【台高】風折滝より江股の頭 木地師の杣道をたどる
Posted: 2011年4月24日(日) 22:24
【日 時】2011年4月24日(日)
【山 域】台高
【コース】宮ノ谷駐車場7:15---9:02風折滝---10:47滝見尾根---11:23江股の頭11:48---
12:39滝見台---14:24宮ノ谷駐車場
【メンバー】単独
山桜は残っているかなと思いつつ風折滝から江股の頭を目指すことにした。宮ノ谷駐車場から整備された登山道を歩き、水越谷の出会いに到着。ここから風折滝まで谷をつめるが、今日は長靴なので楽ちんだ。しばらく行くと、岩穴潜り上がりと大岩登りが出来るようにロープがたれている大岩が出てくる。岩穴は以外に小さいが、ザックをかついだままぎりぎり通れた。アスレチックのようなロープ登りを最後にこなし、風折滝に着くと先客がいた。滝手前の切り立った崖からこちらを見ている。カモシカだ。そういや途中にカモシカの糞もあった。カモシカはしばらくこちらを見ていたが、私が滝の落ち口を見に登っていくと、安心したのか草を食べはじめた。鹿に追いやられてエサ場はこんな場所しかないのかなとも思ってしまう。
カモシカの食事風景をながめながらコーヒーを飲んでいると、風が吹き滝が斜めに折れた。
滝手前の小尾根から取り付く。しばらく登ると、山桜の木が数本あり風折滝も見える花見にはもってこいの場所がある。残念ながらここの桜の花は散った後で、1週間遅かった。最初の岩嵓を巻いたあたりから傾斜もきつくなり岩と木をたよりによじ登っていく。けっこうなバリルートなのだが、赤テープが時折顔を見せる。ほんまかいなと思いつつも、人が歩いているだけに、岩が抜け落ちたり、捕まった木がすぐに折れるという事はない。途中で、ワイヤーや滑車の残骸を何回か見かけた。時間をかけ尾根を詰めると、滝見尾根の大ミズナラが迎えてくれた。二股のミズナラで、デカイ。
そして、滝見尾根に入ると、これでもかというぐらい黄色いテープが付けられている。幸せの黄色いテープに導かれて江股の頭に到着。頂上はブナの林になっており気持ちがいい。はるか遠くに大台が見える。
しばらくすると熟年パーティが登ってきた。御浜町からみえたようで、とても元気だった。江馬小屋駐車場から尾根道を登って来たと言う。エアリアマップを見せてもらうと載っている。私の古いエアリアには載っていないコースになる。帰りに分かった事だが、江馬小屋から新しいコースを登り、滝見尾根を下りP1024から江馬小屋にもどる周回コースが作られている。この周回ルートに沿って黄色いテープと黄色の登山道テープがつけられているようだ。
さて、来た道を戻る。出迎えてくれた大ミズナラを過ぎ尾根道を下る。この道は良くできている。1箇所ナイフリッジになった所があるが、ロープがあり難なく通過できる。それ以外は、両側が切り立った状態でも道自体はしっかりと安定している。私のエアリアには廃道と書かれており2万五千の地図には尾根道が宮ノ谷に向かっている。そして、コルや支尾根が取り付く地点などには杣道の目印となるミズナラやモミノキの大木が何本も残されている。よく考えて見るとこの尾根は木地師集落の蓮や江馬小屋に向かって伸びている。木地師が山に入り木を調達するのにこの尾根を使わないはずはない。2万五千の地図に書かれている道は、木地師が使った杣道なのだろう。これだけのミズナラやモミノキの大木が残されている事からもわかる。
P1024を過ぎ急な植林地を下る。しばらく下るとモミノキの大木がある。斜面が落ちた対岸にもモミノキがある。2万五千の地図のルートはP1024手前からトラバースしてここにつながっていたんだ。そして谷筋に沿って下っていくように書かれている。谷筋を気にしながら植林を下りていく。すると植林の谷筋に杣道の目印のモミノキが残されている。植林の上部の別の場所に結局3本の目印のモミノキが残されていた。森林開発が叫ばれ、植林が全盛を向かえた時代に、人はどういった思いでモミノキの大木をわざわざ残したのか。思いはめぐる・・・
植林地を宮ノ谷に下り、上り返した所が駐車場だった。
蓮や江馬小屋の集落が、蓮ダムの完成を待たずに廃村となり滝見尾根の木地師の杣道は忘れ去られていった。それが今でも残っているのにはびっくりさせられた。この道は自然林にかこまれ雰囲気のよい良い道だ。杣道の目印となる大木が上部はミズナラ下部はモミノキと配置され歴史を感じさせる。思わぬプレゼントをもらった気分で帰路についた。
