【鈴鹿】伊勢と近江の谷をつなぐ 紺屋谷から仏谷、大岩谷へ
Posted: 2012年7月09日(月) 23:39
【日 付】2012年7月8日(日)
【山 域】鈴鹿南部 宮指路岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】小岐須キャンプ場7:41---8:42紺屋谷出合---9:45大滝上10:07---10:54大峠---11:10仏谷源流12:13---
12:41二俣---13:31稜線---14:18大岩谷本流14:34---15:52駐車地
ひと気のない小岐須キャンプ場の駐車場から歩き出した。大石橋まで車で入れたのはもう遠い昔のことのように思える。
知らない間にヤケギ谷登山道の入り口が橋の向こう側にできていた。
林道を進んで大岩谷の堰堤を越えたところで入渓。前日までの雨で水量はかなり多いようだ。谷が右へカーブしたところ
のお気に入りのナメも水しぶきを上げて水流が躍っていた。
5mの斜瀑は通常なら右端を登るのだが、滝身にはとても取り付けないような勢いである。
紺屋谷の出合でひと息入れていると、単独者がやってきた。足元を見ると登山道を歩いてきたようだ。大岩谷の登山道は
堰堤からずっと左岸の高みに付け替えられているのだが、旧の道を辿って来たようである。この水量だと渡渉もひと苦労だ。
もうひとり単独者がやってきたところで出発。左手の紺屋谷に入る。初めはなんにもない谷だ。
振り返るとさっきの単独者が歩いていた。沢装備ではないので私の姿につられて追って来たのだろうか。これぐらいの沢歩
きなら問題はないだろうが、少し厳しくなれば心配である。
ゴルジュっぽくなってきた。正面には8mほどの滝が水量のおかげで端正な姿を見せている。左のガレたルンゼに取り付
くと、上の方からいかにも古くさいロープが垂れ下がっていた。ロープの方向へ直上した後トラバースして落ち口に達する。
単独者の姿がないところを見ると、あきらめて引き返したようである。
[attachment=5]P1120660_1.JPG[/attachment][attachment=4]P1120678_1.JPG[/attachment]
極端に両岸の壁が立ち始めた。ゴルジュの奥には6mのチョックストン滝が立ちはだかり、進入を拒んでいるようだ。
右を見ても左を見ても上がれそうもないので、少し戻った左岸の階段状のルンゼを上がる。滝の下で観察した限りでは、中
途半端な高さでは滝身のラインをクリアできない。かなり上がらされたところでトラバース開始。立ち木があるのでマシだが、
こういう高さのあるトラバースは緊張を強いられる。
延々とトラバースは続き、チョックストン滝の上の小滝と地形図にもある紺屋谷最大の大滝もまとめて巻いてしまった。
大滝の落ち口に続くルンゼを下降して流れに戻る。
ここは大滝とその上に続く4mほどの滝に挟まれたなかなかいい場所だった。
岩壁が窓状に切れたところから下を覗き込むと滝の下の流れが見えた。
4m滝の上に出るとすぐ横に登山道があった。このあたりがカワラコバというらしい。滝の姿を拝もうと登山道を少し戻って
から左に外れてギリギリのところで写真を撮る。
全景はちょっと入り切らないが、まあいいだろう。ここも水の少ない時はショボショボの滝だろうが、今日はそれなりの迫力
がある。
[attachment=3]P1120706_1.JPG[/attachment]
ここから登山道が谷と並行して進んでいる。谷は小滝が連続して美しく、なかなか楽しめる。何度か登山道と交差するよ
うになるといよいよ源流部だ。最後は省略して登山道を使ってすぐ上に見えている大峠へ出た。稜線上は風がある。
稜線を北上して、高円山への尾根が分岐するところから仏谷の源流に飛び込んだ。今日の目的のひとつが仏谷の源流部
でメシを食うことなのである。
