【鈴鹿】国見尾根からコブ尾根へ
Posted: 2012年12月25日(火) 22:40
【日 付】2012年12月23日(日)
【山 域】鈴鹿 国見岳周辺
【天 候】晴れのち曇り
【コース】鳥居道駐車場8:04---9:08藤内小屋---10:55国見岳11:08---11:31キノコ岩---11:51三岳寺分岐
12:39---13:10ハライド---14:13南コブ---14:33風越峠---15:09駐車地
鈴鹿スカイラインのゲート前には10台ほどの車が止まっていた。下山後のことを考えて鳥居道
駐車場まで引き返す。今日は快晴、風もあまりないがかなり冷え込んでいる。
裏道を歩くのは久し振りである。この前は藤内沢3ルンゼだったから9年振りか。藤内小屋を押し
つぶし、北谷の風景を一変させたあの水害の後初めての訪問だ。
裏道へ入ってすぐにその破壊力の凄まじさを目のあたりにして、今更ながら驚きを禁じ得なかっ
た。救いは右岸の樹林帯の道がほぼ無傷だったことだ。
しかし小屋の手前まで来てあまりに大きく開けた谷間の風景にもう一度驚かされた。
関係者や藤内小屋をこよなく愛する人々の尽力によって再建された小屋は、変わり果てたまわり
の景色の中で昔ながらの佇まいを保っていた。
[attachment=4]P1100310_1_1.JPG[/attachment]
木橋を渡って国見尾根に取り付く。しばらくは急なだけの面白みのない道が続く。
急登の連続で汗だくだが、これだけ寒いと休憩時のテルモスの熱い紅茶がありがたい。
標高1000m近くで尾根に乗るとようやく展望が開けて気分が盛り上がって来る。
前方にはゆるぎ岩や天狗岩の奇岩群が顔を出し、対岸の藤内壁ではクライマーのコールが響いて
いた。これから辿る青岳からハライドの稜線もよく見える。
この国見尾根は10年振りということもあるが、前回は完全な雪山だったので記憶が曖昧だ。
巨岩を縫って進むと鈴鹿を代表する奇岩であるゆるぎ岩と天狗岩の登場である。
天狗岩の方は小ぶりのお金明神といった風情で、形の面白ささはあるものの納得できる造形だが、
ゆるぎ岩の方は中道の地蔵岩と並んで、いつ見ても「なぜ?」と感嘆してしまう不思議な自然の
いたずらを感じる。
[attachment=3]P1100332_1.JPG[/attachment]
県境稜線が近付くと少しずつ雪が現われ始めた。稜線の少し掘れた登山道では雪が詰まったと
ころが多く、場所によってはカチカチに凍結しているので油断大敵である。
凍結部分を避けながら慎重に進むとすぐに国見岳山頂だ。
この岩の上は鈴鹿でも好きな場所のひとつ。展望も素晴らしく、御在所や釈迦よりもある意味優
れた山頂だと思うが、ビッグネームの陰に隠れて人気度では今ひとつなのだろう。
間近に見える広大な御在所山上台地の真ん中に鎌の山頂がちょこっと頭を出しているのが面白い。
それから不思議なのは、これだけ見通しも良く里に近い山頂なのに、携帯がいつでも圏外だとい
うことだ。谷筋でも意外に電波が届いたりすることもあるのにどういう加減なのだろうか。
[attachment=2]パノラマ 2_1_1.JPG[/attachment]
ランチには少し早いので、石門見物後、青岳方面へ向かう。ところがここからの下りが核心部
だった。日当たりの悪い北面の急斜面はミニ氷瀑が続く連瀑帯を下るような感じで危なっかしい
ことこの上ない。木の根を頼りに恐る恐る下った。
青岳の山頂や腰越峠への分岐にも知らない間に立派な標識ができていた。
かつてはバリルートだった腰越峠への道は普通の登山道になっている。
ここ数年の間にブナ清水やハライド、キノコ岩といったマイナーな場所がメジャー昇格してしま
ったようで、菰野町の力の入れ方が感じられる。
ランチ場を探す前にとりあえずチOポコ岩にご挨拶しておこう。ここから岩越しに望む釈迦ヶ
岳の姿は絶景だ。それから雨乞、イブネの山塊とその手前に広がる根の平峠から伊勢谷源頭部を
巡る山々の広がりが実にいい。
[attachment=1]P1100377_1_1.JPG[/attachment][attachment=0]パノラマ 3_1_1.JPG[/attachment]
冬型の気圧配置が徐々に強まってきたのか、やや風が出始めた。
一面の青空が広がっていた頭上にも雲の面積が増えてきている。なかなか適当なランチ場所がな
く、三岳寺への分岐に腰を降ろす。先日の釈迦では食わず仕舞だったうどん鍋にやっとありつけ
