭戸山、丸山を辿り、蓼畑へ下りるのはどうかとお願いしたところ、4時までに銚子ヶ口を通過したら検討しましょうということだった。
よくばりですね~(@_@。
biwa爺は、佐目子谷を遡行して水舟の池経由で銚子ヶ口~黒尾尾根のショートカットで丸一日かかりました。
 ところが、せっかく楽しみな山行き予定が決まったところ前日の土曜日に、2週間前に痛めた骨膜炎から久しぶりに走りに行ったところ、12km過ぎから痛みが再発し、あとは歩き走りでやっと戻ってきた。翌朝には回復するのを願っていたのだが、更に痛みは増し普通に歩いても痛い。正直とても山は無理だと思った。しかし、自分からお願いしたコースでもあり、止めるにしても現地集合場所まで行って説明しなければいけないと思い、約束の蓼畑5時半に向かった。
なにかと出発前や現地に着いてからアクシデントの多い方ですネ(^_-)
それでも諦めないところが 、やっぱり「よくばり」。
 今日は、状況によりどんな下山になるかわからないようであったので、4人4台の車を、一台は当初の想定通り歩いたとして下りてくるここ蓼畑に置き、次の一台は銚子ヶ口から登山道を下った場合を考え杠葉尾に置く、さらに黒尾山から大滝神社に下りることも想定して大滝神社登山口にも置くことにした。そして、佐目子谷登山口に戻る可能性が高い私の車で、最後みんなそろって登山口へと向かった。
用意周到!
スカイライン側には置かないのは、周回に自信の現れでしょうか…。
 不思議なことに普通に歩いても痛かった脚が何とか動いてくれる。傾斜はきついが、動きはゆっくりなのと、走るのとは使う筋肉が違うせいだろうか。少なくともみんなと一緒にカクレグラまでは行けそうであるようで、ちょっと安心した。
単にマヒしてるだけでは?
 以前は、この辺りから真っ白いイワカガミがみられたのだが、今日は見当たらない。相当白っぽい花はあっても、真っ白はないのだ。これはいったいどういうことだろう。同じ株が、気候とかの条件で出たり出なかったりするのだろうか。どちらにしても残念であった。
花の色に気を使うくらい余裕の歩きですね。
 何とかここまで辿り着いたら、ここから入道ヶ原を回って下りようと思っていたが、どうやら今日一日何とか歩けそうな気もする。元々私自身が歩きたいコースでも有るので、更にタイジョウまで行ってみることにする。みんなには、「やっぱり行くんでしょ。」と冷やかされながらも、少しでもみんなと一緒に行きたいばかりだ。
タイジョウを前に、やはりタイジョウはできんでしょう(^_-)
  稜線を辿ってタイジョウへ向かうのだが、カクレグラから向かうと山頂直下は絶壁となっている。初めてここを辿った時は、直登してずいぶん難儀をした。そこで、絶壁の手前で左の北の尾根にトラバースし、その尾根を辿って山頂へ向かう。
あの岩壁を直登とは…。(@_@。イノシシでも迂回しまっせ~!
右も巻けるけど、ゴロゴロの石を踏んで北尾根に回り込むのが正解でしょう。
 まずは、杉峠の頭北西端に向かう。そこまでも新緑に輝く気持ちのよい森が続く。この辺りはずっと下草もなく、本当に素晴らしい天然公園だ。こんなところを歩いていると、人が作った人工の公園や森にお金を掛けて行くのは実にバカバカしいことのように思える。
人工公園がないと、山の中まで人がワンサとやってきて、このへんにも自動販売機や「喫茶カクレグラ」なんてお店だってできるかも?
 北西端を左に曲がり、佐目峠へ向かう。この辺りから先は、笹が50,60年おきに起こるという笹の総枯れの時期を迎えて、すっかり枯れてしまいまったく姿を消してしまった。その後はまだまともに草も茂らず、イブネ、クラシへ向けて広大な原っぱとなっている。あのギッシリつまった笹ヤブでまともに身動きが出来なかった世界がウソのようだ。おそらく、その状況を知らない人には想像も付かないだろう。今はまったく気持ちのよいところだが、あの世界を思うとちょっぴり寂しい気もするが、また何十年か先には、そんな姿に戻っていて、ある意味今の姿の方が鈴鹿の歴史の中においては珍しい一時期なんだろう。
keikokuさん、100歳まで生きて「鈴鹿の笹100年史」でも上梓して下さい。
昔は稜線から水舟の池も眺められたが、今は周りの植林が育ってしまい、その姿を見ることは出来ない。これは明らかに人が壊した景観だ。自然林だった頃は、水舟の池もその名が表すような、ちょっと神秘的な素敵な池ではなかったろうか。その失われた姿を見てみたかったものだ。
植林に囲まれた水舟の池(2012年8月)
植林に囲まれた水舟の池(2012年8月)
P8090070.jpg (77.06 KiB) 閲覧された回数 3128 回
 私は、少々時間が気になったので、「東峰まで行って、時間が無くなったから庭戸山は止めだよとはならないよう、お願いしますよ。」と巨頭お三方の大先輩にしっかりとお願いをして置いた。
 東峰からは、北は霊仙岳、御池岳から南は鎌ヶ岳、雨乞岳が見渡せる。まさに鈴鹿北部の山勢揃いだ。素晴らしい景観だ。ここも昔はちょっとした秘峰で、訪れる登山者も少なかったが、今や人気のある一座となってしまった。われわれが到着する少し前にも大勢の登山者がけっこうな団体で訪れていたようだ。
東峰へはちょっと寄り道になりますが、天気が良ければ是非行ってみたいビューポイントです。
 黒尾山、銚子ヶ口間は二度ほど歩いたことがあるはずなのだが、ほとんど印象がない。登山者の数はぐっと減るので、ヤブっぽいところも多く、また道アトが途絶えているところもある。その上、この間の最低鞍部(ca.860m)の少し手前から標高点971mに登り上がる少し手前までは、ヤセ尾根岩峰のナイフリッジが続き、緊張を強いられる。ちょっと短い「蟻ノ戸渡り」がいくつも続くような感じだ。ちょっとした恐がりさんなら大渋滞を引き起こしてしまうだろう。疲れも貯まって来ており、ここは慎重に進む。
瀧沢源頭のヤセガレが最大の難関です。木に掴まって右の急斜面をトラバース。
 しかし、ここはいきなり要注意だ。北の尾根に沿って歩き出すのだが、ca.900mくらいで北西の支尾根に乗らなければいけない。地形図、コンパス、GPSと状況観察。総動員でそのポイントを探る。もうこの辺りだろうというところで、支尾根の雰囲気を見つけ、乗り換える。ちょっと尾根らしくなったところで確信するのだが、すぐまた今度は二股尾根を右に乗らなければならないが、ここははっきりと分からないうちに想定通りの右尾根に乗っていた(ca.800m辺り)。
逆から登ってきたときはそんなに苦労しませんでしたが…。下りははずしがちですネ。
 庭戸山(687m)、長年の宿題の山頂にようやく辿り着いた。ここにも鉄塔が建っていて、木々が刈り払われ岳、不老堂と水木野が目の前にある。その間、少し向に龍ヶ岳だ。尾根筋の反対側には、日本コバとはや夕日に輝く永源寺ダム湖が見えている。
お疲れさま、あと少しだ!
 丸山(676m)、17:18。ここから蓼畑(ca.300m)へは、18:00までに十分に余裕を持って下りられるだろうと思ったが、更に一難が待っていた。
 出発して、しばらくしたら二分する尾根を右の尾根に辿り、その後で出て来た左の尾根に乗り換えればよいと地図を読んだのだが、それが間違いであった。歩きながらの地図読みで、微かな出っ張り(それはすでに尾根筋だった)が、もっと早い段階で発生していたことを見落としていたのだ。要するにca.600mの最初に尾根が二分するところで、この時すでに右ではなく左の尾根に乗らなくてはいけなかったのだ。しばらく行く内に、途中から乗り換えるはずだった左の尾根が、すでにずいぶん発達したものになっていることに気が付く。その目指す尾根が、疲れた身にはずいぶん遠くのものに感じる。
やっぱり「よくばり」ですねえ…。最後の一口まで食べきらないと気が済まん(@_@。
右の黄和田へ下ればすぐ着地できるのにね。(^_-)
最後の鉄塔からは、広い道幅が里へ導いてくれるようだった。どこに連れて行ってくれるのか分からなかったが、あとはお任せ、どこへでもどうぞの気持ちだったが、幸いkasaya号のところへドンピシャで下ろしてくれた。思わず、4人で握手を交わし、今日の完了を喜んだ。

