【若狭】今シーズン初沢は若狭へ 横谷川荒谷から庄部谷山
Posted: 2013年6月05日(水) 18:23
【日 付】2013年6月2日(日)
【山 域】若狭 庄部谷山865.1m
【天 候】曇り
【コース】横谷川関電施設8:10---8:20荒谷出合---9:05上部巡視路出合---11:30庄部谷山12:55---13:50最初の鉄塔
---14:50駐車地
朝から雨がパラついて、どうも意気が上がらない。予報では時間が経つに連れて快方に向かうはずだ。空の
色はそれほど暗いわけではない。
定位置の横谷川の関電施設横に駐車して出発。今日はいつもと違って林道終点まで進まない。左岸2つ目の支
流である荒谷が本日のルートだ。
倒木などもあり、あまりパッとしない出合から入渓、今日が今シーズンの初沢である。体はまだ沢モードに切り
替わっていないようで、水の中の足元が覚束ない。水の冷たさはないが、スパッツを履いていないので足さばき
がもうひとつよろしくない。昨秋の前鬼川遡行の時、幕営地の焚き火で渓流ソックスとスパッツを燃やしてしま
い、買い直さないままシーズンに突入してしまったというわけだ。
[attachment=4]P1140252_2_1.JPG[/attachment]
出合いの小滝を上がるとすぐに美しい斜瀑と対面した。高さは15mはあるだろうか、2段に分かれて優美な曲線
を描きながら流れ落ちている。ヤブもなくすっきりしたこういう滝を見ると、やはり沢はいいなと思う。
気持ち良く流芯を直登すると巡視路が横切っていた。原発銀座のこの地域は鉄塔巡視路の宝庫でもある。
巨大な倒木の突き刺さる小滝やおむすび型の滝を越えて行くと二俣となった。この右俣の源頭が昨秋庄部谷の
右岸尾根を上がった時に出会った巨木のある谷だろう。
8m、5m、5mと斜瀑を快適に上がって行くと、またも巡視路が横切る。この道は6年ほど前に庄部谷山からの下り
でどこへ行くのだろうと思いながら辿ったトラバース道に違いない。あの時は荒谷の名前も知らなかった。
目の前の岩肌から鳥が4羽ほどバタバタと飛び立った。岩肌を見てみると鳥の巣があった。よく見えなかったの
だが、なんの鳥だろう。もっともよく見えていてもわからないのだが。
巡視路の上には7mの斜瀑がかかるが手が出ず、左からの巻きを強いられた。何でもなさそうな落ち葉の積もっ
た斜面も足を置くと、ただ岩壁に落ち葉が乗っているだけの場合があって油断できない。冷や汗をかきながら巻
き終えて一服。
ここから谷の名前通り荒れ谷の様相を見せ始めた。倒木をくぐって5m滝を登ると急に水音が消えた。正確に言
えば、岩肌から滲み出る、水道の蛇口をわずかに開いたような水流の微かな水音が何ヵ所かから聞こえた。
本来なら滝の流芯となるはずの場所は乾いた岩場となり、それ以降完全な涸谷と化してしまった。
あまりに早い水切れにあっけにとられてしまう。両岸の林相は沢筋の変化と反比例するように、ここまであまり
見られなかったトチの巨木が次々に現われて、いかにも耳川流域の谷らしい雰囲気を醸し出している。
中でも左岸の水際?に立つ2本のトチは見事だった。太さはそこそこだが、その枝振りと根張りは実に貫録がある。
その根は岩肌に潜り込み、目の前の滝の岩壁が岩と木の根のミックスになっているのには驚いた。木の生命力を
思い知らされる光景だった。
[attachment=3]P1140296_1.JPG[/attachment][attachment=0]P1140312_1.JPG[/attachment]
落ち葉の敷き詰められた谷筋を行く。V字に掘られた谷の両岸も落ち葉で埋まり、トチの新緑が美しい。
このまま何ごともなく源頭部へ到達かと思われたが、いつしか細いながらも水流が復活し、5mほどの滝が行く手
を遮った。簡単に越えられそうに見えたが弱点を見つけられず、両岸とも前述したような落ち葉の斜面で難しい。
こういう時こそチェーンスパイクの出番なのだが持ってくるのを忘れてしまった。
少し戻って左岸からけもの道らしきものを拾いながら際どいトラバースで通過。
最後の黒々と光る5m滝はなんとか直登して源流部に入った。この滝の通過も以前なら難なくこなしていたはず
だが、どうも自分のスキルに自信が持てず、ずいぶん躊躇してしまったのは情けない限りである。
最源流部へ入ると谷は緩やかになり、谷底は落ち葉を敷き詰めた絨毯ロードに変わった。但し、この絨毯はふ
かふか過ぎて油断すると足を取られてしまう。いつの間にか谷の形が無くなると庄部谷奥の左俣源頭との乗越だ。
山頂はもう目の前である。いつもながら静かな山頂に人影はない。10数回訪れたここで会った人は1人だけだ。
庄部谷右俣源頭に腰を降ろす。鬱陶しい虫もほとんどおらず、気温も少し肌寒いぐらいだ。
