【但馬】新雪ラッセル三昧の氷ノ山
Posted: 2013年2月11日(月) 08:33
【但馬】新雪ラッセル三昧の氷ノ山
【行き先】 氷ノ山・2月の新雪登山(鳥取県側から登る)
【日 時】 2013年2月9日(土)
【メンバー】MICKEY・矢問 (下山時は後続の4名とともに下山)
【コース】 鳥取県若桜・樹氷スノートピア・リフト終点-痩せ尾根
-三の丸(1464m)-氷ノ山頂上(1510m)-甑岩-氷ノ山越え
-「氷山命水」の小屋横・・・・・駐車場
http://www.komachans.com/2013rep/hyounosen130209.html
ここ数日で新雪が降った氷ノ山。数日前までの状況ではなく50cm~100cmの新雪が
さらに積もったという。「トレースがなかったらラッセルが大変だろうな・・・」
2005年の2月にも視界の悪い日に山頂まで頑張ったが、今日も曇りの
予報。今日は山頂ピストンではなく、氷ノ山越えから下山して氷山命水の小屋へ下りたい。
朝4時に家を出て、中国道の加西SAで朝食。6時に山崎ICを下りると、曇りのはずが
チラチラ雪が降り出した。「また山の上は視界が悪いのでは・・・」と憂鬱になる。
少しずつ雪が強まる。道路はうっすらと白い。道の気温は-5℃。
戸倉トンネルの前後はラッセル車も始業開始。道路から吹き出している消雪水が噴水のよ
うに車にかかってくる。
駐車場(1日600円)に着いてまず少し下りトイレへ。そして出発準備。
雪がキツく降ってきた。外では着替えられない。「どうする?やめる?」とMICKEYに
聞くと「8年前も同じ事聞いたよね。どうせ行くんでしょ」と準備開始のMICKEY。
「甑岩のトラバースが気になる。ピッケルとアイゼンも持っておくように」と僕。
駐車場から少し下って一番右のリフト乗り場へ(250×2)。
8:15
リフト場。「おはようございます」パトロール隊の男性と挨拶。
時計を見ると、くしくも2005年の2月の登山の時と同じ時間に乗車じゃないか!。
乗り場係の男性に「登山?誰も登っていないし、新雪が深いしトレースは全く無いよ。
気をつけてね」と言われる。「はい。ありがとうございます」
リフト乗り換えの所では少し雪が弱くなった。そこでも係の男性にも同じ事を言われた。
リフト最上部でスノーシュー装着。雪がほぼ止んだ。登り開始なので中着を1枚脱いだ。
「ストックが止まらない」とストックの調整不調を訴えるMICKEY。
「そういうときはコツがいる。ストッパーが割れてるね」と僕が調整して使用可能に。
今度は僕のストックが出てこない。手袋を外して何度もチャレンジ。なんとか出た。
8:40
出発。スタートから全くトレースは無い。スタートからスノーシューを履いていても
膝まで沈む。ここからは急登が続く。しばらく先行してMICKEYと交代すると、MICKEY
は深い雪と急登に苦戦してズルズルと元の位置に滑って進まない。MICKEYはここ数年、
老犬介護でスノーシューを履いていなかったのでコツを忘れている様子。
1月に干支の山として比良山系の蛇谷ヶ峰に登ったときより締まっていない雪は沈みかたがキツイ。
「前爪をしっかり斜面に突っ込んで、下の固い層に爪をかませて!」また交代して僕が
ラッセル。「最初からこんなラッセルだと、上はもっと深いかも・・」と頭をよぎる。
だんだんコツを想い出したMICKEYと50歩ずつ交代してラッセル。
MICKEYの後ろを2番手として登るとウソのように楽だ。トレースがあるのと無いのと
は大違いなのだ。
前を登る僕に、「新雪が積もってトレース無しの所に来るなんて!」と後ろからブツブツ
と文句を言われっぱなしのラッセル登り。しばらく交代せず登るしかないな・・・・。
9:30
「あっ、あの木が見えた!」地形図の等高線が詰まった1,350m地点を過ぎたのだ。
「ここからは少し傾斜が楽になる。50歩ずつ交代して」と再度ラッセル交代開始。
膝程度のラッセルになったが、雪が重い。
突然胸ほどの雪の壁が現れたり、めがねが曇って雪の高低が見にくくもうはずした。
