【若狭】滝また滝の今古川から雲谷山
Posted: 2012年10月16日(火) 00:18
【日 付】2012年10月13日(土)
【山 域】若狭 雲谷山(787m)周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】ふ~さん、兔夢さん、山日和
【コース】林道駐車地7:40---8:15ダム湖BW---12:00雲谷山13:00---14:45三方石観音
前夜の小宴は気が付けば2時前まで続いていた。ゆっくり寝られるつもりの集合時間だったが寝不足確定である。
久し振りに集うメンバーともあれば話は尽きないものだ。兔夢さんのスリング回収のお礼にと買ってきた安曇の酒
「大雪渓」で心地良く酔う。
今古川は今回でもう4回目だ。ふ~さんと兔夢さんにとっては初めての若狭の沢である。
ふ~さん号と兔夢号を三方石観音にデポして入渓点へ向かう。2箇所の障害物をクリアして橋の手前に駐車。林道を
歩き出した。いきなり手袋を忘れたのに気付いて引き返す。
前方に巨大な堰堤が立ちはだかった。この手前左側に上がる遊歩道風の階段が今古川へのアプローチだ。
どこまで追い上げられるのかと思うほどぐんぐん高度を上げる。堰堤のラインはもうはるかに下である。
しかし今日は10月も半ば。以前と違い夏の日差しに照り付けられることもなく涼しいのが救いだ。
小沢に突き当たったところで下りにかかった。歩道はまだ先に続いているようだが、確かめる気にもならない。
5分も下れば今古川の本流と出合うが、ここから遡行開始するのはもったいない。この下の連瀑帯をパスしてしまうこ
とになるからだ。右岸をからんで下降すると、ダム湖のバックウォーターの端が見えた。下まで降りて確かめてみると、
堰堤が100mばかりの距離で見えた。高巻き開始点から200mぐらいか。この堰堤ができる前なら林道歩き5分足らず
で入渓できたはずだ。
[attachment=5]P1130583_1.JPG[/attachment]
まさに徒労と言うべき高巻きを終えて遡行を開始する。この谷のいいところは、下部ではまったくヤブはなく、河原と
いうものが存在しないぐらい滝が連続するところだ。
大滝はないものの、手頃な直登できる滝が続いて実に楽しい。まさに「何回来ても楽しい」というやつだ。
5mから10m程度の小滝と斜瀑、ナメが続いて飽きる暇もない。ふ~さんも兔夢さんもご満悦のようでご同慶の至りで
ある。
[attachment=4]P1130627_1.JPG[/attachment]
頭上に天然の橋?のように倒木が架かるところで谷は90度左折して5m滝を架けている。ここはまともに水浴びして
右端の岩に取り付き、ガリーを登っていくのが通常のルートだ。しかし水が冷たい。偵察しに行く途中で足を取られて
転倒、首まで水に漬かってしまった。今日はヒザから上は濡らさないつもりだったのに。
兔夢さんが様子を窺うもやはり頭から水流を食らうのは気が引けるようで、結局軟弱にも巻きを選択してしまった。
しかしこの右の泥ルンゼの巻きは悪かった。ホールドが乏しい上に足元はズルズル、滝頭へのトラバースも一歩一
歩を確かめながらの慎重な歩みを強いられた。
こんなことなら一瞬の水浴びを我慢して直上ルートを取った方がよかったというものだ。真夏なら躊躇なく突っ込んで
行ったはずである。
[attachment=3]P1130636_1.JPG[/attachment]
続く8mほどのスラブ滝は飛翔する水流の奥のガリーを斜上するのだが、どうせここで水を被るのだからさっきは無
駄なアルバイトをしたものである。歓声を上げながら二人が突っ込んでくる。
ガリーの最上部はフットホールドがあまりに遠く、頭上の立ち木にスリングでセルフビレイを取って、強引に腕力で引
き上げた。その上の2段10m滝は中央突破。
そして前半戦のクライマックスとも言える15mの裏見の滝の登場である。正面のぬめった岩場を上がると滝の中間
にバンドが走っている。このバンドを辿って左岸から右岸へ抜けるのだが、このバンドは瀑水の裏側なのだ。
流れ落ちる水を裏から眺めるのはひと味違う趣きがある。
[attachment=2]P1130654_1.JPG[/attachment]
そして屋久島の谷のような(行ったことないが・・・)巨岩の滝を左から巻けば一番の見どころは終了となる。
巨岩の滝の落ち口は複雑な水流が迸るように走って、その不思議な水の姿に見とれてしまった。
ここで息つく暇もなく続いた連瀑群もひと休み。しばしは平穏な流れに変わった。
これで第一核心部終了と宣言したら、ふたりとも「第一ですか?」と驚いていた。
まだ第二があるとは想像もしていなかったのだろう。
5m滝を架ける左俣の出合から再び連瀑が始まる。この左俣の源頭部は下山の登山道が通る尾根だ。
いつも下山の時にブナ林の続くいい源頭だと思っていた。こちらへ上がれば植林やヤブなしの気持ちのいいツメが味
