【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

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越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

投稿記事 by 越前 »

沢初心者である私の、はじめてのまともな単独沢登りレポです。
管理人さんが、やぶこぎへ急遽追加された条項の意味をよく考え、これからも決して人様にご迷惑をかけることのない山行を心掛けていきます。

【 日 付 】  9月22日
【 山 域 】  越美国境 
【メンバー】 単独
【 天 候 】  晴れ
【 ルート 】  堰堤記念碑P7:28---9:01本流二股 ---11:04二股 ---12:31山頂13:24---14:34温見峠登山口 ---14:43堰堤記念碑P
能郷白山_640.jpg

昨夜見た、一週間で日本アルプスを駆け抜け日本を横断するというトランスジャパンアルプスレース。
終始凄いすごいと言いながら見て、翌朝でも感動さめやらぬ状態で家を出る。

登山口の温見峠(ぬくみとうげ)に自転車をデポしてからクルマを少し戻して、遡行する白谷の堰堤記念碑前のスペースへ駐車する。
沢装備に身を固め、7:28 出発。
穏やかな天気の中、六・七個の堰堤越えを含め一時間半の比較的退屈な河原歩き。しかし退屈などと初心者の自分が考えたのは昨夜のテレビの影響に違いない。この後の本番で悪い影響が出ないようにしなければと自分を戒める。
白谷本流二股から別れ、ピークへと続く左の支流(小白谷?)へと乗り換える。
入るとすぐに、昔にこんな奥地でどう造ったのかと思うような古い川床を覆う石畳や石積み堰堤が、いまだ健在だった。

古風な石積み堰堤を越えてしばらく、最初の五m小滝が姿を見せた。
なんとかクリアできたが、上がってみると同じくらいの規模の連爆の一つ目に過ぎなかった。
P9220424_640.jpg
中段の滝は水線通しでは無理っぽいので、迷った末に左の滝横を登り始める。
夢中で登っていて気がつくと降りるにも降りれない状態に陥るのがコワくて、中ほどで下手に進めなくなる。
自分の岩登りスキルでは手がかりが危いので、そろそろ降りて右を試そうかとも考えたが、ひとつだけ手があった。

一手まえに触って少し動いたのであきらめたホールド。コレって抜けないのかな?
足場を固めて揺さぶると手ごたえアリ。何度も下を確認してから「ラクー」の掛け声で一気に、ガラガララーっ、意外と大きな音とともに転落していった。
危うくて足に体重を預けられなかった微妙なホールドも、素人にもガバホールドに変身♪♪ 無事ルートを抜けられた!!

終わってみればここが最大の核心部だった。このあとも基本的に大瀑布は無い谷ということで、お花なんぞも愛でながら遡行を楽しむ。
しかし水が冷たい。飛沫がかかったりどっぽんしたりする度に、うぎゃ~と悲鳴をあげてしまう。

これまでで最大と思われる十m滝が姿を見せる。一見直登は無理と思われたので、右の草つきを高巻く。
この滝でロープの実戦練習とする。
大木を支点に懸垂下降。ロープの長さは丁度でぴったり底に着いている。 
P9220440_640.jpg
危ないと思った水線通しは、水の冷たさは別にしてだが思ったほど難しくは無かった。
支点固定したシングルロープにセットした小型アッセンダーで、テンションのかからないトップロープ状態での岩登り練習・・・って、こんな使い方していいのかな?

岩に苔がついていると登りやすい感じがする。
最後の滝は半分シャワークライム状態、一人でぎゃーぎゃー騒ぎながらも慎重に登った。

二股にぶつかるがGPSを見て右。その次の水量が無くなる寸前の二股も右。

水量がなくなってきてついには枯れ沢の歩きとなる。少し盛りの過ぎたお花畑を横目に、覆いかぶさってくる背丈の高い草をかきわけ時にはとげとげに泣かされながらも標高をあげていく。

P9220469_640.jpg
長い枯れ沢を登りつめると、唐突にそう突然にチシマザサの激々藪がはじまる。そういえば傾斜がこれまでよりも緩くなってきていたかも?しかしいままで何度か根曲がり竹のシーズンに採ったことはあったが、これほど密生した藪ははじめてだ。ピークを目指すのはやめて、まだ近いと思われる登山道に向う。
たった五・六十mのことだが、超微速前進でやっと登山道へと突き抜けられた。