今日ばかりは、4人のおっさんはただのおっさんではなく、ちょっと野生の感覚を取り戻した動物であったことでしょう。
イノシシにラビットに…、あとの二人は?

              ~biwa爺
Kasaya
記事: 927
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by Kasaya »

keikkuさん 長編のアップご苦労様です
 コースは、佐目子谷登山口からカクレグラ、タイジョウ、イブネから銚子ヶ口へ至り登山道を杠葉尾へ下りるというものであった。
このルートを聞いたときは長いなあと思いましたが、更に長くなるとは

4時までに銚子ヶ口を通過したら検討しましょうということだった。 過
4時?2時じゃなかったの。闇下決定ですね。

一台は当初の想定通り歩いたとして下りてくるここ蓼畑に置き、次の一台は銚子ヶ口から登山道を下った場合を考え杠葉尾に置く、
ここに置いた私の車の出番はないと確信しておりましたが...

しかし、不思議なことに普通に歩いても痛かった脚が何とか動いてくれる。傾斜はきついが、動きはゆっくりなのと、走るのとは使う筋肉が違うせいだろうか。少なくともみんなと一緒にカクレグラまでは行けそうであるようで、ちょっと安心した。 
足の痛さなんか微塵も見えませんでした。今日のコースの完遂を目指してがんがん飛ばしているkeikokuさんがありました。

以前は、この辺りから真っ白いイワカガミがみられたのだが、今日は見当たらない。相当白っぽい花はあっても、真っ白はないのだ。これはいったいどういうことだろう。同じ株が、気候とかの条件で出たり出なかったりするのだろうか。どちらにしても残念であった。 
一体どれだけ白い花だったのでしょう。私的には十分白かったと思います。

、更にタイジョウまで行ってみることにする。みんなには、「やっぱり行くんでしょ。」と冷やかされながらも、少しでもみんなと一緒に行きたいばかりだ。
カクレグラへの登りを見て絶対行く気と見ました。

 タイジョウ(1061m)、9時13分。ここは三角点もないく、上がり着くまでが急峻であった割には山頂は平坦で広い。ちょっと長めの休息を取ったが、それでも9時35分には出発。30分近くの余裕が出来、お昼までには、お昼休みの時間も確保できそうだ。
速かったですねえ。このスピードは近年記憶にないくらいでした。

しかし、枯れてからかれこれ10年近くの年月が経つが、未だ再び笹が生えてくる様子はない。60年前の御池岳では、笹の総枯れのあと広大なススキ原となったが、御池岳もここもその様子はない。 いったいこの後どうなるのだろう。その興味は尽きない楽しみなところだ。 
60年周期説があたればいいのですが、温暖化、酸性雨などなども影響しているような。心配です。

私は、少々時間が気になったので、「東峰まで行って、時間が無くなったから庭戸山は止めだよとはならないよう、お願いしますよ。」と巨頭お三方の大先輩にしっかりとお願いをして置いた。 
keikokuさんはすごいこだわりが合ったのですねえ。この言葉がなかったら東峰から下っていたでしょう。

、ヤセ尾根岩峰のナイフリッジが続き、緊張を強いられる。ちょっと短い「蟻ノ戸渡り」がいくつも続くような感じだ。
歩き辛いところでした。クロオ山は結構ガレがあると聞いていましたが、その通りでした。

 標高点971mの少し前で、ようやくヤセ尾根を抜けると、平坦な自然林の森が続く。黒尾山の手前で少し下り、登り返して黒尾山(948.7m)に到着する。 
初登頂でした。そんな感激はなかったけど

 更にヤセ尾根の先で、右の尾根に移らないといけないのだが、ここは地形図上ca.700m辺りにあるちょっとした平坦地を目安頼りにして下りて行くのだが、見当たらない。その内にca.700mくらいまで下りてきてしまったが、そのような平坦地は見つからず、右に辿らなければいけない尾根が顕著になってくる。ここまで来るとその間違いがはっきりとしてきた。尾根を乗り換えなければいけない。 
地形図が間違っていたんでしょうか。結構読図が難しかったですが、GPS様様で何とかなったところです。

 出発して、しばらくしたら二分する尾根を右の尾根に辿り、その後で出て来た左の尾根に乗り換えればよいと地図を読んだのだが、それが間違いであった。歩きながらの地図読みで、微かな出っ張り(それはすでに尾根筋だった)が、もっと早い段階で発生していたことを見落としていたのだ。要するにca.600mの最初に尾根が二分するところで、この時すでに右ではなく左の尾根に乗らなくてはいけなかったのだ。しばらく行く内に、途中から乗り換えるはずだった左の尾根が、すでにずいぶん発達したものになっていることに気が付く。その目指す尾根が、疲れた身にはずいぶん遠くのものに感じる。
 ここもGPSのおかげもあり最小限の間違いですみました。

幸いkasaya号のところへドンピシャで下ろしてくれた。思わず、4人で握手を交わし、今日の完了を喜んだ。 
最後は巡視路だったので気が楽でした。長丁場の道完遂をしたことはうれしかった。

本当に最後まで歩き通せるか分からない今日一日のスケジュールであったが、体力がそろい、それぞれに地図読みの能力があればこそ協力して大きく外すことなく歩くことが出来たと思う。今日ばかりは、4人のおっさんはただのおっさんではなく、ちょっと野生の感覚を取り戻した動物であったことでしょう。
長い一日で、keikokuさんの歩きにもついていけたので、意外にいけるとこの時は思ってました。ところが家に帰るとるとすぐに痙攣。寝ているときに2度目の痙攣が
きて、これがなかなか収まらず七転八倒。体力的には相当ダメージが来ていたようでした。これから暑い季節。もっと塩分やミネラルをうまく採らねばと思ったしだい。
何はともあれ、無事歩けたことに感謝です。keikokuさんがいなければ、このコースはなかったでしょう。皆さんもホントお疲れ様でした。

kasaya
kitayama-walk
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登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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【鈴鹿】 超ロングな佐目子谷周回コース満喫

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2015年5月10日(日)
【天 候】 晴れ
【山 域】 鈴鹿
【メンバー】 keikoku、クロオ、Kasaya、kitayama-walk

