【奥美濃】雷倉山裾徘徊
Posted: 2013年2月25日(月) 18:43
【日 付】2013年2月23日(土)
【山 域】奥美濃 雷倉山裾
【天 候】曇り時々晴れ時々小雪
【コース】駐車地8:00---8:45尾蔵谷出合---10:40 P698.1m手前林道 12:20---13:05尾蔵谷出合---13:50駐車地
速度規制で渋滞している名神を関ヶ原で降りた。午前0時を回ったところ。激しく雪が降り続いて前がちゃん
と見えない。ヘッドライトを消してフォグランプだけにするとなんとか視界が確保されて走ることができた。
ヘッドライトの光が雪に乱反射して目の前が真っ白になっていたのだ。対向するトラックは速度も落とさずに走
っている。この視界でよく走れるものだ。
この雪は朝まで降るらしい。これでは新雪のラッセルで思い描いたコースは覚束ないだろう。鈴鹿へ転進しよ
うかとも思ったが、思いとどまって藤橋の道の駅に着いた。朝目が覚めてから身の振り方を考えるか。
[attachment=4]P1110689_1.JPG[/attachment]
朝が来た。雪は止んでいる。町の方向は空が幾分明るさを取り戻していた。はっきりしない天気だがとりあえ
ず行ってみよう。
先月の天狗山スノー衆の取付き点の親谷橋を過ぎ、藤橋城へ。城といってもプラネタリウムがある偽物の城もど
きである。奥のキャンプ場の駐車場に車を止めた。
徳山ダムが完成してからも、この近辺ではやたら工事が行われている。ここにも仮設の事務所があったりして、
工事用に除雪されているようだ。
揖斐川上流へ続く左岸の林道は当然除雪されておらず、すぐにスノーシュー装着となった。沈みはそれほどでも
ないので楽だが、雪が無いよりはペースが上がらない。
川の蛇行に合わせて山の端を回り込んで尾蔵谷の出合手前の堰に着いた。なんと除雪された道路が目の前にある。
対岸の旧国道が工事用に除雪され、仮設の橋でこちらに渡れるようになっていた。一瞬ガーンときたが、仮設橋
は工事関係者以外通行禁止のロープが張ってあったのでホットした。
広い尾蔵谷の出合は工事の土捨て場となっており、あちこちに雪に覆われた山ができていた。この頃には時々
薄日が差し始めて、見上げる山の尾根筋にはブナだろうか、美しい林の連なりが望まれる。
[attachment=3]P1110701_1.JPG[/attachment]
土捨ての山らしき雪の盛り上がりに足を踏み入れた。目指す尾根はすぐそこだ。
尾根の末端近くはややヤブっぽいが、すぐに雑木の疎林となり歩きやすい。早速急登が始まった。スノーシュー
の沈みはふくらはぎからヒザ下あたり。雪があまり重くないのが救いだ。汗だくになって高度を上げる。
徐々にブナが現われ始めた尾根から振り返ると、ミノマタから鏡山あたりの尾根が新雪に覆われて輝いていた。
左手には徳山湖の湖面が見える。静かなはずの尾根だが下から工事の音が盛んに聞こえてやや興醒めである。
まあ、スキー場の音楽よりはマシか。
傾斜が緩んで698.1m三角点の台地に着いた。風のないところで休憩しようと右手に入ると地図にない林道が上
がって来ていた。これまた興醒めだが休憩にはお誂え向きだ。本当なら風がなければ感じのいいブナ林が広がる
尾根上でひと息入れたいところだが。
取付きからの標高差は470m。雷倉山頂までの半分を稼いだことになる。さて、どれぐらい進んだかと地図を広げ
て愕然とした。まだ取付きから五分の一ぐらいしか進んでいない・・・。
これではとても山頂に辿り着けない。トレーニングのためにも行ける所まで頑張ろうと出発。右上には雷倉から
花房山への稜線が高い。本当はあそこへ行くはずだった・・・。
[attachment=2]P1110723_1.JPG[/attachment]
林道が上がって来ているだけあって、右半分は完全に植林帯となった。やや細くなった尾根は一旦下りに入り、
雪の量も増えてヒザ程度となる。ここで晴れていた空はにわかに明るさを失い、小雪まで舞い始めた。
途端にやる気を失う。やめた。今日はこんな天気の繰り返しのようだ。
踵を返して先ほどの休憩地まで戻る。同じ場所で荷物を広げてランチの準備だ。まったく役に立つ林道である。
ビールに鍋と、いつものルーティンをこなし、しることコーヒーのために湯を沸かしていたところでコッフェル
をひっくり返してしまった。ガッデム!!仕方がない。もうやることもないので下山するしかない。
件の土捨て場へ下りるちょっとした段差を滑り降りようとしてスノーシューが引っ掛かり、頭から一回転して
しまった。上村愛子のようにエアを決めるのは難しく、アクロバチックな体形で雪に刺さったスノーシューを抜
こうともがくのみ。とても人には見せられない醜態である。
なんとか脱出して河畔の道路に出たら空は完全に晴れ上がってしまった。まあ、こんなもんだろう。
