【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

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keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

 やぶこぎネットにマラソン記では場違いだぞと叱られそうですが、今回の高山のこのコースは、累計標高が2700mも有ったということと、今回初めて100㎞マラソンに参加してみて、制限時間内にゴールできればいいというレベルであれば、これはフルマラソンの延長というよりも、返って1日掛けて歩く山歩きに近いと思ったということで、どうかお許しください。そのマラソン記を書いてみましたので、挑戦を検討しておられる方の参考になれば幸いです。

【 日 付 】 2012年6月10日 
【 場 所 】 高山市内 
【 天 候 】 曇り時々雨のち晴れ 
【 ルート 】 高山市役所~美女峠~道の駅ひだ朝日村~カクレハキャンプ場~飛騨高山スキー場~岩滝公民館~丹生川支所~十二ヶ岳登山口~瓜田公民館~丹生川支所~千光寺~国府体育館 

 最初、新聞で今回の開催を見つけた時に、第1回であること、また累計標高差が国内大会屈指であり棄権者が多数出るかもしれないが、その人たちはまた挑みに来てくれるであろうからそれでよい、というようなことが書いてあった。つまり、多数の棄権者を予想しそれに対応する大会になっているのだろう、であれば走れるだけ走って止めたらよいではないのかと考えた。とにかく、初めてのフルマラソンの時と同様に、まずはエントリーしようと考えたわけです。
 しかし、どうやって、どれくらい練習したらよいのかまるで分からない。どれだけやりどれくらい走れるようになれば完走できるのか。ま、ハナから今回の完走は考えていなかったので、そこまで考える必要もないとも思っていたのだが。

 友人の知人で100㎞マラソンに出たことがあるという人がいるというので、いろいろアドバイスをもらうことにした。まず、靴が違うそうだ。ウルトラマラソン用の靴は、もっとずっと底の厚い靴でないと保たないとのこと、それに対応した靴があるようだ。また、ガーミンのGPS付きランニング用時計がずい分と進化していることが分かった。それだと、現在どれくらいのペースで走っているのかがだいたい分かるということ、野外を適当に走っても常に何㎞走ったかが分かるということだ。
 それと、当日の戦術としては、坂は歩けばよいらしい。初めからそのつもりで挑んでも十分だそうだ。これは大いなる戦術で、精神的に非常に助かるであろうと思った。

 そのような予備知識をもとに走り始め、ボチボチとペースが上がってきた時にあのスキー登山での靱帯損傷という事故を起こしてしまったのである。そのため、ほぼ2ヶ月棒に振らざる負えなかった。

 練習再開は、4月8日となったが、いきなりの30㎞走に挑んだ。その日は、32㎞がいっぱいで、何とか家にはたどり着いたが、その日の出発地点の半田運動公園までは到底無理だった。

 6月10日の100㎞マラソン本番の2週間前に、昨年も参加した大野名水ハーフマラソンが申し込んである。まずはそれを目標にした。しかし、十分に走ったとはとても言えるものではなかった。ただ、ハーフマラソンの大会も練習の一環としてみるならば、大会参加は練習として十分に効果がある。真剣に走るハーフマラソンの21.0975㎞は、35㎞以上の普通練習の意味があるのではないかと思う。

 大野名水ハーフマラソンは、昨年が前半後半ほぼ同じくらいで走り、まったく走ってなかった割には1時間45分とまずまずで走ったので、今年は当然それよりも上、40分切って走れるのではないかと思ったが、大外れだった。当日は、前年とは大きく違い天候がよくずい分と暑かった。そのせいが大きいと思うのだが、前半は昨年よりも2分速く走ったが、後半で崩れて結局2分以上遅れてしまった。各エイドでは必ず止まり、水分を補給したが、こんなに取ったことはフルマラソンでもないくらいだった。飛騨高山のマラソンでもこんな天候だったらどうしようと大きな不安に包まれた。