【コース】 6:00佐目子谷橋-7:55▲カクレグラ-9:20タイジョウ9:30-10:05P1084-10:15佐目峠-10:35イブネ10:45-10:50イブネ北端-11:00クラシ-11:15銚子12:00-12:20P1022-12:35舟窪-12:55大峠の頭-13:05大峠-13:15水舟の頭-13:30西峰-13:40中峰-13:50▲銚子ヶ口14:00-14:15中峰-15:25P1016-15:35P971-15:50▲黒尾山16:00-16:45P681-17:00庭戸山-17:20丸山-18:05蓼畑
GPS軌跡図
GPS軌跡図
 雪山シーズンが終わり鈴鹿に戻ってきた。ヤマビルの出没する前の日の長い時期だけにロングなコースを歩きたい。そこで、佐目子谷橋のたもとから巡視路を使って取り付き、カクレグラ(水谷岳)に向かい、タイジョウから佐目峠を経てイブネ・クラシに登り、次は銚子ヶ口まで縦走し、杠葉尾に下山するという計画を立ててみた。これをkieikokuさんとクロオさんに話すと、二人とも銚子ヶ口からは黒尾山経由で下山したいという。どれくらいの時間がかかるかわからない。遅くとも午後4時を回っていたら黒尾山はあきらめて杠葉尾に下るということにした。このときは黒尾山経由の場合は少なくとも下山に3時間はかかるだろうと思っていたのでスタートを午前6時にすることにした。これにKasayaさんも加わって、籾糠山・猿ヶ馬場山以来の4Kの山行となった。

 午前5時半に下山予定の蓼畑に集合したが、keikokuさんが次週に予定されているフルマラソンの練習として前日に20㎞走ったため左足痛のため、このコースを歩き通せるかどうかわからない、とりあえずタイジョウまでという。そこで蓼畑にKasaya号、杠葉尾にクロオ号、大瀧神社にkitayama号をそれぞれデポし、keikoku号で佐目子谷橋に向かう。佐目子谷橋の架け替え工事が未だに続いているが、現場小屋の脇に駐車して、予定どおり午前6時に出発した。当初は2つの送電線の中間から鉄塔(L167)に向かうつもりだったが、林道入口から直接鉄塔に向かって急斜面を登った。最初の鉄塔から2番目の鉄塔(R167)までも急登の連続である。先頭を行くkeikokuさんはぐんぐんとピッチを上げて登っていく。一体どこが痛いのかと思ってしまうほどである。巡視路は次の鉄塔(R166)に向かっているが、植林の中に急登で直接P740に向かう。ここからしばらく尾根が平坦になるが、次の水呑ヶ岳という小ピークを越えると再び尾根の急登だ。Keikokuさんはこのあたりには白いイワカガミが咲いているというが、確かに淡いピンク色をしているものの、真っ白いイワカガミは見つからない。やがて傾斜が緩やかになって尾根が広がってきて気持ちのよい二次林になってきたかと思うとカクレグラ(990.1m)に着いた。二等三角点があり、数枚のプレートも掛けられていたが、展望はなかった。
カクレグラ(水谷岳)山頂-隠れ嵓という
カクレグラ(水谷岳)山頂-隠れ嵓という
 カクレグラで小休止後、タイジョウに向かう。カクレグラからタイジョウまでは地図上も結構長いが、標高差は100m前後とあまりない。薄い踏み跡程度の道であるが、途中で不鮮明なところもあって、慎重に方向を見定めながら進まなければならない。途中で左手に大きなガレ場があり、そこからはイブネから銚子ヶ口に向かう尾根が見える。P962には「向平西」という古いプレートがあったが、ここからフジキリ谷(千種街道)に下る尾根が向平(むかいびら)尾根と呼ばれている。P962から少し進んだところに平坦地があったが、ここが向平なのだろう。P911も通過し、タイジョウ(1061m)の手前で大きな岩場が立ちはだかってきた。ここは左から回り込むようにして北側からタイジョウの山頂に到着した。この付近にはシャクナゲがたくさんあったが、花がほとんどついていない。今年は裏年なのであろう。タイジョウからも薄い踏み跡が続くが、時折右に雨乞岳が見えたり、左には銚子ヶ口に向かう稜線、舟窪あたりのガレが見え、遠く霊仙山や伊吹山が霞んでいる。P1084のピークを越えると緩やかな斜面を登っていく。右手から杉峠の頭からやってくる稜線と合流する。このあたりは尾根が広がったアゲンギョと呼ばれているところだ。ブナを初めとする自然林の新緑が眩しい。ここで右に曲がって緩やかに下っていき樹林から抜け出ると特徴のある二つに割れた岩がある佐目峠だ。ここからイブネの台地までは歩き慣れた稜線で、右手には鎌ヶ岳が頭を出してきて、登るにつれて鎌尾根が見えてくる。イブネの台地に上がると風が少々あるが、カラッと晴れているので気持ちがいい。
展望のないタイジョウ山頂にて
展望のないタイジョウ山頂にて
イブネ山頂にて
イブネ山頂にて
 イブネで初めて登山者と出会ったが、これは予想されたことである。いつもながら、イブネの台地から御在所岳、鎌ヶ岳、そして雨乞岳の峰々が並んでいるのを見渡すのは痛快である。今は季節柄、足元にはハルリンドウの花がたくさん咲いているのもうれしい。イブネで記念撮影をしてからクラシに向かう。イブネ北端からは正面に釈迦ヶ岳の姿が大きいが、さらに竜ヶ岳、藤原岳、御池岳、鈴ヶ岳、霊仙山と続く鈴鹿山脈の峰々が続いている。クラシはP1145から少し東に進んだところにあるピーク(1154m)である。西尾氏はクラシは「クラシシ」(羚羊=かもしか)の古名で「嵓猪」「嵓羊」と同根とみられるとしている。このピークは樹木で覆われていて展望もないが、2014/12/30イブネに登ったときには風が強く、風除けのためにクラシ山頂でランチタイムをしたことがある想い出の場所である。今回はクラシは踏んだというだけで引き返して銚子に向かった。今日も晴天なれど風が少々強いということで銚子の斜面ならば風除けができると踏んでのことである。予想どおり、銚子は風も当たらず、ポカポカと陽の当たる場所であった。絶好のランチプレイスとなった。今日も冷やし中華と缶ビールだ。プシュッ、ゴクゴク、ああ美味い!まさに極極である。向こうにイブネの台地とクラシのピークを眺めながらの癒やしの一時であった。しかし、まだ先は長いので、そうまったりもしていられない。午後1時に出発した。
銚子にて-バックにイブネ
銚子にて-バックにイブネ
 銚子ヶ口から銚子までは、これまでピストン1回、縦走1回やったことがある。銚子からは130mほどの激下りがある。途中にシャクナゲの花がちょっとだけ咲いていた。眺望もよく、歩いてきたタイジョウ、カクレグラの縦走尾根、そしてこれから向かう大峠の頭、水舟の頭、そして銚子ヶ口なども見えている。最低鞍部からは緩やかに登り返しP1022(西尾本によると「深谷山」と呼ばれている)を通過すると、自然林の新緑に癒されながら、少しずつ高度を上げていく。やがてブナの大木が倒れている平坦地にやってきた。ここが「舟窪」と呼ばれるところである。地形を見ればなるほどと頷ける。舟窪を通過すると左手にガレ場があり、ここからはタイジョウから雨乞岳、銚子を眺望することができる。さらに登っていくとピークになるが、ちょっと右に進んだところがP1087(大峠の頭)である。大峠の頭からは自然林の中を緩やかに下っていくと突然樹林から抜け出て鞍部に着いた。ここが大峠である。カクレグラからタイジョウの稜線が見渡せ、その向こうには綿向山が見えている。思えば一昨年の4月に佐目子谷橋から拝坂尻(ハイサカ)越えで水舟の池を通って大峠に登ってきたことを思い出した。この大峠に対する小峠は拝坂尻を登ってきた姫ヶ滝の上部あたりの乗越のことである。大峠からは再び登り返すとP1067(水舟の頭)である。ここからは御在所岳と国見岳が見えるが、ズームアップしてみると、きのこ岩を確認することができる。水舟の頭からは小さなアップダウンを繰り返しながら、銚子ヶ口の西峰、中峰、本峰、さらには東峰までやってきた。少々地形が複雑であるが、登山道が整備してあるのでスムーズに歩ける。東峰からの展望は抜群で、雨乞岳、御在所岳、釈迦ヶ岳、三池岳、竜ヶ岳、静ヶ岳、藤原岳、御池岳、鈴ヶ岳、霊仙山などの鈴鹿山脈の主要峰を一望することができる。時刻を見ると午後2時だ。これなら黒尾山に行っても午後5時には下山できるであろうと読んで、分岐点の中峰まで引き返した。
舟窪にて
舟窪にて
大峠からの眺望-カクレグラからタイジョウの尾根、その向こうに綿向山
大峠からの眺望-カクレグラからタイジョウの尾根、その向こうに綿向山
 分岐から黒尾山をめざすが、道は踏み跡程度になってきたが、テープがつけられている。左手に植林の多い尾根をアップダウンしながら次第に高度を下げていく。やがて870mの鞍部から100mの登りとなるが、この途中はヤセ尾根で左側が切れ落ちているところだ。ここは樹木の根や枝をつかみながら登っていけば、そう怖がるところでもない。時々佐目子谷を挟んでカクレグラやタイジョウ、そして雨乞岳や綿向山の頭も見える。ガレ場の急登を登り切るとP971で平坦となってくる。ここからは緩やかに登って下ると黒尾山(948.7m)に到着した。展望はないが、三等三角点と山名プレートがあった。ここで時刻は15:50なので午後5時には蓼畑に下山できるだろうと思っていた。しかし、これが誤算であった。黒尾山からは庭戸山と丸山を経由して北尾根端の蓼畑に下るのであるが、実は地形図を見ると黒尾山からすぐのところとP681の手前と丸山を過ぎたところの3箇所で尾根の乗換があり、これをうまくクリアできるかどうかがポイントだった。最初の黒尾山を過ぎた直後の切替は難なくスムーズに進んだ。問題はP681の手前の乗換であった。急な尾根を下りながら少しずつ右に切っていき等高線が少し広がったところで切り替えるところ、少し下りすぎてしまい、途中で右手の尾根にトラバースしなければならなかった。この斜面も急で滑落するのではないかと心配したが、予想外にトラバースの足場が安定していたおかげで何とか尾根の乗換がうまくいった。そのままP681に登り返すと、そこからは平坦な尾根道を進み鉄塔に出た。右にはR421を挟んで竜ヶ岳と不老堂、水木野(割山)が見え、左には永源寺ダムが見える。さらに尾根沿いに進むと次の鉄塔が庭戸山(687m)であった。鉄塔越しに岳(781.2m)が見え、その向こうには御池岳、藤原岳、静ヶ岳、竜ヶ岳の姿も見ることができる。
黒尾山山頂にて
黒尾山山頂にて
 庭戸山からは尾根を忠実に進むと丸山(676m)は近かった。丸山自体は小ピークではあるが、眺望もない。しかし、その先で尾根が二分するが、蓼畑に下るには尾根の中間にある尾根に乗り換えなければならない。確認が不十分なまま右手の植林を下っていったが、GPSで確認すると案の定右手の尾根に乗ってしまっている。左手を見ると谷になっているので、登り返さなければならない。ところが、少し登り返したところで谷に下るような踏み跡を見つけて下っていくと、簡単に谷を越えて左側の中間尾根に乗り換えることができた。やれやれである。あとは尾根を一直線に下るものと思っていたら、いつしか登山道らしき道が現れた。これを辿ると鉄塔が見えてきた。この鉄塔の巡視路があり、これに従って少し右に振って下っていく。最後は、今朝Kasaya号をデポした林道の入口にドンピシャリと着地した。