10:15
三ノ丸休憩所。2005年とほぼ同じペースだ。そのときより視界はずっと良い。
後ろから単独のスキーを履いた女性が来た。「ラッセルとトレースありがとうございまし
た。とても楽させて頂きました」とにこやかに挨拶されて先に進んで行かれた。
スキーの浮力はやはりスゴイ。MICKEYがそのトレースの上をスノーシューで歩いても
さらに20cmほど沈む。
「ここから10分ほどで右に三ノ丸避難小屋が見えてくるから」と僕。
三ノ丸避難小屋を過ぎてP1464mの展望台を過ぎての下りでは、MICKEYが先行。
膝もしくはモモまでラッセルになる。あの女性のスキーのトレースの跡を行っている。
P1464mの次のピークを越えたあたりで左斜面にスキーの女性は滑っていったようだ。
またここからは長い長いトレース無しのラッセルが続く。時には腰まで沈み、風の通り道
では膝までも沈まないなど差が激しい。「雪の吹きだまりに注意して!」と言ったとたん
にMICKEYは入ってしまいゴボッと腰まで沈んでもがき苦しんでる。雪に潜ってしまっ
たストックを探し当てるとバスケットがとれてしまい見当たらない。「仕方ないわ・・」
時々青空が顔を出してあたりの景色を楽しませてくれる。
「1,448mの次のピークはトラバースする。バランスを崩さないようについてきて」と僕。
膝上までのラッセルなのでMICKEYがバランスを崩して倒れた。もがいているがなんと
か自分で立てるだろうと、先にトレースを付けて楽にしてやろうとそのまま先行。
トラバースが終わって振り返るとやっと立ち上がった様子で、100mほど離れた。
目をこらすとMICKEYのだいぶ後ろに、2人とまた2人の計4人の後続者が見えた。
MICKEYをしばらく待って、ゆっくり登っていると30歳代の男性が「ラッセルと
トレースをありがとうございました。楽させてもらい助かりました」と挨拶。
「あと距離で300mだから先に行ってください。南側なのでもう雪は膝下くらいで
深くないから」と僕。「わかりました」と笑顔で先行してくれ、僕とMICKEYが続く。
後続の3人は、まだ離れていて追いついてこない。
12:40
山頂に到着。
2005年のときより10分だけ遅くなっただけの到着。あの時は視界が悪く苦戦したのだ。
甑岩側からの登山者が無いかぎり、甑岩を巻く斜面のトラバースは半端じゃない積雪か
クラストしているか・・・。新雪が上に乗っているのであそこは雪崩の危険もある。
避難小屋に3人で入る。昼食の用意をしているとあとの3人も到着。
大阪と赤穂からの2人の男性と、京都からの30代の男性2人。別のパーティーらしい。
「甑岩側からのトレースも全く無い様子ですね。世界で今日、氷ノ山の山頂にいるのは
この6人のみですよ」と大阪からのSさんが笑う。
6人とも食事開始。ガソリンストーブの着火の際にガソリンが少し漏れて火が大きくなり
焦った。
その4人も、氷ノ山越えから夏道を下山する予定だったが、この雪の深さでは無理っぽい
のでピストンにしようかと迷っていた。「夏道は雪だまりになっているのでその右岸の尾
根を下って雪原に出て、氷山命水の小屋のところに下りるほうがいいですよ」と僕。
「今日の積雪では、難関は甑岩を巻くトラバースですね。ピストンしてもリフト最上部か
らは乗せてもらえないので急斜面を自分の足でくだらないとだめですよ」と僕。
4人とも甑岩側からも登山者があり、トレースがあると思っていたらしい。
「距離も短いので6人いればラッセルも早いし、みんなで行きますか」と合意。
小屋の前でみんなで集合写真をとってメールアドレスの交換。
13:40
甑岩まではわかるというので、僕が三脚等の片付けをしている間に先に下って貰った。
おや?先行した4人は楽しそうに話しながら北へと下っていく。「お~い、真北に向かい
すぎです~。雪の時はすぐ西北西に進まないと、灯籠岩のある北北西の尾根に引き寄せら
れますよ~。トラバースも大変になるし」と僕。MICKEYを含む先行4人は軌道修正。