 飛騨高山100㎞マラソンはハーフマラソンから2週間、しかし1週前にそんなに走ることはできないので、もう限られた距離となってしまう。
 30日水曜に23.6㎞、6月1日金曜に再び23.6㎞。そして1週間前の3日日曜に30㎞へ行ったのだが、この日も非常に暑く、20㎞過ぎからへばって来て、それこそ25㎞過ぎからはヘロヘロ状態になってしまった。当日もこのような天候になる可能性は十分にあり、54.4㎞の関門へ辿り着くことさえ大いに不安になる。
 結局、翌週はその疲れが残り、木曜に12㎞コースへ行ったに留めた。しかし、そのペースも内容もまずまずのものではあった。

 今回の飛騨高山100㎞マラソンの制限時間は14時間だ。ということは、イーブンペースで走れば、キロ8分24秒でOKだということになる。しかし、コースは累計標高2700mというコースだ。もう少し細かいペース設定が必要だと感じた。そこで、今までやったこともないコースの下見に出掛けることにした。

 1週間前の18日月曜日の午後から出掛け、スタート地点の高山市役所から三町辺りの細かいルートは判らなかったが、あとは概ねたどることが出来た。
 そこで立てた計画が、まず大まかに丹生川支所の54.4㎞の関門まではキロ7分で行き、
再び丹生川支所へ戻ってくる82.5㎞の28.1㎞間はキロ8分カバーする。そうすれば、残りの17.5㎞をキロ13分でカバーしても14時間以内で戻ってこられることになる。まあ、2度目の丹生川支所82.5㎞以降は空想の世界の様なものなので、それはその時になった時のこととして、最初の丹生川支所が第一目標、再度の丹生川支所が第二目標というところだ。
 さらに詳細を下見をもとに検討し、最初の54.4㎞の関門までを8区間に分けて設定した。平均は、キロ6分58秒となりキロ7分に収まり中身としても十分余裕に思えるもので、これで基本的には落ち着いて臨めると確信出来た。

 100㎞マラソンはどこでもそうだが、前日受付で、そのため前の日に市内のホテルに泊まった。受付は、高山市民文化会館であった。コースの説明が1時間ほどあったが、下調べをしたこともあり、よく理解出来た。また、会場にあった出店の中にミドリ安全のお店があり、塩熱サプリという錠剤を売っていた。従来こういうものにはあまり手を付けないが、どう考えても途中で「つってくる」のは予想出来たので、少しは緩和するのではと試してみることにした。しかしこれが、思わぬ大正解で助かった。

 ホテルは素泊まりだったので、ふたりで近くの「和田」という居酒屋へ出掛けた。そこのカウンターで飲んでいると、どうやら隣のご夫婦(佐藤さんご夫妻)の旦那さんも明日の100㎞マラソンに出るらしい。しかし、レベルが違った。定年退職してから始められたらしいのだが、今は月間300㎞以上走り、先日のかすみがうらマラソンを3時間25分で走ったらしい。すばらしいタイムだ。ただ、ウルトラマラソンは今回が初めてらしくどうなるのだろうとおっしゃっていた。お互いの健闘を誓い合って乾杯した。

 スタート会場までは1キロ弱の10分あまり。5時スタートの4時半前にホテルを出た。会場で、着替えの荷物を預けるのだが、途中の54.4㎞地点での着替えだけで、ゴールでの荷物は、正直行くことはないだろうと預けることはしなかった。服装は、天候、気温も考えて前半は長袖、後半はもらったばかりの半袖のTシャツで走ることにしたが、これがズバリ的中した。

 5時スタート。さすがにフルやハーフマラソンに比べてもゆっくりとした出だしで、三町の細い道も混乱なく通り抜けて行った。ただ、市内を走るのは、各交差点に警察官がいたが、すべて信号に従わさせられ、早朝の一台も走っていない交差点で待たされた。これは、何とかして欲しいものだ。あまりにアホらしい。

 天候は、曇りでスタート時は寒くもなく暑くもないベストコンデションといえた。
 美女峠に向けて、徐々に高度を上げて行くが、峠の手前2.5㎞までの10㎞をキロ6分40秒、それからの急勾配をキロ9分と設定したが、それぞれキロ6分23秒、7分25秒でカバー。さすがにこの最初の坂では、みんなが歩いているというふうではなかった。峠から美女橋までの下りをキロ5分30秒に対して5分28秒と美女高原での小休を含めての時間なので十分であった。