 長い長いロングコースを計画したが、よくもまあ最後まで完歩できたものであると感心している。当初の計画は銚子ヶ口から杠葉尾に下るものだったが、これならば余裕があったであろう。しかし、keikokuさんの馬力ある歩きに引っ張られてハイペースで歩き、ランチタイムもしっかりと取ることができ、午後2時には銚子ヶ口まで到達した。驚異のハイスピードである。ところが、その余裕から黒尾山という曲者の山に足を踏み入れてしまった。銚子ヶ口から黒尾山経由で蓼畑に下山するには3時間と見込んでいたが、とんでもない4時間もかかってしまった。黒尾山はまさに「苦労山」であった。まあ何とか闇下にならず済んでよかったものである。4Kで握手し合いお互いの健闘を称えた。その後は、永源寺温泉「八風の湯」に入りしっかりと汗を(サウナで)流した。温泉を出たのはすでに午後9時半を回っていた。
written by kitayama-walk
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by keikoku »

やっとこさ、読了いたしました。
kitayamaさんにしろ、keikokuさんにしろ、足だけでなく書くほうも達者ですね~(^^♪
行程が超ロングなだけにレポも大長編。おじさん4人、子どもに還ってのヤブ山探検記、楽しませていただきました。(写真があればもっとよかったけど…)
 よく読んで頂きました。正直、これを読んでくれるのは同行したおじさんさん3人だけだと思っていましたが、物好きな好々爺はいるものですね。ホント、ご苦労様でした。写真は、付けたかったのですが、大きすぎて張り付きませんでした。ダウンサイジグする方法が分からなくて。簡単なようでしたら、御教授願いたいです。
よくばりですね~(@_@。
biwa爺は、佐目子谷を遡行して水舟の池経由で銚子ヶ口~黒尾尾根のショートカットで丸一日かかりました。
 正直言うと、水舟の池にも行きたかったのですが、どうも賛同を得られそうな感じではなく、諦めました。
タイジョウを前に、やはりタイジョウはできんでしょう(^_-)
 うまい!まさにその通りでした。
タイジョウ山頂
タイジョウ山頂
DSC04283.JPG (103.31 KiB) 閲覧された回数 2978 回
あの岩壁を直登とは…。(@_@。イノシシでも迂回しまっせ~!
右も巻けるけど、ゴロゴロの石を踏んで北尾根に回り込むのが正解でしょう。
 あの時は、何も知らずそうするしかないし、登り始めるまでそんなにとは思っていなかったように思います。
keikokuさん、100歳まで生きて「鈴鹿の笹100年史」でも上梓して下さい。
 ホント、この次までの笹の総ガレの経緯をみてみたいものですが、とっても無理ですね。
イブネ北端からクラシ
イブネ北端からクラシ
DSC04399.JPG (83.2 KiB) 閲覧された回数 2978 回
昔は稜線から水舟の池も眺められたが、今は周りの植林が育ってしまい、その姿を見ることは出来ない。これは明らかに人が壊した景観だ。自然林だった頃は、水舟の池もその名が表すような、ちょっと神秘的な素敵な池ではなかったろうか。その失われた姿を見てみたかったものだ。
添付ファイル P8090070.jpg がありません
 これが近くから見た風景でしたか。初めて拝見しました。ちょっと感動します。ずっと気になっているのに通り過ぎていましたから。やはり、一度は拝見しに行って来なければいけませんね。
 しかし、ここはいきなり要注意だ。北の尾根に沿って歩き出すのだが、ca.900mくらいで北西の支尾根に乗らなければいけない。地形図、コンパス、GPSと状況観察。総動員でそのポイントを探る。もうこの辺りだろうというところで、支尾根の雰囲気を見つけ、乗り換える。ちょっと尾根らしくなったところで確信するのだが、すぐまた今度は二股尾根を右に乗らなければならないが、ここははっきりと分からないうちに想定通りの右尾根に乗っていた(ca.800m辺り)。
逆から登ってきたときはそんなに苦労しませんでしたが…。下りははずしがちですネ。
 どうも登りよりも下りの方が要注意のようですね。
やっぱり「よくばり」ですねえ…。最後の一口まで食べきらないと気が済まん(@_@。
右の黄和田へ下ればすぐ着地できるのにね。(^_-)
 やはり、最後まで尾根を歩き通したかったですね。この辺がやぶこぎ根性でしょう。
イノシシにラビットに…、あとの二人は?
 イノシシ生まれの私は間違いないでしょう。あとは何でしょうか。biwa爺の見解を求めたいです。

