残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

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skywalk
記事: 509
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

投稿記事 by skywalk »

【 日 付 】2011年4月30日(土)
【 山 域 】 白山北方
【メンバー】単独
【 天 候 】曇りのち雷雨
【 ルート 】7:30トヨタ自然学校>10:35野谷荘司山>11:30三方岩岳>S林道ゲート>13:20自然学校

絵日記版 http://blogs.yahoo.co.jp/lancer9jp/29421793.html

 4月30日(土)、前日に引き続いて白川シリーズ第2弾は野谷荘司山と三方岩岳を周遊する。当初は日照岳に登るつもりでいたが、白川郷まで来て白山北方稜線の山が白い壁になって聳えているのを見たら予定変更で今回の山に登ることにした。

 前夜は白川郷の道の駅の裏の駐車場で車中泊。ここは車の出入りが少なくて朝までぐっすりのはずが、不眠症のスカイウォーカーは昨夜も寝付けず夜明け前になって漸くうとうとして来た。6時半にセットしたアラームに目覚めた時は睡眠不足で絶不調。
 白川郷で一軒だけのコンビニで朝食と昼食のオニギリを調達。朝食を済ませたら、10m程先の曲がり角で白山スーパー林道に入る。料金所の手前のトヨタ自然学校に車を止めたら出発だ。自然学校には雪が沢山残っていて今年の豪雪ぶりがよくわかる。
 7時半、自然学校を出て前の林道を歩いていく。10分程歩くと野谷荘司山の登山口だが、2年前に訪れた時にはカタクリの花が咲き乱れていたのに今日はみな雪の下だ。登山口の手前には車が一台止まり中年夫婦が登山の身支度をしていた。
 登山路は二つの尾根に挟まれた浅い谷を登っていく。登っていくとカモシカが何度か前を横切っていく。
 二つの尾根は登るにつれ接近して合流しはっきりした尾根道に変わる。周りのブナは段々太くなりいい雰囲気だ。ブナ林が切れる辺りで尾根上のコブに向け急斜面が始まる。ここは登山口から前後して登って来た夫婦が先行する。ここはアイゼンを付けるのかと思っていたら硬く雪の締まった急斜面を蹴りこんで登っていった。雪山に慣れた山ヤさんのようだ。彼らが残した足場を忠実に辿って後に続いたが、足場は安定していてアイゼン無しでも何とか登ることが出来た。
 下に見える鳩谷ダムの人口湖もはるか下のほうで高度感が増してきた。

 コブの上に出て振り返ると美しいピラミッドの三ヶ辻と対照的にドテッとした人形山が仲良く並んでいる。

 夫婦はコブの上で休んでいたが、何時までも人に頼ってばかりもいられない。今度は自分が先行して尾根を進む。前方には赤布山の下にある岩ピークが見えてきた。雪の急斜面には沢山割れ目が出来ている。上手くクリアできるだろうか。
 登り始めると割れ目はさほど大きくなく雪質もよく締まっていたので問題なかった。中間部から古いトレースが右の斜面をトラバースしながら登っていたが、滑落したら谷側に落ちていくので尾根筋の細い岩場を登った。最後は尾根筋のやや右側の雪面を登ってピークに立った。
 赤布山に向けての最後の登りも相当な傾斜だが、真っ直ぐに登るだけだし雪質もよかったので、キックステップで登りアイゼンは使わなかった。一休みしていた山ヤ夫婦も距離を詰めてきた。強風が横から吹き付けてくるのでのんびりする気分にはなれない。
 最後の力を振り絞って稜線上にある赤布山に出ると野谷荘司はもう目の前だ。稜線に出てしまえば多少のアップダウンはあっても知れている。
 野谷荘司の下のコルまで行って一休みしていたが、山ヤ夫婦は一向に現れないのでお先に野谷荘司のピークに立った(10:35)。2日前の天気予報では、今日は雲ひとつ無い晴天のはずだったが、曇り空で白山の展望も今一だ。
 三方崩山は隣なので険しい表情が手に取るように見える。
 これから向かう三方岩岳は白い雪の中に黒い天然城砦が浮び上って異様な姿を如何なく見せつけている。
 赤布山まで戻ると夫婦のトレースが直接三方岩に向かっていた。後を追うと中間のコブを登っている夫婦が見えたが結局三方岩に着くまで追いつけなかった。