 美女橋、標高710mからカクレハキャンプ場、標高960mまではキロ7分で設定したが、道の駅ひだ朝日村の大休憩があったから、本来ここは、分けて休憩時間を設定した方がよかったろう。また、ここでトイレに行ったものだから予定外の6分48秒もの時間を使ってしまった。その大半の時間は、トイレの空き待ちだったからほかの空いているところを使うべきだった。
 ここのトイレの入口では、昨晩の佐藤さんと入れ違いになり先に出た行った。結果この区間はこの休憩込みでキロ7分09秒でカバーできたので、何とか収まったという感じにはなった。

 カクレハキャンプ場が27㎞地点。ここまで行くと標高もすでに400m上げており、これは最高点の高山スキー場までの半分を超えているものだ。ここまで、急登はなかったが、ずい分と登ってきた。まだまだ行けると思わせるものだった。
 下見した通りここからが本格的な登りになる。キャンプ場を越えてさらに山の中へ入って行くと雨が降り出した。暑さの心配はしていたが、雨が降るとは思っていなかった。勾配は相当なきつさになり、とても走っていられない。ただ、大幅に歩いてもよい様にキロ8分30秒で設定してあったし、実際にはその急登は30.5㎞地点、標高1,270mの駄吉林道峠エイドステーションまでだった。この間はキロ8分56秒。十分なペースであった。

 ここのエイドからは、しばらく地道となる。しかも途中でメガネが壊れ、裸眼で走っていたので、足を取られないよう特に下りは気を付けて走った。下りはペースも上がるのだが、その分余計に要注意だ。峠から高山スキー場は結局キロ6分31秒でカバー出来たものだから、設定の8分30秒に対して7分23秒で収まり、さらに精神的余裕が出来た。また、とにかく本日の最高点までは来たんだという安堵感は大きかった。

 さて今度は大下りである。コース最高点の1345mから710mの岩滝公民館へ10㎞弱で一気に下るのである。設定はキロ5分30秒で駆け下りられるだろうと考えたのだが、最初はあまりの急坂に返って思うように飛ばせない。疲れもあるのだろう、思うように制動が効かず下る速度を抑えざる負えない。傾斜が多少緩やかになって上げたが設定までには行かず、ここはキロ5分57秒となった。これは、意外な予想外だったと言えよう。

 さすがに疲れてきた。岩滝公民館でも想定外5分の休憩となってしまったが、仕方のないところだろう。ここからは、またひと登りして第一目標である丹生川支所へ向かうことになる。ここの登りは頭から歩きのつもりでいたので、ペースは考えずに歩いて登ったので、キロ9分52秒掛かったが、ピークの標高点834mからはキロ6分17秒で丹生川支所へ向かうことが出来た。

 11時8分、54.4㎞地点丹生川支所着。予定よりも10分以上早く到着出来、上出来である。ここへ付く間際まで、ここまでで止めることも十分に考えたが、あとひとつ、エントリーして出場出来なかった富士五湖マラソン72㎞のことがあったので、出来たらそこまでの距離は頑張りたいという気持ちもあった。ただ、ここを出発してしまい70㎞過ぎまで何とか行ってしまうと、結局は82.5㎞地点のここへまた戻ってこないとやっかいなことになるという状況でもあり、躊躇する理由もあった。
 まずは、しっかり飲んで、小皿の焼きそばを二皿もらいながら休憩を取った。冷凍トマトのかき氷はちょっと食べきれなかった。
 5分以上も経つと、意欲も涌いてきた。やはり、もう少し走ることにする。出来れば、もう走れない歩けないまで頑張ってみたいという気持ちもあり、ここまで来たら、そうなったらなったまでだという気持ちにもなってくる。

