【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

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kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2013年8月4日(日)
【天 候】 晴れ時々曇り後雷雨
【山 域】 比良
【メンバー】U坂、T野、kitayama-walk

【コース】 貫井バス停-大堰堤(入渓)-二俣-ゴルジュ-二俣-西南稜-武奈ヶ岳-イブルキのコバ-北比良峠-
(神爾谷)-イン谷口-JR比良駅

http://kitayamawa.exblog.jp/20934108/

 8月に入るとさすがに暑い。こう暑くちゃ、周辺の低山に登ってはいられない。2000mを超える高山となると、ちょっと遠出になり、
日帰り登山は苦しい。そこで、昨年初めて経験した沢登りである。ベテランの経験者に比良の奥ノ深谷に連れていってもらったが、
これが結構おもしろかった。暑い最中なのでクライムシャワーが気持ちよいし、泳ぎや飛び込みも楽しかった。どこか初級者向け
の沢に連れて行ってもらえないかと、周囲の山仲間に声をかけてみたが、中・上級の谷に行くとか、谷泊まりになるとかで、初級
者向けの沢の予定はないということだった。 かといって単独で行けるはずもない。 そんなとき、京都比良山岳会の若手ホープの
T野氏に連絡を取ったところ、8/4に比良・貫井谷に行く計画があるとのことだった。調べてみると、貫井谷は裏比良の谷では最も
悪谷で、滝が連続し、巻きがほとんどできず、ぬめりも強いということが書かれていた。 これは初級者の入る谷ではないと思い、
不安をT野氏にぶつけてみたところ、U坂氏と二人でサポートするから一緒に行きましょうとのことであった。経験豊富な二人のサ
ポートを受ければ何とかなるだろうと思い、行くことにした。

 出町柳7:45発の朽木行き京都バスに乗車する。以前、京都北山や比良の山によく登った頃は、このバスによく乗ったものだ。
1日2便の朽木行きバスは、今は冬期を除く土日休日にしか運行されていない。 それでも昨今の山ブームを影響してか、今日は
臨時便が出るほどの乗客が列をなしていた。 バスは、大原を通過し、花折トンネルを越え、平バス停で数人の乗客を降ろした。
皆子山か南比良の蓬莱山あたりに登る人たちであろう。 次いで坊村でほとんどの乗客が下車した。 武奈ヶ岳の登山口である。
ここでバスは1台となって進むことになる。梅の木バス停ではキャンプ場に行く若者たち数人が下車した。そして、貫井バス停で
は私たち3人だけが降り立った。

 バス停から舗装された林道を歩き始める。10分ほど林道を歩くと、左手に祠があり、その先で林道は終点となっていた。ここで
装備を整える。 途中でヤマビルがいるので、早めに沢装備に着替えることにしたのだ。 植林の中に入り、トラバースして貫井谷
に近づいていくと、大きな堰堤が出てきた。 ここから入渓することになった(9:40)。 通常の入渓地点の二俣より手前の地点であ
る。しばらくは大きな滝もなく、沢歩きとなる。やがて二俣にやってきたが、貫井谷の遡行は左俣を行くことになる(10:00)。