わえるに違いない。そう思いながらも常にこの谷が初見のゲストを連れてきているので、まずは本流~雲谷山頂ダイ
レクトということで足を踏み入れる機会がなかったのである。今度来る時は必ずこっちを上がってみよう。
10m前後の滝、斜瀑、ナメが次々と現われて、第一核心部で終わりだと思っていた人にはうれしい誤算の渓相が
続く。ふ~さんは例によってナメでは人が変わるようで、目つきも普通ではなくなっている。
落ち口に滝の守護神のようにカツラの大木が立つ20mほどの斜瀑がひとつのクライマックス。滑らないように慎重に
上がる。
谷は最後の力を振り絞るように縦横にクラックが走る8mのスラブ滝と5mの斜瀑を架けて平流に突入する。ここから先
の今古川は下流の素晴らしい渓相がウソのように、伐採跡と植林の鬱陶しい谷に変身してしまうのが実に残念だ。
林道に出合うところまで来た。通常は左上に見える林道に上がるのだが、完全遡行を目指して名物の土管くぐりに
チャレンジしてもらおう。今古川本流は林道を土管でくぐっている。
ふ~さんがザックを降ろして空身で土管にチャレンジ。文字通り匍匐前進である。常識人である私と兔夢さんはもちろ
ん上から通過だ。
[attachment=1]P1130719_1.JPG[/attachment]
湿地帯の趣きのある谷を離れて右手の尾根に取り付く。ヤブは薄くまずまず歩きやすい尾根だが歩いた記憶がない。
家でGPSの軌跡を確認すると、前回より左の谷へ入ったようだった。おかげで雲谷山頂へダイレクトに出ることができた。
海の見える山頂。海のない岐阜県人の兔夢さんが喜んでいる。奥美濃の山では海が見えることはほとんどないのだ
ろう。
「誰も登って来んでしょう」とブナ林の登山道の真ん中に店を広げかける二人を制して、「一応この辺ではメジャーな山
やから」と端に寄せて腰を降ろす。あにはからんや、5人パーティーが登山道を上がってきた。
せっかく凍らせて家から持って来たビールを車に忘れてきたのが痛い。兔夢さんからおこぼれを頂く。ありがたい。
[attachment=0]パノラマ 1_1_1.JPG[/attachment]
雲谷山登山道は実によく整備されている。上部では心癒されるブナ林、下部では芝生敷きの道に三方五湖の展望
と、沢の下山としては申し分のない楽な道である。
途中の避難小屋のある展望台からはフィナーレにふさわしいダイナミックな三方五湖の景色を楽しんだ。
三方石観音まであとわずかだ。
山日和
【山 域】若狭 雲谷山(787m)周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】ふ~さん、兔夢さん、山日和
【コース】林道駐車地7:40---8:15ダム湖BW---12:00雲谷山13:00---14:45三方石観音
前夜の小宴は気が付けば2時前まで続いていた。ゆっくり寝られるつもりの集合時間だったが寝不足確定である。
久し振りに集うメンバーともあれば話は尽きないものだ。兔夢さんのスリング回収のお礼にと買ってきた安曇の酒
「大雪渓」で心地良く酔う。
今古川は今回でもう4回目だ。ふ~さんと兔夢さんにとっては初めての若狭の沢である。
ふ~さん号と兔夢号を三方石観音にデポして入渓点へ向かう。2箇所の障害物をクリアして橋の手前に駐車。林道を
歩き出した。いきなり手袋を忘れたのに気付いて引き返す。
前方に巨大な堰堤が立ちはだかった。この手前左側に上がる遊歩道風の階段が今古川へのアプローチだ。
どこまで追い上げられるのかと思うほどぐんぐん高度を上げる。堰堤のラインはもうはるかに下である。
しかし今日は10月も半ば。以前と違い夏の日差しに照り付けられることもなく涼しいのが救いだ。
小沢に突き当たったところで下りにかかった。歩道はまだ先に続いているようだが、確かめる気にもならない。
5分も下れば今古川の本流と出合うが、ここから遡行開始するのはもったいない。この下の連瀑帯をパスしてしまうこ
とになるからだ。右岸をからんで下降すると、ダム湖のバックウォーターの端が見えた。下まで降りて確かめてみると、
堰堤が100mばかりの距離で見えた。高巻き開始点から200mぐらいか。この堰堤ができる前なら林道歩き5分足らず
で入渓できたはずだ。
[attachment=5]P1130583_1.JPG[/attachment]
まさに徒労と言うべき高巻きを終えて遡行を開始する。この谷のいいところは、下部ではまったくヤブはなく、河原と
いうものが存在しないぐらい滝が連続するところだ。
大滝はないものの、手頃な直登できる滝が続いて実に楽しい。まさに「何回来ても楽しい」というやつだ。
5mから10m程度の小滝と斜瀑、ナメが続いて飽きる暇もない。ふ~さんも兔夢さんもご満悦のようでご同慶の至りで
ある。
[attachment=4]P1130627_1.JPG[/attachment]