                            sakakibara
最後に編集したユーザー keikoku [ 2015年5月20日(水) 06:49 ], 累計 1 回
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by keikoku »

 コースは、佐目子谷登山口からカクレグラ、タイジョウ、イブネから銚子ヶ口へ至り登山道を杠葉尾へ下りるというものであった。
このルートを聞いたときは長いなあと思いましたが、更に長くなるとは
 すいません。どちらかというと銚子ヶ口から先、特に黒尾山から庭戸山、丸山が大きな眼目でした。
4時までに銚子ヶ口を通過したら検討しましょうということだった。 過
4時?2時じゃなかったの。闇下決定ですね。
 それは、kitayama-walkさんとクロオさんの決定で、内心4時なんて絶対にないから「やり-」と思っていました。
一台は当初の想定通り歩いたとして下りてくるここ蓼畑に置き、次の一台は銚子ヶ口から登山道を下った場合を考え杠葉尾に置く、
ここに置いた私の車の出番はないと確信しておりましたが...
 そうでしたか。私は、歩く限りには必ずここへ戻ってくるの覚悟でした。
しかし、不思議なことに普通に歩いても痛かった脚が何とか動いてくれる。傾斜はきついが、動きはゆっくりなのと、走るのとは使う筋肉が違うせいだろうか。少なくともみんなと一緒にカクレグラまでは行けそうであるようで、ちょっと安心した。 
足の痛さなんか微塵も見えませんでした。今日のコースの完遂を目指してがんがん飛ばしているkeikokuさんがありました。
 本当に正直、集合場所に着いた時にまさかその日私もみなさんとずっといっしょに歩けるとは思ってもいませんでした。みなさんと会う前は、歩くこともないと思っていましたが、お目にかかってからは、せめてカクレガラまで歩かなくてはと思ったくらいでした。
以前は、この辺りから真っ白いイワカガミがみられたのだが、今日は見当たらない。相当白っぽい花はあっても、真っ白はないのだ。これはいったいどういうことだろう。同じ株が、気候とかの条件で出たり出なかったりするのだろうか。どちらにしても残念であった。 
一体どれだけ白い花だったのでしょう。私的には十分白かったと思います。
 本当に真っ白なんです。どうもそれは、ヤマイワカガミとかヒメヤマカガミの亜種だとかいう話もあるようですが、詳しいというかホントのことはよく分かりません。
、更にタイジョウまで行ってみることにする。みんなには、「やっぱり行くんでしょ。」と冷やかされながらも、少しでもみんなと一緒に行きたいばかりだ。
カクレグラへの登りを見て絶対行く気と見ました。
 それでも本当はギリギリまで迷っていたんですよ。一番は、ひとりで帰る勇気がなかったというのが本当のところなんです。
深谷山 1087m
深谷山 1087m
しかし、枯れてからかれこれ10年近くの年月が経つが、未だ再び笹が生えてくる様子はない。60年前の御池岳では、笹の総枯れのあと広大なススキ原となったが、御池岳もここもその様子はない。 いったいこの後どうなるのだろう。その興味は尽きない楽しみなところだ。 
60年周期説があたればいいのですが、温暖化、酸性雨などなども影響しているような。心配です。
 確かに枯れ始めてからずいぶん立つのに、ススキも生えてこなければ、少しずつでも笹が生え始める雰囲気もなくて、どうなるのかあと思っています。従来とは違う形になるのでしょうか。
雨乞岳
雨乞岳
私は、少々時間が気になったので、「東峰まで行って、時間が無くなったから庭戸山は止めだよとはならないよう、お願いしますよ。」と巨頭お三方の大先輩にしっかりとお願いをして置いた。 
keikokuさんはすごいこだわりが合ったのですねえ。この言葉がなかったら東峰から下っていたでしょう。
 ここまで来たら、逃すものかとの覚悟はありましたね。
御池岳、藤原岳、龍ヶ岳、釈迦ヶ岳
御池岳、藤原岳、龍ヶ岳、釈迦ヶ岳
、ヤセ尾根岩峰のナイフリッジが続き、緊張を強いられる。ちょっと短い「蟻ノ戸渡り」がいくつも続くような感じだ。
歩き辛いところでした。クロオ山は結構ガレがあると聞いていましたが、その通りでした。
 そこは、私も歩いたことがありましたが、ぜんぜん憶えがありませんでしたね。
 更にヤセ尾根の先で、右の尾根に移らないといけないのだが、ここは地形図上ca.700m辺りにあるちょっとした平坦地を目安頼りにして下りて行くのだが、見当たらない。その内にca.700mくらいまで下りてきてしまったが、そのような平坦地は見つからず、右に辿らなければいけない尾根が顕著になってくる。ここまで来るとその間違いがはっきりとしてきた。尾根を乗り換えなければいけない。 
地形図が間違っていたんでしょうか。結構読図が難しかったですが、GPS様様で何とかなったところです。
 確かに、あれはちょっとおかしかったですよね。地形図は登山道は結構いい加減な破線がありますが、等高線でおかしいと思うことは滅多にないのですが、時にはあるということでしょうか。
幸いkasaya号のところへドンピシャで下ろしてくれた。思わず、4人で握手を交わし、今日の完了を喜んだ。 
最後は巡視路だったので気が楽でした。長丁場の道完遂をしたことはうれしかった。
 確かに、あの広い杣道に出た時は、どこへ下ろされるかは確信できませんでしたが、もう心配ないと思いましたよね。
長い一日で、keikokuさんの歩きにもついていけたので、意外にいけるとこの時は思ってました。ところが家に帰るとるとすぐに痙攣。寝ているときに2度目の痙攣がきて、これがなかなか収まらず七転八倒。体力的には相当ダメージが来ていたようでした。これから暑い季節。もっと塩分やミネラルをうまく採らねばと思ったしだい。
 私も筋肉痛のピークが火曜日に来て、愕然としましたが、まあ仕方ないでしょう。でも、とにかくみなさんで歩き通せてよかったです。また、行きましょう。よろしくお願い致します。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【鈴鹿】 超ロングな佐目子谷周回コース満喫

投稿記事 by keikoku »

