【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

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kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
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【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2012年11月3日(祝)
【天 候】 曇り時々晴れ
【山 域】 奥美濃
【メンバー】 F田氏、kitayama-walk
【コース】 西俣出合(駐車地)-大谷林道終点-取付点-小蕎麦の肩-蕎麦粒山-P1075-西俣出合(駐車地)
http://kitayamawa.exblog.jp/19286461/

 湖北の横山岳や金糞岳に登ると、東あるいは北東に尖った鋭鋒が目につく。また、先日登った美濃の能郷白山からも南西に見える。その山は
蕎麦粒山(1297.6m)である。 山名の読み方は「そばつぶ」やまではなく「そむぎ」やまである。南にある坂内広瀬の集落から見た山容が蕎麦の
実を立てかけたように見えるところから、その名がついたという。

 「東の屏風山、西の蕎麦粒山」といわれ、奥美濃の中では群を抜く美景で、旧徳山村と坂内村を分けている鋭鋒だ。40年ほど前の蕎麦粒山は
奥美濃にあって山容、展望、登頂ルートとも第1級の山と称賛され続けてきた。それはどこから眺めても見惚れるばかりの特異な山容と滝、藪な
どに、どのルートからも近寄りがたいことがあこがれとなって魅了したものであろう(「東海・北陸の200秀山(上)」から引用)


 ガイドブックを参照すると、登山コースは、大谷林道終点から渓流沿いに進み、尾根に取り付いて小蕎麦粒の肩に出て、西に進んで山頂に到
達するコースが紹介されている。 【①名古屋周辺の山200ベストコース、②東海・北陸の200秀山(上)】もちろん、登山道はあるものの、急登が
あり、かつヤブ山としても知られている。しかし、 最近西尾根が整備されて登りやすくなったという情報を得たことから、今回は、登りは旧コース
を歩き、下りは西尾根の新コースを歩くという周回コースにした。こうすれば、最初の1時間を超える林道歩きは1回で済むことにもなる。
今回歩いたGPS軌跡図
今回歩いたGPS軌跡図
【アクセス】 京都東IC-米原JCT-木之本IC-R303-坂内広瀬-大谷林道-西又出合(駐車地)

 京都からのアクセスの場合は、北陸道木之本ICからR303を経由する方が早い。坂内広瀬の集落から左折して「遊らんど坂内スキー場」に向
かう道に入る。桜並木に沿って進めば、間もなく左手にスキー場の施設が見えてくるが、このスキー場は2009年の営業を最後に廃止になって
いる。さらに少し進むと、林道左手に広場があり、ここが西又出合の駐車地となっている。20台くらいは駐車することができるスペースである。
ここで大谷川を渡渉すると、西尾根コースに取り付くことになる。

 午前7時20分頃に到着したが、長野ナンバーの軽四と岐阜ナンバーのレガシーの2台が停まっていた。レガシーの登山者は身支度をしてい
たので、尋ねてみると、岐阜・各務原から来た単独行の男性(60代)で、蕎麦粒山は初めてで、私たちと同じコースを歩くという。単独行の男性
が先に出発し、5分ほど遅れて7時30分に私たちも出発した。通行止の簡易ゲートがあるが、これは簡単に避けることができるものであった。
しかし、林道はこの先で大きく崩落しており、車の通行ができなくなっていることはネット情報で得ていたので西又出合に駐車して歩き始めた。
林道を歩き始めてすぐに正面に蕎麦粒山が姿を現した。さらに進むと、正面に林道工事跡が見えてきて、ここを直進するととても怖い所に出て
急斜面の直登になるというネット情報があったので、直進せずに右手後方に回り込んでいく廃林道(地形図にある)に入り進むことにした。廃林
道はすぐに草茫茫になり背丈を越えるようなススキや雑草の中をかき分けることになる(これもヤブこぎの始まりか!)。 ヘアピンカーブで方向
を変えて蕎麦粒山の方へ進むことになる。前日の雨か、朝露か、雑草は濡れていて、先頭を歩く私のズボンはかなりぐしょぐしょになってしまう。
やがて林道が崩壊しているところに来ると、固定ロープがあり、高巻きになっている。 これを越えて廃林道を進むと、前方から単独行の男性が
降りてきた。聞くと、駐車地にあった長野の軽四の持ち主であった。林道を直進してから道が不明になり迷っているとのことであった。 方向とし
ては廃林道を進んでいる私たちの方が正しいと思うので、一緒に進むことになった。西又出合を出発してから1時間ほどは廃林道歩きが続き、
背丈くらいのススキや雑草をかき分けるようにして進むことになったものの、 廃林道自体は大谷川の左岸についており、ほぼ危険な箇所はな
かった。

 大谷林道の終点と思われる小さな広場を通過し、さらに進むと沢が分岐しているので、右の沢沿いに踏み跡があるので、これに入って進む。
前掲の「名古屋周辺の山200ベストコース」によると「10分ほど進むと薄い踏み跡が消え一瞬戸惑うが、転石を拾って対岸へ渡ると、雑木林の斜
面へ再び踏み跡が付いている(取付点)。 渡渉点対岸の木に小さい赤テープが巻きつけてあるので見落とさないように」と書かれている。そこで
このアドバイスに従い、右岸から対岸に目印のテープを探してみたところ、赤(よく見るとピンク)テープがあったので、 これが取付点と思い対岸
に渡り、急斜面に取りつけられているという固定ロープを探した。 このとき、各務原から来た単独行男性も追いつき(前述の崩壊地を直進したた
め難儀して遅れたようである)一緒になって取付点を探した。あたりを行ったり来たりして20分ほどウロウロしたが、結局固定ロープを発見するこ
とができなかった。やむなくここを取付点と考えて、急登に取りつくことにした。後から考えると、本当の取付点はもう少し先にあり、五蛇池山への
分岐点となっている沢の分岐点の手前あたりにあったと思われる。 前掲の「名古屋周辺の山200ベストコース」に掲載されていた見取図(明らか
に間違っている)に幻惑されてしまったようである。