[attachment=1]P1110736_1.JPG[/attachment]
予想もしなかった早い下山なので、いつもはできないこともやってみよう。
まずは徳山ダムへ向かう。道路は除雪されており、ダムまでは入ることができた。ところがダムを見渡す展望台
へ上がるにはラッセルが必要だった。今更靴を履き替える気もないのでダム本体は見られず終いだった。
ならば温泉だ。藤橋の道の駅へ戻ると徳山村の民族資料収蔵庫がまだ開いていた。ここが開館している時間に下
山するなんてあり得ないことなので、せっかくのチャンスと300円也を払って見せてもらうことにする。
スリッパに履き替えて中に入ると想像していたのとはまったく違う、夥しい数の民具の山があった。
山仕事の道具やら機織りの機械、木の臼、篭、その他諸々。塚、櫨原、山手、本郷(徳山)、上開田(かいでん)、
下開田、戸入(とにゅう)、門入(かどにゅう)という徳山村の八つの集落に暮らしていた人々の歴史があった。その
道具のひとつひとつにそれぞれの地区名と持ち主の名前が付けられていた。
こういう類の資料館には申し訳程度の民具が展示されているのが普通だが、ここの展示は違う。その物量と、ひ
とつひとつに付けられた戸籍とも言うべき名札に在りし日の姿を感じて圧倒される。まさに徳山の人々の生活そ
のものが展示されていると感じた。
そしてこの展示の説明を見て初めて知ったことがある。鈴鹿などでもよくある「コバ」という地名についてだ。
説明によると、丸太を切り出して板にする作業を「木挽き」という。その作業場をコバと呼ぶそうだ。
意味もわからず、なんとなく山の中のちょっと開けた場所を「OOのコバ」と呼んだりしていたが、そういう意
味があったのか。
暖房の入っていない展示室を出て温泉で体を温めよう。先月のスノー衆に続いて今年2回目の藤橋の湯である。
時間も早いせいか空いている。
ゆっくりと温泉を楽しんだ後は併設のレストランで早めの夕食だ。ふじはし健康御膳というのを頼んだが、食べ
切れないほどのボリュームだった。夕食を食べ終わっても外はまだ明るい。たまにはこういうのもいいもんだ。
以前、天狗山を目指したはずなのに、気が付いたら坂内の道の駅でモーニングサービスを食っていたという怪
挙を達成したことがあるが、それに比べればマシというものだろう。
山日和
【山 域】奥美濃 雷倉山裾
【天 候】曇り時々晴れ時々小雪
【コース】駐車地8:00---8:45尾蔵谷出合---10:40 P698.1m手前林道 12:20---13:05尾蔵谷出合---13:50駐車地
速度規制で渋滞している名神を関ヶ原で降りた。午前0時を回ったところ。激しく雪が降り続いて前がちゃん
と見えない。ヘッドライトを消してフォグランプだけにするとなんとか視界が確保されて走ることができた。
ヘッドライトの光が雪に乱反射して目の前が真っ白になっていたのだ。対向するトラックは速度も落とさずに走
っている。この視界でよく走れるものだ。
この雪は朝まで降るらしい。これでは新雪のラッセルで思い描いたコースは覚束ないだろう。鈴鹿へ転進しよ
うかとも思ったが、思いとどまって藤橋の道の駅に着いた。朝目が覚めてから身の振り方を考えるか。
[attachment=4]P1110689_1.JPG[/attachment]
朝が来た。雪は止んでいる。町の方向は空が幾分明るさを取り戻していた。はっきりしない天気だがとりあえ
ず行ってみよう。
先月の天狗山スノー衆の取付き点の親谷橋を過ぎ、藤橋城へ。城といってもプラネタリウムがある偽物の城もど
きである。奥のキャンプ場の駐車場に車を止めた。
徳山ダムが完成してからも、この近辺ではやたら工事が行われている。ここにも仮設の事務所があったりして、
工事用に除雪されているようだ。
揖斐川上流へ続く左岸の林道は当然除雪されておらず、すぐにスノーシュー装着となった。沈みはそれほどでも
ないので楽だが、雪が無いよりはペースが上がらない。
川の蛇行に合わせて山の端を回り込んで尾蔵谷の出合手前の堰に着いた。なんと除雪された道路が目の前にある。
対岸の旧国道が工事用に除雪され、仮設の橋でこちらに渡れるようになっていた。一瞬ガーンときたが、仮設橋
は工事関係者以外通行禁止のロープが張ってあったのでホットした。
広い尾蔵谷の出合は工事の土捨て場となっており、あちこちに雪に覆われた山ができていた。この頃には時々
薄日が差し始めて、見上げる山の尾根筋にはブナだろうか、美しい林の連なりが望まれる。
[attachment=3]P1110701_1.JPG[/attachment]
土捨ての山らしき雪の盛り上がりに足を踏み入れた。目指す尾根はすぐそこだ。
尾根の末端近くはややヤブっぽいが、すぐに雑木の疎林となり歩きやすい。早速急登が始まった。スノーシュー