びしょ濡れのシャツを着替えてレインウェアを羽織る。
今朝買って保冷ケースに入れてきたビールは許容範囲ギリギリの冷え具合だった。これかは保冷剤も併用しなく
てはいけないかもしれない。
スカッと晴れていれば甲森谷へ下りてワンダーランドでランチするつもりだった。本降りになる心配はないも
のの、時折パラパラと雨音がする状況ではモチベーションも上がらない。すんなり尾根を辿って下山することに
した。
[attachment=2]P1140336_1.JPG[/attachment]
通い慣れた庄部谷山北尾根を772m標高点へ進む。何度歩いても飽きない豊かなブナ林が続いている。
ここから西向きの尾根に乗るのだが、今日もまた外してしまい、間の谷をトラバースするハメになってしまった。
ここは何回来てもすんなり乗れないところだ。学習能力の欠如と言うべきか。
この尾根に乗りさえすれば途中から明瞭な踏み跡が現われて導いてくれる。直角に左折する場面も迷うことはな
く、まったく下生えのない疎林の尾根を辿れば右からプラ階段の巡視路が合流して鉄塔が現われた。
ここを直進して下れば林道終点先の道に出る。左に伸びる巡視路は数年前に辿った道だ。これが荒谷上部で谷を
横切っていた巡視路だろう。急斜面に付けられた道はよく踏まれており、まわりの豊かな森と相まって非常にい
い雰囲気である。標高450mラインをトラバースして谷へ回りこんで行くと見覚えのある荒谷の滝の前に出た。
谷を渡り対岸に付けられたプラ階段を登る。このルートは下山のくせに登りが多いのが難点だ。
もうひとつ小谷を渡って登って行くと二つ目の鉄塔に出た。これが405m標高点上の鉄塔だ。巡視路はさらにトラ
バースを続け、庄部谷の方へ向かっているがもういいだろう。ここから尾根を下りることにしよう。
相変わらずヤブなしの尾根は雑木から植林に変わり、やがて杣道らしきものが現われて林道に着地した。前に
来た時には巡視路の標識があったような気がしたのだが、思い違いだろうか。
[attachment=1]P1140348_1.JPG[/attachment]
仕上げはこの山域の定番である、みかた温泉きららの湯だ。
脱衣場で今古川を遡行してきたBAKUさんやりんご畑さんの御一行に遭遇。BAKUさんと偶然会うのは3回目だが、
すべて温泉というのが何とも言えないところである。まあ、街中で会うよりは驚きも少ないのだが。
山日和
【山 域】若狭 庄部谷山865.1m
【天 候】曇り
【コース】横谷川関電施設8:10---8:20荒谷出合---9:05上部巡視路出合---11:30庄部谷山12:55---13:50最初の鉄塔
---14:50駐車地
朝から雨がパラついて、どうも意気が上がらない。予報では時間が経つに連れて快方に向かうはずだ。空の
色はそれほど暗いわけではない。
定位置の横谷川の関電施設横に駐車して出発。今日はいつもと違って林道終点まで進まない。左岸2つ目の支
流である荒谷が本日のルートだ。
倒木などもあり、あまりパッとしない出合から入渓、今日が今シーズンの初沢である。体はまだ沢モードに切り
替わっていないようで、水の中の足元が覚束ない。水の冷たさはないが、スパッツを履いていないので足さばき
がもうひとつよろしくない。昨秋の前鬼川遡行の時、幕営地の焚き火で渓流ソックスとスパッツを燃やしてしま
い、買い直さないままシーズンに突入してしまったというわけだ。
[attachment=4]P1140252_2_1.JPG[/attachment]
出合いの小滝を上がるとすぐに美しい斜瀑と対面した。高さは15mはあるだろうか、2段に分かれて優美な曲線
を描きながら流れ落ちている。ヤブもなくすっきりしたこういう滝を見ると、やはり沢はいいなと思う。
気持ち良く流芯を直登すると巡視路が横切っていた。原発銀座のこの地域は鉄塔巡視路の宝庫でもある。
巨大な倒木の突き刺さる小滝やおむすび型の滝を越えて行くと二俣となった。この右俣の源頭が昨秋庄部谷の
右岸尾根を上がった時に出会った巨木のある谷だろう。
8m、5m、5mと斜瀑を快適に上がって行くと、またも巡視路が横切る。この道は6年ほど前に庄部谷山からの下り
でどこへ行くのだろうと思いながら辿ったトラバース道に違いない。あの時は荒谷の名前も知らなかった。
目の前の岩肌から鳥が4羽ほどバタバタと飛び立った。岩肌を見てみると鳥の巣があった。よく見えなかったの
だが、なんの鳥だろう。もっともよく見えていてもわからないのだが。
巡視路の上には7mの斜瀑がかかるが手が出ず、左からの巻きを強いられた。何でもなさそうな落ち葉の積もっ
た斜面も足を置くと、ただ岩壁に落ち葉が乗っているだけの場合があって油断できない。冷や汗をかきながら巻
き終えて一服。
ここから谷の名前通り荒れ谷の様相を見せ始めた。倒木をくぐって5m滝を登ると急に水音が消えた。正確に言