  二俣から沢登りらしくなる。 連続して滝が現れてきた。 U坂氏のリード、セカンドに私、ラストがT野氏という順番で進むことにな
る。 さすがに手慣れたものでU坂氏は、次々と出てくる滝を身軽にするすると登っていく。時折止まったと思うとタワシでぬめりを
とって足場を確保している。私がフリーで登れる滝は少なく、多くの滝はロープで確保してもらいながら登ることになった。そして、
後方からはT野氏が進路やスタンスの取り方をアドバイスしてくれる。 この貫井谷は、ぬめりが強いとの評判だっただけに恐る
恐るの遡行だった。T野氏によれば、思ったほどではなかったということだったが、私にとっては、フリクションが効きにくく、滑りや
すいという印象だった。
連続する滝を登り始める
連続する滝を登り始める
ぬめりの強い滝
ぬめりの強い滝
 あまりはっきりとした記憶に残っていないが、最初から5~10mくらいの滝が連続しており、連続する滝のシャワーを浴びながら
直登するのが気持ちよい。 高巻きはほとんどなくというか、できないような谷であり、基本的には滝を直登していくことになる。初
級者の私は、U氏のロープで確保してもらいながら、ホールドを探し、スタンスをとり、T野氏のアドバイスを受けながら、必死にな
って遡行していった。やがて谷の両壁が狭まったゴルジュにやってきた(12:00)。ここも直登するほかない。両手両脚で踏ん張り
ながら、少しずつ上がっていくと、何とか突破することができた。 ゴルジュを通過すると、連瀑帯に突入し10mの滝の直登は手強
かった。 さらに18mの滝も左岸を直登し、5m前後の小滝が連続する。すると、谷が左に曲がっているところに出てくると、前方に
は2段20mの滝が待ち構えていた。これを越えると二俣になっていて、左俣に行くと、最初6mの小滝を登り、次に2段10mの滝が
あった。 この滝がなかなか突破することができず、高巻きすることにした。 その後、 滝が涸れてきたので、右手の尾根に逃げて
西南稜の稜線をめざした。コヤマノ岳に向かう分岐の少し手前の稜線に出て、武奈ヶ岳の山頂に到着した(15:00)。
ゴルジュに突入する
ゴルジュに突入する
2段10mの滝
2段10mの滝
  もうこの時間なので山頂には登山者はいない。アキアカネがたくさん飛んでいる。濡れた衣服を着替えると、何と財布がズボン
のポケットに入れたままだった。もちろん、お札はずぶ濡れになっていた。しかし、ヤマビル被害はなかった。T野氏が足首を1箇
所だけ食いつかれただけで済んだ。山頂でしばらく休憩した後、下山開始(15:40)。下山ルートは、イブルギのコバ-八雲ヶ原-
北比良峠-神璽谷-イン谷口である。ところが、下山途中から雷鳴が聞こえてきて激しい雷雨となった。ずぶ濡れになってイン
谷口に到着した(17:30)。30分ほど歩いてJR比良駅に着くと、ちょうど京都行き電車が到着したので飛び乗った。ずぶ濡れなの
で座席に座ることができない。立ったまま京都駅まで行くはめになった。京都駅に着くと、ヨドバシカメラ1階のヱビスバーで反省
会。この日は生ビールが全部半額だった。
武奈ヶ岳山頂に到着
武奈ヶ岳山頂に到着
 T野氏が撮影編集して暮れた動画はこちら→http://www.youtube.com/watch?v=0FBa3BGT ... e=youtu.be
written by kitayama-walk
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山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

投稿記事 by 山日和 »

kitayama-walkさん、こんばんは。
 8月に入るとさすがに暑い。こう暑くちゃ、周辺の低山に登ってはいられない。2000mを超える高山となると、ちょっと遠出になり、日帰り登山は苦しい。そこで、昨年初めて経験した沢登りである。

まさにその通りです。

調べてみると、貫井谷は裏比良の谷では最も悪谷で、滝が連続し、巻きがほとんどできず、ぬめりも強いということが書かれていた。 これは初級者の入る谷ではないと思い、不安をT野氏にぶつけてみたところ、U坂氏と二人でサポートするから一緒に行きましょうとのことであった。経験豊富な二人のサポートを受ければ何とかなるだろうと思い、行くことにした。

2回目の沢が貫井谷とは恐れ入りました。昔からこの沢はひと通り比良の沢を歩いた山屋の最終到達点でしたからね。

バスは、大原を通過し、花折トンネルを越え、平バス停で数人の乗客を降ろした。

私が山を始めた頃はまだ花折トンネル開通前で、バスは未舗装の急坂を気息奄々登っていたものです。
途中でエンストして、乗客全員が降りて押したという逸話も聞いた事がありました。

この貫井谷は、ぬめりが強いとの評判だっただけに恐る恐るの遡行だった。T野氏によれば、思ったほどではなかったということだったが、私にとっては、フリクションが効きにくく、滑りやすいという印象だった。

