【飛騨】二番煎じは新雪の味 栗ヶ岳
Posted: 2013年4月16日(火) 23:54
【日 付】2013年4月14日(日)
【山 域】飛騨 栗ヶ岳1728.5m
【天 候】晴れ
【メンバー】ひいちゃん、山日和
【コース】駐車地6:30---7:20とうぞう谷・はげくら谷出合---8:40尾根に乗る---11:05 P1614m---12:00栗ヶ岳12:15
---12:30 P1740m 13:45---16:15廃林道---17:30駐車地
栗ヶ谷の林道は完全に除雪されていた。車でサーッと走り抜けるのもいいが、川の流れや少し時期遅れのふき
のとうを目で追いながら歩くのも悪くはない。
ひいちゃんは天狗山のスノー衆パート1以来の山らしく、自分の体力に自信が無さげで不安が拭えないようだ。
横谷の出合には飯場が出来、重機も止めてあった。看板を見ると「横谷(とうぞう谷)治山事業」と書かれてい
たのには驚いた。本流を渡る沈下橋の先にはブルドーザーで切り開かれた真新しい林道が続いていた。
以前来た時は荒れ果てた林道の残骸しかなかったのだが、久しく見ない内に変わったものだ。
とうぞう谷とはげくら谷の出合手前で新しい林道は終わっていた。とうぞう谷の治山工事ということは、これか
らとうぞう谷の方へ延びて行くのだろうか。
いつも思うのだが、出合と栗ヶ谷本流の間はとうぞう谷なのかはげくら谷なのか。
先行パーティーがはげくら谷を渡渉していた。大人数で少し手間取っているようだ。
我々は下流で渡渉して合流した。スキーが1名とワカンが6名ほどのパーティーで、できれば御前岳と栗ヶ岳の両
方を狙いたいと言う。我々も気持ちは同じだが、未踏の栗ヶ岳だけでも十分満足できるだろう。
1740mJPへの尾根へ向かうパーティーと別れてはげくら谷へ入る。
たんぽぽさんのレポから2週間が経過しており、標高の低いこのあたりではすっかり雪も消えているのではと心配
していたのだが杞憂だった。
上部で地図にある林道の形が再び現われたところでスノーシューを履く。はげくら谷の右俣をぐるっと回り込
んだところから尾根に取り付いた。なかなかの急斜面である。末端まで行った方が楽だったかもしれない。
尾根に乗ってしまえばこちらのものだ。最初の内は痩せて雪も少なく林相も貧弱だったが、しばらく登るうち
にブナ林が広がり始めた。
ここ1~2日で新雪が積もったようで、この時期特有の雪の汚れもなく雪面は美しい。重たい雪ながらスノーシュ
ーの沈みは10センチ程度で、ラッセルというほどでもなく快適な登りだ。
[attachment=4]P1120938_1.JPG[/attachment]
真新しい大きな足跡があった。紛れもなくクマである。谷へ向かって下りて行ったようだ。進行方向でなくて
良かったと顔を見合わせた。
1614m標高点へ突き上げるこの尾根は実にいい尾根だ。前回御前岳への登りに使った隣の尾根よりもブナが多
くスッキリしている。Ca1490mピークまで来ると後方の視界が開け、人形山から金剛堂山、白木峰と並ぶ山嶺は
真っ白だ。見上げる1614mピークも白いドームで雪はたっぷり残っている。この山域の賞味期限はまだまだ終わ
っていないようだ。
[attachment=3]P1120997_1.JPG[/attachment]
広い雪面に気持ちよくトレースを刻んで1614mピークに立った。これから歩く栗ヶ岳方面の稜線は、一部にサ
サが出ているものの快適な雪尾根歩きを約束してくれている。
東を見れば霞みがちながら御岳と北アルプスの山並みが見える。ただ、山の形がはっきりせず、どれがどの山
か特定できない程度の視程だ。
ここまではノートレースだったが、このピークには栗ヶ岳から往復したのか登りと下りのトレースが残ってい
た。
このあたりから壊れかけていたスノーシューが分解寸前の様相を呈してきた。最後のご奉公をと思って持って
来たのだが、ついに寿命が来たようだ。
買ってから今年で8シーズン目。よく働いてくれた。もう少しだけ頑張ってくれよ。
[attachment=2]P1130060_1.JPG[/attachment]
途中でツボ足の単独者とすれ違った。御前岳を往復してきたのだするとずいぶん足が速い。
先ほどのパーティーは1740mJPから栗ヶ岳へ向かっていた。御前岳はあきらめたようだ。
稜線上は風が強く、油断すると体がふらつくほどだ。ゆっくりランチを楽しむ場所があるだろうか。
次の小ピークへの登りで判断を誤り、直進してササの中を歩けばいいものを、左側に雪を繋ごうとして落とし
穴にはまってしまった。