 さて、間違った取付点からはかなりの急登になっている。 樹木の枝や根っこをつかんでよじ登っていくという感じだ。 喘登(ぜんと)、まさに喘ぎ
ながら登る-そんな具合である。それでも、もみじの紅葉などを仰ぎながら風情を楽しむことができる。やっと尾根に出たと思いきや、今度はシャ
クナゲに捕まってしまう。尾根にはシャクナゲの枝が密集しており、行く手を阻まれる。俗に言う「シャクナゲ地獄」に嵌まったのだ。 しばらくシャク
ナゲと格闘することになるが、時間がかかるばかりでどうしようもない。やむなく尾根芯から外れて少し下がりながら迂回作戦に出て、何とかシャ
クナゲ地獄を脱出することができた。しかし、次は笹ヤブが待ち受けていた。ヤブこぎの始まりである。やっぱり奥美濃の山はヤブこぎだなと思わ
ずにはいられなかった。でも、まだヤブが濃密でなかったので、かき分けることにそう苦労はしなかった。やがて、右手に踏み跡が見つかり、 「は
はあ、これが登山道なんだ」と確信した。ここで取付点が間違っていて、実際に取り付いた地点よりもまだ先にあったことがわかった。 ここからは
ヤセ尾根の急登になっている。しかもヤブっぽい感じだ。密生したシャクナゲの中に続く踏み跡を登っていくことになるが、迷うようなことはない。
季節が5月から6月にかけてであれば、シャクナゲの花が咲き乱れるという。 高度もぐんぐんと上がってきて、 前方に小蕎麦粒山のピークが見え
てきた。また右手には五蛇池山から南の黒津山に連なる稜線も見えてきた。 左手に目をやると樹間には蕎麦粒山の山容が見えている。 やがて
小ピーク(1180m)になっている小蕎麦粒の肩に出てきた。 ここには白っぽい岩があり、岩の上に登ると、 360度の大展望が開け、西に蕎麦粒山
が聳えている。蕎麦粒山と小蕎麦粒山との間には、冠山を始めとする越美県境の山々が並んでいる。東南には五蛇池山(1147.6m)から黒津山
(1193.5m)、アラクラ(1163m)、天狗山(1149.3m)というヤブ山が並んでいる。 小蕎麦粒山(1218m)もすぐ眼前に見えているが、肩からは激ヤ
ブこぎが待ち受けており、取付点から2時間もかかりすでに11時を回っているので、小蕎麦粒山はパスすることにした。
小蕎麦粒の肩から蕎麦粒山を望む
小蕎麦粒の肩から蕎麦粒山を望む
 小蕎麦粒の肩からは一旦鞍部に100mほど下ることになる。 前方に蕎麦粒山の姿を見て茂ったササをかき分けながら踏み跡をどんどんと下っ
ていく。やがて鞍部に来ると、少しだけヤブがなくなっていて普通の登山道に見えた。しかし、すぐに濃密なネマガリダケが待ち受けていた。 ヤブ
をかき分けるのは平泳ぎをする感じで、顔にササが当たらないように注意して前進する。 顔に切り傷、引っかき傷をたくさん作るのは御免蒙りた
い。再びササの中を登り返していくと、背後には小蕎麦粒山が見える。高度を上げると尾根が左に直角に曲り、今度はシャクナゲが出てきた。し
かし、うまい具合にシャクナゲの中を通過できるように道がつけられているので、これは楽だ。最後はロープがある急登をクリアすると、傾斜がな
くなり、少し進むと山頂の小さな広場に到着した。すでに12時20分-歩き始めてから5時間近くかかっており、予定より1時間オーバーしている。
蕎麦粒山への登り返しから小蕎麦粒山を振り返る
蕎麦粒山への登り返しから小蕎麦粒山を振り返る
蕎麦粒山頂は小さな広場になっていて三等三角点がある
蕎麦粒山頂は小さな広場になっていて三等三角点がある
 山頂に到達すると、長野からやってきた単独行の男性は、昼食も摂らずに登ってきた道を下山するという。 西尾根コースからの下山の方が楽
ではないかと勧めたが、西尾根の情報をもっていないことから来た道を戻るのが遭難しないと引き返した。 私たちは、ちょうど晴れ間も広がって
きたところだったので、狭い山頂広場で遅めのランチタイムを楽しむことにした。 山頂は文字どおり360度パノラマの大展望である。東に五蛇池
山、黒津山、天狗山、南に貝月山、湧谷山、西には金糞岳から三周ヶ岳、笹ヶ峰、北には冠山から能郷白山とぐるり並んでいるのは圧巻である。
10分ほどすると、各務原の単独行男性がやってきた。すでに昼食は済ませたのでと西尾根を下るという。

 さて、私たちもあまりのんびりともしていられない。西尾根コースの情報はあるものの、初めてのところなので、それなりの不安もある。午後1時
に出発することにした。最初の下り出しは結構急降下しているが、笹ヤブはそれほど濃密ではなく、手入れされている感じだ。それでも所々はヤ
ブこぎになっているものの、登ってきたときのヤブこぎを比べると天国と地獄ほどの差があると思った。この西尾根コースにはピンクのテープ(ほ
かにも赤や黄テープがある)がつけられており、これを逃さないように進めば迷うことはない。尾根芯を外さないように下っていくと、左手に展望
が開け、坂内広瀬の集落が見える。 やがてブナの林に入って行くと紅葉がきれいなことに気づく。 急降下も鞍部までくると、ここからは登り返し
となり、登り切ったところがP1075である。振り返ると、いい感じで蕎麦粒山の姿が見えるではないか。 この小ピークで登山道は左に90度曲って
下っていくことになる。 途中で蕎麦粒山の尖った山容が望めるところがあった。 そして、再び左に直角に曲がると、ほぼ真っ直ぐに下っていくこ
とになる。ブナが林立していて、所々右手の樹間から蕎麦粒山の姿が見え、いい感じの自然林の中の下山道である。傾斜もそこそこであるが、
地面はかなりしっかりとしているので、小走りに下ることもできる。どんどんと下っていくと、各務原の単独行男性を追い越し、やがて大谷川に出
てきた。ここを渡渉すると、西又出合の駐車地に戻ることができた。まだ午後2時40分だ。1時間40分で下山したことになる。登りとは大違いだ。
これからはヤブこぎに少ない西尾根コースが蕎麦粒山のメインルートになるのかも知れない。当然のことながら、長野ナンバーの軽四は駐まっ
たままであった。
P1075からの下りで鋭鋒・蕎麦粒山を見る
P1075からの下りで鋭鋒・蕎麦粒山を見る
<コースタイム>
7:30西又出合(駐車地) 9:00取付地点 11:00小蕎麦の肩11:10 12:20蕎麦粒山(昼食)13:00 13:45P1075 14:40西又出合(駐車地)
最後に編集したユーザー kitayama-walk [ 2012年12月01日(土) 14:42 ], 累計 1 回
written by kitayama-walk
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by 宮指路 »