前に甑岩が現れた。「ここのトラバースは僕が先行します」膝まで沈んでその下は固い。
ここは下手すると表層の雪が、雪崩れるところでも知られている。
大峰の大日山のトラバース</a>を思い出しながら、慎重にルートを見極めて進む。
後続にバランスを崩さないように注意する。レンタルスノーシューを借りたという大阪の
Sさんの物は、横滑りにグリップが全くきかない機種で、やはり途中で横滑りし転倒し
四苦八苦して通過した様子。
「木の枝にやられました」と眉間に血がにじんでいる。と、いいつつも動画を撮りながら
転びながらも進んで楽しんでいる様子。みんななんとか無事に通過できた。
ここからはまた膝上までのラッセル尾根。山頂への登りで交代した30歳代の男性が
「先行します」と進んでくれた。後続者はめちゃくちゃ楽だ。
もう1人の30代の男性の動きがおかしい。「どうしたの?」と聞くと「左の股関節が痛
くて」とのこと。ラッセルなどでもも上げが続くとなる場合がある。「氷ノ山越えまで行
くとあとは下りだから、ゆっくり頑張って」と僕。「なんとか行けそうです」と痛そう。
「これ以上進めないです。崖かな?」と先頭の男性。「ここは地形図の1278地点。少し右
(北北東)に進むとまた北西に尾根が出て進めるから」と僕。「了解」と彼。
14:55
氷ノ山越えの避難小屋についた。お地蔵様もベンチも雪の中。しばし休憩。
股関節あたりが痛いという男性が「やっと着いた~。長かった~」と。彼にロキソニンを
渡して飲んで貰い、木の枝と格闘して眉間を切った男性にバンドエイドを渡した。
「あとどれくらいかかりますかね」と股関節痛の男性。「1時間くらい。下りは足を無理
に踏ん張らずに、尻セードできる危険じゃないところは滑っていけば楽だから」と僕。
「尻セードだけが楽しみで私は来ているのよ」と立山や大山での尻セードを話すMICKEY。
少し下ると真新しい足跡がある。それも3~4人。ここまで登って氷ノ山越えまでは登ら
ずに引き返したようだ。ただし、その足跡はあちらへこちらへと迷走している。
それに惑わされないようにルートをコンパスと地形図でチェックして進む。
等高線の詰まったところはどんどん尻セード。みんな子供のようにはしゃいでいる。
とくに登りでは文句をたらたら言っていたMICKEYははしゃぎ回っている。
雪原が見えてくると、スキー場も見えて天気も晴れた。みんな思い思いに斜面を楽しむ。
30代の男性はヒップソリも持参していたらしく、取り出して滑ったり走ったりしている。
ここからは国道の崖壁にでないように僕が先行して進んだ。
15:55
「氷山命水」の小屋の横の国道と脇道の合流点に予定通り下山完了。屋根の雪量がすごい。
僕に続き、ヒップソリを持つ男性、そしてMICKEY、そしてあとの3人も下山完了。
「お疲れ様でした」とそれぞれで握手。スノーシューをはずしたみんなは笑顔。
「日が暮れなくてよかった~」と股関節痛の男性。「僕らだけだったら遭難してたかも。
会えて良かったです」と大阪の男性。またSさんが下山の記念写真を撮って下さる。
僕ら以外は、連休なのでこのあともスノーボードやスキーで楽しむ予定らしい。
綺麗な景色を見つつ、国道を歩き途中でお別れして、僕らは駐車場へと向かう。
「あ~、楽しかった。来て良かった。尻セード、最高!」とMICKEY。
登りの時の文句タラタラは吹っ飛んでいる様子。良かった、ホッ。
16:25
駐車場。朝とは違い満杯になっていた。小中学生の団体が多い。
「10人ほどで一杯になるけど遊ばせて頂いた地元にお金を落とさないとね」と、ふれあ
いの湯(400円)で汗を流した(ボディーシャンプーはあるが髪のシャンプーは中には置
いていない)。「あ~、さっぱりした」と帰路へ。外は薄暗くなり始めていた。
朝と同じく道路の気温は-5℃と表示されているが、来るときは怖かった積雪の道や凍結
の道はほとんどとけていた。山崎IC手前の王将で早めの夕食をとった。
往復333km、20時50分帰宅完了。
新雪が積もり登りも下りもトレースがない氷ノ山を目一杯楽しめた1日だった。