  先日は、ありがとう御座いました。黒尾山からイブネを回ってタイジョウ、カクレグラへ向かうコースは何度か歩いたことがあるのですが、その逆は今回が初めてでした。また、黒尾山から庭戸山、丸山は初めてで、本当にいい機会になりました。ありがとう御座いました。
カクレグラ山頂
カクレグラ山頂
先頭を行くkeikokuさんはぐんぐんとピッチを上げて登っていく。一体どこが痛いのかと思ってしまうほどである。
 本当に痛かったんですが、登るのは歩くのに比べたら、きついですがゆっくりだったからよかったのかもしれません。
Keikokuさんはこのあたりには白いイワカガミが咲いているというが、確かに淡いピンク色をしているものの、真っ白いイワカガミは見つからない。
1999年5月9日に見た、カクレグラ山頂付近のイワカガミ白花
1999年5月9日に見た、カクレグラ山頂付近のイワカガミ白花
 ヤマイワカガミとかヒメイワカガミとか言うこともあるようですが、これが今ある株と同じなのか違うのかよく分かりません。どなたか知っているひとに教えてもらいたいものです。
イブネの台地に上がると風が少々あるが、カラッと晴れているので気持ちがいい。
 本当に気持ちのよい「原っぱ」でしたね。
イブネから雨乞岳
イブネから雨乞岳
クラシはP1145から少し東に進んだところにあるピーク(1154m)である。
 クラシの山頂がどこかというのは、いろいろ見解のあるところで、草川さんは現在標高点のあるところを指しているようですし、奥村さんはkitayama-walkさんと同じところを言っていました。ただ、そこが1154mというのは、私もどこかで見たことがあるように思いますが、国土地理院の見解ではないはずです。実際には標高点1145mほぼ同じか若干高いくらいではないかと思っています。
kitayama標識が付きました
kitayama標識が付きました
最低鞍部からは緩やかに登り返しP1022(西尾本によると「深谷山」と呼ばれている)を通過すると、自然林の新緑に癒されながら、少しずつ高度を上げていく。
 これは、明らかに西尾氏のミステイクで、彼は現在の標高点1087mを深谷山だと思っていたようだが、当時その標高点の表示はなく、標高点1022mがその地点だと勘違いしたようです。彼のそういう標高の読み違いは「鈴鹿の山と谷」では頻繁に見られますね。そのために標高点1087mに別に「大峠の頭」と名付けるひとが現れたのだと思っています。この先、その地点がどう呼ばれるのか、またはまた無名の小ピークとなるのか分かりませんね。
ただ、クラシ北尾根辺りから眺めると、この稜線では顕著なピークでちゃんとした名前があってもよいと思います。

思えば一昨年の4月に佐目子谷橋から拝坂尻(ハイサカ)越えで水舟の池を通って大峠に登ってきたことを思い出した。この大峠に対する小峠は拝坂尻を登ってきた姫ヶ滝の上部あたりの乗越のことである。
 まさに昔の御金明神登拝ルートですね。その頃は水舟の池も自然林に囲まれ神秘的ないい雰囲気の池だったことでしょう。
大峠からタイジョウ、綿向山
大峠からタイジョウ、綿向山
黒尾山へ向かうヤセ尾根
黒尾山へ向かうヤセ尾根
 ここで時刻は15:50なので午後5時には蓼畑に下山できるだろうと思っていた。しかし、これが誤算であった。
 本当にそうでしたね。ここからあんな苦労で「おもしろいこと」が待っているとは思っていませんでした。
問題はP681の手前の乗換であった。
 ここの地点は、よく注意していたにもかかわらず間違えてしまいましたね。実際には、地形図にあった「等高線が少し広がったところ」がなかった?ことが原因でしたが、難しいところでした。しかし、四人が四人ともある程度は地図読みが出来るので、大きな間違いになる前に修正できたと思います。
尾根乗り換えのトラバース
尾根乗り換えのトラバース
庭戸山から龍ヶ岳、水木野
庭戸山から龍ヶ岳、水木野
 庭戸山からは尾根を忠実に進むと丸山(676m)は近かった。
 ここは、思ったほどではなかったですね。クロオさんが、さんざん脅したものでしたから、どんなヤブだろうと戦々恐々としたところも有りましたが、ヤブの雰囲気もずいぶん変わったのかもしれませんね。

 
その先で尾根が二分するが、蓼畑に下るには尾根の中間にある尾根に乗り換えなければならない。確認が不十分なまま右手の植林を下っていったが、GPSで確認すると案の定右手の尾根に乗ってしまっている。
 ここは、完全に地図を読み違えましたね。尾根の発生が、パッと見た感じよりももっと早かったということでしたね。 

 結果、長い山行となってしまいましたが、無事に四人で回りきることができ、よかったです。終わってみれば、地図読みのおもしろい山行でもありました。脚がそろい、それぞれに山勘(ここではいい意味です)があって12時間で歩けたのだろうと思います。また、ハラハラドキドキに出掛けましょう。
アバター
クロオ
記事: 469
登録日時: 2011年2月20日(日) 09:08
お住まい: 愛知県海部郡大治町
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Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by クロオ »

keikokuさん、こんばんは


【山 域】 鈴鹿
【コース】 6:01佐目子谷登山口-7:52カクレグラ8:01-9:13タイジョウ9:35-10:15アゲンギョ-10:31イブネ10:41-11:12銚子12:01-12:27舟窪12:38-12:52深谷山-13:03大峠-13:37銚子ヶ口本峰(中峰)-13:57東峰14:05-14:12本峰(中峰)-15:46黒尾山15:53-16:57庭戸山17:06-17:18丸山17:24-18:04蓼畑


 久しぶりの鈴鹿でした。1)カクレグラ・タイジョウ、2)銚子・イブネ・クラシ、3)銚子ヶ口・黒尾山、どちらに行くのにもちょっと気合の必要な場所です。それを全部1日で周回。かつ庭戸山、丸山、蓼畑のおまけ付き。距離は長かったけど充実した楽しい山歩きでした。
イブネ
イブネ


 鈴鹿のロングコース周回のお誘いを頂いた。コースは、佐目子谷登山口からカクレグラ、タイジョウ、イブネから銚子ヶ口へ至り登山道を杠葉尾へ下りるというものであった。私は以前、大滝神社から黒尾山、銚子ヶ口、イブネからタイジョウ、カクレグラへのほぼ逆コースを歩いたことがあったので、銚子ヶ口から黒尾山へ至り、更に未踏の庭戸山、丸山を辿り、蓼畑へ下りるのはどうかとお願いしたところ、4時までに銚子ヶ口を通過したら検討しましょうということだった。


 銚子ヶ口登山口から、カヤトの尾根にいたるまでの間は登山道はよく整備されているものの、植林ばかりで陰湿な感じが強く、見るべきものもなく、好きではない。私もお誘いいただいたとき、どうせなら黒尾山経由の方が面白そうなので、そう提案しました。黒尾山からなら巡視路で大滝神社に降りれますし、須谷川に向かっても降りれないことはない。庭戸山を経由すれば巡視路で杠葉尾に降りられる、と思っていました。
 でも、まさか、蓼畑まで行くことになろうとは思っていませんでした。なぜ集合場所が蓼畑なのか疑問に思っていました。以前、蓼畑に自転車をデポして、大滝神社から黒尾山、庭戸山、丸山、蓼畑と歩こうとしたことがありました。結局は庭戸山までで、その先がヤブっぽく見えたので巡視路で杠葉尾に降りてしまいました。その時準備した資料が残っていたので念のために持参したら、その通りになってしまいました。おかげで未踏の丸山に行けました。