 10分以上の休憩を取ってから出発する。ここからは、長い登りとなるのだが、もうちょっとした坂は無理をせず歩く。とにかく、走ると歩くでキロ8分のペースで再び丹生川支所へ戻って来られれば上出来だ。それには、歩いてでも止まらずに前に進むことが肝心なんだということだ。
 最初に作って持っていた予定表は、汗でグチャグチャで使い物にならない。ただ、70㎞を過ぎた時点ではすでに、このコースの第2山塊ともいうべき1020mのピークを越えるので、そのあとは丹生川支所まで落ちてくるだけと考えればいいと理解した。

 63.9㎞の仮設エイドまでは、何とか走りを混ぜて登って行く。64.6㎞地点の標高点838m小ピークを越えると、いったん少し下ってから本格的な登りに掛かる。そこからは、とにかく歩く。少しは頑張って歩く、いや「登る」だ。でも、もう走ろうとは思わない。この頃になると雨はとっくに上がって、今度は日差しがきつい。もうスピードを出すような場面ではないので、まだ何とかなるが、それでも照りつける太陽はきつい。やっとのことで山頂部に登り上がり、エイドステーションは二つのピークの間にあるのだが、日差しのせいもあるのだろうみんなもここまでの間にもう一箇所のエイドがほしかったという声が多かった。

 ふたつ目のピークを越えて本格的な下りに掛かるのだが、もう思うようには進まない。いつの間にか、股ズレがひどくなってきた。下り坂なのに6分30秒をかろうじて切るくらいのペースでしか走れない。しかし、瓜田公民館までは下見で回っていたんで、だいたいの距離感はあるので、まずはそこまでと下りて行く。
 73.2㎞の瓜田公民館。ここで、股ズレの手当をしてもらった。ここから丹生川支所までは、10㎞弱と思ったよりもある。しかし、72㎞の大願は果たしたし、ほとんど想像しなかった82.5㎞の丹生川支所にもたどり着けそうだということもあり、安堵感と共にチラッと100㎞のゴールのことも頭の片隅に浮かぶ。

 瓜田公民館を出て、どんなに遅くてもいいから止まらないで走ってやろうと頑張ってみる。大谷公民館までの4㎞をキロ7分ちょっとでカバー。
 大谷公民館で休んでいる時に、このまま行って、制限時間との兼ね合いはどうですかねえと、周りの人たちに聞いていると、思わぬ返答が返ってきた。
 「制限時間なんて、まったく問題ないですよ。ここまでのペースで行けば5時半過ぎくらいの12時間台でのゴールだって十分可能じゃないの。」
とのことだった。目から鱗のような話で、俄然100㎞マラソン完走という夢が果たせるという望みが目の前に浮かんでくる。まずは、82.5㎞の丹生川支所へ向かうが、100㎞マラソンのゴールまで向かうという気持ちも固まってくる。

 丹生川支所、15時5分着。残り、17.5㎞。千光寺への登りがあるというものの、どうやらその登りも2㎞くらいのものらしい。それを思いっきりゆっくりと行ったとしても歩き続けてさえいれば、30分もあれば着くことだろう。そう考えれば、とても楽だ。
 丹生川支所、15時11分出発。坂はすべて歩いて通したが、登り2㎞弱を含めて4.5㎞を46分、キロ10分15秒で千光寺へ辿り着いた。あとは、3㎞下って、10㎞平地をゴールに向かって走るだけだ。

 94.9㎞の宮地公民館では、ずっと前を走っていた佐藤さんに会った。足の痛みが出て、ちょっとゆっくりしてからゴールへ向かうということだ。

 最後の1㎞1㎞は非常に長かった。ずっと5㎞ごとの表示であったが、最後の5㎞くらいは1㎞ごとの表示がほしいと思った。
 町に入ってきて、少しずつ応援の人たちも増えてくるとゴールが近くになったことが感じられた。何とか足も動き、本当に予想外にも走ってゴールに向かうことが出来ている。
 12時間31分35秒。十分満足な記録と言えるだろう。54.4㎞の関門であっても、82.5㎞の関門であってもよいと思っていたが、やはり最後まで辿り着けたうれしさは格別であった。    
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わりばし
記事: 1767
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、keikokuさん。

【 ルート 】 高山市役所~美女峠~道の駅ひだ朝日村~カクレハキャンプ場~飛騨高山スキー場~岩滝公民館~丹生川支所~十二ヶ岳登山口~瓜田公民館~丹生川支所~千光寺~国府体育館 

