【奥美濃】 薮山事始め/左門岳(1224m)中土倉(1024m)
Posted: 2013年4月07日(日) 18:31
【日 時】 4月4日(木)
【地 図】 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html ... 1721380871
【同行者】 単独
【天 候】 晴れ
【ルート】 P(7:35)~モノレール取付き(8:05)~左門岳(10:14/46)~県境1200峰(11:00/13)~左門岳(11:30)~973峰(13:30/40)~中土倉(13:57/14:01)~973峰(14:19)~P(15:02)
週末の天気が大荒れと聞いて、心中穏やかじゃない。年度の切り替えはどうせ休日出勤を迫られるので、いっそのこと晴れの平日に「休日出勤の振替え」を貰おうという悪知恵が働いた。マグロと同じで回遊をやめると息苦しくなるのは困った性分である。
上大須ダムへは勝手知ったる道だが、二又谷橋への右岸道は落石で不通だと思い知らされる。左岸道を使って根尾東谷川に沿う林道を行くと舗装が途切れる。そこに駐車。本来は東谷川と東河内谷に挟まれた尾根に取付き、965峰を経て左門岳を目指す腹づもりだった。しかし、あまりの雪のなさと林相の貧弱さに計画縮小だ。
車を置いて歩くと、すぐチェーンのかかったゲートがある。支流を渡る鉄板道の脇にはモノレールの廃小屋がある。ここを下山口としよう。私は林道を直進。木橋で川を渡ったり飛び石したりするうち、「左門岳」と書かれた大岩を見る。ここが650m二俣だ。
放棄されたモノレール沿いに登るとイワウチワの桃に慰められる。うるさい灌木を適当にあしらいながら高度を上げる。樹間の右に左に能郷白山やドウの天井が見えてくる。振り返ると、大白木山と高屋山が上大須ダムの背後を固めている。蕎麦粒から天狗へのスカイラインもすぐそれと知れた。となるとその左脇が雷倉だろうか。
明神岳からの稜線を合わせると、ようやく切れ切れの雪が出てくる。だが、雪はあまりに中途半端過ぎて、全幅の信頼がおけない。いきなりズッポリくるし、積雪期に虐げられてきた灌木がびよんと立ち上がってくる。ヤブのムチでしばかれて嬉しいはずもなし。
この稜線の見所は巨大な老桧だろう。蝿帽子嶺あたりでもそのデカさにたまげたが、ここも逞しい太さだ。その幹周は軽く4mは越えよう。左門岳へは青空を見上げて残雪の尾根を登高することになる。スノーシューを履くタイミングを逸し、結局自分の足で登り詰めていく。ほら、まもなく頂上だよ。
やったぁ!と思わず声が漏れる。山頂の切り拓きに雪はなく、三角点がちょこんと覗いている。惜しむらくは眺望が樹間に限られる点だ。沢ノ又と大平の間に落ちる尾根を歩いて、ドウの天井をモデルにカメラを向けてみた。さらに進めば平家岳、美濃平家岳、滝波山方面が開けてくるから頬がゆるむ。
左門岳の山頂に戻り返したら本日のオプション行動だ。県境稜線にタッチしておこう。左門は県境から外したはみ出しっ子なのだ。県境ジャンクション(1200m峰)はここから三つ目のピークにあたる。宝の持ち腐れにならないようにスノーシューを履いて楽々の往復である。
労せずして県境へ。展望を求めて右へ左へ。白山が白眉の出来。能郷白山とイソクラが二番手につける。勿論、屏風山はデカいし、背後の姥ヶ岳の白さも際立っている。
左門岳に戻り返し、いよいよ西南尾根に踏み出した。山頂丘の端に立てば大展望だ。立ち去りがたい気持ちに整理をつける。能郷白山に最後の挨拶だ。次なるターゲット、中土倉(1024m)を捕捉する。ルートが一望できるのも強みだ。雪稜という雪稜は望めそうにないものの、事の成否はヤブの具合次第だろう。
一気に駆け下りる・・・と書きたいのだが、この時期、そうもいかない。雪をつなぎたくともつなげない。緩い雪をだましたり、顔を出したヤブをいなしたりの下降は苦しい。特に標高1100mを切った所の台地状の植林帯には泣かされる。不安な気持ちと戦いながら尾根筋が収束してくれるのを待つ。雪が切れるとプラ階段や赤テープが出現。かろうじてここが一般道であることが知れる。