 850m辺りから植林帯を抜け、気持ちのよい自然林になる。以前は、この辺りから真っ白いイワカガミがみられたのだが、今日は見当たらない。相当白っぽい花はあっても、真っ白はないのだ。これはいったいどういうことだろう。同じ株が、気候とかの条件で出たり出なかったりするのだろうか。どちらにしても残念であった。
 新緑の気持ちのよい2次林が緩やかに続くようになるとカクレグラの山頂も間もなくだ。7時52分、標高990.3mのカクレグラ山頂到着。展望があるわけではないが、小広い山頂には真ん中に三角点が鎮座している。


 カクレグラには、4回目の登頂。過去3回はいずれも渋川側から。はじめて佐目から登りました。あまり人が通らない道と想像しますが、その割に歩きやすい尾根道でした。カクレグラ近くは雰囲気のいい明るい2次林でした。
カクレグラ
カクレグラ


 天候も晴れあがってきて、ますます新緑の緑が鮮やかだ。本当にきれいだ。原始林ではない森だが、この2次林の森、特に新緑のこの時期は、最高に美しい。


 タイジョウへの道も4回目。過去3回はいずれも紅葉の時期。新緑もとても鮮やかできれいでしたが、紅葉、黄葉の時期もきれいです。
向平西
向平西


 稜線を辿ってタイジョウへ向かうのだが、カクレグラから向かうと山頂直下は絶壁となっている。初めてここを辿った時は、直登してずいぶん難儀をした。そこで、絶壁の手前で左の北の尾根にトラバースし、その尾根を辿って山頂へ向かう。
 タイジョウ(1061m)、9時13分。ここは三角点もないく、上がり着くまでが急峻であった割には山頂は平坦で広い。


 過去3回のうち、1回は北尾根を登りましたが、2回は少し南側にまわって登頂しました。最後は踏み跡があったように記憶しています。
 それにしても、展望のまったくない山頂です。


 北西端を左に曲がり、佐目峠へ向かう。この辺りから先は、笹が50,60年おきに起こるという笹の総枯れの時期を迎えて、すっかり枯れてしまいまったく姿を消してしまった。その後はまだまともに草も茂らず、イブネ、クラシへ向けて広大な原っぱとなっている。あのギッシリつまった笹ヤブでまともに身動きが出来なかった世界がウソのようだ。おそらく、その状況を知らない人には想像も付かないだろう。今はまったく気持ちのよいところだが、あの世界を思うとちょっぴり寂しい気もするが、また何十年か先には、そんな姿に戻っていて、ある意味今の姿の方が鈴鹿の歴史の中においては珍しい一時期なんだろう。


 私はイブネの笹は経験ありません。御池岳のボタンブチや、綿向山からイハイガに向かう登山道は笹で覆われていた記憶があります。今はとてもラッキーな気がします。鞍掛峠から鈴北岳に登る尾根の途中に笹再生の試験を実施しているようです。
 それにしても、keikokuさんの登攀スピードは速い。まるで平坦地のように、坂を軽く登って行かれる。足が痛くて歩けないとはとても見えませんでした。


 銚子に11:12には着いた。銚子出発予定より50分近くの余裕が出来たので、ここでちょっとゆっくりとしたランチタイムとなった。ここからの風景もずいぶん変わってしまった。笹原だったところが、全部枯れてしまい、少し黒っぽく禿げてしまっているため、まるで火事の跡のようだ。ここ銚子から眺める「イブネ、クラシ劇場」も火事跡現場では、今ひとつだ。


 久しぶりの銚子でした。銚子で食事するのは初めてです。
 最近までずっと雪山スノーシュー歩きばかりだったので、お昼といえば暖かいものをゆっくり食べるのが習慣になってしまっていました。鈴鹿のロングコースでは行動食が原則ですね。
イブネ 銚子から
イブネ 銚子から


 12時に銚子を出発して、銚子ヶ口へ向かう。この途中には、舟窪、深谷山、大峠などがあり、鈴鹿全体でまだまだ笹が十分に元気だった頃から下草のない気持ちのよい2次林の森が続いていた。この稜線もまた、カクレグラから杉峠の頭へ至る稜線同様、鈴鹿有数の美しい自然林の森と言えよう。今では鈴鹿の至る所に広がる意味のない植林から生き残った素晴らしい2次林の自然を、どうかこのまま残してもらいたいものだと心から願う。


 時間があったら水舟の池に寄ってみたいところです。また行ってみようと思います。
 鈴鹿の植林は、ほんとひどい。ただ花粉を撒き散らしているだけ。枝打ちは全くされておらず、節ばかりで商品価値は無い。林業を継ぐ意志のない地主は国へ土地を返したらいいのに。
タイジョウとカクレグラ
タイジョウとカクレグラ


 13:27、銚子ヶ口西峰(ca.1060m~1070m未満)に到着。ここがすでに広い銚子ヶ口の山頂部の一端だ。銚子ヶ口は、似たような高さを持つ、いくつものピークがあり、厳密にはどのピークが一番高いのか判然としない。ルートは西峰から中峰(本峰)(ca.1070m~1080m未満)へ至り、そのまま北の黒尾山へ向かったらよいのだが、今日は三角点峰(1076.3m)、そして鈴鹿有数の展望を誇る東峰(ca.1070m~1080m未満)へも足を伸ばすことになった。私は、少々時間が気になったので、「東峰まで行って、時間が無くなったから庭戸山は止めだよとはならないよう、お願いしますよ。」と巨頭お三方の大先輩にしっかりとお願いをして置いた。


 銚子ヶ口は、杠葉尾からの登山道はつまらないけど、頂上部分はピークがたくさんあってそれだけで楽しめます。東峰や南峰は展望も楽しめる。南峰で展望を眺めながらランチがいい。


 黒尾山、銚子ヶ口間は二度ほど歩いたことがあるはずなのだが、ほとんど印象がない。登山者の数はぐっと減るので、ヤブっぽいところも多く、また道アトが途絶えているところもある。その上、この間の最低鞍部(ca.860m)の少し手前から標高点971mに登り上がる少し手前までは、ヤセ尾根岩峰のナイフリッジが続き、緊張を強いられる。ちょっと短い「蟻ノ戸渡り」がいくつも続くような感じだ。ちょっとした恐がりさんなら大渋滞を引き起こしてしまうだろう。疲れも貯まって来ており、ここは慎重に進む。
 標高点971mの少し前で、ようやくヤセ尾根を抜けると、平坦な自然林の森が続く。黒尾山の手前で少し下り、登り返して黒尾山(948.7m)に到着する。


 私は銚子ヶ口、黒尾山は2度歩いています。十年近く前のことで記憶も曖昧ですが、以前はもう少し歩きやすかったような気がします。


 さて、いよいよ更に人跡の少ない稜線を辿り、庭戸山、丸山を目指す。出発は、15:53。正直、予想外の想定時間通りだ。しかし、ここから2時間、最大でも2時間半あれば蓼畑には到着するだろう。「6時半までに着けば、まだ十分に明るい。」の浅野さんの言葉を励みに、まずは庭戸山に向かって歩き出す。
 しかし、ここはいきなり要注意だ。北の尾根に沿って歩き出すのだが、ca.900mくらいで北西の支尾根に乗らなければいけない。地形図、コンパス、GPSと状況観察。総動員でそのポイントを探る。もうこの辺りだろうというところで、支尾根の雰囲気を見つけ、乗り換える。ちょっと尾根らしくなったところで確信するのだが、すぐまた今度は二股尾根を右に乗らなければならないが、ここははっきりと分からないうちに想定通りの右尾根に乗っていた(ca.800m辺り)。