これまたアップダウンのあるコースですね。
 
 友人の知人で100㎞マラソンに出たことがあるという人がいるというので、いろいろアドバイスをもらうことにした。まず、靴が違うそうだ。ウルトラマラソン用の靴は、もっとずっと底の厚い靴でないと保たないとのこと、それに対応した靴があるようだ。また、ガーミンのGPS付きランニング用時計がずい分と進化していることが分かった。それだと、現在どれくらいのペースで走っているのかがだいたい分かるということ、野外を適当に走っても常に何㎞走ったかが分かるということだ。
 それと、当日の戦術としては、坂は歩けばよいらしい。初めからそのつもりで挑んでも十分だそうだ。これは大いなる戦術で、精神的に非常に助かるであろうと思った。

こういった戦術がないと無理なんでしょうね。
以前ウルトラマラソン用の靴が安かったので買ったことがあります。
見た目より快適に走れました。


 6月10日の100㎞マラソン本番の2週間前に、昨年も参加した大野名水ハーフマラソンが申し込んである。まずはそれを目標にした。しかし、十分に走ったとはとても言えるものではなかった。ただ、ハーフマラソンの大会も練習の一環としてみるならば、大会参加は練習として十分に効果がある。真剣に走るハーフマラソンの21.0975㎞は、35㎞以上の普通練習の意味があるのではないかと思う。

そうでしょうね。まっく競技が違う感じですね。

 大野名水ハーフマラソンは、昨年が前半後半ほぼ同じくらいで走り、まったく走ってなかった割には1時間45分とまずまずで走ったので、今年は当然それよりも上、40分切って走れるのではないかと思ったが、大外れだった。当日は、前年とは大きく違い天候がよくずい分と暑かった。そのせいが大きいと思うのだが、前半は昨年よりも2分速く走ったが、後半で崩れて結局2分以上遅れてしまった。各エイドでは必ず止まり、水分を補給したが、こんなに取ったことはフルマラソンでもないくらいだった。飛騨高山のマラソンでもこんな天候だったらどうしようと大きな不安に包まれた。

以前は私もキロ4分ペースでハーフなら押しとおせたんですが、遠い過去の話になってしまいました。
フルマラソンでは毎回足がつってしまって、どうも長距離向きじゃないようです。


  今回の飛騨高山100㎞マラソンの制限時間は14時間だ。ということは、イーブンペースで走れば、キロ8分24秒でOKだということになる。しかし、コースは累計標高2700mというコースだ。もう少し細かいペース設定が必要だと感じた。そこで、今までやったこともないコースの下見に出掛けることにした。

この丹念な下見が、成功の秘訣になったようですね。
 
 100㎞マラソンはどこでもそうだが、前日受付で、そのため前の日に市内のホテルに泊まった。受付は、高山市民文化会館であった。コースの説明が1時間ほどあったが、下調べをしたこともあり、よく理解出来た。また、会場にあった出店の中にミドリ安全のお店があり、塩熱サプリという錠剤を売っていた。従来こういうものにはあまり手を付けないが、どう考えても途中で「つってくる」のは予想出来たので、少しは緩和するのではと試してみることにした。しかしこれが、思わぬ大正解で助かった。

テレビで宣伝しているやつですね。 :idea:

 スタート会場までは1キロ弱の10分あまり。5時スタートの4時半前にホテルを出た。会場で、着替えの荷物を預けるのだが、途中の54.4㎞地点での着替えだけで、ゴールでの荷物は、正直行くことはないだろうと預けることはしなかった。服装は、天候、気温も考えて前半は長袖、後半はもらったばかりの半袖のTシャツで走ることにしたが、これがズバリ的中した。