「おやっ?」と耳を澄ます。小鳥か鹿の声しか届かないエリアにチリンチリンの鈴の音だ。それを追うように女性の声が聞こえてくる。山で人の声を聞くのは久しぶりだ。彼らは一般道を上がってくるようだ。情報交換もしたかったのだが、私は先を急ぐ必要もあり、一般道分岐をやり過ごして先へ先へ。
ややあって振り返ると、オレンジのパーカーの女性が男性と連れだって西南尾根に登り着いていた。遠くからではあるが、会釈して彼らの道中の安全を祈った。
ルートの起伏を追いながら進む。視界がきくからと言え、地図読みが必要な箇所もあって油断は禁物。振り返ると左門岳の勇姿。ふと、左門岳が左衛門府ならば右門(岳)は何なのだろう、と四囲を見渡してみる。それとは別の視点だが、山頂は地形図通りに三つ子だ。左が三から転意した可能性も捨てきれない、と呟きながら歩く。
下山予定の973峰の北にある990m峰のポコンからの下りが厄介なヤブコギ三昧。時速数百mのレベルだろう。ヤブをかき分け、踏みしだき、青息吐息の桃尻状態である。どうにか下山予定の973峰に到達だ。『界三六九』のコンクリ杭が赤ペンにまみれている。
ここからは一投足で中土倉だった。鹿の銀座通りを歩いたり、東側の雪稜も利用できる。何もない山頂だが不足はない。ふむふむ、ドウの天井の前衛の明神岳が、蕎麦粒状の衛兵みたいだ。白山に、左門岳に、と暇(いとま)乞い。
973峰に戻って狙った下山尾根を探す。打ち倒れたモノレール軌道に沿って下る、下る、下る。地図を見る必要もない楽ちんルートだ。情緒はないが標高差400mほどを30分強で処理できるというのは魅力だ。今朝方、目にした古いモノレール小屋跡に飛び出せばフィニッシュである。鼻歌交じりで駐車地へ。
カミさんからのメールを開くと「今日の朝刊に、うすずみ桜が載っててきれいだよ!見ておいで~」とある。平日だから人も少なかろう。よし、久しぶりに挨拶してこよう。お土産は吉〇屋の『淡墨桜ういろ』がいいな。
ふ~さん
【地 図】 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html ... 1721380871
【同行者】 単独
【天 候】 晴れ
【ルート】 P(7:35)~モノレール取付き(8:05)~左門岳(10:14/46)~県境1200峰(11:00/13)~左門岳(11:30)~973峰(13:30/40)~中土倉(13:57/14:01)~973峰(14:19)~P(15:02)
週末の天気が大荒れと聞いて、心中穏やかじゃない。年度の切り替えはどうせ休日出勤を迫られるので、いっそのこと晴れの平日に「休日出勤の振替え」を貰おうという悪知恵が働いた。マグロと同じで回遊をやめると息苦しくなるのは困った性分である。
上大須ダムへは勝手知ったる道だが、二又谷橋への右岸道は落石で不通だと思い知らされる。左岸道を使って根尾東谷川に沿う林道を行くと舗装が途切れる。そこに駐車。本来は東谷川と東河内谷に挟まれた尾根に取付き、965峰を経て左門岳を目指す腹づもりだった。しかし、あまりの雪のなさと林相の貧弱さに計画縮小だ。
車を置いて歩くと、すぐチェーンのかかったゲートがある。支流を渡る鉄板道の脇にはモノレールの廃小屋がある。ここを下山口としよう。私は林道を直進。木橋で川を渡ったり飛び石したりするうち、「左門岳」と書かれた大岩を見る。ここが650m二俣だ。
放棄されたモノレール沿いに登るとイワウチワの桃に慰められる。うるさい灌木を適当にあしらいながら高度を上げる。樹間の右に左に能郷白山やドウの天井が見えてくる。振り返ると、大白木山と高屋山が上大須ダムの背後を固めている。蕎麦粒から天狗へのスカイラインもすぐそれと知れた。となるとその左脇が雷倉だろうか。
明神岳からの稜線を合わせると、ようやく切れ切れの雪が出てくる。だが、雪はあまりに中途半端過ぎて、全幅の信頼がおけない。いきなりズッポリくるし、積雪期に虐げられてきた灌木がびよんと立ち上がってくる。ヤブのムチでしばかれて嬉しいはずもなし。