結局しないでも済んだヤブを漕ぐはめになって尾根に復帰。この時期は雪の状態の見極めを含むルート取りの判
断が重要だ。
広大な雪尾根を歩いて、稜線上の突起でしかない栗ヶ岳の山頂に立った。三角点が露出しており、南斜面はサ
サが出ていた。目の前には御前岳と猿ヶ馬場、その横には籾糠がひと目見ればわかる鋭角のピークを誇っている。
西にはうっすらと白山が見え、手前に三方崩と奥三方、左に振れば日照と馴染みの山々が迎えてくれた。
ちょっと心配していた天気もなんとか持ってくれそうである。
ひいちゃんも3ヶ月ぶりの山にしてはよく頑張った。
ここでゆっくりするにはあまりにも風が強過ぎるので1740mピーク付近でランチ場を探そう。
[attachment=1]P1130041_1.JPG[/attachment]
大人数に踏み荒らされた雪尾根を広大な1740mピークへ。
この北東面にはしっかり雪庇が残っていた。とうぞう谷とはげくら谷の二俣に落ちる尾根へ入ったところにブナ
林があり、比較的風も弱そうなのでランチ場とする。
風がないことはないのだが、気温は高くさすがに春を感じさせる風なので冷たさはない。
展望が利かないのは残念だがいいところだ。振り返ればさっきの雪庇が真上に続いてなかなかの見ものである。
[attachment=0]パノラマ 5_1_1.JPG[/attachment]
下りの尾根は最上部はブナもあり、展望のいい尾根なのだが、少し下ると尾根芯にヒノキの巨木が次々に現わ
れてすっきりしているとは言い難い。それはそれで見ものではあるが、あまり心踊る尾根とは言えないだろう。
多数のトレースで荒れた雪面は歩きにくく、できるだけトレースを外してツボ足で下りた。
それにしてもスキーヤーは別として、我々以外は登りも下りも全員ツボ足で歩いている。スノーシューを履い
た方が断然快適なのに不思議なことだ。
でもよく考えてみたら、数年前なら自分もツボ足で歩いていただろうなと思い返す。
1320m標高点からはたんぽぽレポにならって右の尾根を選ぶ。
さすがに雪も腐ってきて、時折ズボッとはまってしまうが、地肌が露出しているところもあって歩きやすい尾根
だった。
廃林道へ下りると栗ヶ岳の手前ですれ違った単独者のトレースがあった。
再び渡渉をこなしてまだ食べられそうなふきのとうを探しながら林道を歩けば、満足感あふれる今日の山行の
終わりも近い。
山日和
【山 域】飛騨 栗ヶ岳1728.5m
【天 候】晴れ
【メンバー】ひいちゃん、山日和
【コース】駐車地6:30---7:20とうぞう谷・はげくら谷出合---8:40尾根に乗る---11:05 P1614m---12:00栗ヶ岳12:15
---12:30 P1740m 13:45---16:15廃林道---17:30駐車地
栗ヶ谷の林道は完全に除雪されていた。車でサーッと走り抜けるのもいいが、川の流れや少し時期遅れのふき
のとうを目で追いながら歩くのも悪くはない。
ひいちゃんは天狗山のスノー衆パート1以来の山らしく、自分の体力に自信が無さげで不安が拭えないようだ。
横谷の出合には飯場が出来、重機も止めてあった。看板を見ると「横谷(とうぞう谷)治山事業」と書かれてい
たのには驚いた。本流を渡る沈下橋の先にはブルドーザーで切り開かれた真新しい林道が続いていた。
以前来た時は荒れ果てた林道の残骸しかなかったのだが、久しく見ない内に変わったものだ。
とうぞう谷とはげくら谷の出合手前で新しい林道は終わっていた。とうぞう谷の治山工事ということは、これか
らとうぞう谷の方へ延びて行くのだろうか。
いつも思うのだが、出合と栗ヶ谷本流の間はとうぞう谷なのかはげくら谷なのか。
先行パーティーがはげくら谷を渡渉していた。大人数で少し手間取っているようだ。
我々は下流で渡渉して合流した。スキーが1名とワカンが6名ほどのパーティーで、できれば御前岳と栗ヶ岳の両
方を狙いたいと言う。我々も気持ちは同じだが、未踏の栗ヶ岳だけでも十分満足できるだろう。
1740mJPへの尾根へ向かうパーティーと別れてはげくら谷へ入る。
たんぽぽさんのレポから2週間が経過しており、標高の低いこのあたりではすっかり雪も消えているのではと心配
していたのだが杞憂だった。
上部で地図にある林道の形が再び現われたところでスノーシューを履く。はげくら谷の右俣をぐるっと回り込
んだところから尾根に取り付いた。なかなかの急斜面である。末端まで行った方が楽だったかもしれない。
尾根に乗ってしまえばこちらのものだ。最初の内は痩せて雪も少なく林相も貧弱だったが、しばらく登るうち
にブナ林が広がり始めた。
