【比良】 武奈ヶ岳-期せずして比良登山

山行記、山の思い出、限定
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】 
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
返信する
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

【比良】 武奈ヶ岳-期せずして比良登山

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2013年1月4日(金)
【天 候】 雪後曇り
【山 域】 比良
【メンバー】 単独行
【コース】 坊村登山口-P846-(冬季登山道)-御殿山-ワサビ峠-(西南稜)-武奈ヶ岳-(西南稜)-ワサビ峠-御殿山-坊村登山口

 1月4日は今年2回目の山行である。今シーズンの鈴鹿はまだ雪が少ないことから、朝明からイブネに登ることにしていた。 予定どお
り午前5時に京都を出発し、京都東ICから名神に乗ったところ、八日市IC~米原JCTまで20キロ渋滞、新名神も土山IC~亀山JCTまで
6キロの渋滞という情報がアナウンスされている。 昨夜からの降雪の影響としか考えられない。 出発時、京都市内の空は星も出てい
て明らかに晴れていた。 それが滋賀県に入るとにわかに曇ってきて、新名神に入ると降雪してきた。甲南PAあたりから鈴鹿山脈を見
ると黒雲に覆われている。 これは雪を降らせている雲に違いない。 これから雪がどんどん降ってくることであろう。ここでテンションが
急降下してしまい、イブネを断念し、土山ICで高速を降り、R1で京都に戻ることにした。

ところが、京都に戻る途中から、比良山系の景色が見えてきたが、朝日を浴びて山が輝いているではないか。 ここで登行意欲が急
上昇。どうせならもっと雪のあるであろう比良に登ろう。事前の準備がなくても登れるのは武奈ヶ岳だと決めて、自宅までスノーシュー
を取りに戻った。 R367から大原経由で坊村に向かう。 京都市内は晴れていたが、北上するにつれて雲ってきて、 大原付近から雪が
舞い始めた。 花折トンネルを越えると雪に覆われた白い別世界になった。 路面は雪に覆われているので時速も40キロほどしか出せ
ない。午前9時過ぎにようやく坊村の駐車場に到着した。 登山者のものであろうと思われる車が数台駐車していた。 相変わらず雪が
降っているので登ろうかどうか迷ったが、 駐車場から身支度を整えた登山者が一人二人と出発していくので、 私も背中を押される形
で午前9時30分に坊村登山口を出発することになった。

 曙橋を渡り国道を横切り、 比良山荘の前を通過して、 地主神社を右手に見送り、 朱に塗られた三宝橋を渡って、 明王院の前にや
ってきた。 ここから武奈ヶ岳への御殿山コースが始まることになる。最初は、樹林の中の急登を黙々と登ることになるのはわかってい
る。 すでにトレースがつけられているので、 無雪期とそう変わらないペースで登っていくことができる。 すぐに小学校低学年の女の子
を連れた夫婦を追い越す。こんな日に子連れの登山は大変だと思うが、ただ頑張って下さい、無理だと思ったらいつでも引き返して下
さいと。

