【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】朝明駐車場８：２０＞根の平峠９：３０＞タケ谷＞クラシ谷＞クラシ北東尾根＞クラシ、イブネ＞佐目峠＞千種街道＞根の平峠１４：５５＞朝明駐車場１５：４０
この冬の山遊びは、12月から積雪が多かったし毎週順調に計画を消化できたせいか鈴鹿のフィールド内では行先が残り少なくなってきた。今週は行程が長くて後回しにしていたクラシ、イブネに行ってみよう。昨年はイブネ北端の南東尾を使ったが、今回はクラシ北東尾根から登る予定だ。
週末からの寒波が収まった2月3日（火）朝7時に家を出るが、平日の朝渋滞で鈴鹿市内を抜けだすのに少々手間取る。朝明渓谷の駐車場に来てみると軽ワゴンが一台止まっているのみで駐車料金の徴収もない。
8時20分、身支度を整えて出発。雪の積もった林道を進み千種街道（伊勢谷道）に入る。
二つ目の堰堤の下で先行する単独男性に追いついた。先行者はスノーシューを付け終わったところだった。目的地は国見岳だという。
9時30分、根の平峠に到着。ここまではトレースが残っていたが、この先はバージンスノーの雪面しかないのでワカンを装着した。
これから向かうクラシ方面が白く輝いている。
タケ谷を真っ直ぐ下って愛知川に出合った。飛び石の渡渉点を探して渡り始めたが、最後の一歩がうまく繋がらず短いコンパスを使って飛び越えた。着地も成功してほっと一息。
愛知川左岸の登山道は急斜面をヘツるところがありピッケルがないと怖かったが、気休めにストックを深く差し込んで通過した。
10年位前に来たときは、クラシ谷に鉄橋が架かっていたように思うが、そんなものは見当たらないので適当に谷を渡ってクラシ左岸を進む。最初の二股を右に入りすぐ右岸の東尾根に取りつくつもりをしていたが、左岸を進むうちにだんだん高巻いてしまったので、そのまま左岸の枝尾根に乗ることにした。
尾根に取りつくところは、傾斜がきつく雪も硬くてワカンがずり落ちてしまう。アイゼンに付け替えるのも面倒なのでワカンの大きな爪をがっちり食い込ませて一歩一歩慎重に登る。やがて傾斜は緩くなり雪も柔らかくなって登りやすくなって来た。
北東尾根に出るまでは今日の頑張りどころだが、そろそろ終点が見えてきた。
左手に北東尾根の鞍部が見えたので斜めに進んで鞍部に出た。尾根には変色した赤テープもあったので、もう安心だ。この尾根はイブネの南東尾根に比べるとヤブが無くて歩きやすい尾根だ。
高度が上がり頭上には青空に輝く樹氷が出てきた。
クラシの手前で尾根の合流点に着いた。標識に書いてある表記が良くわからない。自分が歩いてきた北東尾根は東尾根と書いてあるし、左手から合流する尾根には北東尾根と書いてある。少なくとも東尾根の左手にあるのだから南東尾根でなければおかしいだろう。考えてみても結論は出ないので無視して先へ進む。
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12時10分、クラシ東端の樹林の中に山名を表記したテープが巻いてあった。風の当たらない樹林の中でランチタイムにしよう。冬の定番はソーセージドッグとおにぎりそしてサーモスに入れた暖かい紅茶。
樹林を抜けるとクラシの台地が始まる。
無雪期には殺風景なだけの原っぱも白く雪化粧されると別世界に変貌する。
雪まつりの芸術広場が周りに広がる。
冬の華の向こうに御在所岳がくっきり見える。
冬の華は白く輝き言うことなしだ。
雪庇も大きいのが出来ている。
月面探査は続く。
テーブルの散歩は終わり佐目峠が見えてきた。
佐目峠が近づいたら、左の谷へ斜めに下って行こう。
谷を下り千種街道に出合ったら根の平峠へ向かう。
神崎川を3度渡り、上水晶谷まで来た。ここを無事渡ればもう落とし穴はない。
14時55分、根の平峠に戻った。雪面には自分が残した足跡が残っているだけだった。
5時間半もワカンで歩き回るのは体力の限界を試しているようでつらいものもあるが、絶好の天気と新雪が作り出した芸術作品を堪能して手ごたえ十分の一日だった。