谷はすぐ緩やかになり、左右から毛細血管のように支流が集まってくる。木漏れ日の差す小台地に腰を降ろした。
結構涼しく、不思議なことにうるさい虫がまったく寄ってこない。蚊取り線香も出番がなかった。暑さを予想してソーメンにし
たが、暖かいものでもよかったようだ。
食後は昼寝をしようと雨具を羽織って寝転んだが、靴を脱いだ足元が涼しすぎて寝られない。
仏谷の右俣を下りて左俣を登り返し、イワクラ尾根から大岩谷を下降しようというプランである。
この仏谷右俣の源流はゆったりとした地形の中を際限なく蛇行を繰り返して流れている。赤坂谷、ツメカリ谷、谷尻谷と並
んで、近江側鈴鹿の源流を代表する風景だろう。
源流部のこういう風情は急峻な伊勢側ではヤケギ谷ぐらいにしか見られない。それも源流の広がりに乏しいので近江側の
ようなゆったり感は得られないのだ。
[attachment=0]P1120724_1.JPG[/attachment]
ナメや小滝が連続する谷を下って行くと単独者が上がってきた。そこそこの年配のようだがタイツにショートパンツという今
風のスタイルだ。誰か歩いてましたかと聞くと、10数名のパーティーが登っていたらしい。さすが鈴鹿の赤木沢、元越谷であ
る。 (この人がシュークリームさんだと本日判明)
前回訪れた時は時ならぬ雷雨で増水して、まるで味噌汁が流れているような左俣の出合の滝だった。あの時は一気に増
水した水位が下がるまでしばらく待機したものだ。水の上に出た石の高さが高くなっていくのを観察していた。
今日も水量は多いがあの時の比ではない。それに水の濁りは恐怖心を増幅させる。
仏谷を歩くのは何年ぶりだろうか。一般的に「元越谷遡行」という場合はこの谷を詰めることを指している。それだけのこと
はあって、滝も多く楽しめる谷であることは間違いない。
[attachment=2]P1120771_1_1.JPG[/attachment]
大岩谷の第1支流を下降するつもりだったので、本流を最後まで詰める必要はない。右からの支流を物色しながら歩く。
二俣から3番目の支流を選んだ。出だしはナメが続いていい感じだ。まあ、あとはそれなりというところで、ほとんど登りらしい
登りもなく県境稜線に復帰した。ここから三重県側張り出した尾根上に「大岩」がよく見える。
あそこを経由して下ろうと「大岩」に向かった。ところが何を勘違いしたのか大岩への尾根の分岐を通り過ぎて、次の尾根を
下り始めてしまった。行けども行けども「大岩」は現われるはずもなく、ヤセ尾根やザレ尾根ばかり。踏み荒らされていない
鈴鹿のバリハイルートの風情を楽しんで大岩谷の二ノ谷(西尾本による)に下り立った。ここは松ノ木谷出合のすぐ上流である。
ここからはのんびり登山道を歩くか。そう思いながらも登山靴に履き替えなかった。そのつもりなら尾根に出た時点で履き
替えていたはずだ。道の横の美しい流れを見たら、水に入らずにはいられない。大岩谷ゴルジュ最後の15m滝の頭に立つ。
上から眺めても見事な水量だ。ここは右岸を登ったはずだがどこにルートがあるのかわからない。
左岸の道を辿って再び谷に下り、「ミニ七つ釜」と名付けたナメ地帯と行くが、流れは釜をオーバーフローして一連のナメ滝と
なっていた。ここは大岩谷でも一番美しいところだろう。
[attachment=1]P1120793_1_1.JPG[/attachment]
そのナメ地帯は突然空間に断ち切られる。大岩谷最大の白滝である。落ち口の横に立ってもその40mと言われる高さは
実感できない。
左岸の滑りやすい踏み跡を慎重に下る。この付近は登山道というより踏み跡のレベルだ。下り立って滝見物に向かった。
白滝の正面に立つと、これまた凄い迫力である。しかしどう見ても40mもあるようには思えない。せいぜい20mぐらいではな
いだろうか。
見どころはこれにて終了。格段に歩きやすくなった登山道を一目散に下りた。
沢装束を外すと、両足に今年初の献血の跡ができていた。