る。ここも無風とはいかず、持って来た服を全部着込んでまずはビールだ。
プリムスの燃焼音と鍋のぐつぐつ煮える音。この音を聞くと、やっと冬山シーズンが始まったな
と思う。
ランチの後は懐中しることコーヒーで仕上げだ。お湯を沸かそうとペットボトルからコッフェ
ルに水を注いだ。んっ?気のせいか水がやけに黄色い。よく見たらアクエリアスのビタミンガー
ドだった。これが普通のアクエリアスなら気付かず、アクエリ味のしるこを食べていたかもしれ
ない。ペットボトルに戻して改めて本物の水を注ぐ。水はラベルなしのペットボトルに入れてき
たのを忘れていた。
風が強くなってきたので店仕舞。腰越峠まで一旦下ってハライドへ登り返す。登りの途中から
見る腰越谷左岸は凄惨な表情をしている。崩壊して通行禁止となった腰越谷は好きな道だった。
御在所と国見が重なるように見え、左に目を転じれば入道と雲母峰が続く。ハライドの山頂では
あまりの強風に2分足らずで退散である。
ハライドからの下りは、最近の鈴鹿では希少価値となった背丈ほどのササ薮の道となるが、踏
み跡ははっきりしているので戸惑うこともない。
仏谷の源頭が右からゆったりと上がってきた。ここは尾根芯と3mぐらいしか高さが変わらない。
以前仏谷を遡行してここへ出た時は驚いたものだ。
平凡な二次林の道を進む。南コブのピークはいつの間にか通過してしまい、いつの間にか風越
峠への急な下りに入った。
峠の湯の山側はいい雰囲気の林が広がり、峠まで下りなくてもショートカットで東海自然歩道へ
出られそうだが、初めてでもありここはきっちりと道を辿ろう。
井戸ケ谷に沿って付けられた歩道は、やたら階段が多いのが玉にキズだが、よく整備されてい
て気楽に歩くにはいい道である。
途中から白い花崗岩の上を流れる谷は、ナメや小滝を伴って美しく、一服の清涼剤をもたらして
くれる。しかしそれもあっという間に終わり、車道に飛び出せばすぐに希望荘の従業員宿舎だ。
希望荘はフロントが建物の上部に移動して、ケーブルカーで行き来するようになったらしく、
いつも道路にまであふれるように駐車していた車の姿はなかった。
混雑ゆえに敬遠していた希望荘の新しい姿を確かめてみようかとも思ったが、やはりグリーンホ
テルの巨大露天風呂で冷えた体を温めよう。
山日和
【山 域】鈴鹿 国見岳周辺
【天 候】晴れのち曇り
【コース】鳥居道駐車場8:04---9:08藤内小屋---10:55国見岳11:08---11:31キノコ岩---11:51三岳寺分岐
12:39---13:10ハライド---14:13南コブ---14:33風越峠---15:09駐車地
鈴鹿スカイラインのゲート前には10台ほどの車が止まっていた。下山後のことを考えて鳥居道
駐車場まで引き返す。今日は快晴、風もあまりないがかなり冷え込んでいる。
裏道を歩くのは久し振りである。この前は藤内沢3ルンゼだったから9年振りか。藤内小屋を押し
つぶし、北谷の風景を一変させたあの水害の後初めての訪問だ。
裏道へ入ってすぐにその破壊力の凄まじさを目のあたりにして、今更ながら驚きを禁じ得なかっ
た。救いは右岸の樹林帯の道がほぼ無傷だったことだ。
しかし小屋の手前まで来てあまりに大きく開けた谷間の風景にもう一度驚かされた。
関係者や藤内小屋をこよなく愛する人々の尽力によって再建された小屋は、変わり果てたまわり
の景色の中で昔ながらの佇まいを保っていた。
[attachment=4]P1100310_1_1.JPG[/attachment]
木橋を渡って国見尾根に取り付く。しばらくは急なだけの面白みのない道が続く。
急登の連続で汗だくだが、これだけ寒いと休憩時のテルモスの熱い紅茶がありがたい。
標高1000m近くで尾根に乗るとようやく展望が開けて気分が盛り上がって来る。
前方にはゆるぎ岩や天狗岩の奇岩群が顔を出し、対岸の藤内壁ではクライマーのコールが響いて
いた。これから辿る青岳からハライドの稜線もよく見える。
この国見尾根は10年振りということもあるが、前回は完全な雪山だったので記憶が曖昧だ。
巨岩を縫って進むと鈴鹿を代表する奇岩であるゆるぎ岩と天狗岩の登場である。
天狗岩の方は小ぶりのお金明神といった風情で、形の面白ささはあるものの納得できる造形だが、
ゆるぎ岩の方は中道の地蔵岩と並んで、いつ見ても「なぜ?」と感嘆してしまう不思議な自然の
いたずらを感じる。
[attachment=3]P1100332_1.JPG[/attachment]