kitayama-walkさん、こんにちは

この山域は10月27日に五蛇池山に登ろうとして敗退したので途中までの様子は良く分かります。

 
ガイドブックを参照すると、登山コースは、大谷林道終点から渓流沿いに進み、尾根に取り付いて小蕎麦粒の肩に出て、西に進んで山頂に到達するコースが紹介されている。 【①名古屋周辺の山200ベストコース、②東海・北陸の200秀山(上)】もちろん、登山道はあるものの、急登があり、かつヤブ山としても知られている。
確か10年くらい前に蕎麦粒山に登っていますが、その時は登山道は分かりやすくて登るのにそれほど大変ではありませんでした。
しかし、林道はこの先で大きく崩落しており、車の通行ができなくなっていることはネット情報で得ていたので西又出合に駐車して歩き始めた。
林道を歩き始めてすぐに正面に蕎麦粒山が姿を現した。さらに進むと、正面に林道工事跡が見えてきて、ここを直進するととても怖い所に出て急斜面の直登になるというネット情報があったので、直進せずに右手後方に回り込んでいく廃林道(地形図にある)に入り進むことにした。
私はこの情報を知らなかったのでトロッコのレール沿いに歩いていったら大変な目に遭いました。
途中でレールが上下に分かれていて最初上に行きましたが危ないと思い引き返して、今度は下のレール沿いに歩いたら、こちらも道が崩れてどう見ても通行不可能だったので、又戻って上から行きました。そして結局、途中から強引に上に上がって旧林道まで出てそこを歩くことになりました。
廃林道はすぐに草茫茫になり背丈を越えるようなススキや雑草の中をかき分けることになる(これもヤブこぎの始まりか!)。 ヘアピンカーブで方向を変えて蕎麦粒山の方へ進むことになる。前日の雨か、朝露か、雑草は濡れていて、先頭を歩く私のズボンはかなりぐしょぐしょになってしまう
私も靴までビショビショになり靴下が濡れてしまいました。

 
これが取付点と思い対岸に渡り、急斜面に取りつけられているという固定ロープを探した。 このとき、各務原から来た単独行男性も追いつき(前述の崩壊地を直進したため難儀して遅れたようである)一緒になって取付点を探した。あたりを行ったり来たりして20分ほどウロウロしたが、結局固定ロープを発見することができなかった。

以前は登山道もはっきりして、固定ロープもありました。

やむなくここを取付点と考えて、急登に取りつくことにした。後から考えると、本当の取付点はもう少し先にあり、五蛇池山への分岐点となっている沢の分岐点の手前あたりにあったと思われる。 前掲の「名古屋周辺の山200ベストコース」に掲載されていた見取図(明らかに間違っている)に幻惑されてしまったようである。
私が行った時は先行組が2組あり、いずれのパーティーも道が分からず途中で引き返したと言っていました。
私は本来その手前の谷の分岐から右手に登るべきだったのをその分岐を見落として、その先のテープがある谷を登ってしまった(恐らく蕎麦粒山に向かうルート)ので途中まで登って方向違いと分かり時間切れで引き返しました。

 
さて、間違った取付点からはかなりの急登になっている。 樹木の枝や根っこをつかんでよじ登っていくという感じだ。 喘登(ぜんと)、まさに喘ぎながら登る-そんな具合である。それでも、もみじの紅葉などを仰ぎながら風情を楽しむことができる。やっと尾根に出たと思いきや、今度はシャクナゲに捕まってしまう。尾根にはシャクナゲの枝が密集しており、行く手を阻まれる。俗に言う「シャクナゲ地獄」に嵌まったのだ。 しばらくシャクナゲと格闘することになるが、時間がかかるばかりでどうしようもない。
この道は大変でしたね。私の先行したグループはこのシャクナゲ地獄に恐れをなして敗退したものと思われます。「道がなくなっている」と言っていました。恐らく何年か前に道が崩落してしばらくの間は誰も登らなかったのではないかと思われます。

それに比べ最近整備された西尾根コースは随分歩きやすかったようですね。
蕎麦粒山に登るならこのコースに限りますね。


                                  宮指路
Amagami
記事: 44
登録日時: 2011年12月15日(木) 11:21

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by Amagami »