【行き先】 氷ノ山・2月の新雪登山(鳥取県側から登る)
【日 時】 2013年2月9日(土)
【メンバー】MICKEY・矢問 (下山時は後続の4名とともに下山)
【コース】 鳥取県若桜・樹氷スノートピア・リフト終点-痩せ尾根
-三の丸(1464m)-氷ノ山頂上(1510m)-甑岩-氷ノ山越え
-「氷山命水」の小屋横・・・・・駐車場
http://www.komachans.com/2013rep/hyounosen130209.html
ここ数日で新雪が降った氷ノ山。数日前までの状況ではなく50cm~100cmの新雪が
さらに積もったという。「トレースがなかったらラッセルが大変だろうな・・・」
2005年の2月にも視界の悪い日に山頂まで頑張ったが、今日も曇りの
予報。今日は山頂ピストンではなく、氷ノ山越えから下山して氷山命水の小屋へ下りたい。
朝4時に家を出て、中国道の加西SAで朝食。6時に山崎ICを下りると、曇りのはずが
チラチラ雪が降り出した。「また山の上は視界が悪いのでは・・・」と憂鬱になる。
少しずつ雪が強まる。道路はうっすらと白い。道の気温は-5℃。
戸倉トンネルの前後はラッセル車も始業開始。道路から吹き出している消雪水が噴水のよ
うに車にかかってくる。
駐車場(1日600円)に着いてまず少し下りトイレへ。そして出発準備。
雪がキツく降ってきた。外では着替えられない。「どうする?やめる?」とMICKEYに
聞くと「8年前も同じ事聞いたよね。どうせ行くんでしょ」と準備開始のMICKEY。
「甑岩のトラバースが気になる。ピッケルとアイゼンも持っておくように」と僕。
駐車場から少し下って一番右のリフト乗り場へ(250×2)。
8:15
リフト場。「おはようございます」パトロール隊の男性と挨拶。
時計を見ると、くしくも2005年の2月の登山の時と同じ時間に乗車じゃないか!。
乗り場係の男性に「登山?誰も登っていないし、新雪が深いしトレースは全く無いよ。
気をつけてね」と言われる。「はい。ありがとうございます」
リフト乗り換えの所では少し雪が弱くなった。そこでも係の男性にも同じ事を言われた。
リフト最上部でスノーシュー装着。雪がほぼ止んだ。登り開始なので中着を1枚脱いだ。
「ストックが止まらない」とストックの調整不調を訴えるMICKEY。
「そういうときはコツがいる。ストッパーが割れてるね」と僕が調整して使用可能に。
今度は僕のストックが出てこない。手袋を外して何度もチャレンジ。なんとか出た。
8:40
出発。スタートから全くトレースは無い。スタートからスノーシューを履いていても
膝まで沈む。ここからは急登が続く。しばらく先行してMICKEYと交代すると、MICKEY
は深い雪と急登に苦戦してズルズルと元の位置に滑って進まない。MICKEYはここ数年、
老犬介護でスノーシューを履いていなかったのでコツを忘れている様子。
1月に干支の山として比良山系の蛇谷ヶ峰に登ったときより締まっていない雪は沈みかたがキツイ。
「前爪をしっかり斜面に突っ込んで、下の固い層に爪をかませて!」また交代して僕が
ラッセル。「最初からこんなラッセルだと、上はもっと深いかも・・」と頭をよぎる。
だんだんコツを想い出したMICKEYと50歩ずつ交代してラッセル。
MICKEYの後ろを2番手として登るとウソのように楽だ。トレースがあるのと無いのと
は大違いなのだ。
前を登る僕に、「新雪が積もってトレース無しの所に来るなんて!」と後ろからブツブツ
と文句を言われっぱなしのラッセル登り。しばらく交代せず登るしかないな・・・・。
9:30
「あっ、あの木が見えた!」地形図の等高線が詰まった1,350m地点を過ぎたのだ。
「ここからは少し傾斜が楽になる。50歩ずつ交代して」と再度ラッセル交代開始。
膝程度のラッセルになったが、雪が重い。
突然胸ほどの雪の壁が現れたり、めがねが曇って雪の高低が見にくくもうはずした。
10:15
三ノ丸休憩所。2005年とほぼ同じペースだ。そのときより視界はずっと良い。