県境稜線が近付くと少しずつ雪が現われ始めた。稜線の少し掘れた登山道では雪が詰まったと
ころが多く、場所によってはカチカチに凍結しているので油断大敵である。
凍結部分を避けながら慎重に進むとすぐに国見岳山頂だ。
この岩の上は鈴鹿でも好きな場所のひとつ。展望も素晴らしく、御在所や釈迦よりもある意味優
れた山頂だと思うが、ビッグネームの陰に隠れて人気度では今ひとつなのだろう。
間近に見える広大な御在所山上台地の真ん中に鎌の山頂がちょこっと頭を出しているのが面白い。
それから不思議なのは、これだけ見通しも良く里に近い山頂なのに、携帯がいつでも圏外だとい
うことだ。谷筋でも意外に電波が届いたりすることもあるのにどういう加減なのだろうか。
[attachment=2]パノラマ 2_1_1.JPG[/attachment]
ランチには少し早いので、石門見物後、青岳方面へ向かう。ところがここからの下りが核心部
だった。日当たりの悪い北面の急斜面はミニ氷瀑が続く連瀑帯を下るような感じで危なっかしい
ことこの上ない。木の根を頼りに恐る恐る下った。
青岳の山頂や腰越峠への分岐にも知らない間に立派な標識ができていた。
かつてはバリルートだった腰越峠への道は普通の登山道になっている。
ここ数年の間にブナ清水やハライド、キノコ岩といったマイナーな場所がメジャー昇格してしま
ったようで、菰野町の力の入れ方が感じられる。
ランチ場を探す前にとりあえずチOポコ岩にご挨拶しておこう。ここから岩越しに望む釈迦ヶ
岳の姿は絶景だ。それから雨乞、イブネの山塊とその手前に広がる根の平峠から伊勢谷源頭部を
巡る山々の広がりが実にいい。
[attachment=1]P1100377_1_1.JPG[/attachment][attachment=0]パノラマ 3_1_1.JPG[/attachment]
冬型の気圧配置が徐々に強まってきたのか、やや風が出始めた。
一面の青空が広がっていた頭上にも雲の面積が増えてきている。なかなか適当なランチ場所がな
く、三岳寺への分岐に腰を降ろす。先日の釈迦では食わず仕舞だったうどん鍋にやっとありつけ
る。ここも無風とはいかず、持って来た服を全部着込んでまずはビールだ。
プリムスの燃焼音と鍋のぐつぐつ煮える音。この音を聞くと、やっと冬山シーズンが始まったな
と思う。
ランチの後は懐中しることコーヒーで仕上げだ。お湯を沸かそうとペットボトルからコッフェ
ルに水を注いだ。んっ?気のせいか水がやけに黄色い。よく見たらアクエリアスのビタミンガー
ドだった。これが普通のアクエリアスなら気付かず、アクエリ味のしるこを食べていたかもしれ
ない。ペットボトルに戻して改めて本物の水を注ぐ。水はラベルなしのペットボトルに入れてき
たのを忘れていた。
風が強くなってきたので店仕舞。腰越峠まで一旦下ってハライドへ登り返す。登りの途中から
見る腰越谷左岸は凄惨な表情をしている。崩壊して通行禁止となった腰越谷は好きな道だった。
御在所と国見が重なるように見え、左に目を転じれば入道と雲母峰が続く。ハライドの山頂では
あまりの強風に2分足らずで退散である。
ハライドからの下りは、最近の鈴鹿では希少価値となった背丈ほどのササ薮の道となるが、踏
み跡ははっきりしているので戸惑うこともない。
仏谷の源頭が右からゆったりと上がってきた。ここは尾根芯と3mぐらいしか高さが変わらない。
以前仏谷を遡行してここへ出た時は驚いたものだ。
平凡な二次林の道を進む。南コブのピークはいつの間にか通過してしまい、いつの間にか風越
峠への急な下りに入った。
峠の湯の山側はいい雰囲気の林が広がり、峠まで下りなくてもショートカットで東海自然歩道へ
出られそうだが、初めてでもありここはきっちりと道を辿ろう。
井戸ケ谷に沿って付けられた歩道は、やたら階段が多いのが玉にキズだが、よく整備されてい
て気楽に歩くにはいい道である。
途中から白い花崗岩の上を流れる谷は、ナメや小滝を伴って美しく、一服の清涼剤をもたらして
くれる。しかしそれもあっという間に終わり、車道に飛び出せばすぐに希望荘の従業員宿舎だ。
希望荘はフロントが建物の上部に移動して、ケーブルカーで行き来するようになったらしく、
いつも道路にまであふれるように駐車していた車の姿はなかった。
混雑ゆえに敬遠していた希望荘の新しい姿を確かめてみようかとも思ったが、やはりグリーンホ
テルの巨大露天風呂で冷えた体を温めよう。
山日和
裏道を歩くのは久し振りである。この前は藤内沢3ルンゼだったから9年振りか。