 GPSを持っていない時にここを歩いていますが、今思うとよく歩けたという気がします。多分、送電線の位置を頼りに歩いていたと思います。 


 ここから丸山までは、以前はヤブがひどくとても歩けなかったというクロオさんの話だったが、現在はたいしたヤブもなく、平坦な問題のない道アトが丸山まで続いていた。


 その時は、黒尾山から庭戸山までの間で、尾根を登り返したりしたので、ルートを探したり、ヤブを歩いたりするのが少し面倒になり巡視路で杠葉尾に降りました。
永源寺ダム
永源寺ダム


 丸山(676m)、17:18。ここから蓼畑(ca.300m)へは、18:00までに十分に余裕を持って下りられるだろうと思ったが、更に一難が待っていた。
 出発して、しばらくしたら二分する尾根を右の尾根に辿り、その後で出て来た左の尾根に乗り換えればよいと地図を読んだのだが、それが間違いであった。歩きながらの地図読みで、微かな出っ張り(それはすでに尾根筋だった)が、もっと早い段階で発生していたことを見落としていたのだ。要するにca.600mの最初に尾根が二分するところで、この時すでに右ではなく左の尾根に乗らなくてはいけなかったのだ。しばらく行く内に、途中から乗り換えるはずだった左の尾根が、すでにずいぶん発達したものになっていることに気が付く。その目指す尾根が、疲れた身にはずいぶん遠くのものに感じる


 下りの尾根はちょっと外すだけで、すぐにどんどん離れてしまいますね。


 ヤブをかき分け少しでも密生の少ないところを辿り、その尾根にトラバースする。たかが5分あまりの時間なのだが、これが長い。やっと目的の尾根に乗った時には、長いひと苦難乗り越えてきたようにも感じてしまう。後は、植林帯の緩かな尾根を辿るだけだった。最後の鉄塔からは、広い道幅が里へ導いてくれるようだった。どこに連れて行ってくれるのか分からなかったが、あとはお任せ、どこへでもどうぞの気持ちだったが、幸いkasaya号のところへドンピシャで下ろしてくれた。思わず、4人で握手を交わし、今日の完了を喜んだ。


 keikokuさんの先導のお蔭で歩き通すことができました。
 鈴鹿にも周回できるところたくさんあると思います。また、周回ルート歩きましょう。

                                        クロオ
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【鈴 鹿】 佐目子谷を巡る山旅

投稿記事 by keikoku »

クロオさん、こんにちは。先日は御一緒して頂き、ありがとう御座いました。
 久しぶりの鈴鹿でした。1)カクレグラ・タイジョウ、2)銚子・イブネ・クラシ、3)銚子ヶ口・黒尾山、どちらに行くのにもちょっと気合の必要な場所です。それを全部1日で周回。かつ庭戸山、丸山、蓼畑のおまけ付き。距離は長かったけど充実した楽しい山歩きでした。
 私にとっても、ちょっとひと根性いる、鈴鹿日帰り縦走周回最長コースのひとつですね。なかなか一人では行けませんが、みなさんがいて可能でしたね。
 銚子ヶ口登山口から、カヤトの尾根にいたるまでの間は登山道はよく整備されているものの、植林ばかりで陰湿な感じが強く、見るべきものもなく、好きではない。私もお誘いいただいたとき、どうせなら黒尾山経由の方が面白そうなので、そう提案しました。黒尾山からなら巡視路で大滝神社に降りれますし、須谷川に向かっても降りれないことはない。庭戸山を経由すれば巡視路で杠葉尾に降りられる、と思っていました。
 でも、まさか、蓼畑まで行くことになろうとは思っていませんでした。なぜ集合場所が蓼畑なのか疑問に思っていました。以前、蓼畑に自転車をデポして、大滝神社から黒尾山、庭戸山、丸山、蓼畑と歩こうとしたことがありました。結局は庭戸山までで、その先がヤブっぽく見えたので巡視路で杠葉尾に降りてしまいました。その時準備した資料が残っていたので念のために持参したら、その通りになってしまいました。おかげで未踏の丸山に行けました。
 お、kitayama-walkさんが、情報制限しましたか。その辺、お手の物ですか。
 カクレグラには、4回目の登頂。過去3回はいずれも渋川側から。はじめて佐目から登りました。あまり人が通らない道と想像しますが、その割に歩きやすい尾根道でした。カクレグラ近くは雰囲気のいい明るい2次林でした。
 カクレグラからタイジョウ~杉峠の頭は鈴鹿有数のすばらしい尾根筋のひとつだと思います。
 私はイブネの笹は経験ありません。御池岳のボタンブチや、綿向山からイハイガに向かう登山道は笹で覆われていた記憶があります。今はとてもラッキーな気がします。鞍掛峠から鈴北岳に登る尾根の途中に笹再生の試験を実施しているようです。
 本当に貴重な時期かもしれませんね。本来ならこんな自由に歩き回れることはなかったでしょうにね。しかし、鞍掛峠から鈴北(あえて鈴北と言っています。どう考えても「岳」とは了解できないのです。丸山から見るとほぼ同じ標高のピークが左というか南にも見えますね)に掛けて、何か囲ってあるのはそういう意味でしたか。
まるで焼け跡ですね。
まるで焼け跡ですね。
 久しぶりの銚子でした。銚子で食事するのは初めてです。
 山日和さんお気に入りの指定席ということでしたね。
 最近までずっと雪山スノーシュー歩きばかりだったので、お昼といえば暖かいものをゆっくり食べるのが習慣になってしまっていました。鈴鹿のロングコースでは行動食が原則ですね。
 すいません。けっこう時間を取ったなあと思っていたのですが。
最高のランチですね
最高のランチですね
 時間があったら水舟の池に寄ってみたいところです。また行ってみようと思います。
 ぜひ、一度訪れてみたいと思っています。
佐目子谷
佐目子谷
 銚子ヶ口は、杠葉尾からの登山道はつまらないけど、頂上部分はピークがたくさんあってそれだけで楽しめます。東峰や南峰は展望も楽しめる。南峰で展望を眺めながらランチがいい。
 初めて行った時は、山頂部のピークをひとつひとつ確かめながら回るのが、とてもおもしろかったですね。
 私は銚子ヶ口、黒尾山は2度歩いています。十年近く前のことで記憶も曖昧ですが、以前はもう少し歩きやすかったような気がします。
 私も相当前でしたが、やはり同じような印象を持ちました。
 GPSを持っていない時にここを歩いていますが、今思うとよく歩けたという気がします。多分、送電線の位置を頼りに歩いていたと思います。
 GPSはあと確認するのには、すばらしいですが、どの方向へ行くのかというのはやはりコンパスと地図かなあと改めて思いました。しかし、その後確認がある為に大きく外すことはなくいけるようになったのも確かですね。
 その時は、黒尾山から庭戸山までの間で、尾根を登り返したりしたので、ルートを探したり、ヤブを歩いたりするのが少し面倒になり巡視路で杠葉尾に降りました。
 同じルートでも体調によって、印象、判断はずいぶん変わったりしますよね。
 下りの尾根はちょっと外すだけで、すぐにどんどん離れてしまいますね。
 それがまた遠くに感じます。
 鈴鹿にも周回できるところたくさんあると思います。また、周回ルート歩きましょう。
 ぜひまた4kで巡りましょう。kitayama-walkさんにいろいろ出してもらって、ふたりでいちゃもんを付けて困らせましょう。
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