なるほど、荷物が預けられるんだ。
 
 11時8分、54.4㎞地点丹生川支所着。予定よりも10分以上早く到着出来、上出来である。ここへ付く間際まで、ここまでで止めることも十分に考えたが、あとひとつ、エントリーして出場出来なかった富士五湖マラソン72㎞のことがあったので、出来たらそこまでの距離は頑張りたいという気持ちもあった。ただ、ここを出発してしまい70㎞過ぎまで何とか行ってしまうと、結局は82.5㎞地点のここへまた戻ってこないとやっかいなことになるという状況でもあり、躊躇する理由もあった。
 まずは、しっかり飲んで、小皿の焼きそばを二皿もらいながら休憩を取った。冷凍トマトのかき氷はちょっと食べきれなかった。
 5分以上も経つと、意欲も涌いてきた。やはり、もう少し走ることにする。出来れば、もう走れない歩けないまで頑張ってみたいという気持ちもあり、ここまで来たら、そうなったらなったまでだという気持ちにもなってくる。

強いですね。
わたしならとっくの昔に足がつっています。


 瓜田公民館を出て、どんなに遅くてもいいから止まらないで走ってやろうと頑張ってみる。大谷公民館までの4㎞をキロ7分ちょっとでカバー。
 大谷公民館で休んでいる時に、このまま行って、制限時間との兼ね合いはどうですかねえと、周りの人たちに聞いていると、思わぬ返答が返ってきた。
 「制限時間なんて、まったく問題ないですよ。ここまでのペースで行けば5時半過ぎくらいの12時間台でのゴールだって十分可能じゃないの。」
とのことだった。目から鱗のような話で、俄然100㎞マラソン完走という夢が果たせるという望みが目の前に浮かんでくる。まずは、82.5㎞の丹生川支所へ向かうが、100㎞マラソンのゴールまで向かうという気持ちも固まってくる。

すばらしい。
なかなか、止まらないで走り続けるというのはこの距離までくると難しいことです。

 
 最後の1㎞1㎞は非常に長かった。ずっと5㎞ごとの表示であったが、最後の5㎞くらいは1㎞ごとの表示がほしいと思った。
 町に入ってきて、少しずつ応援の人たちも増えてくるとゴールが近くになったことが感じられた。何とか足も動き、本当に予想外にも走ってゴールに向かうことが出来ている。
 12時間31分35秒。十分満足な記録と言えるだろう。54.4㎞の関門であっても、82.5㎞の関門であってもよいと思っていたが、やはり最後まで辿り着けたうれしさは格別であった。    

おめでとうございます。
私と同じく大柄なkeikokuさんが100kmを完走されたのはすごいです。
私には出来ないことです。
レースには出ませんが、そろそろ通勤ランを復活させようかな・・・

                                                  わりばし
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by ふ~さん »

おはようございます、keikokuさん。こりゃまた、壮絶なレースですね。

ひょっとしたら来年のアイアンマン70.3にも出場する勢いですね。

6月24日(日)の今回はオーストラリアやスウェーデン、香港と言った外国勢が上位を締めましたが、来年度は地元のkeikokuさんがセントレアのアウォード・パーティーに出席するのでは。世界選手権への出場も約束されたようなもの・・・?

それにしても、体調管理の困難にも立ち向かい、結局は孤高の戦いを最後までよく貫徹したものです。感服すると同時に、keikokuさんの底力を見せつけられる思いです。

お疲れさまでした。そして、また新たなチャレンジに燃えてください。

 ふ~さん
pana
記事: 190
登録日時: 2011年3月07日(月) 19:16

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by pana »

keikokuさんご無沙汰しています。
最近は山だけでなく
いろんなことにチャレンジされているのですね。
ターミネーターの異名を持つkeikokuさんらしいですね~♪


それにしてもウルトラマラソンとはすごいですね。
読んでいて、keikokuさんの底力を感じました。
私はもう軟弱で・・・年だし・・・到底真似ができません(><)
              ~pana~
ハリマオ
記事: 465
登録日時: 2011年8月31日(水) 14:06

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by ハリマオ »

keikokuさん こにちは

100km・・・唖然。やはりkeikokuさんは鉄人でしたね。
いつも置いてかれるはずや。
最初念頭になかったという完走までなしとげて凄いな。おめでとうございます。
山でも山頂を踏めないと物足りないですが、マラソンも完走すると満足感が違うでしょうね。