この稜線の見所は巨大な老桧だろう。蝿帽子嶺あたりでもそのデカさにたまげたが、ここも逞しい太さだ。その幹周は軽く4mは越えよう。左門岳へは青空を見上げて残雪の尾根を登高することになる。スノーシューを履くタイミングを逸し、結局自分の足で登り詰めていく。ほら、まもなく頂上だよ。
やったぁ!と思わず声が漏れる。山頂の切り拓きに雪はなく、三角点がちょこんと覗いている。惜しむらくは眺望が樹間に限られる点だ。沢ノ又と大平の間に落ちる尾根を歩いて、ドウの天井をモデルにカメラを向けてみた。さらに進めば平家岳、美濃平家岳、滝波山方面が開けてくるから頬がゆるむ。
左門岳の山頂に戻り返したら本日のオプション行動だ。県境稜線にタッチしておこう。左門は県境から外したはみ出しっ子なのだ。県境ジャンクション(1200m峰)はここから三つ目のピークにあたる。宝の持ち腐れにならないようにスノーシューを履いて楽々の往復である。
労せずして県境へ。展望を求めて右へ左へ。白山が白眉の出来。能郷白山とイソクラが二番手につける。勿論、屏風山はデカいし、背後の姥ヶ岳の白さも際立っている。
左門岳に戻り返し、いよいよ西南尾根に踏み出した。山頂丘の端に立てば大展望だ。立ち去りがたい気持ちに整理をつける。能郷白山に最後の挨拶だ。次なるターゲット、中土倉(1024m)を捕捉する。ルートが一望できるのも強みだ。雪稜という雪稜は望めそうにないものの、事の成否はヤブの具合次第だろう。
一気に駆け下りる・・・と書きたいのだが、この時期、そうもいかない。雪をつなぎたくともつなげない。緩い雪をだましたり、顔を出したヤブをいなしたりの下降は苦しい。特に標高1100mを切った所の台地状の植林帯には泣かされる。不安な気持ちと戦いながら尾根筋が収束してくれるのを待つ。雪が切れるとプラ階段や赤テープが出現。かろうじてここが一般道であることが知れる。
「おやっ?」と耳を澄ます。小鳥か鹿の声しか届かないエリアにチリンチリンの鈴の音だ。それを追うように女性の声が聞こえてくる。山で人の声を聞くのは久しぶりだ。彼らは一般道を上がってくるようだ。情報交換もしたかったのだが、私は先を急ぐ必要もあり、一般道分岐をやり過ごして先へ先へ。
ややあって振り返ると、オレンジのパーカーの女性が男性と連れだって西南尾根に登り着いていた。遠くからではあるが、会釈して彼らの道中の安全を祈った。
ルートの起伏を追いながら進む。視界がきくからと言え、地図読みが必要な箇所もあって油断は禁物。振り返ると左門岳の勇姿。ふと、左門岳が左衛門府ならば右門(岳)は何なのだろう、と四囲を見渡してみる。それとは別の視点だが、山頂は地形図通りに三つ子だ。左が三から転意した可能性も捨てきれない、と呟きながら歩く。
下山予定の973峰の北にある990m峰のポコンからの下りが厄介なヤブコギ三昧。時速数百mのレベルだろう。ヤブをかき分け、踏みしだき、青息吐息の桃尻状態である。どうにか下山予定の973峰に到達だ。『界三六九』のコンクリ杭が赤ペンにまみれている。
ここからは一投足で中土倉だった。鹿の銀座通りを歩いたり、東側の雪稜も利用できる。何もない山頂だが不足はない。ふむふむ、ドウの天井の前衛の明神岳が、蕎麦粒状の衛兵みたいだ。白山に、左門岳に、と暇(いとま)乞い。
973峰に戻って狙った下山尾根を探す。打ち倒れたモノレール軌道に沿って下る、下る、下る。地図を見る必要もない楽ちんルートだ。情緒はないが標高差400mほどを30分強で処理できるというのは魅力だ。今朝方、目にした古いモノレール小屋跡に飛び出せばフィニッシュである。鼻歌交じりで駐車地へ。
カミさんからのメールを開くと「今日の朝刊に、うすずみ桜が載っててきれいだよ!見ておいで~」とある。平日だから人も少なかろう。よし、久しぶりに挨拶してこよう。お土産は吉〇屋の『淡墨桜ういろ』がいいな。
ふ~さん
週末の天気が大荒れと聞いて、心中穏やかじゃない。