 三方岩の下りは北西から回り込んで東尾根に出るのだが、ここのトラバースが谷を覗きながら急斜面を渡っていくので気持ちが悪い。夫婦のトレースを辿って一歩一歩着実に進んで尾根に出た。尾根上はすごい強風が吹きつけてくるので三点姿勢でやり過ごそうと待ったが、一向に弱まる気配がないので体を斜めにしたまま尾根を下った。
 最初のコルの木陰で風を避け夫婦が休んでいたのでご一緒させていただく。ご夫婦は石川県の人だそうでさすが雪慣れしている訳だ。
 夫婦は行動食だけ取るとすぐ出発したのでこちらも後に続く。尾根を下り始めると雨が降り出し雷もなりだした。天気予報は一体どうなっているんだ。ザックの底から雨具を取り出し、上着だけを着て降り始めたが、その間に夫婦の姿は見えなくなってしまった。
 尾根は一旦スーパー林道の下をかすめてその後右の谷へ下るのが正規ルートになっているが、途中でトレースを見失ってしまったし尾根上の雪も残っていたのでそのまま尾根を下っていったらスーパー林道の10m位上に出た。林道まで急斜面だが、何とか下りられそうなので木に掴まりながら下りてみると2m半くらいのコンクリート擁壁が続いていて飛び降りるわけにもいかず、擁壁沿いに50mくらい下った道路脇に雪が積もったところがあったのでそこで飛び降りた。馬狩のゲートが100mくらい前に見えていた。ゲートの先からは遊歩道でトヨタ自然学校に戻った。(13:20)
 昨日の猿ヶ馬場と違ってアルペン的な雰囲気でそれなりに厳しいところもあったが、山としての充実度ははるかに上で雨が降ろうが雷がなろうが断然楽しめた一日だった。
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

投稿記事 by biwaco »

イケメンskywalkさん、こんばんは!
連日周囲を攻められて白山大明神もおちおち眠っておれないのでは?
このエリア、一度(いや、ナンドモ)行ってみたいと思いながら、そのままになってます。
あー、あと30年タイムバック出来たらなあ~といつも嘆いてます。
写真付きだと、やはり様子がよくわかりますね。
 前夜は白川郷の道の駅の裏の駐車場で車中泊。ここは車の出入りが少なくて朝までぐっすりのはずが、不眠症のスカイウォーカーは昨夜も寝付けず夜明け前になって漸くうとうとして来た。6時半にセットしたアラームに目覚めた時は睡眠不足で絶不調。
昨年夏に雲ノ平へ行ったとき、白川郷道の駅のトイレの横にテントを張って寝ました。バイクツアーの兄ちゃんも寝てました。
静かだけど、時々上の高速道路を通る車の音が響きますね。
 コブの上に出て振り返ると美しいピラミッドの三ヶ辻と対照的にドテッとした人形山が仲良く並んでいる。
おお、三ガ辻に人形山ですか~(^.^)/~~~
仲の良い夫婦みたいな二つの山ですね。
ん?どっちがどっちって? もちろん大きくドテ!がお母さん、恰好だけ付けてるのがダンナですがな。
三が辻山(左端)と人形山(右端)
三が辻山(左端)と人形山(右端)
 最後の力を振り絞って稜線上にある赤布山に出ると野谷荘司はもう目の前だ。稜線に出てしまえば多少のアップダウンはあっても知れている。
 野谷荘司の下のコルまで行って一休みしていたが、山ヤ夫婦は一向に現れないのでお先に野谷荘司のピークに立った(10:35)。2日前の天気予報では、今日は雲ひとつ無い晴天のはずだったが、曇り空で白山の展望も今一だ。
ほんとに予報に騙された一日でした。わたしも湖北の山で小雨にモチを冷やされてました。
 三方岩の下りは北西から回り込んで東尾根に出るのだが、ここのトラバースが谷を覗きながら急斜面を渡っていくので気持ちが悪い。夫婦のトレースを辿って一歩一歩着実に進んで尾根に出た。尾根上はすごい強風が吹きつけてくるので三点姿勢でやり過ごそうと待ったが、一向に弱まる気配がないので体を斜めにしたまま尾根を下った。
こういうときって、誰かと一緒なら心強いのだけど…。正直、もういや!とタイムスリップしたくなります。
 尾根は一旦スーパー林道の下をかすめてその後右の谷へ下るのが正規ルートになっているが、途中でトレースを見失ってしまったし尾根上の雪も残っていたのでそのまま尾根を下っていったらスーパー林道の10m位上に出た。林道まで急斜面だが、何とか下りられそうなので木に掴まりながら下りてみると2m半くらいのコンクリート擁壁が続いていて飛び降りるわけにもいかず、擁壁沿いに50mくらい下った道路脇に雪が積もったところがあったのでそこで飛び降りた。馬狩のゲートが100mくらい前に見えていた。ゲートの先からは遊歩道でトヨタ自然学校に戻った。(13:20)
あと一歩のところで擁壁ですか(--〆)
2,3mでも降りられないもんねえ。なんとかクリアできて助かりましたね。やはりお助けロープでも持っていないと…。
 昨日の猿ヶ馬場と違ってアルペン的な雰囲気でそれなりに厳しいところもあったが、山としての充実度ははるかに上で雨が降ろうが雷がなろうが断然楽しめた一日だった。
雨も雷も通り過ぎれば楽しいイベントです。白山周辺連夜攻め、お疲れさんでした。