体力もさることながら、色々なことにチャレンジするKeikokuさんは精神的に若いと思います。

                    ハリマオ
カッチャン
記事: 175
登録日時: 2011年11月25日(金) 07:56

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by カッチャン »

keikokuさん こんにちは。

一般人からすれば、フルマラソンやる人は超人。ましてやウルトラマラソン完遂しちゃうなんて神の域。

あきらめない。決してあきらめない男、運命を切り開く男のカッコよさ、男前を見せていただきました。

私は軟弱に、あきらめない男の誇りを、涼しい所で満喫してきました。
山猿、海猿に号泣す。
つぼにはまちゃって、打ち震え、嗚咽をこらえ、鼻水だーだーでした。

ほんとは、keikokuさんのように、何かをやり遂げて男涙にむせびたいものです。

カッチャン
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

   わりばしさん、お早う御座います。

 山からは少し離れた感のある長文(駄文)を読んで頂き、誠にありがとうございます。
こういった戦術がないと無理なんでしょうね。
以前ウルトラマラソン用の靴が安かったので買ったことがあります。
見た目より快適に走れました。
 やはり、山同様、靴は大切なようでした。
以前は私もキロ4分ペースでハーフなら押しとおせたんですが、遠い過去の話になってしまいました。
フルマラソンでは毎回足がつってしまって、どうも長距離向きじゃないようです。
 それこそ、最新の科学を応用してその「つり」にはけっこう対応できるようですので、試してみてください。その効果には、驚かされるかもしれませんよ。
丹念な下見が、成功の秘訣になったようですね。
 これも山行きの下調べと同じでした。精神的には、ずい分助かったような気がします。
なるほど、荷物が預けられるんだ。
 そうなんです。ひとりで参加しても大丈夫なように配慮してくれてました。
なかなか、止まらないで走り続けるというのはこの距離までくると難しいことです。
 とんでもありません。しょっちゅう止まって、歩いて、まったく山歩きと同じです。 
私と同じく大柄なkeikokuさんが100kmを完走されたのはすごいです。
私には出来ないことです。
レースには出ませんが、そろそろ通勤ランを復活させようかな・・・
 こんな経験と駄文が、ちょっとでもはわりばしさんの刺激になれば、それこそ本望というものです。本当に今回100㎞マラソンを走ってみて、何とか制限時間内で完走するということであれば、まさに山行きのロングランと同じだなあと強く思いました。100㎞マラソンまでだと、誰にでも勧めるわけには行きませんが、わりばしさんにはぜひ通勤ランを復活させた後に検討されるといいと思いますよ。フルやハーフのタイムを競う世界ではなく、一日掛けて行く山行きと本当に似ていますから。その時には、何でもお答えしますからわりばしさんの挑戦を期待していますよ。
最後に編集したユーザー keikoku [ 2012年7月17日(火) 09:31 ], 累計 1 回
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

  ふ~さん、お早う御座います。
ひょっとしたら来年のアイアンマン70.3にも出場する勢いですね。
 いえいえ、ぜんぜん世界が違うんですよ。制限時間内で完走すればいいというレベルの100㎞マラソンは、長い一日山歩きと本当に似ていて、日没までに帰ってこなくはいけないという制限があるくらいの山歩きと同じなんです。やってみられると本当に驚くぐらい同じだなあと思われると思いますよ。タイムを競うフルマラソンやハーフマラソンとはぜんぜん違うんです。
それにしても、体調管理の困難にも立ち向かい、結局は孤高の戦いを最後までよく貫徹したものです。
お疲れさまでした。そして、また新たなチャレンジに燃えてください。
 確かに、たまにはちょっと違うことをしてみるのもいいとは思いますが、結果としてはいつもやっている山歩きと同じもしくは非常に似通ったことだったからできたのだと思います。ふ~さんがトライしてくれたら、とても嬉しいのですが、どうですか。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

  panaちゃん、本当にご無沙汰しております。                             

 年に1度の逢瀬の機会もなかなかすれ違いで、寂しく思っておりました。
                                                                                                         
最近は山だけでなく
いろんなことにチャレンジされているのですね。
ターミネーターの異名を持つkeikokuさんらしいですね~♪
 実は、ランニングも以前から大会に参加を決めた時だけ、走ってました。
                                                   