 無雪期の登山道とはちょっと違ったところにトレースがついているのは、冬季なので仕方がない。トレースを踏んでどんどんと登って
いくと、尾根に出る急登前にある平坦地(一服平)に出る。ここから再び急登になるが、山腹を左へトラバースしながら、ジグザグを切
って登っていく。途中で20代の若者2人がアイゼンをつけている。 聞くと雪山は初めてのこと。ワカンやスノーシューを持っていないよ
うなので山頂まで行けるかどうか。一汗掻いて尾根に到達し、急登は終わり、尾根伝いにゆっくりと登っていく。P846のピーク横をトレ
ースは通過している。 やがて夏道・冬道分岐点にやってきた。 さすがに夏道の方向にトレースはない。 夏道はここから右手にトラバ
ースしていくのだが、 冬道はまっすぐ尾根芯を通って登っていくことになる。無雪期にはヤブが少しうるさいところであるが、今は雪に
覆われているので歩くには支障はない。トレースに導かれてどんどんを登っていくと、先行する単独者や数人のグループに追いつく。
休憩している側を通過させてもらい、先を急ぐ。小雪がちらつき眺望もないので、淡々と登っていくのみである。冬道は尾根伝いに通
っているので歩きやすい。途中雪庇ができているところもあるが、 規模が小さいので危険はない。 所々にテープの目印があり、やは
り冬道といえども心丈夫なところだ。 傾斜が緩やかになってきて、樹間から、左に西南稜、右に蓬莱山が見えてくるところだが、今日
はあいにく天気で眺望がない。やがて御殿山に到着した。 ここまで1時間50分かかっている。 やはり無雪期よりは1.5倍ほど時間が
かかっている。
御殿山から西南稜
御殿山から西南稜
 御殿山ではスノーシューを履くために少し休憩する。 誰もいない山頂で暫し休んでいると、 時折雲が切れて西南稜から武奈ヶ岳の
山頂の姿を垣間見ることができる。しかし、それもほんの一時のことですぐに雲の中に隠れてしまう。先行する4名のグループの姿が
西南稜に見える。スノーシューをつけて登っているのであろう。ワサビ峠に急降下していく。ワサビ峠に下ってからスノーシューを履い
てもよかったのですが、この程度の斜面ではスノーシューも滑らない。すぐにワサビ峠に着き、ここからは灌木の中を緩やかに登って
いく。少しヤブがうるさいが、先行者のトレースに続いた。やがて灌木を抜け出ると、最初の小ピークに向かって急登していく。 このあ
たりはツボ足に比べるとスノーシューは威力がある。小ピークからは西南稜の稜線を気持ちよく登っていくことになるが、今日は天気
が悪いのであまり気持ちよくというわけでもない。途中に小さな雪庇ができていたが、その右下にトレースはついていた。 次の小ピー
クからは緩やかに登った後、最後の急登になっている。先行グループを追いかけるようにスノーシューを蹴っていく。急登の直下付近
で潜行グループに追いついた。ここまでトレースを利用させていただいたお礼を告げて、先頭を交代した。 先頭に立ってトレースをつ
けるのは気持ちがよいが、やはり労力が要る。山頂までさほど距離もないので、一人頑張ることにし、どんどん登っていく。 急登の最
後に雪庇があったので、 これを破って安全な部分に乗り上がる。 あとは山頂まではほぼ平坦なところを100mほど進むだけである。
新雪の上を踏んでいくのだから気持ちよく、えっさほいさとスノーシューを蹴って12:20に武奈ヶ岳の山頂に到達した。今日は2時間50
分を要した。無雪期には2時間ほどなのでやはり1.5倍ほどの時間がかかったことになる。
山頂に眠るお地蔵さんを掘り起こした
山頂に眠るお地蔵さんを掘り起こした
 まずは山頂で記念撮影だ。眺望のない山頂での写真だが、仕方がない。山頂到達の印である。山頂にはお地蔵さんがあるが、雪
の下に埋もれているのを掘り返してあげた。せっかく眠っているのを起こして迷惑だったかも知れない。 そうこうしているうちに4人グ
ループがやってきた。年配女性3名を引率した男性からシャッターを押すのを頼まれた。これから風の当たらない斜面でランチタイム
だという。寒い山頂で待っていると登山口で一緒になった男性単独者がやってきた。お互いに記念撮影をする。待てば海路の日和あ
りという諺どおり、周囲のガスが途切れて青空が見え、びわ湖が眺望できるではないか。 ここぞとばかり写真に納めた。 眺望も一時
で再び白いベールに包まれて見えなくなってしまった。30分ほど山頂に滞在した後、往路を下山することにした。
追い抜いた先行者グループ4名もやってきた
追い抜いた先行者グループ4名もやってきた
武奈ヶ岳山頂にて
武奈ヶ岳山頂にて
 帰路では、これから山頂に向かう登山者と下山する登山者に出会った。山頂に向かう登山者はスノーシューかワカンを履いている。
下山する登山者はツボ足だ。聞くと、やはりツボ足ではしんどく、今日は途中であきらめて下山しているという。すでにトレースができて
いるのでツボ足でもいけるとは思うが、やはり無理は止めておくべきであろう。往路で出会った20代の若者二人も出直してくるという。
それがいい、今度はスノーシューもってくると元気な返事があった。P846の先の尾根までスノーシューで下ったが、その先は急降下に
なっているので、スノーシューを脱いだ。ツボ足での下山は早いもので、往路のトレースは無視してほぼ一直線に下っていく。この方が
早い。結局山頂からは1時間40分で下山することができた。下山後は、くつき温泉「てんくう」まで行き、温泉につかってのんびりと冷え
た体を温めた。ただ、雪は降り続いていたため、路面は積雪のためスリップしやすくなっていて、帰りの運転には緊張を余儀なくされた。
GPS軌跡図
GPS軌跡図
<コースタイム>
9:35坊村登山口 10:40P846 11:25御殿山 11:40ワサビ峠 12:20武奈ヶ岳12:50 13:15ワサビ峠 13:20御殿山 14:30坊村登山口
written by kitayama-walk
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【比良】 武奈ヶ岳-期せずして比良登山

