【若狭】涼味満点!! うつろ谷から湯ノ花谷左岸尾根
Posted: 2013年7月01日(月) 21:41
【日 付】2013年6月29日(土)
【山 域】若狭(湖西) 赤坂山周辺
【天 候】快晴
【メンバー】ふ~さん、山日和
【コース】うつろ谷出合8:23---9:05大滝---11:32二俣---12:21ランチ場13:53---14:06赤坂山---15:27 P727m---
16:18湯ノ花谷出合---16:22駐車地
ふ~さんからメールが入った。11時に刀根PAに行けそうもないので美浜にしてほしいとのことだ。結局美浜のローソンで顔を合わせたのは0時半を回っていた。定宿にしている某所に移動して宴会開始。ここはトイレ、東屋、滑り台完備のいい泊り場である。
ふと時計を見ると3時だった。こりゃ寝る時間がないぞ。うつろ谷なら昼からでも大丈夫やと豪語して、成り行きで起きることにした。
しかしこの時期は明るくなるのも早く、結局6時過ぎには起床してしまう。芝生広場の向こうには三方五湖のひとつである久々子湖が広がり、2,3日前には心配していた天気もまったくの青空だ。2週連続、今月すでに3回目の美浜入りだが、今日が一番の天気となった。
美浜町役場で乗り合わせてうつろ谷出合へ向かう。ふ~さんは前から行きたかった沢らしい。私は今回でもう5回目だ。それだけ何度来ても楽しい沢だということだろう。
先週入った黒谷を過ぎて折戸谷の林道へ入る。途中の割谷には去年さかんに工事しているのを見た真新しい木製堰堤ができていた。
うつろ谷出合に着いて驚いた。割谷と同じ堰堤がいきなり鎮座しているではないか。前はなかった丸木橋を渡って木製堰堤の左端の階段のようなものを登って堰堤上部に上がると反対側には階段はなく、3mほど下にアルミ梯子が据えてあった。梯子まで慎重にズリズリと下って、次は以前からある堰堤を越せばいよいよ入渓だ。水量はそこそこ多いようで水が冷たい。
ゴルジュに入ってまずは挨拶代わりの10m滝。滝壺に沈む倒木を伝って右岸へ渡り、そのまま滝身の左を上がる。早くも涼味満点である。
[attachment=4]P1140731_2_1.JPG[/attachment]
次の10m直瀑は手前の二俣を左に取って2段10mの美しい滝の下半を登って右へトラバース。本流の直瀑の落ち口に立つ。
2段8mの美しい簾滝を左から越えれば、うつろ谷最大の15mとも20mとも言われる大滝と対峙する。ここまでの渓相に加えて大滝の登場にふ~さんもご満悦の様子だ。
雨具を着込んでいつも通りの右端のラインを直登。ややぬめりがあるが、不安を覚えるほどではない。
滝上でセルフビレイを取ってロープダウン。確保しながらふ~さんの上がりを待つ。
「いやー、面白いね~。」実感である。なんとなれば、今日が今シーズン5回目の沢であるが、これまでまともに沢登りの楽しさを味わえたことがなかったのだ。
[attachment=3]P1140759_1_1.JPG[/attachment]
ここからが滝の連続となる。とにかく息もつかせぬという感じで5mから10m程度の滝が次々と現われて、片っ端から直登して行く。樋状の10m斜瀑はふ~さんが突撃。一見登りやすそうな階段状もぬめりがあって気が抜けない。
雨具は着たり脱いだり、この日の遡行に欠かせないアイテムとなった。
[attachment=2]P1140810_1.JPG[/attachment]
両岸狭まった5mのチョックストン滝で行き詰った。はて、この沢で行き詰ることはなかったはずなのだが。右のスラブ状は上部で手がなく、左のバンドも外傾して嫌らしい。スラブをたわしで磨いたが効果はなかった。次に右手前のルンゼを登りかけたがずいぶん上まで追い上げられるようで断念。もう一度下りて考えていると単独者が追い着いて来た。ど真ん中のチョックストン直下を探っている。そうか、思い出した。単独者があきらめて下がったところでど真ん中ルートに取り付く。頭からシャワーを被って力技で這い上がった。