kitayama-walkさん

とうとう行かれましたね。以前から、このヤブ山を見逃す筈がないと思ってました。丁度、3年前に登りましたが、山に取り付いてからのヤブよりも林道のヤブコギの物凄さが印象に残ってます。
ガイドブックを参照すると、登山コースは、大谷林道終点から渓流沿いに進み、尾根に取り付いて小蕎麦粒の肩に出て、西に進んで山頂に到達するコースが紹介されている。 【①名古屋周辺の山200ベストコース、②東海・北陸の200秀山(上)】もちろん、登山道はあるものの、急登が
あり、かつヤブ山としても知られている。しかし、 最近西尾根が整備されて登りやすくなったという情報を得たことから、今回は、登りは旧コースを歩き、下りは西尾根の新コースを歩くという周回コースにした。こうすれば、最初の1時間を超える林道歩きは1回で済むことにもなる。
西尾根に新コースができたとは知らなかったです。機会があれば西尾根を歩きたいと思ってます。
坂内広瀬の集落から左折して「遊らんど坂内スキー場」に向かう道に入る。桜並木に沿って進めば、間もなく左手にスキー場の施設が見えてくるが、このスキー場は2009年の営業を最後に廃止になっている。さらに少し進むと、林道左手に広場があり、ここが西又出合の駐車地となっている。20台くらいは駐車することができるスペースである。
ここで大谷川を渡渉すると、西尾根コースに取り付くことになる。
大きな駐車場があるんですね。僕のときは工事小屋のそばに4、5台くらいしか置けませんでした。僕も、大谷川を渡渉しましたがヤブになって途中から引き返して、林道跡を直進しました。
廃林道はすぐに草茫茫になり背丈を越えるようなススキや雑草の中をかき分けることになる(これもヤブこぎの始まりか!)。 ヘアピンカーブで方向を変えて蕎麦粒山の方へ進むことになる。前日の雨か、朝露か、雑草は濡れていて、先頭を歩く私のズボンはかなりぐしょぐしょになってしまう。やがて林道が崩壊しているところに来ると、固定ロープがあり、高巻きになっている。
この濡れ場はよく判ります。ヤブを泳ぐとはこのことですね、一人で歩くと心細かったです。
本当の取付点はもう少し先にあり、五蛇池山への分岐点となっている沢の分岐点の手前あたりにあったと思われる。 前掲の「名古屋周辺の山200ベストコース」に掲載されていた見取図(明らかに間違っている)に幻惑されてしまったようである。
3年前には木の幹に黄色の小さな表示と赤テープがありました。少し先には放置ザイルもありました。
取付き点の表示(左から3本目の木の幹)
取付き点の表示(左から3本目の木の幹)
IMG_0051_400.jpg (59.49 KiB) 閲覧された回数 3786 回
間違った取付点からはかなりの急登になっている。 樹木の枝や根っこをつかんでよじ登っていくという感じだ。 喘登(ぜんと)、まさに喘ぎながら登る-そんな具合である。それでも、もみじの紅葉などを仰ぎながら風情を楽しむことができる。やっと尾根に出たと思いきや、今度はシャ
クナゲに捕まってしまう。尾根にはシャクナゲの枝が密集しており、行く手を阻まれる。俗に言う「シャクナゲ地獄」に嵌まったのだ。 しばらくシャクナゲと格闘することになるが、時間がかかるばかりでどうしようもない。やむなく尾根芯から外れて少し下がりながら迂回作戦に出て、何とかシャクナゲ地獄を脱出することができた。
僕の記憶では急坂だったがそれほど激しいヤブではなかったような気がします。薮ルートで登られたようですね。
小ピーク(1180m)になっている小蕎麦粒の肩に出てきた。 ここには白っぽい岩があり、岩の上に登ると、 360度の大展望が開け、西に蕎麦粒山が聳えている。蕎麦粒山と小蕎麦粒山との間には、冠山を始めとする越美県境の山々が並んでいる。東南には五蛇池山(1147.6m)から黒津山(1193.5m)、アラクラ(1163m)、天狗山(1149.3m)というヤブ山が並んでいる。 小蕎麦粒山(1218m)もすぐ眼前に見えている
僕もここを通りました。ここで正規のルートに合流されたんですね。
山頂は文字どおり360度パノラマの大展望である。東に五蛇池山、黒津山、天狗山、南に貝月山、湧谷山、西には金糞岳から三周ヶ岳、笹ヶ峰、北には冠山から能郷白山とぐるり並んでいるのは圧巻である。
山名表示板がないだけで山頂広場は3年前と全く変わってませんね。灌木の大きさまで僕のときと全く同じです。
山頂広場
山頂広場
IMG_0130_400.jpg (62.6 KiB) 閲覧された回数 3786 回
最初の下り出しは結構急降下しているが、笹ヤブはそれほど濃密ではなく、手入れされている感じだ。それでも所々はヤブこぎになっているものの、登ってきたときのヤブこぎを比べると天国と地獄ほどの差があると思った。
新コースは登りやすそうですね。次回はぜひここから登ります。

ヤブ山、大変お疲れ様でした。最近、僕は近場で紅葉ハイキングばかりやってます。

 Amagami
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by kitayama-walk »

 宮指路さん、こんばんは。

> この山域は10月27日に五蛇池山に登ろうとして敗退したので途中までの様子は良く分かります。

 へー、最近チャレンジされたんですか? 途中の取付点までは大谷川に沿って歩くからでしょうね。取付点を右に行けば五蛇池山、
左に行けば蕎麦粒山ということですね。



> 確か10年くらい前に蕎麦粒山に登っていますが、その時は登山道は分かりやすくて登るのにそれほど大変ではありませんでした。

 なるほど、以前は結構登られたからでしょうね。それが以降、登る人が少なくなり、林道の整備もされなかったので、廃林道になって
しまったのでしょうか。このとき各務原から来られた男性も、4年前に来たが、こんなに荒れていなかったと嘆いていました。

> 私はこの情報を知らなかったのでトロッコのレール沿いに歩いていったら大変な目に遭いました。途中でレールが上下に分かれて
> いて最初上に行きましたが危ないと思い引き返して、今度は下のレール沿いに歩いたら、こちらも道が崩れてどう見ても通行不可
> 能だったので、又戻って上から行きました。そして結局、途中から強引に上に上がって旧林道まで出てそこを歩くことになりました。


 そうだったんですか。私は、最近歩かれた人のブログを見て、直進したら、とても怖い目にあったと。それで帰りは廃林道を迂回しな
がら戻った。やはり手前のヘアピンカーブの廃林道を忠実に辿るのが正解と書いてあったのをそのまま受け入れたわけです。先ほど
の各務原の男性は私より5分ほど早く駐車地をスタートしたのですが、直進したようで、私たちは追い抜いてしまい、(間違った) 取付
点で追いついて来られました。

> 私も靴までビショビショになり靴下が濡れてしまいました。

 こういうときは、早めに気づいて、雨具のズボンを履くべきでしょうね。私の場合、スパッツは着けていたので、足元は大したことはあ
りませんでしたが、膝から上がびしょびしょになりました。気持ち悪かったですが、その後、取付点からの急登で汗をかいて乾いてしま
いました。

> 私が行った時は先行組が2組あり、いずれのパーティーも道が分からず途中で引き返したと言っていました。 私は本来その手前の
> 谷の分岐から右手に登るべきだったのをその分岐を見落として、その先のテープがある谷を登ってしまった(恐らく蕎麦粒山に向か
> うルート)ので途中まで登って方向違いと分かり時間切れで引き返しました。