投稿記事 by 山日和 »

kitayama-walkさん、おはようございます。
明日は初顔合わせですね。よろしくです。(^^)

予定どおり午前5時に京都を出発し、京都東ICから名神に乗ったところ、八日市IC~米原JCTまで20キロ渋滞、新名神も土山IC~亀
山JCTまで6キロの渋滞という情報がアナウンスされている。 昨夜からの降雪の影響としか考えられない。


これは愕然としますね。3日の初登りの時はあまりの雪の少なさにガックリしたんですが、6日に甲津畑から杉峠へ行った時にはタップリ
の雪で楽しめました。それがこの日の雪だったんですね。

[attachment=0]P1070540_1.JPG[/attachment]
相変わらず雪が降っているので登ろうかどうか迷ったが、 駐車場から身支度を整えた登山者が一人二人と出発していくので、 私も背
中を押される形で午前9時30分に坊村登山口を出発することになった。


雪が降ろうが槍が降ろうがおかまいなしの人が結構多いんですよねえ。私はひとりなら降ってたら即ヤメです。

 曙橋を渡り国道を横切り、 比良山荘の前を通過して、 地主神社を右手に見送り、 朱に塗られた三宝橋を渡って、 明王院の前にや
ってきた。 ここから武奈ヶ岳への御殿山コースが始まることになる。


懐かしいですねえ。ここから雪の西南稜を上がったのはもう20年も前です。最近は比良もすっかりご無沙汰になってしまいました。
若狭へ抜けるのに麓を通り過ぎるばかりです。

新雪の上を踏んでいくのだから気持ちよく、えっさほいさとスノーシューを蹴って12:20に武奈ヶ岳の山頂に到達した。今日は2時間50
分を要した。無雪期には2時間ほどなのでやはり1.5倍ほどの時間がかかったことになる。


それでも十分速いじゃないですか。でもワカン時代に比べるとずいぶん楽になったものです。スノーシューは歩く楽しさがありますもんね。

待てば海路の日和ありという諺どおり、周囲のガスが途切れて青空が見え、びわ湖が眺望できるではないか。 ここぞとばかり写真に
納めた。 眺望も一時で再び白いベールに包まれて見えなくなってしまった。30分ほど山頂に滞在した後、往路を下山することにした。


これはラッキーでしたね。一瞬でも見えれば気分も違うというものです。(^^♪

                       山日和
添付ファイル
1月6日の千種街道
1月6日の千種街道
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 【比良】 武奈ヶ岳-期せずして比良登山

投稿記事 by kitayama-walk »

> 明日は初顔合わせですね。よろしくです。(^^)

 山日和さん、昨日はお世話になりました。ありがとうございました。この次もよろしくお願いします。

> 3日の初登りの時はあまりの雪の少なさにガックリしたんですが、6日に甲津畑から杉峠へ行った時にはタップリの雪で楽しめました。
> それがこの日の雪だったんですね。


 そうなんですね。3日の夜からたくさん積雪したんですよね。今年は雪がまだ少ないようですね。これからまだ積もってくれることでし
ょうか。

> 雪が降ろうが槍が降ろうがおかまいなしの人が結構多いんですよねえ。私はひとりなら降ってたら即ヤメです。

 そうですか。山日和さんなら構わず登ってしまいそうな気がするんですがね。私は軟弱なんで、人に背中を押されて何とかその気に
なれたのです。
吹雪の中を登山者はやってきます
吹雪の中を登山者はやってきます
> 懐かしいですねえ。ここから雪の西南稜を上がったのはもう20年も前です。最近は比良もすっかりご無沙汰になってしまいました。
> 若狭へ抜けるのに麓を通り過ぎるばかりです。


 山日和さんは、あまり比良には登られないのでしょうか。比良山系は積雪はかなりあるところですよ。武奈ヶ岳だけでなく、蛇谷ヶ峰
や蓬莱山などもあります。京都比良山岳会では、毎年積雪期に比良全山縦走をやっていますよ。もちろん1日では歩けないのでテント
担いでになります。
武奈ヶ岳の西南稜
武奈ヶ岳の西南稜
> ワカン時代に比べるとずいぶん楽になったものです。スノーシューは歩く楽しさがありますもんね。

 確かに、ワカンに比べるとスノーシューは楽ですね。ただ重さやかさばるのが難点ですがね。スノーシューでがしがしと登るのが好き
ですね。

> これはラッキーでしたね。一瞬でも見えれば気分も違うというものです。(^^♪

 そうですね。全く見えないのとは訳が違いますね。その点、昨日の天狗山は眺望という点では残念でした。
一瞬の眺望ですが
一瞬の眺望ですが
written by kitayama-walk
返信する