山日和
【山 域】鈴鹿南部 宮指路岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】小岐須キャンプ場7:41---8:42紺屋谷出合---9:45大滝上10:07---10:54大峠---11:10仏谷源流12:13---
12:41二俣---13:31稜線---14:18大岩谷本流14:34---15:52駐車地
ひと気のない小岐須キャンプ場の駐車場から歩き出した。大石橋まで車で入れたのはもう遠い昔のことのように思える。
知らない間にヤケギ谷登山道の入り口が橋の向こう側にできていた。
林道を進んで大岩谷の堰堤を越えたところで入渓。前日までの雨で水量はかなり多いようだ。谷が右へカーブしたところ
のお気に入りのナメも水しぶきを上げて水流が躍っていた。
5mの斜瀑は通常なら右端を登るのだが、滝身にはとても取り付けないような勢いである。
紺屋谷の出合でひと息入れていると、単独者がやってきた。足元を見ると登山道を歩いてきたようだ。大岩谷の登山道は
堰堤からずっと左岸の高みに付け替えられているのだが、旧の道を辿って来たようである。この水量だと渡渉もひと苦労だ。
もうひとり単独者がやってきたところで出発。左手の紺屋谷に入る。初めはなんにもない谷だ。
振り返るとさっきの単独者が歩いていた。沢装備ではないので私の姿につられて追って来たのだろうか。これぐらいの沢歩
きなら問題はないだろうが、少し厳しくなれば心配である。
ゴルジュっぽくなってきた。正面には8mほどの滝が水量のおかげで端正な姿を見せている。左のガレたルンゼに取り付
くと、上の方からいかにも古くさいロープが垂れ下がっていた。ロープの方向へ直上した後トラバースして落ち口に達する。
単独者の姿がないところを見ると、あきらめて引き返したようである。
[attachment=5]P1120660_1.JPG[/attachment][attachment=4]P1120678_1.JPG[/attachment]
極端に両岸の壁が立ち始めた。ゴルジュの奥には6mのチョックストン滝が立ちはだかり、進入を拒んでいるようだ。
右を見ても左を見ても上がれそうもないので、少し戻った左岸の階段状のルンゼを上がる。滝の下で観察した限りでは、中
途半端な高さでは滝身のラインをクリアできない。かなり上がらされたところでトラバース開始。立ち木があるのでマシだが、
こういう高さのあるトラバースは緊張を強いられる。
延々とトラバースは続き、チョックストン滝の上の小滝と地形図にもある紺屋谷最大の大滝もまとめて巻いてしまった。
大滝の落ち口に続くルンゼを下降して流れに戻る。
ここは大滝とその上に続く4mほどの滝に挟まれたなかなかいい場所だった。
岩壁が窓状に切れたところから下を覗き込むと滝の下の流れが見えた。
4m滝の上に出るとすぐ横に登山道があった。このあたりがカワラコバというらしい。滝の姿を拝もうと登山道を少し戻って
から左に外れてギリギリのところで写真を撮る。
全景はちょっと入り切らないが、まあいいだろう。ここも水の少ない時はショボショボの滝だろうが、今日はそれなりの迫力
がある。
[attachment=3]P1120706_1.JPG[/attachment]
ここから登山道が谷と並行して進んでいる。谷は小滝が連続して美しく、なかなか楽しめる。何度か登山道と交差するよ
うになるといよいよ源流部だ。最後は省略して登山道を使ってすぐ上に見えている大峠へ出た。稜線上は風がある。
稜線を北上して、高円山への尾根が分岐するところから仏谷の源流に飛び込んだ。今日の目的のひとつが仏谷の源流部
でメシを食うことなのである。
谷はすぐ緩やかになり、左右から毛細血管のように支流が集まってくる。木漏れ日の差す小台地に腰を降ろした。
結構涼しく、不思議なことにうるさい虫がまったく寄ってこない。蚊取り線香も出番がなかった。暑さを予想してソーメンにし