後ろから単独のスキーを履いた女性が来た。「ラッセルとトレースありがとうございまし
た。とても楽させて頂きました」とにこやかに挨拶されて先に進んで行かれた。
スキーの浮力はやはりスゴイ。MICKEYがそのトレースの上をスノーシューで歩いても
さらに20cmほど沈む。
「ここから10分ほどで右に三ノ丸避難小屋が見えてくるから」と僕。
三ノ丸避難小屋を過ぎてP1464mの展望台を過ぎての下りでは、MICKEYが先行。
膝もしくはモモまでラッセルになる。あの女性のスキーのトレースの跡を行っている。
P1464mの次のピークを越えたあたりで左斜面にスキーの女性は滑っていったようだ。
またここからは長い長いトレース無しのラッセルが続く。時には腰まで沈み、風の通り道
では膝までも沈まないなど差が激しい。「雪の吹きだまりに注意して!」と言ったとたん
にMICKEYは入ってしまいゴボッと腰まで沈んでもがき苦しんでる。雪に潜ってしまっ
たストックを探し当てるとバスケットがとれてしまい見当たらない。「仕方ないわ・・」
時々青空が顔を出してあたりの景色を楽しませてくれる。
「1,448mの次のピークはトラバースする。バランスを崩さないようについてきて」と僕。
膝上までのラッセルなのでMICKEYがバランスを崩して倒れた。もがいているがなんと
か自分で立てるだろうと、先にトレースを付けて楽にしてやろうとそのまま先行。
トラバースが終わって振り返るとやっと立ち上がった様子で、100mほど離れた。
目をこらすとMICKEYのだいぶ後ろに、2人とまた2人の計4人の後続者が見えた。
MICKEYをしばらく待って、ゆっくり登っていると30歳代の男性が「ラッセルと
トレースをありがとうございました。楽させてもらい助かりました」と挨拶。
「あと距離で300mだから先に行ってください。南側なのでもう雪は膝下くらいで
深くないから」と僕。「わかりました」と笑顔で先行してくれ、僕とMICKEYが続く。
後続の3人は、まだ離れていて追いついてこない。
12:40
山頂に到着。
2005年のときより10分だけ遅くなっただけの到着。あの時は視界が悪く苦戦したのだ。
甑岩側からの登山者が無いかぎり、甑岩を巻く斜面のトラバースは半端じゃない積雪か
クラストしているか・・・。新雪が上に乗っているのであそこは雪崩の危険もある。
避難小屋に3人で入る。昼食の用意をしているとあとの3人も到着。
大阪と赤穂からの2人の男性と、京都からの30代の男性2人。別のパーティーらしい。
「甑岩側からのトレースも全く無い様子ですね。世界で今日、氷ノ山の山頂にいるのは
この6人のみですよ」と大阪からのSさんが笑う。
6人とも食事開始。ガソリンストーブの着火の際にガソリンが少し漏れて火が大きくなり
焦った。
その4人も、氷ノ山越えから夏道を下山する予定だったが、この雪の深さでは無理っぽい
のでピストンにしようかと迷っていた。「夏道は雪だまりになっているのでその右岸の尾
根を下って雪原に出て、氷山命水の小屋のところに下りるほうがいいですよ」と僕。
「今日の積雪では、難関は甑岩を巻くトラバースですね。ピストンしてもリフト最上部か
らは乗せてもらえないので急斜面を自分の足でくだらないとだめですよ」と僕。
4人とも甑岩側からも登山者があり、トレースがあると思っていたらしい。
「距離も短いので6人いればラッセルも早いし、みんなで行きますか」と合意。
小屋の前でみんなで集合写真をとってメールアドレスの交換。
13:40
甑岩まではわかるというので、僕が三脚等の片付けをしている間に先に下って貰った。
おや?先行した4人は楽しそうに話しながら北へと下っていく。「お~い、真北に向かい
すぎです~。雪の時はすぐ西北西に進まないと、灯籠岩のある北北西の尾根に引き寄せら
れますよ~。トラバースも大変になるし」と僕。MICKEYを含む先行4人は軌道修正。
前に甑岩が現れた。「ここのトラバースは僕が先行します」膝まで沈んでその下は固い。