【山 域】台高
【コース】宮ノ谷駐車場7:15---9:02風折滝---10:47滝見尾根---11:23江股の頭11:48---
12:39滝見台---14:24宮ノ谷駐車場
【メンバー】単独
山桜は残っているかなと思いつつ風折滝から江股の頭を目指すことにした。宮ノ谷駐車場から整備された登山道を歩き、水越谷の出会いに到着。ここから風折滝まで谷をつめるが、今日は長靴なので楽ちんだ。しばらく行くと、岩穴潜り上がりと大岩登りが出来るようにロープがたれている大岩が出てくる。岩穴は以外に小さいが、ザックをかついだままぎりぎり通れた。アスレチックのようなロープ登りを最後にこなし、風折滝に着くと先客がいた。滝手前の切り立った崖からこちらを見ている。カモシカだ。そういや途中にカモシカの糞もあった。カモシカはしばらくこちらを見ていたが、私が滝の落ち口を見に登っていくと、安心したのか草を食べはじめた。鹿に追いやられてエサ場はこんな場所しかないのかなとも思ってしまう。
カモシカの食事風景をながめながらコーヒーを飲んでいると、風が吹き滝が斜めに折れた。
滝手前の小尾根から取り付く。しばらく登ると、山桜の木が数本あり風折滝も見える花見にはもってこいの場所がある。残念ながらここの桜の花は散った後で、1週間遅かった。最初の岩嵓を巻いたあたりから傾斜もきつくなり岩と木をたよりによじ登っていく。けっこうなバリルートなのだが、赤テープが時折顔を見せる。ほんまかいなと思いつつも、人が歩いているだけに、岩が抜け落ちたり、捕まった木がすぐに折れるという事はない。途中で、ワイヤーや滑車の残骸を何回か見かけた。時間をかけ尾根を詰めると、滝見尾根の大ミズナラが迎えてくれた。二股のミズナラで、デカイ。
そして、滝見尾根に入ると、これでもかというぐらい黄色いテープが付けられている。幸せの黄色いテープに導かれて江股の頭に到着。頂上はブナの林になっており気持ちがいい。はるか遠くに大台が見える。
しばらくすると熟年パーティが登ってきた。御浜町からみえたようで、とても元気だった。江馬小屋駐車場から尾根道を登って来たと言う。エアリアマップを見せてもらうと載っている。私の古いエアリアには載っていないコースになる。帰りに分かった事だが、江馬小屋から新しいコースを登り、滝見尾根を下りP1024から江馬小屋にもどる周回コースが作られている。この周回ルートに沿って黄色いテープと黄色の登山道テープがつけられているようだ。
さて、来た道を戻る。出迎えてくれた大ミズナラを過ぎ尾根道を下る。この道は良くできている。1箇所ナイフリッジになった所があるが、ロープがあり難なく通過できる。それ以外は、両側が切り立った状態でも道自体はしっかりと安定している。私のエアリアには廃道と書かれており2万五千の地図には尾根道が宮ノ谷に向かっている。そして、コルや支尾根が取り付く地点などには杣道の目印となるミズナラやモミノキの大木が何本も残されている。よく考えて見るとこの尾根は木地師集落の蓮や江馬小屋に向かって伸びている。木地師が山に入り木を調達するのにこの尾根を使わないはずはない。2万五千の地図に書かれている道は、木地師が使った杣道なのだろう。これだけのミズナラやモミノキの大木が残されている事からもわかる。
P1024を過ぎ急な植林地を下る。しばらく下るとモミノキの大木がある。斜面が落ちた対岸にもモミノキがある。2万五千の地図のルートはP1024手前からトラバースしてここにつながっていたんだ。そして谷筋に沿って下っていくように書かれている。谷筋を気にしながら植林を下りていく。すると植林の谷筋に杣道の目印のモミノキが残されている。植林の上部の別の場所に結局3本の目印のモミノキが残されていた。森林開発が叫ばれ、植林が全盛を向かえた時代に、人はどういった思いでモミノキの大木をわざわざ残したのか。思いはめぐる・・・
植林地を宮ノ谷に下り、上り返した所が駐車場だった。
蓮や江馬小屋の集落が、蓮ダムの完成を待たずに廃村となり滝見尾根の木地師の杣道は忘れ去られていった。それが今でも残っているのにはびっくりさせられた。この道は自然林にかこまれ雰囲気のよい良い道だ。杣道の目印となる大木が上部はミズナラ下部はモミノキと配置され歴史を感じさせる。思わぬプレゼントをもらった気分で帰路についた。