沢のヌメリ具合は年によって違うようです。同じ沢でも条件によって変わるみたいですね。

 あまりはっきりとした記憶に残っていないが、最初から5~10mくらいの滝が連続しており、連続する滝のシャワーを浴びながら直登するのが気持ちよい。 高巻きはほとんどなくというか、できないような谷であり、基本的には滝を直登していくことになる。

その通りですね。それが面白いところでもあり、難しいところでもあります。ただ登攀の難度自体はそれほどでもないのが救いです。手元の記録を見ると、30年前に初めて単独で入渓していました。
当時は転落事故が多く、入渓禁止の看板があったらしいです。(^^ゞ

コヤマノ岳に向かう分岐の少し手前の稜線に出て、武奈ヶ岳の山頂に到着した(15:00)。

沢のツメが好展望の山頂というのはうれしいものですね。 :D

濡れた衣服を着替えると、何と財布がズボンのポケットに入れたままだった。もちろん、お札はずぶ濡れになっていた。

おやまあ、途中で買いものでもしようと思ってたんですか? :mrgreen:

京都駅に着くと、ヨドバシカメラ1階のヱビスバーで反省会。この日は生ビールが全部半額だった。

なぜ車じゃないのかと思ってましたが、これが目的だったんですね。 :lol:

               山日和
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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Re: 【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

投稿記事 by kitayama-walk »

山日和さん、こんばんは。

> 2回目の沢が貫井谷とは恐れ入りました。昔からこの沢はひと通り比良の沢を歩いた山屋の最終到達点でしたからね。

 いやいや、それは、ちゃんとサポートする人がいたからこそです。私も沢登りの案内本を読みましたよ。裏比良では、白滝谷
とヘク谷が初級・入門コースで、次に三舞谷、八幡谷、口ノ深谷、奥ノ深谷、荒谷とステップアップし、最後に猪谷、貫井谷と進
むようですね。だから、お誘いを受けた最初は、ちょっと不安になったというか、ビビリました。(^_^;)

> 私が山を始めた頃はまだ花折トンネル開通前で、バスは未舗装の急坂を気息奄々登っていたものです。
> 途中でエンストして、乗客全員が降りて押したという逸話も聞いた事がありました。


 ちょっと調べてみたところ、花折トンネルが竣工したのは1975年(昭和50年)ということです。私はまだ高校2年生でした。もっ
とも京都にいませんでしたから、知る術もありませんでしたが。山日和さんは、京都の大学に来た頃じゃないですか?
 花折峠は標高591mあります。今でも途中越から急登を蛇行して上がっていきますよね。しかし、バスがエンストして乗客が
みんなして押したというのは初耳です。

> 沢のヌメリ具合は年によって違うようです。同じ沢でも条件によって変わるみたいですね。

多分、そうなんでしょう。T野氏は、思ったほどぬめりはなかったということでしたが、やはり水量が少なかったからでしょうか。

> それが面白いところでもあり、難しいところでもあります。ただ登攀の難度自体はそれほどでもないのが救いです。手元の記
> 録を見ると、30年前に初めて単独で入渓していました。当時は転落事故が多く、入渓禁止の看板があったらしいです。


 まだ私には難しい、簡単という区別がつきません。必死になって登っているという感じでしたね。山日和さんは、貫井谷には
30年も前に初めて入渓したのですか。それも単独ですか。何とも頼もしいですね。解説書にも、比良最高峰の武奈ヶ岳に直
接突き上げるなら、なおのこと入渓者が絶えず、同時に滑落事故も多く、一時は入谷を禁止している時期もあったと書かれて
いますね。

> 沢のツメが好展望の山頂というのはうれしいものですね。

そうですね。武奈ヶ岳の山頂に出るのですから、開放感と達成感が味わえたと思います。

> おやまあ、途中で買いものでもしようと思ってたんですか?