連結したスリングでふ~さんを引き上げて下を見ると単独者が右のルンゼで思案している。「来ますか?」と声を掛けると、スリングで簡易ハーネスをさっと作って、私の投げたスリングに繋いだ。この沢は30年振りに来たので初めてとほとんど変わらないということだった。「ありがとう、助かりました。」という言葉の割にはスリングをポーンと地面に投げたので、えっと思ったが、人生いろいろ、人それぞれということだろう。
[attachment=1]P1140846_1.JPG[/attachment]
チョックストン滝の上で右から10m滝を掛けた支流が入る。赤坂山へ直登する沢だろう。ここは記録がなく、一度上がってみたいところだ。
左の本流の奥には15mほどの段瀑がかかる。ずっと続いて来た連瀑帯の実質的最後の滝と言えるものだ。中段までは右側を簡単に上がり、残置スリングのある地点から瀑芯をまたぐようにして左に移り、最後は流芯を上がるというものだ。
ホールドは豊富にあるのだが、勢いよく落ちる水の中のものは見えにくく、手探り、足探りとなる。ここも頭からシャワーを浴びながら登りスリングを出した。メガネのふ~さんはやはりこういう時は不利のようで、上からホールドの位置を教えてなんとか登り切った。
この後もいくつか小滝が現われるが、やがてはやさしいナメが続いて、三国山へ向かう支流との二俣に着いた。先ほどの単独者が地図を見ていたので、ツメの状況をアドバイスする。
ここから渓相は一変して、ほとんど傾斜のない細い流れが続く。尾根はそこに見えているが、本流は県境稜線に最接近してから直角に向きを変え、稜線と並行して北上している。
一番スッキリしているのは屈曲部あたりですぐ上の登山道に上がることだが、ふ~さんの希望で源頭まで行くことにした。
沢のど真ん中を大岩がゴロゴロと塞いだり、ヤブが被さってきたりと、あまり快適とは言えないツメである。最後は潅木のヤブに捕まって、木の間越しに見回すと、右手に明王の禿の白い砂地が見えた。距離はないがタチの悪いヤブだ。
ここは少し戻って、右に入ったところでヤブ無しの斜面を上がればすぐに登山道。これは初めてここを訪れた時と同じパターンのような気がする。
さすがに人気の山らしく、明王の禿では数名の登山者がランチタイムを楽しんでいた。赤坂山の山頂にも人影が見える。
遡行終了点で人に会う経験が少ないのでどうも居心地が悪い。
ここは展望が良く、特に琵琶湖側は大きく開けて、マキノのメタセコイヤ並木もよくわかる。ふ~さんは先週も三国山からここへ来たらしい。その時はあまり展望がなかったようで大喜びだ。
滋賀県側の崩壊した斜面沿いに少し離れた砂ザレの小ピークでランチとした。日陰が恋しい日差しだが、幸い風が吹いているので日なたでも結構涼しい。
うつろ谷を遡行した登山者の9割以上は粟柄越から古道を出合へ下りるだろう。この道は雰囲気も良く好きな道でもあるのだが、ふ~さんには湯ノ花谷左岸尾根を紹介しよう。
家族連れで賑わう赤坂山頂を越えて、P841mの近くまで高島トレイルを辿る。風の無いところではやはり暑い。
縦走路を外れてP841m方面へ入れば樹下の尾根となり、自然のクーラーが効いてきた。
この尾根は耳川源流域の中でもお気に入りの尾根のひとつである。ほとんど下生えのない歩きやすい尾根はP727mにかけてのブナ林、P727mの台地のしっとりとした佇まいが魅力的だ。
しかしここの最大のセールスポイントは、P727mの下りで出会う幹回り6mを超すと思われるトチの巨樹だ。耳川源流域にはトチの巨木は多いが、こいつは別格である。ふ~さんも感嘆の声を上げている。まさに森の主の風格十分だ。
[attachment=0]P1140912_1.JPG[/attachment]
先ほどから湯ノ花谷方面で工事の音のようなものが聞こえていた。樹間から透かし見ると、対岸の鉄塔の下あたりで作業をしているようだ。どうも気になる。
トチの右下手には見慣れないピンクのテープがあった。ずいぶん踏まれた道らしい道が上流方向へトラバースするように付けられている。これまで気が付かなかったが、この道は巡視路だろうか。あの工事の正体と合わせて解明してみたいものである。
鉄塔に出てからは、なかなか高度を落とさない、ジクザグに付けられた巡視路を辿る。この道は急なところがまったくない、実に足にやさしい道だ。
湯ノ花谷の流れの音が大きくなると出合に到着。うつろ谷までは一投足だ。