の沈みはふくらはぎからヒザ下あたり。雪があまり重くないのが救いだ。汗だくになって高度を上げる。
徐々にブナが現われ始めた尾根から振り返ると、ミノマタから鏡山あたりの尾根が新雪に覆われて輝いていた。
左手には徳山湖の湖面が見える。静かなはずの尾根だが下から工事の音が盛んに聞こえてやや興醒めである。
まあ、スキー場の音楽よりはマシか。
傾斜が緩んで698.1m三角点の台地に着いた。風のないところで休憩しようと右手に入ると地図にない林道が上
がって来ていた。これまた興醒めだが休憩にはお誂え向きだ。本当なら風がなければ感じのいいブナ林が広がる
尾根上でひと息入れたいところだが。
取付きからの標高差は470m。雷倉山頂までの半分を稼いだことになる。さて、どれぐらい進んだかと地図を広げ
て愕然とした。まだ取付きから五分の一ぐらいしか進んでいない・・・。
これではとても山頂に辿り着けない。トレーニングのためにも行ける所まで頑張ろうと出発。右上には雷倉から
花房山への稜線が高い。本当はあそこへ行くはずだった・・・。
[attachment=2]P1110723_1.JPG[/attachment]
林道が上がって来ているだけあって、右半分は完全に植林帯となった。やや細くなった尾根は一旦下りに入り、
雪の量も増えてヒザ程度となる。ここで晴れていた空はにわかに明るさを失い、小雪まで舞い始めた。
途端にやる気を失う。やめた。今日はこんな天気の繰り返しのようだ。
踵を返して先ほどの休憩地まで戻る。同じ場所で荷物を広げてランチの準備だ。まったく役に立つ林道である。
ビールに鍋と、いつものルーティンをこなし、しることコーヒーのために湯を沸かしていたところでコッフェル
をひっくり返してしまった。ガッデム!!仕方がない。もうやることもないので下山するしかない。
件の土捨て場へ下りるちょっとした段差を滑り降りようとしてスノーシューが引っ掛かり、頭から一回転して
しまった。上村愛子のようにエアを決めるのは難しく、アクロバチックな体形で雪に刺さったスノーシューを抜
こうともがくのみ。とても人には見せられない醜態である。
なんとか脱出して河畔の道路に出たら空は完全に晴れ上がってしまった。まあ、こんなもんだろう。
[attachment=1]P1110736_1.JPG[/attachment]
予想もしなかった早い下山なので、いつもはできないこともやってみよう。
まずは徳山ダムへ向かう。道路は除雪されており、ダムまでは入ることができた。ところがダムを見渡す展望台
へ上がるにはラッセルが必要だった。今更靴を履き替える気もないのでダム本体は見られず終いだった。
ならば温泉だ。藤橋の道の駅へ戻ると徳山村の民族資料収蔵庫がまだ開いていた。ここが開館している時間に下
山するなんてあり得ないことなので、せっかくのチャンスと300円也を払って見せてもらうことにする。
スリッパに履き替えて中に入ると想像していたのとはまったく違う、夥しい数の民具の山があった。
山仕事の道具やら機織りの機械、木の臼、篭、その他諸々。塚、櫨原、山手、本郷(徳山)、上開田(かいでん)、
下開田、戸入(とにゅう)、門入(かどにゅう)という徳山村の八つの集落に暮らしていた人々の歴史があった。その
道具のひとつひとつにそれぞれの地区名と持ち主の名前が付けられていた。
こういう類の資料館には申し訳程度の民具が展示されているのが普通だが、ここの展示は違う。その物量と、ひ
とつひとつに付けられた戸籍とも言うべき名札に在りし日の姿を感じて圧倒される。まさに徳山の人々の生活そ
のものが展示されていると感じた。
そしてこの展示の説明を見て初めて知ったことがある。鈴鹿などでもよくある「コバ」という地名についてだ。
説明によると、丸太を切り出して板にする作業を「木挽き」という。その作業場をコバと呼ぶそうだ。
意味もわからず、なんとなく山の中のちょっと開けた場所を「OOのコバ」と呼んだりしていたが、そういう意
味があったのか。
暖房の入っていない展示室を出て温泉で体を温めよう。先月のスノー衆に続いて今年2回目の藤橋の湯である。
時間も早いせいか空いている。
ゆっくりと温泉を楽しんだ後は併設のレストランで早めの夕食だ。ふじはし健康御膳というのを頼んだが、食べ
切れないほどのボリュームだった。夕食を食べ終わっても外はまだ明るい。たまにはこういうのもいいもんだ。
以前、天狗山を目指したはずなのに、気が付いたら坂内の道の駅でモーニングサービスを食っていたという怪
挙を達成したことがあるが、それに比べればマシというものだろう。
山日和
【コース】駐車地8:00---8:45尾蔵谷出合---10:40 P698.1m手前林道 12:20---13:05尾蔵谷出合---13:50駐車地