たが、暖かいものでもよかったようだ。
食後は昼寝をしようと雨具を羽織って寝転んだが、靴を脱いだ足元が涼しすぎて寝られない。
仏谷の右俣を下りて左俣を登り返し、イワクラ尾根から大岩谷を下降しようというプランである。
この仏谷右俣の源流はゆったりとした地形の中を際限なく蛇行を繰り返して流れている。赤坂谷、ツメカリ谷、谷尻谷と並
んで、近江側鈴鹿の源流を代表する風景だろう。
源流部のこういう風情は急峻な伊勢側ではヤケギ谷ぐらいにしか見られない。それも源流の広がりに乏しいので近江側の
ようなゆったり感は得られないのだ。
[attachment=0]P1120724_1.JPG[/attachment]
ナメや小滝が連続する谷を下って行くと単独者が上がってきた。そこそこの年配のようだがタイツにショートパンツという今
風のスタイルだ。誰か歩いてましたかと聞くと、10数名のパーティーが登っていたらしい。さすが鈴鹿の赤木沢、元越谷であ
る。 (この人がシュークリームさんだと本日判明)
前回訪れた時は時ならぬ雷雨で増水して、まるで味噌汁が流れているような左俣の出合の滝だった。あの時は一気に増
水した水位が下がるまでしばらく待機したものだ。水の上に出た石の高さが高くなっていくのを観察していた。
今日も水量は多いがあの時の比ではない。それに水の濁りは恐怖心を増幅させる。
仏谷を歩くのは何年ぶりだろうか。一般的に「元越谷遡行」という場合はこの谷を詰めることを指している。それだけのこと
はあって、滝も多く楽しめる谷であることは間違いない。
[attachment=2]P1120771_1_1.JPG[/attachment]
大岩谷の第1支流を下降するつもりだったので、本流を最後まで詰める必要はない。右からの支流を物色しながら歩く。
二俣から3番目の支流を選んだ。出だしはナメが続いていい感じだ。まあ、あとはそれなりというところで、ほとんど登りらしい
登りもなく県境稜線に復帰した。ここから三重県側張り出した尾根上に「大岩」がよく見える。
あそこを経由して下ろうと「大岩」に向かった。ところが何を勘違いしたのか大岩への尾根の分岐を通り過ぎて、次の尾根を
下り始めてしまった。行けども行けども「大岩」は現われるはずもなく、ヤセ尾根やザレ尾根ばかり。踏み荒らされていない
鈴鹿のバリハイルートの風情を楽しんで大岩谷の二ノ谷(西尾本による)に下り立った。ここは松ノ木谷出合のすぐ上流である。
ここからはのんびり登山道を歩くか。そう思いながらも登山靴に履き替えなかった。そのつもりなら尾根に出た時点で履き
替えていたはずだ。道の横の美しい流れを見たら、水に入らずにはいられない。大岩谷ゴルジュ最後の15m滝の頭に立つ。
上から眺めても見事な水量だ。ここは右岸を登ったはずだがどこにルートがあるのかわからない。
左岸の道を辿って再び谷に下り、「ミニ七つ釜」と名付けたナメ地帯と行くが、流れは釜をオーバーフローして一連のナメ滝と
なっていた。ここは大岩谷でも一番美しいところだろう。
[attachment=1]P1120793_1_1.JPG[/attachment]
そのナメ地帯は突然空間に断ち切られる。大岩谷最大の白滝である。落ち口の横に立ってもその40mと言われる高さは
実感できない。
左岸の滑りやすい踏み跡を慎重に下る。この付近は登山道というより踏み跡のレベルだ。下り立って滝見物に向かった。
白滝の正面に立つと、これまた凄い迫力である。しかしどう見ても40mもあるようには思えない。せいぜい20mぐらいではな
いだろうか。
見どころはこれにて終了。格段に歩きやすくなった登山道を一目散に下りた。
沢装束を外すと、両足に今年初の献血の跡ができていた。
山日和
ひと気のない小岐須キャンプ場の駐車場から歩き出した。大石橋まで車で入れたのはもう遠い昔のことのように思える。