それにしてもウルトラマラソンとはすごいですね。
読んでいて、keikokuさんの底力を感じました。                                                                                                                        
私はもう軟弱で・・・年だし・・・到底真似ができません(><)
 いえ、本当に100㎞マラソンは、フルマラソンやハーフマラソンよりも長い山歩きをしている人達ならできるのではないかと思いますよ。最終の時間制限はありますが、完走できない時は、時間の前に歩けなくなりますから。歩けさえすれば、めちゃくちゃ長く休まなければ、ゴースできるものです。これ、そのまま山歩きに当てはまると思うんですよ。
 やぶこぎの人達は、結構やれると本当に思います。panaちゃんも十分に行けるかもしれないんですよ。

 とにかく、またお山でお会いするのを楽しみにしております。感想、本当にありがとうございました。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
お住まい: 愛知県半田市

Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

  ハリマオさん、こんにちは。
100km・・・唖然。やはりkeikokuさんは鉄人でしたね。
いつも置いてかれるはずや。
 いえいえ何をおっしゃいますやら本当。山ではハリマオさんと差なんてありませんよ。それは一緒に歩いていて実感してますから間違いないです。
最初念頭になかったという完走までなしとげて凄いな。おめでとうございます。
 正直なところ、もちろん私を含めてウチのかあちゃんやランニング仲間も、だれひとり最後まで走って帰ってくるとは思っていませんでした。しかし、これは本当にランニングというよりも日頃の山歩きのお陰でしたね。まったく持って知らない内に、ゆっくりでもいいから長く歩くという鍛錬が成されていたとしか言いようのないことでした。
 実は、先の三連休で北アルプスへ行ってきたのですが、初日は上高地から歩いたことのなかった徳本峠~大滝山と辿り、そのまま常念小屋まで行ったのですが、結構あり10時間40分も掛かってしまいました。ここで驚いたのが、この間の平均脈拍数ですが、141拍/分だったことです。100㎞マラソンの時は12時間34分で140拍/分だったんですよ。もちろん、標高ということもあるでしょうが、心拍数だけみるとこの日の山歩きの方がきつかったということになるわけです。やはり、100㎞マラソンはフルマラソンやハーフマラソンとは違い、長い山歩きの世界だったなあと、改めて確認した次第でした。
山でも山頂を踏めないと物足りないですが、マラソンも完走すると満足感が違うでしょうね。
 確かに山は山頂を踏まなくても十分楽しめますが、マラソン大会の場合は完走することの目的が多少大きいですから、そんな意味ではまぐれにしてもよかったと思いました。
体力もさることながら、色々なことにチャレンジするKeikokuさんは精神的に若いと思います。
 それはハリマオさんも同じでしょう。私はもう真空管の仕組みを理解することは諦めましたが、海外版ガーミンのGPS導入はハリマオさんに教えを請いにお邪魔するつもりでいますので、どうかよろしくお願いします。また、山にもおもしろいことを見つけて、挑戦しに行きましょう。
keikoku
記事: 108
登録日時: 2012年1月17日(火) 03:28
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Re: 【飛騨高山ウルトラマラソン】100㎞マラソン記

投稿記事 by keikoku »

   カッチャン殿 こんにちは。

 よくぞあの駄文の長文をお読み頂きました。誠に感謝致します。その上に

「あきらめない。決してあきらめない男、運命を切り開く男のカッコよさ、男前を見せていただきました。」

なんて言って頂き、それこそ感激に震えます。
 しかし、ほんとに制限時間内にゴールすればよい100㎞マラソンは、日没までに戻らなければいけない朝一から出た長めの日帰り登山と同じで、何があるかわからない不動山や若丸山へ挑む方のがもっと精神的にきびしい面があると思いますよ。私自身、不動山も若丸山も下調べ中なのでよくわかります。私も近いうちに、カッチャン殿の後を追い不動山や若丸山へ出撃したいと思っています。

 また、わからないがあれば、よろしくお願いします。

sakakibara k.
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