12:31 山頂へ。
おにぎりをぱくつきながら、居合わせた男性に「朝、峠に宇都宮ナンバーがいてねー」と言ったら「私、香川からです」わっ、そう言えばここは二百名山、おみそれ致しました。
祠の横では大人数での焼肉パーティの真っ最中。 
小学校一年生の女の子がお父さんに連れられて来ていた。
中央分水嶺の稜線が続く。
中央分水嶺の稜線が続く。

14:34 下山口の温見峠へ。
そして自転車で、十分もかからずにクルマへ到着。  
   
越前
シュークリーム
記事: 2070
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

投稿記事 by シュークリーム »

越前さん、はじめまして。シュークリームと申します。
ハンドルネームから福井県の方かと推察申し上げます。
私は若いころに福井市に15年ほど住んでいた事があり、今から35~30年前に福井の山へよく登っていました。その頃は越美国境の山々は道のない山が多くてあまり登っていません。能郷白山もその一つで、当時は温見峠からの道もなくて、福井県からは登山道のない山となっていました。ある時、温見峠の手前の谷を詰めて能郷白山に登ることができると聞いて、一度行ってみたことがあります。その谷が白谷だったのかどうかも覚えていません。その時は足の調子が悪く、途中撤退したために、結局能郷白山には登ることなく福井を離れてしまいました。それがずっと気になっていて、昨年、岐阜県側からようやく山頂に至ることができました。
レスになっていませんが、懐かしい福井県の山の名前を見て、ついコメントしてしまいました。
福井つながりということで、よかったら今後ともよろしくお願いいたします。
                         @シュークリーム@
アバター
山日和
記事: 3586
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

投稿記事 by 山日和 »

越前さん、こんばんは。

【 ルート 】  堰堤記念碑P7:28---9:01本流二股 ---11:04二股 ---12:31山頂13:24---14:34温見峠登山口 ---14:43堰堤記念碑P

ずいぶんいいペースで歩きましたね。私と柳川洞吹さんが9年前に行った時には、山頂着がなんと16時前でした。
下山に1時間も掛らないので気が楽でしたけどね。

穏やかな天気の中、六・七個の堰堤越えを含め一時間半の比較的退屈な河原歩き。

確かに退屈な河原歩きです。まだかいなと思いながら歩いてました。

入るとすぐに、昔にこんな奥地でどう造ったのかと思うような古い川床を覆う石畳や石積み堰堤が、いまだ健在だった。

これはびっくりしますよね。なんのための石畳なのかと。これは昭和40年でしたか、この一帯を襲った大水害の時に作られたものですかね。

[attachment=0]石畳の滝_1.JPG[/attachment]
中段の滝は水線通しでは無理っぽいので、迷った末に左の滝横を登り始める。
夢中で登っていて気がつくと降りるにも降りれない状態に陥るのがコワくて、中ほどで下手に進めなくなる。


梅雨のさ中のせいか水量が多く、水線通しに進めず右岸からの巻きを選択しましたが、こいつがまた悪かった。
結局谷に復帰したのは1時間半後でした。

岩に苔がついていると登りやすい感じがする。

これは苔の質によりますね。ズルズルの場合もあります。

長い枯れ沢を登りつめると、唐突にそう突然にチシマザサの激々藪がはじまる。そういえば傾斜がこれまでよりも緩くなってきていたかも?しかしいままで何度か根曲がり竹のシーズンに採ったことはあったが、これほど密生した藪ははじめてだ。ピークを目指すのはやめて、まだ近いと思われる登山道に向う。

このヤブはなかなかのものだったでしょう。我々も地面に足が着かず、空中戦を強いられました。 :lol:

14:34 下山口の温見峠へ。
そして自転車で、十分もかからずにクルマへ到着。
 

このダウンヒルは爽快でしょうね~。我々はチンタラ歩きましたが。(^_^;) 
   
                           山日和
添付ファイル
石畳の滝_1.JPG
越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

Re: 【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

投稿記事 by 越前 »

シュークリームさん、今晩は。
レスありがとうございます。

ご推察どおり、そのまんま福井生まれ福井育ちの越前です。
シュークリームさんが、もと福井県人だったというのは驚きですが、そんな以前から山歩きされていたというのはもっと驚きでした。
イメージではもっとお若い方だと勝手に思っていましたが、カタカナハンドル名に惑わされたのかな?