 取付点自体は間違っておらず、そこからの分岐を間違ったということですね。五蛇池山へは右ルートですが、間違って蕎麦粒山へ
向かってしまったということでしょうか。気づいたところで時間切れになるなら、蕎麦粒山に登ったらよかったのでは。
 biwacoさんと話したのですが、残雪期に五蛇池山から蕎麦粒山に周回したみたいとのこと。日帰りでも行けるかなと思っています。
五蛇池山へのルート
五蛇池山へのルート
> この道は大変でしたね。私の先行したグループはこのシャクナゲ地獄に恐れをなして敗退したものと思われます。「道がなくなって
> いる。」と言っていました。恐らく何年か前に道が崩落してしばらくの間は誰も登らなかったのではないかと思われます。


 えっとですね。私が登ったルートは道ではなかったのです。所詮間違ったルートなので、適当に登っていき、尾根伝いに登れば行け
ると思ったのですが、尾根にはシャクナゲ地獄が待ち受けていたのです。これがなかったら、 急登や(濃密でない)ヤブこぎは大した
ことはなかったと思っています。
ガイドブック「名古屋周辺の山ベストコース200」の登山ルート図
ガイドブック「名古屋周辺の山ベストコース200」の登山ルート図
取付点付近の地図
取付点付近の地図
> それに比べ最近整備された西尾根コースは随分歩きやすかったようですね。蕎麦粒山に登るならこのコースに限りますね。

 biwacoさんの情報によると、西尾根は坂内広瀬の造園業をされているご夫婦が整備されているそうです(ありがたや)。西俣出合か
ら3時間ほどで山頂に着くと思います。biwacoさんは、昨年4月の残雪期に西尾根を登って山頂に到達していますね。
written by kitayama-walk
アバター
山日和
記事: 3586
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by 山日和 »

kitayama-walkさん、こんばんは。

 湖北の横山岳や金糞岳に登ると、東あるいは北東に尖った鋭鋒が目につく。また、先日登った美濃の能郷白山からも南西に見える。その山は蕎麦粒山(1297.6m)である。


この山は西の方から見るとホントにカッコいいですね。

[attachment=0]RIMG0132_1_1.JPG[/attachment]
40年ほど前の蕎麦粒山は奥美濃にあって山容、展望、登頂ルートとも第1級の山と称賛され続けてきた。

第一級の難度の山ということでしょう。私が持っている1979年発行の沢登りのガイドでも、沢から山頂に達して四方八方見渡しても道はなく、木から木、枝から枝へと渡り歩くと書いてました。

 林道を歩き始めてすぐに正面に蕎麦粒山が姿を現した。さらに進むと、正面に林道工事跡が見えてきて、ここを直進するととても怖い所に出て急斜面の直登になるというネット情報があったので、直進せずに右手後方に回り込んでいく廃林道(地形図にある)に入り進むことにした。

この工事跡は3年前に行った時盛んに工事してました。堰堤工事かなと思ってましたが。この時は西尾根の方へ進みました。
(当時初めてこちらの尾根にルートが開かれたという情報を見たと思います。)

廃林道はすぐに草茫茫になり背丈を越えるようなススキや雑草の中をかき分けることになる(これもヤブこぎの始まりか!)。 ヘアピンカーブで方向を変えて蕎麦粒山の方へ進むことになる。前日の雨か、朝露か、雑草は濡れていて、先頭を歩く私のズボンはかなりぐしょぐしょになってしまう。

この廃林道も初めて蕎麦粒山を訪れた時は車が走れそうな状態でした。実際2番目のヘアピンあたりに車を止めた記憶があります。そこから先はかなりえぐれていたのでクロカン四駆とはいえ自重しました。
蕎麦粒への登りと五蛇池山への登り、それからみやま谷へのアプローチ3回と、計5回歩いています。林道らしかったのは1990年代の後半まででしょうか。

 やむなくここを取付点と考えて、急登に取りつくことにした。後から考えると、本当の取付点はもう少し先にあり、五蛇池山への分岐点となっている沢の分岐点の手前あたりにあったと思われる。

尾根への取り付きは渡渉点からしばらく上流方向へ進んだところですね。

尾根にはシャクナゲの枝が密集しており、行く手を阻まれる。俗に言う「シャクナゲ地獄」に嵌まったのだ。 しばらくシャク
ナゲと格闘することになるが、時間がかかるばかりでどうしようもない。


この山はシャクナゲも多いので苦労したことでしょう。シャクナゲは手強いですからね。

小ピーク(1180m)になっている小蕎麦粒の肩に出てきた。 ここには白っぽい岩があり、岩の上に登ると、 360度の大展望が開け、西に蕎麦粒山が聳えている。

ここは絶好のレストポイントです。

ヤブをかき分けるのは平泳ぎをする感じで、顔にササが当たらないように注意して前進する。

そうそう。北島康介になったつもりで「超気持ちイイ」と言いながら歩くのがコツです。 :mrgreen:

 山頂に到達すると、長野からやってきた単独行の男性は、昼食も摂らずに登ってきた道を下山するという。 西尾根コースからの下山の方が楽ではないかと勧めたが、西尾根の情報をもっていないことから来た道を戻るのが遭難しないと引き返した。

おやまあ。はるばる長野から来るのにネット情報をチェックしてないんでしょうか?
確かに普通は来た道を戻るのが確実ですが、ここに関しては西尾根の方が遭難しにくいと思いますが。

山頂は文字どおり360度パノラマの大展望である。東に五蛇池山、黒津山、天狗山、南に貝月山、湧谷山、西には金糞岳から三周ヶ岳、笹ヶ峰、北には冠山から能郷白山とぐるり並んでいるのは圧巻である。

この山頂は奥美濃ど真ん中感があっていいですね。積雪期はヤブがすべて雪の下で、素晴らしい高度感が味わえます。

[attachment=1]パノラマ 1_3_1.JPG[/attachment]
最初の下り出しは結構急降下しているが、笹ヤブはそれほど濃密ではなく、手入れされている感じだ。それでも所々はヤ
ブこぎになっているものの、登ってきたときのヤブこぎを比べると天国と地獄ほどの差があると思った。