                  ~biwaco
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矢問
記事: 290
登録日時: 2011年2月23日(水) 07:28
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Re: 残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

投稿記事 by 矢問 »

skywalkさん、こんばんは(^^)
三方岩山、今乗ってる車が来た秋の日に慣らし運転でドライブがてら行った山です。
http://homepage1.nifty.com/komachans/ya ... watake.htm
そのあと同じコースをテレビでやっていたので相棒は大喜びしてました。
雪の頃も綺麗でしょうね~。
猿ヶ馬場もこの4月末に行こうと思っていましたが、天候も悪かったし知人の事故があり家で沈んでいました。

雷・・・注意してくださいね。僕も白山でテント泊中にすぐそばでドカンと落ちたのには肝を冷やしたことがあります。
そして、今月3日に天候回復でヘリで搬送され4日の新聞にも載りましたが、4月30日に僕より若い知人が鹿島槍で
登攀中に落雷で他界してしまいました・・・。雷・・・やはり山では軽視しないで下さいね。コワイです。
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skywalk
記事: 509
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

投稿記事 by skywalk »

biwacoさん、こんばんは。
biwaco さんが書きました:イケメンskywalkさん、こんばんは!
連日周囲を攻められて白山大明神もおちおち眠っておれないのでは?
このエリア、一度(いや、ナンドモ)行ってみたいと思いながら、そのままになってます。
あー、あと30年タイムバック出来たらなあ~といつも嘆いてます。
「イケメン・・・」気恥ずかしいけど、いい響きですね。不眠症の八つ当たりで大明神を起こしに行きました。
白山北方稜線はG.Wの定番にしているところで毎年楽しんでいます。今からでもぜひチャレンジしてください。
biwaco さんが書きました:写真付きだと、やはり様子がよくわかりますね。
写真を添付するのが、面倒でブログを貼らせてもらいました。いわゆる手抜きでしょうか。
biwaco さんが書きました:昨年夏に雲ノ平へ行ったとき、白川郷道の駅のトイレの横にテントを張って寝ました。バイクツアーの兄ちゃんも寝てました。
静かだけど、時々上の高速道路を通る車の音が響きますね。
トイレの横だと夜中も賑やかそうですね。表側ではなく道の駅裏の一段低いところに大きな駐車場があり、車の出入りは殆どありませんし、高速の音もあまり聞こえてきません。
biwaco さんが書きました:おお、三ガ辻に人形山ですか~(^.^)/~~~
仲の良い夫婦みたいな二つの山ですね。
ん?どっちがどっちって? もちろん大きくドテ!がお母さん、恰好だけ付けてるのがダンナですがな。
登山道から見た写真ですね。裏からみてもやっぱりお母さんはドテッとしてますね。
biwaco さんが書きました:こういうときって、誰かと一緒なら心強いのだけど…。正直、もういや!とタイムスリップしたくなります。
山ヤ夫婦はなかなかの強者でピッケルだけ突き刺して平然と渡っていきました。その後をへっぴり腰で付いていきました。
biwaco さんが書きました:あと一歩のところで擁壁ですか(--〆)
2,3mでも降りられないもんねえ。なんとかクリアできて助かりましたね。やはりお助けロープでも持っていないと…。
コンクリート階段でも付けといてくれると助かるのですが。
biwaco さんが書きました:雨も雷も通り過ぎれば楽しいイベントです。白山周辺連夜攻め、お疲れさんでした。
いい思い出残せました。
skywalk
記事: 509
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 残雪たっぷりの野谷荘司、三方岩岳

投稿記事 by skywalk »

矢問さん、こんばんは。
楽しそうな試乗会ですね。今度車を変えたら呼んでください。三方岩もS林道が使えるときは観光地ですが、雪のあるときにぜひ登ってみてください。
お知り合いの事故にはお悔やみ申し上げます。雷は本当に怖いですね。山では逃げ場所がありませんから。夏、乗鞍に登ったとき雷がなってきたので大急ぎで頂上を離れましたが、観光客の皆さんは平然としてました。知らぬが仏でしょうか。
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