今月5回目の沢でやっと沢らしい遊び方ができた。それまでの鬱憤を一気に晴らすように水と戯れた一日だった。
山日和
【山 域】若狭(湖西) 赤坂山周辺
【天 候】快晴
【メンバー】ふ~さん、山日和
【コース】うつろ谷出合8:23---9:05大滝---11:32二俣---12:21ランチ場13:53---14:06赤坂山---15:27 P727m---
16:18湯ノ花谷出合---16:22駐車地
ふ~さんからメールが入った。11時に刀根PAに行けそうもないので美浜にしてほしいとのことだ。結局美浜のローソンで顔を合わせたのは0時半を回っていた。定宿にしている某所に移動して宴会開始。ここはトイレ、東屋、滑り台完備のいい泊り場である。
ふと時計を見ると3時だった。こりゃ寝る時間がないぞ。うつろ谷なら昼からでも大丈夫やと豪語して、成り行きで起きることにした。
しかしこの時期は明るくなるのも早く、結局6時過ぎには起床してしまう。芝生広場の向こうには三方五湖のひとつである久々子湖が広がり、2,3日前には心配していた天気もまったくの青空だ。2週連続、今月すでに3回目の美浜入りだが、今日が一番の天気となった。
美浜町役場で乗り合わせてうつろ谷出合へ向かう。ふ~さんは前から行きたかった沢らしい。私は今回でもう5回目だ。それだけ何度来ても楽しい沢だということだろう。
先週入った黒谷を過ぎて折戸谷の林道へ入る。途中の割谷には去年さかんに工事しているのを見た真新しい木製堰堤ができていた。
うつろ谷出合に着いて驚いた。割谷と同じ堰堤がいきなり鎮座しているではないか。前はなかった丸木橋を渡って木製堰堤の左端の階段のようなものを登って堰堤上部に上がると反対側には階段はなく、3mほど下にアルミ梯子が据えてあった。梯子まで慎重にズリズリと下って、次は以前からある堰堤を越せばいよいよ入渓だ。水量はそこそこ多いようで水が冷たい。
ゴルジュに入ってまずは挨拶代わりの10m滝。滝壺に沈む倒木を伝って右岸へ渡り、そのまま滝身の左を上がる。早くも涼味満点である。
[attachment=4]P1140731_2_1.JPG[/attachment]
次の10m直瀑は手前の二俣を左に取って2段10mの美しい滝の下半を登って右へトラバース。本流の直瀑の落ち口に立つ。
2段8mの美しい簾滝を左から越えれば、うつろ谷最大の15mとも20mとも言われる大滝と対峙する。ここまでの渓相に加えて大滝の登場にふ~さんもご満悦の様子だ。
雨具を着込んでいつも通りの右端のラインを直登。ややぬめりがあるが、不安を覚えるほどではない。
滝上でセルフビレイを取ってロープダウン。確保しながらふ~さんの上がりを待つ。
「いやー、面白いね~。」実感である。なんとなれば、今日が今シーズン5回目の沢であるが、これまでまともに沢登りの楽しさを味わえたことがなかったのだ。
[attachment=3]P1140759_1_1.JPG[/attachment]
ここからが滝の連続となる。とにかく息もつかせぬという感じで5mから10m程度の滝が次々と現われて、片っ端から直登して行く。樋状の10m斜瀑はふ~さんが突撃。一見登りやすそうな階段状もぬめりがあって気が抜けない。
雨具は着たり脱いだり、この日の遡行に欠かせないアイテムとなった。
[attachment=2]P1140810_1.JPG[/attachment]
両岸狭まった5mのチョックストン滝で行き詰った。はて、この沢で行き詰ることはなかったはずなのだが。右のスラブ状は上部で手がなく、左のバンドも外傾して嫌らしい。スラブをたわしで磨いたが効果はなかった。次に右手前のルンゼを登りかけたがずいぶん上まで追い上げられるようで断念。もう一度下りて考えていると単独者が追い着いて来た。ど真ん中のチョックストン直下を探っている。そうか、思い出した。単独者があきらめて下がったところでど真ん中ルートに取り付く。頭からシャワーを被って力技で這い上がった。
連結したスリングでふ~さんを引き上げて下を見ると単独者が右のルンゼで思案している。「来ますか?」と声を掛けると、スリングで簡易ハーネスをさっと作って、私の投げたスリングに繋いだ。この沢は30年振りに来たので初めてとほとんど変わらないということだった。「ありがとう、助かりました。」という言葉の割にはスリングをポーンと地面に投げたので、えっと思ったが、人生いろいろ、人それぞれということだろう。
