【伊勢本街道】鞍取峠越えの道(山粕〜奥津)

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シュークリーム
記事: 2188
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

【伊勢本街道】鞍取峠越えの道(山粕〜奥津)

投稿記事 by シュークリーム »

彼岸花のある風景
彼岸花のある風景
【 日 付 】2024年10月2日(水)
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】近鉄津新町駅 6:33 ---🚃--- 7:37 名張駅 7:58 ---🚌--- 8:56 山粕 9:05 --- 9:36 鞍取峠 --- 11:06 桜峠登り口 --- 12:44 御杖神社 --- 13:56 姫石明神 --- 15:09 JR伊勢奥津駅 15:51 ---🚌--- 16:55 IR家城駅 18:05 ---🚃--- 19:10 近鉄津新町駅

名張駅を出発したバスは青蓮寺川に沿って南下し,奈良の古い山村風景を色濃く残す曽爾村を経由し,終点近くの山粕まで約1時間の旅だった。同乗していた登山者風の男性は途中で降りて行った。降りたバス停から推測して,おそらく兜岳,鎧岳方面に登るのだろう。

山粕バス停のすぐ近くを伊勢本街道が通っている。人気のない静かな山粕集落を抜け,国道369号線に出るとトイレを備えた休憩所があり,その裏が鞍取峠への登り口だった。鞍取峠は「お伊勢まいりして怖いとこどこか、飼坂・櫃坂・鞍取坂・都留の渡しか宮川か」と伊勢音頭に歌われたお伊勢まいりの難所の一つで,標高は約600mである。この辺りの標高が500mなので,100mほど登るに過ぎない。登り始めて20分ほどで峠に着く。見るようなものはなにもないのでそのまま下る。
PA020012.jpg
下ったあたりは御杖村である。曽爾村や御杖村など,平成の大合併をくぐり抜けて未だに村制を維持しているのは,この辺りの山村の人々の独立気運の強さ故なのだろうか。下り坂をほぼ降りきったところに民家があり,男性がいたので挨拶する。民家には伊勢本街道の宿場の名前と「つつがなく旅のご無事を祈ります」と書いた看板があり,中で休憩できるようになっている。話をしているうちに,「みつえ街道くらぶ」というグループを作って,伊勢本街道の整備や街道の探索などをされている方だということがわかった。最近はグループ活動をしてきた老人たちが次々と亡くなり,今では隣の老婦人と二人だけになってしまったこと,若い人たちはこのような活動に関心がないことなどをお聞きする。話をしているうちに,街道の整備だけではなく,今の山村の風景を維持することがもうできなくなりつつあるのではないかと思った。このあと御杖村をずっと歩いたが,そこかしこに「みつえ街道くらぶ」が設置した案内板や説明板などがあり,このグループが活発に活動されていたことがわかった。郷土を愛するが故の活動なのだろう。
山村風景
山村風景
青蓮寺川に沿って土屋原,菅野などの宿場を歩いて行く。いずれも奈良の山村風景を色濃く残した集落である。この日は集落の一斉作業の日だったらしく,地元の人たちが道筋の除草作業をしている。東郷の集落を過ぎたところで菅野川を渡り,牛峠に向かってゆるゆると登っていく。牛峠を越えると下り坂になる。伊勢本街道から少しそれるが御杖神社にお参りしていくことにしよう。