大谷川のルートはもはやバリエーションルートです。こちらの方が正式登山道として認定されるべきでしょうね。

やがてブナの林に入って行くと紅葉がきれいなことに気づく。 急降下も鞍部までくると、ここからは登り返しとなり、登り切ったところがP1075である。

この鞍部から二重山稜となって、実にいい森が広がってますね。いいところです。

まだ午後2時40分だ。1時間40分で下山したことになる。登りとは大違いだ。

ずいぶん飛ばしましたねえ。

これからはヤブこぎに少ない西尾根コースが蕎麦粒山のメインルートになるのかも知れない。

その通りですね。まだネット上以外では紹介されていないようですが。

              山日和
添付ファイル
トガスからの蕎麦粒山
トガスからの蕎麦粒山
パノラマ 1_3_1.JPG
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by kitayama-walk »

 amagamiさん、遅いレスでごめんなさい。

> とうとう行かれましたね。以前から、このヤブ山を見逃す筈がないと思ってました。丁度、3年前に登りましたが、山に取り付
> いてからのヤブよりも林道のヤブコギの物凄さが印象に残ってます。


 はい、ついに登ってきました。やはり、この山の姿を見ると、登行意欲をかき立てられずにはいられませんね。ヤブ山で苦労すると
の情報があったので、登る時期とコースを選定するのに苦労しました。そして、今回ようやく実現することができました。3年前でも林
道のヤブこぎがひどかったんですね。廃林道とはよく言ったものです。
西俣出合にあるゲート
西俣出合にあるゲート
> 西尾根に新コースができたとは知らなかったです。機会があれば西尾根を歩きたいと思ってます。

 私も今回の登山に備えてネット情報を集めていて知りました。地元の人が整備してくれているようです。西尾根なら西俣出合から3
時間で山頂に到達するものと思います。
蕎麦粒山に向かってヤブを漕ぐ
蕎麦粒山に向かってヤブを漕ぐ
> 3年前には木の幹に黄色の小さな表示と赤テープがありました。少し先には放置ザイルもありました。

 これは今もあるんだと思います。私が見つけることができなかっただけですね。

> 僕の記憶では急坂だったがそれほど激しいヤブではなかったような気がします。薮ルートで登られたようですね。

amagamiさんが登られたのは、「正規」ルートの旧道なんでしょう。僕の場合は、登山道ルートではなく、適当に登っていったものな
ので苦労しました。特に、尾根にあるシャクナゲには難儀しましたね。

> 僕もここを通りました。ここで正規のルートに合流されたんですね。

 そうなんです。このままでは何時間かかるのか不安になったときに、正規ルートに合流したので、幾分かは安堵しましたね。でも、まだ
まだヤブこぎは続きましたけど・・。

> 山名表示板がないだけで山頂広場は3年前と全く変わってませんね。灌木の大きさまで僕のときと全く同じです。

 山頂自体がそんなに変わりがないのではないでしょうか。山頂でまずはホッとしたことを覚えています。
蕎麦粒山のランチタイム
蕎麦粒山のランチタイム
P1075からの下りで蕎麦粒山を望む
P1075からの下りで蕎麦粒山を望む
添付ファイル
小蕎麦粒山の眺望
小蕎麦粒山の眺望
written by kitayama-walk
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by kitayama-walk »

 山日和さん、まことに遅いレスでごめんなさい。m(_ _)m

> この山は西の方から見るとホントにカッコいいですね。
> 第一級の難度の山ということでしょう。私が持っている1979年発行の沢登りのガイドでも、沢から山頂に達して四方八方見渡
> しても道はなく、木から木、枝から枝へと渡り歩くと書いてました。


 そうですよね。尖っていますもんね。とんがりコーンみたいにね。冠山も尖っていますけえど、遠くからみたらそうでもない? 
蕎麦粒山は遠くから眺めても尖っているので、山好きとしては登行意欲を燃やす絶好の対象ですね。

 僕が参考にした本は、大垣山岳協会編「美濃の山(第1巻)」150頁です。山岸昭次さんという方の報告ですが、1994年9月23日
に登られています。ここには、次のように書かれています。

 「西の蕎麦粒山、 東の屏風山」、いずれも奥美濃の中では群を抜く美形の山である。誰でもその山姿を見て登頂意欲を湧き立
 たせない者はない。近年、コソムギの左肩から大谷川へ垂下する痩せ尾根に切り開きができたとはいえ、 このコソムギと本峰
 とのコルから上のヤブが濃密なことを知っているだけに、 これをいかにして突っ切るかについて成案がないと登頂の可能性は
 少ないものと考えていた。ところが、意外にも細経が頂上まで続いていたのである。」


> この廃林道も初めて蕎麦粒山を訪れた時は車が走れそうな状態でした。実際2番目のヘアピンあたりに車を止めた記憶があり
> ます。 そこから先はかなりえぐれていたのでクロカン四駆とはいえ自重しました。蕎麦粒への登りと五蛇池山への登り、それか
> らみやま谷へのアプローチ3回と、計5回歩いています。林道らしかったのは1990年代の後半まででしょうか。


 往時の様子は知りませんが、車の通れる林道があったのでしょうね。ところが、林道の崩壊により、車が入れなくなったので、次
第に荒れていったのでしょうね。今は往時の面影もなくなってしまっていると思います。背丈を越えるススキなどの雑草をかき分け
て1時間近くも進まなければならないので(しかも朝露に濡れた中を)、いい加減嫌になってしまいますね。ピストンなら2回歩くこと
になるので、さらに嫌になります。これからは、旧道コースはますます廃れ、西尾根の新道コースが主流になってくることでしょう。

> 尾根への取り付きは渡渉点からしばらく上流方向へ進んだところですね。

 この渡渉地点を間違えたようです。実際に取り付いたところより、もう少し先にあったようですね。思い込みというのはなかなかと
れないです。ヤマケイのガイドブックの地図にも惑わされました。(^^;)