越美国境には現在も登山道のある山は数えるほどしかないようです。
私が挑戦中の沢登りも、なんとか道のない県境を歩いてみたいと考えてのことです。
しかし登頂手段として考えた場合、沢からのピークはやはり時間がかかります。ましてや登山道ではなく、また沢を下るとなると私だと相当のスキルアップが必要ですね・・・。

シュークリームさんの長い山歴に裏打ちされた山行、これからも参考にさせていただきます。
福井つながり・・・こちらこそ今後ともよろしくお願い致します。
越前
越前
記事: 217
登録日時: 2012年5月16日(水) 15:43

Re: 【越美国境】能郷白山 白谷遡行 9/22

投稿記事 by 越前 »

山日和さん、今晩は。
まだまだ文字通りの駆け出しですので、なにをしでかすか分かりません。おかしな点などがありましたらご指摘いただければ幸いです。
>>【 ルート 】  堰堤記念碑P7:28---9:01本流二股 ---11:04二股 ---12:31山頂13:24---14:34温見峠登山口 ---14:43堰堤記念碑P

ずいぶんいいペースで歩きましたね。私と柳川洞吹さんが9年前に行った時には、山頂着がなんと16時前でした。
下山に1時間も掛らないので気が楽でしたけどね。
なんと16時前ですか。登山道があるって本当に有り難いですね。GPS無しであの激笹薮で暗くなったらなんて考えたくはないですね。おそろしや・・・。
>>穏やかな天気の中、六・七個の堰堤越えを含め一時間半の比較的退屈な河原歩き。

確かに退屈な河原歩きです。まだかいなと思いながら歩いてました。
すみません、初心者が生意気な発言ですね。前夜のテレビに・・・
>>入るとすぐに、昔にこんな奥地でどう造ったのかと思うような古い川床を覆う石畳や石積み堰堤が、いまだ健在だった。

これはびっくりしますよね。なんのための石畳なのかと。これは昭和40年でしたか、この一帯を襲った大水害の時に作られたものですかね。
昔といっても昭和?・・・にしても大自然の中の、アレだけの規模でしかない構築物でどれだけの効果があるのか疑問です。只、現代に作られた堰堤や側壁がえぐられているのを見ますが、作られたそのままで存在しているだろうあの姿には感動すら覚えました。
>>中段の滝は水線通しでは無理っぽいので、迷った末に左の滝横を登り始める。
夢中で登っていて気がつくと降りるにも降りれない状態に陥るのがコワくて、中ほどで下手に進めなくなる。

梅雨のさ中のせいか水量が多く、水線通しに進めず右岸からの巻きを選択しましたが、こいつがまた悪かった。
結局谷に復帰したのは1時間半後でした。
つ、梅雨の最中??  そりゃまた大変な時期に・・・
えっ?右も悪かったんですか。あの反則わざとも言える岩石落しが決まらなかったら、私なんか敗退決定じゃないですか。
しかし山日和さんクラスで一時間半とは、高巻きってやっぱりコワいもんなんですね~。

>>岩に苔がついていると登りやすい感じがする。

これは苔の質によりますね。ズルズルの場合もあります。
そんなときは例の滑り止めチェーンの出番ですね。
>>長い枯れ沢を登りつめると、唐突にそう突然にチシマザサの激々藪がはじまる。そういえば傾斜がこれまでよりも緩くなってきていたかも?しかしいままで何度か根曲がり竹のシーズンに採ったことはあったが、これほど密生した藪ははじめてだ。ピークを目指すのはやめて、まだ近いと思われる登山道に向う。

このヤブはなかなかのものだったでしょう。我々も地面に足が着かず、空中戦を強いられました。
どこかのサイトでやぶこぎの度合いを計る目安で、地面に足が着いていない状態が長いと最難関クラスへと分類されるとか。いずれにせよ今回はGPSで距離と方向が分かっていたから進めましたが、そうでなければどうなっていたか・・・。
>>14:34 下山口の温見峠へ。
そして自転車で、十分もかからずにクルマへ到着。 

このダウンヒルは爽快でしょうね~。我々はチンタラ歩きましたが。(^_^;) 
大野市で桜が満開の頃が前回の能郷白山となるのですが、その時は予定外で隣のピークまで残雪を利用して周回してしまったので、あの急坂林道を歩いて登って大変な目にあった思い出がありましたので、今回のラクチンだったこと ♪
 
今後ともよろしくお願いいたします。  
越前
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