[attachment=1]P1140846_1.JPG[/attachment]
チョックストン滝の上で右から10m滝を掛けた支流が入る。赤坂山へ直登する沢だろう。ここは記録がなく、一度上がってみたいところだ。
左の本流の奥には15mほどの段瀑がかかる。ずっと続いて来た連瀑帯の実質的最後の滝と言えるものだ。中段までは右側を簡単に上がり、残置スリングのある地点から瀑芯をまたぐようにして左に移り、最後は流芯を上がるというものだ。
ホールドは豊富にあるのだが、勢いよく落ちる水の中のものは見えにくく、手探り、足探りとなる。ここも頭からシャワーを浴びながら登りスリングを出した。メガネのふ~さんはやはりこういう時は不利のようで、上からホールドの位置を教えてなんとか登り切った。
この後もいくつか小滝が現われるが、やがてはやさしいナメが続いて、三国山へ向かう支流との二俣に着いた。先ほどの単独者が地図を見ていたので、ツメの状況をアドバイスする。
ここから渓相は一変して、ほとんど傾斜のない細い流れが続く。尾根はそこに見えているが、本流は県境稜線に最接近してから直角に向きを変え、稜線と並行して北上している。
一番スッキリしているのは屈曲部あたりですぐ上の登山道に上がることだが、ふ~さんの希望で源頭まで行くことにした。
沢のど真ん中を大岩がゴロゴロと塞いだり、ヤブが被さってきたりと、あまり快適とは言えないツメである。最後は潅木のヤブに捕まって、木の間越しに見回すと、右手に明王の禿の白い砂地が見えた。距離はないがタチの悪いヤブだ。
ここは少し戻って、右に入ったところでヤブ無しの斜面を上がればすぐに登山道。これは初めてここを訪れた時と同じパターンのような気がする。
さすがに人気の山らしく、明王の禿では数名の登山者がランチタイムを楽しんでいた。赤坂山の山頂にも人影が見える。
遡行終了点で人に会う経験が少ないのでどうも居心地が悪い。
ここは展望が良く、特に琵琶湖側は大きく開けて、マキノのメタセコイヤ並木もよくわかる。ふ~さんは先週も三国山からここへ来たらしい。その時はあまり展望がなかったようで大喜びだ。
滋賀県側の崩壊した斜面沿いに少し離れた砂ザレの小ピークでランチとした。日陰が恋しい日差しだが、幸い風が吹いているので日なたでも結構涼しい。
うつろ谷を遡行した登山者の9割以上は粟柄越から古道を出合へ下りるだろう。この道は雰囲気も良く好きな道でもあるのだが、ふ~さんには湯ノ花谷左岸尾根を紹介しよう。
家族連れで賑わう赤坂山頂を越えて、P841mの近くまで高島トレイルを辿る。風の無いところではやはり暑い。
縦走路を外れてP841m方面へ入れば樹下の尾根となり、自然のクーラーが効いてきた。
この尾根は耳川源流域の中でもお気に入りの尾根のひとつである。ほとんど下生えのない歩きやすい尾根はP727mにかけてのブナ林、P727mの台地のしっとりとした佇まいが魅力的だ。
しかしここの最大のセールスポイントは、P727mの下りで出会う幹回り6mを超すと思われるトチの巨樹だ。耳川源流域にはトチの巨木は多いが、こいつは別格である。ふ~さんも感嘆の声を上げている。まさに森の主の風格十分だ。
[attachment=0]P1140912_1.JPG[/attachment]
先ほどから湯ノ花谷方面で工事の音のようなものが聞こえていた。樹間から透かし見ると、対岸の鉄塔の下あたりで作業をしているようだ。どうも気になる。
トチの右下手には見慣れないピンクのテープがあった。ずいぶん踏まれた道らしい道が上流方向へトラバースするように付けられている。これまで気が付かなかったが、この道は巡視路だろうか。あの工事の正体と合わせて解明してみたいものである。
鉄塔に出てからは、なかなか高度を落とさない、ジクザグに付けられた巡視路を辿る。この道は急なところがまったくない、実に足にやさしい道だ。
湯ノ花谷の流れの音が大きくなると出合に到着。うつろ谷までは一投足だ。
今月5回目の沢でやっと沢らしい遊び方ができた。それまでの鬱憤を一気に晴らすように水と戯れた一日だった。
山日和
楽しそうな沢です。