> この山はシャクナゲも多いので苦労したことでしょう。シャクナゲは手強いですからね。

 ヤブこぎの中でもシャクナゲ地獄は御免蒙りたいですね。普通のヤブならかき分けて進むこともできますが、濃密なシャクナゲの
場合は手や足が絡み合ってかき分けることができません。シャクナゲの上に載るか迂回するかです。普通は迂回しますよね。それ
でまた時間がかかる。コソムギのコルから本峰に上がる尾根にもシャクナゲがありましたが、 ここは切り開きがあったので苦労す
ることはなかったです。

> 北島康介になったつもりで「超気持ちイイ」と言いながら歩くのがコツです。

 北島康介も、体を切り傷だらけにして、超気持ちいいと行っていたら、コイツMじゃないかと思われることでしょう。衣類の外に出て
いる箇所は顔だけですから、顔面にネマガリタケんの跳ね返りが当たらないように注意して歩きました。おかげで顔には傷を作りま
せんでした。

> はるばる長野から来るのにネット情報をチェックしてないんでしょうか? 確かに普通は来た道を戻るのが確実ですが、ここに関し
> ては西尾根の方が遭難しにくいと思いますが。


 そうですね。初めての山の場合には、ガイドブックも読むけれど、ネット情報も入手してみますよね。検索したけれど見落としたのか
も知れません。西尾根に新道コースが開かれているという情報は話してあげたのですが、信用されなかったのですかね。もう一人の
各務原の方は西尾根のことは知っていたみたいで、地形図にも書き入れていました。

> この山頂は奥美濃ど真ん中感があっていいですね。積雪期はヤブがすべて雪の下で、素晴らしい高度感が味わえます。

 そう言われると、残雪期にもう一度アタックしてみたくなりますね。五蛇池山とセットで登れるかどうか? どうなんでしょうか。教えて
下さいませませ。
written by kitayama-walk
アバター
山日和
記事: 3586
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by 山日和 »

kitayama-walkさん、こんばんは。

> この山頂は奥美濃ど真ん中感があっていいですね。積雪期はヤブがすべて雪の下で、素晴らしい高度感が味わえます。

 そう言われると、残雪期にもう一度アタックしてみたくなりますね。五蛇池山とセットで登れるかどうか? どうなんでしょうか。教えて下さいませませ。


雪の状態次第ですね。よく締まっていれば可能でしょう。それでも8時間以上はかかるのではないでしょうか。
私は積雪期の蕎麦粒~五蛇池間は未踏ですが、小蕎麦粒の岩場の通過もポイントになりそうです。
あの廃林道を歩くことは考えない方がいいでしょう。地獄ヘの滑り台になっている可能性大です。
黒津山から南西尾根へ出て、西俣出合付近に下りる尾根を使うか、そのまま広瀬の役場裏まで歩くかですね。
世の中には天狗~黒津~五蛇池~蕎麦粒~湧谷をワンデイで周回する化物みたいな人もいますが。

                山日和

黒津山西方、アラクラからの蕎麦粒山と小蕎麦粒
黒津山西方、アラクラからの蕎麦粒山と小蕎麦粒
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by ふ~さん »

kitayamaさん、おはようございます。最初、このレポを見た時、山行日が11月3日であることに気づかず、ひょっとしたら、同じ日に蕎麦粒を眺めていたのかと思ってしまいました(^^;)
蕎麦粒山
蕎麦粒山
西俣出合からのルートは、夏のとろけるような日に歩いたので、ひたすら消耗した覚えがあります。登路にとったみやま谷は非常に印象深い溯行となりました。山日和さんの積極果敢な滝の登攀は感服ものでした。

さて、私が蕎麦粒に初登した頃は、ネット情報も限られていたため、やむなく「適当に登る」が正解でした。
どこから蕎麦粒(右端)を撮ったかわかりますよね?
どこから蕎麦粒(右端)を撮ったかわかりますよね?
書籍での情報も限られていました。後に、ガイド本を眺めてみると、書籍ごとにルート情報が異なっている点が疑問として残りました。いずれも最終的にはルートはひとつに集約されるのですが、取付きについては、ひたすら思い思いに記述している・・・と言った印象でした。中日新聞の山旅徹底ガイドも、余呉日出夫さんのマイカー登山ベスト30も私の登った印象とはかなり異なるイメージなのです。その中で、私が登ったルートに限りなく近いと思われたのが吉川幸一さんの岐阜の山旅100だったように記憶しています。

 ふ~さん
たんぽぽ
記事: 709
登録日時: 2011年2月20日(日) 11:54

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by たんぽぽ »

kitaさん、ヨコからすんまへんざんす。
ふ~しゃま、こんちは~

どこから蕎麦粒(右端)を撮ったかわかりますよね?
おおっ!これはうららかな小春日和のパパどのの点数稼ぎの一日のワンショットでごじゃるか。
ほ~っ、ソムギが県境稜線を越えてこんな風に見えるとはのう。
まろは血の流れたお下品なとこへは足を運ばぬので、知らなかったでごじゃる。
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by biwaco »

kitaさん、私も横ヤリ…でなくて、割り込みレスお許しね(^_-)

どこから蕎麦粒(右端)を撮ったかわかりますよね?


ふ~さん、神出鬼没と言うけど、どこから見られてるか、おちおちキジも打てませんねえ…(@_@;)
今度は家族編隊で我が国の領空侵犯でしたか~(@_@;)
合戦の尾根を回り込まんとこの角度には…?
それにしても蕎麦粒山が見えるとは! 目も耳もソバだてんと気がつかんでしょうねえ。(^_-)

                             ~biwaco
kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by kitayama-walk »

 ふ~さん、おはようございます。
 今日は総選挙の投票日なんで、投票を済ませてから、PCに向かっています。今週はお山はおやすみして、来週の3連休にし
ようと思っています。ま、天気次第ですが、もう雪山になっているので、行き先を十分慎重に検討しなければなりませんね。

> 西俣出合からのルートは、夏のとろけるような日に歩いたので、ひたすら消耗した覚えがあります。登路にとったみやま谷は
> 非常に印象深い溯行となりました。山日和さんの積極果敢な滝の登攀は感服ものでした。 私が蕎麦粒に初登した頃は、ネ
> ット情報も限られていたため、やむなく「適当に登る」が正解でした。


 みやま谷というのは、大谷川林道の終点の先で左に分岐している支流のことですね。そうすると、今回私が登って尾根の左
手下にあった谷ということになります。みやま谷の遡行の最終点はどこに出たのでしょうか?