頭上に天然の橋?のように倒木が架かるところで谷は90度左折して5m滝を架けている。ここはまともに水浴びして
右端の岩に取り付き、ガリーを登っていくのが通常のルートだ。しかし水が冷たい。偵察しに行く途中で足を取られて
転倒、首まで水に漬かってしまった。今日はヒザから上は濡らさないつもりだったのに。
兔夢さんが様子を窺うもやはり頭から水流を食らうのは気が引けるようで、結局軟弱にも巻きを選択してしまった。
しかしこの右の泥ルンゼの巻きは悪かった。ホールドが乏しい上に足元はズルズル、滝頭へのトラバースも一歩一
歩を確かめながらの慎重な歩みを強いられた。
こんなことなら一瞬の水浴びを我慢して直上ルートを取った方がよかったというものだ。真夏なら躊躇なく突っ込んで
行ったはずである。
[attachment=3]P1130636_1.JPG[/attachment]
続く8mほどのスラブ滝は飛翔する水流の奥のガリーを斜上するのだが、どうせここで水を被るのだからさっきは無
駄なアルバイトをしたものである。歓声を上げながら二人が突っ込んでくる。
ガリーの最上部はフットホールドがあまりに遠く、頭上の立ち木にスリングでセルフビレイを取って、強引に腕力で引
き上げた。その上の2段10m滝は中央突破。
そして前半戦のクライマックスとも言える15mの裏見の滝の登場である。正面のぬめった岩場を上がると滝の中間
にバンドが走っている。このバンドを辿って左岸から右岸へ抜けるのだが、このバンドは瀑水の裏側なのだ。
流れ落ちる水を裏から眺めるのはひと味違う趣きがある。
[attachment=2]P1130654_1.JPG[/attachment]
そして屋久島の谷のような(行ったことないが・・・)巨岩の滝を左から巻けば一番の見どころは終了となる。
巨岩の滝の落ち口は複雑な水流が迸るように走って、その不思議な水の姿に見とれてしまった。
ここで息つく暇もなく続いた連瀑群もひと休み。しばしは平穏な流れに変わった。
これで第一核心部終了と宣言したら、ふたりとも「第一ですか?」と驚いていた。
まだ第二があるとは想像もしていなかったのだろう。
5m滝を架ける左俣の出合から再び連瀑が始まる。この左俣の源頭部は下山の登山道が通る尾根だ。
いつも下山の時にブナ林の続くいい源頭だと思っていた。こちらへ上がれば植林やヤブなしの気持ちのいいツメが味
わえるに違いない。そう思いながらも常にこの谷が初見のゲストを連れてきているので、まずは本流~雲谷山頂ダイ
レクトということで足を踏み入れる機会がなかったのである。今度来る時は必ずこっちを上がってみよう。
10m前後の滝、斜瀑、ナメが次々と現われて、第一核心部で終わりだと思っていた人にはうれしい誤算の渓相が
続く。ふ~さんは例によってナメでは人が変わるようで、目つきも普通ではなくなっている。
落ち口に滝の守護神のようにカツラの大木が立つ20mほどの斜瀑がひとつのクライマックス。滑らないように慎重に
上がる。
谷は最後の力を振り絞るように縦横にクラックが走る8mのスラブ滝と5mの斜瀑を架けて平流に突入する。ここから先
の今古川は下流の素晴らしい渓相がウソのように、伐採跡と植林の鬱陶しい谷に変身してしまうのが実に残念だ。
林道に出合うところまで来た。通常は左上に見える林道に上がるのだが、完全遡行を目指して名物の土管くぐりに
チャレンジしてもらおう。今古川本流は林道を土管でくぐっている。
ふ~さんがザックを降ろして空身で土管にチャレンジ。文字通り匍匐前進である。常識人である私と兔夢さんはもちろ
ん上から通過だ。
[attachment=1]P1130719_1.JPG[/attachment]
湿地帯の趣きのある谷を離れて右手の尾根に取り付く。ヤブは薄くまずまず歩きやすい尾根だが歩いた記憶がない。
家でGPSの軌跡を確認すると、前回より左の谷へ入ったようだった。おかげで雲谷山頂へダイレクトに出ることができた。
海の見える山頂。海のない岐阜県人の兔夢さんが喜んでいる。奥美濃の山では海が見えることはほとんどないのだ
ろう。
「誰も登って来んでしょう」とブナ林の登山道の真ん中に店を広げかける二人を制して、「一応この辺ではメジャーな山
やから」と端に寄せて腰を降ろす。あにはからんや、5人パーティーが登山道を上がってきた。
せっかく凍らせて家から持って来たビールを車に忘れてきたのが痛い。兔夢さんからおこぼれを頂く。ありがたい。
[attachment=0]パノラマ 1_1_1.JPG[/attachment]
雲谷山登山道は実によく整備されている。上部では心癒されるブナ林、下部では芝生敷きの道に三方五湖の展望
と、沢の下山としては申し分のない楽な道である。
途中の避難小屋のある展望台からはフィナーレにふさわしいダイナミックな三方五湖の景色を楽しんだ。
三方石観音まであとわずかだ。
山日和
前夜の小宴は気が付けば2時前まで続いていた。ゆっくり寝られるつもりの集合時間だったが寝不足確定である。