ここ1~2日で新雪が積もったようで、この時期特有の雪の汚れもなく雪面は美しい。重たい雪ながらスノーシュ
ーの沈みは10センチ程度で、ラッセルというほどでもなく快適な登りだ。
[attachment=4]P1120938_1.JPG[/attachment]
真新しい大きな足跡があった。紛れもなくクマである。谷へ向かって下りて行ったようだ。進行方向でなくて
良かったと顔を見合わせた。
1614m標高点へ突き上げるこの尾根は実にいい尾根だ。前回御前岳への登りに使った隣の尾根よりもブナが多
くスッキリしている。Ca1490mピークまで来ると後方の視界が開け、人形山から金剛堂山、白木峰と並ぶ山嶺は
真っ白だ。見上げる1614mピークも白いドームで雪はたっぷり残っている。この山域の賞味期限はまだまだ終わ
っていないようだ。
[attachment=3]P1120997_1.JPG[/attachment]
広い雪面に気持ちよくトレースを刻んで1614mピークに立った。これから歩く栗ヶ岳方面の稜線は、一部にサ
サが出ているものの快適な雪尾根歩きを約束してくれている。
東を見れば霞みがちながら御岳と北アルプスの山並みが見える。ただ、山の形がはっきりせず、どれがどの山
か特定できない程度の視程だ。
ここまではノートレースだったが、このピークには栗ヶ岳から往復したのか登りと下りのトレースが残ってい
た。
このあたりから壊れかけていたスノーシューが分解寸前の様相を呈してきた。最後のご奉公をと思って持って
来たのだが、ついに寿命が来たようだ。
買ってから今年で8シーズン目。よく働いてくれた。もう少しだけ頑張ってくれよ。
[attachment=2]P1130060_1.JPG[/attachment]
途中でツボ足の単独者とすれ違った。御前岳を往復してきたのだするとずいぶん足が速い。
先ほどのパーティーは1740mJPから栗ヶ岳へ向かっていた。御前岳はあきらめたようだ。
稜線上は風が強く、油断すると体がふらつくほどだ。ゆっくりランチを楽しむ場所があるだろうか。
次の小ピークへの登りで判断を誤り、直進してササの中を歩けばいいものを、左側に雪を繋ごうとして落とし
穴にはまってしまった。
結局しないでも済んだヤブを漕ぐはめになって尾根に復帰。この時期は雪の状態の見極めを含むルート取りの判
断が重要だ。
広大な雪尾根を歩いて、稜線上の突起でしかない栗ヶ岳の山頂に立った。三角点が露出しており、南斜面はサ
サが出ていた。目の前には御前岳と猿ヶ馬場、その横には籾糠がひと目見ればわかる鋭角のピークを誇っている。
西にはうっすらと白山が見え、手前に三方崩と奥三方、左に振れば日照と馴染みの山々が迎えてくれた。
ちょっと心配していた天気もなんとか持ってくれそうである。
ひいちゃんも3ヶ月ぶりの山にしてはよく頑張った。
ここでゆっくりするにはあまりにも風が強過ぎるので1740mピーク付近でランチ場を探そう。
[attachment=1]P1130041_1.JPG[/attachment]
大人数に踏み荒らされた雪尾根を広大な1740mピークへ。
この北東面にはしっかり雪庇が残っていた。とうぞう谷とはげくら谷の二俣に落ちる尾根へ入ったところにブナ
林があり、比較的風も弱そうなのでランチ場とする。
風がないことはないのだが、気温は高くさすがに春を感じさせる風なので冷たさはない。
展望が利かないのは残念だがいいところだ。振り返ればさっきの雪庇が真上に続いてなかなかの見ものである。
[attachment=0]パノラマ 5_1_1.JPG[/attachment]
下りの尾根は最上部はブナもあり、展望のいい尾根なのだが、少し下ると尾根芯にヒノキの巨木が次々に現わ
れてすっきりしているとは言い難い。それはそれで見ものではあるが、あまり心踊る尾根とは言えないだろう。
多数のトレースで荒れた雪面は歩きにくく、できるだけトレースを外してツボ足で下りた。
それにしてもスキーヤーは別として、我々以外は登りも下りも全員ツボ足で歩いている。スノーシューを履い
た方が断然快適なのに不思議なことだ。
でもよく考えてみたら、数年前なら自分もツボ足で歩いていただろうなと思い返す。
1320m標高点からはたんぽぽレポにならって右の尾根を選ぶ。
さすがに雪も腐ってきて、時折ズボッとはまってしまうが、地肌が露出しているところもあって歩きやすい尾根
だった。
廃林道へ下りると栗ヶ岳の手前ですれ違った単独者のトレースがあった。
再び渡渉をこなしてまだ食べられそうなふきのとうを探しながら林道を歩けば、満足感あふれる今日の山行の
終わりも近い。
山日和
【日 付】2013年4月14日(日)