ここは下手すると表層の雪が、雪崩れるところでも知られている。
大峰の大日山のトラバース</a>を思い出しながら、慎重にルートを見極めて進む。
後続にバランスを崩さないように注意する。レンタルスノーシューを借りたという大阪の
Sさんの物は、横滑りにグリップが全くきかない機種で、やはり途中で横滑りし転倒し
四苦八苦して通過した様子。
「木の枝にやられました」と眉間に血がにじんでいる。と、いいつつも動画を撮りながら
転びながらも進んで楽しんでいる様子。みんななんとか無事に通過できた。
ここからはまた膝上までのラッセル尾根。山頂への登りで交代した30歳代の男性が
「先行します」と進んでくれた。後続者はめちゃくちゃ楽だ。
もう1人の30代の男性の動きがおかしい。「どうしたの?」と聞くと「左の股関節が痛
くて」とのこと。ラッセルなどでもも上げが続くとなる場合がある。「氷ノ山越えまで行
くとあとは下りだから、ゆっくり頑張って」と僕。「なんとか行けそうです」と痛そう。
「これ以上進めないです。崖かな?」と先頭の男性。「ここは地形図の1278地点。少し右
(北北東)に進むとまた北西に尾根が出て進めるから」と僕。「了解」と彼。
14:55
氷ノ山越えの避難小屋についた。お地蔵様もベンチも雪の中。しばし休憩。
股関節あたりが痛いという男性が「やっと着いた~。長かった~」と。彼にロキソニンを
渡して飲んで貰い、木の枝と格闘して眉間を切った男性にバンドエイドを渡した。
「あとどれくらいかかりますかね」と股関節痛の男性。「1時間くらい。下りは足を無理
に踏ん張らずに、尻セードできる危険じゃないところは滑っていけば楽だから」と僕。
「尻セードだけが楽しみで私は来ているのよ」と立山や大山での尻セードを話すMICKEY。
少し下ると真新しい足跡がある。それも3~4人。ここまで登って氷ノ山越えまでは登ら
ずに引き返したようだ。ただし、その足跡はあちらへこちらへと迷走している。
それに惑わされないようにルートをコンパスと地形図でチェックして進む。
等高線の詰まったところはどんどん尻セード。みんな子供のようにはしゃいでいる。
とくに登りでは文句をたらたら言っていたMICKEYははしゃぎ回っている。
雪原が見えてくると、スキー場も見えて天気も晴れた。みんな思い思いに斜面を楽しむ。
30代の男性はヒップソリも持参していたらしく、取り出して滑ったり走ったりしている。
ここからは国道の崖壁にでないように僕が先行して進んだ。
15:55
「氷山命水」の小屋の横の国道と脇道の合流点に予定通り下山完了。屋根の雪量がすごい。
僕に続き、ヒップソリを持つ男性、そしてMICKEY、そしてあとの3人も下山完了。
「お疲れ様でした」とそれぞれで握手。スノーシューをはずしたみんなは笑顔。
「日が暮れなくてよかった~」と股関節痛の男性。「僕らだけだったら遭難してたかも。
会えて良かったです」と大阪の男性。またSさんが下山の記念写真を撮って下さる。
僕ら以外は、連休なのでこのあともスノーボードやスキーで楽しむ予定らしい。
綺麗な景色を見つつ、国道を歩き途中でお別れして、僕らは駐車場へと向かう。
「あ~、楽しかった。来て良かった。尻セード、最高!」とMICKEY。
登りの時の文句タラタラは吹っ飛んでいる様子。良かった、ホッ。
16:25
駐車場。朝とは違い満杯になっていた。小中学生の団体が多い。
「10人ほどで一杯になるけど遊ばせて頂いた地元にお金を落とさないとね」と、ふれあ
いの湯(400円)で汗を流した(ボディーシャンプーはあるが髪のシャンプーは中には置
いていない)。「あ~、さっぱりした」と帰路へ。外は薄暗くなり始めていた。
朝と同じく道路の気温は-5℃と表示されているが、来るときは怖かった積雪の道や凍結
の道はほとんどとけていた。山崎IC手前の王将で早めの夕食をとった。
往復333km、20時50分帰宅完了。
新雪が積もり登りも下りもトレースがない氷ノ山を目一杯楽しめた1日だった。
あのときもP1448付近ではトレース自体、5~60cmの深さでした。