えば、岩肌から滲み出る、水道の蛇口をわずかに開いたような水流の微かな水音が何ヵ所かから聞こえた。
本来なら滝の流芯となるはずの場所は乾いた岩場となり、それ以降完全な涸谷と化してしまった。
あまりに早い水切れにあっけにとられてしまう。両岸の林相は沢筋の変化と反比例するように、ここまであまり
見られなかったトチの巨木が次々に現われて、いかにも耳川流域の谷らしい雰囲気を醸し出している。
中でも左岸の水際?に立つ2本のトチは見事だった。太さはそこそこだが、その枝振りと根張りは実に貫録がある。
その根は岩肌に潜り込み、目の前の滝の岩壁が岩と木の根のミックスになっているのには驚いた。木の生命力を
思い知らされる光景だった。
[attachment=3]P1140296_1.JPG[/attachment][attachment=0]P1140312_1.JPG[/attachment]
落ち葉の敷き詰められた谷筋を行く。V字に掘られた谷の両岸も落ち葉で埋まり、トチの新緑が美しい。
このまま何ごともなく源頭部へ到達かと思われたが、いつしか細いながらも水流が復活し、5mほどの滝が行く手
を遮った。簡単に越えられそうに見えたが弱点を見つけられず、両岸とも前述したような落ち葉の斜面で難しい。
こういう時こそチェーンスパイクの出番なのだが持ってくるのを忘れてしまった。
少し戻って左岸からけもの道らしきものを拾いながら際どいトラバースで通過。
最後の黒々と光る5m滝はなんとか直登して源流部に入った。この滝の通過も以前なら難なくこなしていたはず
だが、どうも自分のスキルに自信が持てず、ずいぶん躊躇してしまったのは情けない限りである。
最源流部へ入ると谷は緩やかになり、谷底は落ち葉を敷き詰めた絨毯ロードに変わった。但し、この絨毯はふ
かふか過ぎて油断すると足を取られてしまう。いつの間にか谷の形が無くなると庄部谷奥の左俣源頭との乗越だ。
山頂はもう目の前である。いつもながら静かな山頂に人影はない。10数回訪れたここで会った人は1人だけだ。
庄部谷右俣源頭に腰を降ろす。鬱陶しい虫もほとんどおらず、気温も少し肌寒いぐらいだ。
びしょ濡れのシャツを着替えてレインウェアを羽織る。
今朝買って保冷ケースに入れてきたビールは許容範囲ギリギリの冷え具合だった。これかは保冷剤も併用しなく
てはいけないかもしれない。
スカッと晴れていれば甲森谷へ下りてワンダーランドでランチするつもりだった。本降りになる心配はないも
のの、時折パラパラと雨音がする状況ではモチベーションも上がらない。すんなり尾根を辿って下山することに
した。
[attachment=2]P1140336_1.JPG[/attachment]
通い慣れた庄部谷山北尾根を772m標高点へ進む。何度歩いても飽きない豊かなブナ林が続いている。
ここから西向きの尾根に乗るのだが、今日もまた外してしまい、間の谷をトラバースするハメになってしまった。
ここは何回来てもすんなり乗れないところだ。学習能力の欠如と言うべきか。
この尾根に乗りさえすれば途中から明瞭な踏み跡が現われて導いてくれる。直角に左折する場面も迷うことはな
く、まったく下生えのない疎林の尾根を辿れば右からプラ階段の巡視路が合流して鉄塔が現われた。
ここを直進して下れば林道終点先の道に出る。左に伸びる巡視路は数年前に辿った道だ。これが荒谷上部で谷を
横切っていた巡視路だろう。急斜面に付けられた道はよく踏まれており、まわりの豊かな森と相まって非常にい
い雰囲気である。標高450mラインをトラバースして谷へ回りこんで行くと見覚えのある荒谷の滝の前に出た。
谷を渡り対岸に付けられたプラ階段を登る。このルートは下山のくせに登りが多いのが難点だ。
もうひとつ小谷を渡って登って行くと二つ目の鉄塔に出た。これが405m標高点上の鉄塔だ。巡視路はさらにトラ
バースを続け、庄部谷の方へ向かっているがもういいだろう。ここから尾根を下りることにしよう。
相変わらずヤブなしの尾根は雑木から植林に変わり、やがて杣道らしきものが現われて林道に着地した。前に
来た時には巡視路の標識があったような気がしたのだが、思い違いだろうか。
[attachment=1]P1140348_1.JPG[/attachment]
仕上げはこの山域の定番である、みかた温泉きららの湯だ。
脱衣場で今古川を遡行してきたBAKUさんやりんご畑さんの御一行に遭遇。BAKUさんと偶然会うのは3回目だが、
すべて温泉というのが何とも言えないところである。まあ、街中で会うよりは驚きも少ないのだが。
山日和
【コース】横谷川関電施設8:10---8:20荒谷出合---9:05上部巡視路出合---11:30庄部谷山12:55---13:50最初の鉄塔