 今回、私は取付点がわからなかったため、やむなく尾根を「適当に」登ってしまい、その結果シャクナゲ地獄に捕まって難儀
しましたよ。適当もいいときと悪いときがありますよね。まあ、だいたいはいいときの方が多いと思うんですが。

> どこから蕎麦粒(右端)を撮ったかわかりますよね?

 もちろん、分かりますよ。写っているのは余呉湖でしょうから、賤ヶ岳の山頂からですね。私も賤ヶ岳には数回登ったことがあ
りますが、北方の山の同定はしたことがありませんでした。あまり関心がなかったというか、よくわからなかったからです。この
写真を見ると、蕎麦粒山はやはりとんがりコーンですね。
賤ヶ岳からの眺望
賤ヶ岳からの眺望
> 書籍での情報も限られていました。後に、ガイド本を眺めてみると、書籍ごとにルート情報が異なっている点が疑問として残
> りました。いずれも最終的にはルートはひとつに集約されるのですが、取付きについては、 ひたすら思い思いに記述してい
> る・・・と言った印象でした。中日新聞の山旅徹底ガイドも、 余呉日出夫さんのマイカー登山ベスト30も私の登った印象とは
> かなり異なるイメージなのです。 その中で、 私が登ったルートに限りなく近いと思われたのが吉川幸一さんの岐阜の山旅
> 100だったように記憶しています。


 山の情報を集めるのは雑誌かネットになりますが、ガイド本も結構もっています。しかし、美濃方面の情報は疎いんですね。
ふ~さんはお住まいの関係で身近なところでしょうから、たくさん雑誌・本をもっておられることでしょう。私はもっているのは、
「美濃の山」(大垣山岳協会編)と「東海・北陸の200秀山」(中日新聞社)、「奥美濃」(高木康夫)、「名古屋周辺の山ベスト
コース200」(ヤマケイ)くらいでしょうか。
written by kitayama-walk
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by ふ~さん »

kitaさん、biwacoさん、たんぽぽさん。おはようございます。

それにしても、皆さんすべてをお見通しですね。恐れ入りました。家族登山で登った賤ヶ岳の山頂では「合戦語り部の会」の皆さんが活躍されていました。
みやま谷というのは、大谷川林道の終点の先で左に分岐している支流のことですね。そうすると、今回私が登って尾根の左手下にあった谷ということになります。みやま谷の遡行の最終点はどこに出たのでしょうか?
さて、kitaさんのご質問の答は下図です。
みやま谷から蕎麦粒へ
みやま谷から蕎麦粒へ
ところで、賤ヶ岳山頂にあった山名表示板には、実に面白い記述がありました。
ソバダテ1
ソバダテ1
いかがです?山容はいかにも蕎麦粒山。しかし、その読み仮名は・・・!
もう一枚アップしてみます。
ソバダテ2
ソバダテ2
さてさて、カシミールの展望図には、不思議に金糞岳や主役たる横山岳の名前がないのが面白いですね。どうしてなのかな。
今日は総選挙の投票日なんで、投票を済ませてから、PCに向かっています。
そうそう、選挙。私も日曜日の山から下山して、さっそく投票所に駆けつけましたよ(^_^;)

 ふ~さん
アバター
山日和
記事: 3586
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by 山日和 »

KWさん、横から失礼。ふ~さん、こんばんは。

ところで、賤ヶ岳山頂にあった山名表示板には、実に面白い記述がありました。

いかがです?山容はいかにも蕎麦粒山。しかし、その読み仮名は・・・!


蕎麦粒山らしき山が涌(湧)谷山で、しかも「ソバダテ」というルビ付き!!
これは興味深いですが、単なる間違いということはないでしょうねえ。
日本中にある蕎麦粒山(岳)の名前の由来は蕎麦の実を立てかけたような急峻な山という比喩から来ていると思います。
ソバダテってのはまさにそのまんまの名前ですが、検索してもまったくヒットしませんね。
石徹白の大杉登山口にある看板では、「日岸山」「よも太郎山」「土吹山」というのがごちゃごちゃになってましたが
訂正されました。この展望盤もそういう可能性があるのかな?
それから涌谷山の左に書いてある山名が気になるのですが、なんて書いてました?

              山日和
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by ふ~さん »

kitaさん、再び失礼いたします。

山日和さん、これはまた目の付け所が違いますな。私のアップした写真からは「倉」という文字が読み取れますなぁ。しかし、まず思い当たるのが「白倉岳」としても、やや方角が違いますからね~。

もう一枚、写真をアップします。中央上をご覧あれ。これで疑問も解決かな。
お尋ねの山名は・・・
お尋ねの山名は・・・
とうわけで、正解は「土蔵岳」ならぬ「土倉岳」でしたね(^_-)

「倉」と「蔵」をネットで調べてみると、結構面白かったりする・・・

http://www.dentogura.jp/culture/kura.html

http://d.hatena.ne.jp/west269/20081208/1228663250

 ふ~さん
アバター
山日和
記事: 3586
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】 蕎麦粒山-奥美濃の槍と呼ばれる鋭鋒

投稿記事 by 山日和 »

KWさん、またまた間借りしてすみません。m(__)m
ふ~さん、どうもです。

山日和さん、これはまた目の付け所が違いますな。私のアップした写真からは「倉」という文字が読み取れますなぁ。しかし、まず思い当たるのが「白倉岳」としても、やや方角が違いますからね~。

もう一枚、写真をアップします。中央上をご覧あれ。これで疑問も解決かな。

とうわけで、正解は「土蔵岳」ならぬ「土倉岳」でしたね(^_-)


にゃるほど、土倉岳でしたか。
考えてみれば土倉鉱山に土倉谷。ふもとはみんな「土倉」なのに山だけが「土蔵」ってのはなぜなんでしょうね。

「倉」と「蔵」をネットで調べてみると、結構面白かったりする・・・

これは面白いですね。初めて知りました。良く考えればって感じですね。(^^)

              山日和
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