初心者なもんで、沢支度に余裕がなかったんですね。ちゃんと、防水袋に入れるべきところ、忘れてしまいました。前回も車
の電子キーを入れ忘れて、車(レガシーではありません)のエンジンがかからなかったというドジをやりました。しばらく乾かし
ようやくエンジンがかかり助かりました。

 JR湖西線の比良駅で切符を買おうとしたら、お札が濡れていて自動販売機に通らなかったので、U坂さんに千円貸してもら
いました。それで反省会の最中に何とか乾かせて、料金の支払をしましたよ。

> なぜ車じゃないのかと思ってましたが、これ(ビール)が目的だったんですね。

山から下山した後、ビールを飲みたいじゃないですか。沢に登った後も同じですよね。特に、この日は生ビールが半額でした
からね。(*^_^*)

 ネットで貫井谷を検索していたら、こんなHPを見つけましたよ。山日和さんとSHIGEKIさんが二人で登った記録ですね。もう、
12年も前の記録です。
http://www.eonet.ne.jp/~ryu-unshigeki/nukuitani.htm

 こちらは、同行・アシストしてもらったT野氏のブログです。
http://blogs.yahoo.co.jp/tsuduno2000/47472528.html
written by kitayama-walk
SHIGEKI
記事: 1031
登録日時: 2011年7月25日(月) 18:30

Re: 【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

投稿記事 by SHIGEKI »

kitayama-walkさん こんばんは。



"]【日 付】 2013年8月4日(日)
【天 候】 晴れ時々曇り後雷雨
【山 域】 比良
【メンバー】U坂、T野、kitayama-walk

【コース】 貫井バス停-大堰堤(入渓)-二俣-ゴルジュ-二俣-西南稜-武奈ヶ岳-イブルキのコバ-北比良峠-
(神爾谷)-イン谷口-JR比良駅


お~ 貫井谷!!!!

しかも、比良縦断 イヤ横断で湖西線利用、生ビール!!

すばらしい夏の山行ですがなぁ


http://kitayamawa.exblog.jp/20934108/


ブログ、大きな鮮明画像でじっくり拝見。

それなりに、蘇ってきました。


 ネットで貫井谷を検索していたら、こんなHPを見つけましたよ。山日和さんとSHIGEKIさんが二人で登った記録ですね。もう、
12年も前の記録です。
http://www.eonet.ne.jp/~ryu-unshigeki/nukuitani.htm

12年も前・・・・・未だによう生きてるわ、ちゅうか、不肖Sは生き恥さらしてます。

職場の階段で肉離れ・・トホホでスカイウォッチャーの次第ですわ。

当時のmyhpへ飛ばしていただきやした。

師匠にくっついて、夢中だったので、今思うと「こないなとこ登ったんやなぁ」

と感心?してます。


盆過ぎたのにまだまだクソ暑い中、涼をいただきました。

   では また 紅葉トンネルの渓で

       SHIGEKI
添付ファイル
10200076.JPG
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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Re: 【比良】貫井谷-涼を求めて沢登り

投稿記事 by kitayama-walk »

SHIGEKIさん こんばんは。

> お~貫井谷! しかも、比良縦断 イヤ横断で湖西線利用、生ビール!すばらしい夏の山行ですがなぁ。

 いやあ、いいでしょう。結果、オーライでした。
DSCN0141.JPG
> ブログ、大きな鮮明画像でじっくり拝見。それなりに、蘇ってきました。

それもそう。何せ12年前のことですよね。SHIGEKIさんのレポを拝見すると、そのときは初心者だったようですね。それが12年
経つと違いますね。
DSCN0147.JPG
> 12年も前・・未だによう生きてるわ、ちゅうか、不肖Sは生き恥さらしてます。職場の階段で肉離れ・・トホホでスカイウォッチャー
> の次第ですわ。


何をおっしゃいますやら。ガンガンと行っていますでしょう。でも、肉離れとは、ちょっと難儀ですね。早く回復されることをお祈り
します。
DSCN0159.JPG
> 当時のmyhpへ飛ばしていただきやした。師匠にくっついて、夢中だったので、今思うと「こないなとこ登ったんやなぁ」
> と感心?してます。


 そうですか。その当時の心境は今の私と同じでしょうね。夢中、必死、何とかクリアという感じでしたか。
img_425819_47472528_3.jpg
> 盆過ぎたのにまだまだクソ暑い中、涼をいただきました。

 いえいえ、どういたしまして。ほんのちょっぴり懐かしんでいただけたら幸いですね。
written by kitayama-walk
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