御杖村観光協会によると,『御杖神社は、倭姫命(やまとひめのみこと)が、天照大神を奉じる候補地を求め、御杖村を訪れた際、その印として自らの「杖」を残したとされる伝承の地で、現在もその「杖」をお祀りしています。』という地元の鎮守である。思ったよりも小さい神社で,人影もなく静かである。神社で今日の街道歩きの安全を祈り,ついでに少し休憩させてもらう。
首切り地蔵
首切り地蔵
街道に戻り,神末川にかかる鳥居本橋から旧道を北東に向かって進んでいく。首切り地蔵(明治の廃仏毀釈の時に切られたという)を過ぎ,峠を越えると目の前に双耳峰がくっきりと現れる。右が大洞山985m,左が尼ヶ岳1013mである。左後方には倶留尊山1037mも見えている。美しいところだ。ここなら津波や洪水の危険もなさそうだし,平和な山村風景である。
右:大洞山 左:尼ヶ岳
右:大洞山 左:尼ヶ岳
舗装路を外れ丸山公園の方に入っていく。円山公園から少し下ると姫石(ひめし)明神。女性のお尻の形をした大岩が御神体で,安産や縁結びの神として信仰されているらしい。確かにそのつもりで見るとそのように見えないこともない。それよりもその奥にある岩と木の配置が,見方によってはなにやら卑猥に見えないこともない。これなど五穀豊穣,子孫繁栄の神になるのだろうか。
姫石明神
姫石明神
姫石明神から石だらけの歩きにくい山道を下って行くと,国道368号線に出,そこが奈良県と三重県の県境だった。国道横の地道をたどり,谷を巻くように進むと民家の脇に出る。しばらく国道歩き。歩道はないが交通量が多くないので,それほどストレスでもなかった。
三重県杉谷付近
三重県杉谷付近
国道から旧道に入るとすぐそこがJR奥津駅だった。15時8分発の電車がホームで待っている。時計を見ると15時7分。走れば間に合いそうだが,足が痛くなってきており,走る気にならない。駅まであと30秒というあたりで無情にも電車が出発した。次の電車は2時間後。「まあいいさ。バスがあるわ」。15時51分発の津市コミュニティーバスがあるので,それでJR家城駅までいけば,もう少し電車の本数があるだろう。
JR伊勢奥津駅
JR伊勢奥津駅
コミュニティーバスの運転手さんは話し好きな人のようで,色々聞かれる。伊勢本街道を歩いていることなどを話す。途中,地元の年配の女性が乗ると,運転手さんはその女性と世間話。三々五々,乗客が乗ってくるが,すべてお互い顔見知りのようで,世間話に花が咲いている。降りる時はなにも見せずに降りていく。津市コミュニティーバスでは津市在住の65歳以上の人はシルバーパスを持っており,それを見せれば無料になる。みなさん65歳以上で無料で乗れるので,日頃の足として便利に使っているのだろう。私も持っているが,今回はこういうことになるとは思わず家に置いてきた。と言っても,どこまで乗っても一律200円なので,それほど負担にはならない。

JR家城駅まで1時間のバス旅だった。家城駅の近くには県立白山高校もあり,もう少し町なのかなと思ったが,駅舎がポツンとあるだけで店などなにもなかった。電車も奥津から来る電車だけで,それ以上の電車はなかった。結局,家城駅で1時間待ち,奥津から来た電車に乗って帰宅した。まあ,コミュニティーバスに乗るという新しい経験ができただけでもよしとしよう。
                         @シュークリーム@
アバター
seiichi
記事: 320
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【伊勢本街道】鞍取峠越えの道(山粕〜奥津)

投稿記事 by seiichi »

シュークリームさん、こんにちわ。

2日は名張経由で伊勢本街道を御杖村から美杉に向けて歩かれたのですね。
街道歩きが好きなのですね、のんびりと歩けて地元の人達の昔話を聞きながら歩くのも優雅で良いと思います。
一人で自分のペースで自分の進む道を決まられるのがストレスなく快適だと思います。
三多気の桜、大洞山、学能堂山と家から近い日帰り登山に丁度いい所ですね。

奥津駅で電車に乗り遅れたのは残念ですがコニュニティーバスがあって助かりましたね、知っていたのでしょうか?
家城駅は白山高校があるので奥津からの電車より本数は多いのですね。
名松線も最初の計画通りに作られていたら奥津からどこを走って名張まで行っていたのでしょうかね?

クライミングジムは私の家からすぐ近くです、腕力は自信ないので行くことはありませんがどんなところか一度見に行っても良いかと思っています。結構車が一杯停まっていますね。
残念ながら私は沢登りは経験ありませんし、これからもやろうとは思っていません。
ユーチューブで沢登りを見たりしますが、自然との闘いで危険な目をした先には貴重な風景に出会えるのですね。


夏の終わりに霊仙山近くの河内風穴に涼みに行った写真です、
大きな洞穴と言う感じですが観光化されていなくて探検みたいで楽しかったです。
   seiichi
添付ファイル
河内風穴
河内風穴
河内の風穴1s.JPG (19.04 KiB) 閲覧された回数 5645 回
シュークリーム
記事: 2188
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【伊勢本街道】鞍取峠越えの道(山粕〜奥津)

投稿記事 by シュークリーム »

奥ノ平谷サスケ滝
奥ノ平谷サスケ滝
奥ノ平谷2連滝
奥ノ平谷2連滝
seiichiさん,こんにちは。レスありがとうございます。

街道歩きが好きなのですね、のんびりと歩けて地元の人達の昔話を聞きながら歩くのも優雅で良いと思います。

何年か前までは山を歩いていたんですが,この頃は街道歩きにはまっています。
昔の人々の生活の痕跡をたどったり,地元の人たちと話をしたりするのが好きですね。


三多気の桜、大洞山、学能堂山と家から近い日帰り登山に丁度いい所ですね。

私は曽爾村の風景が好きで,毎年通っています。

奥津駅で電車に乗り遅れたのは残念ですがコニュニティーバスがあって助かりましたね、知っていたのでしょうか?

名松線の電車の本数が少ないので,こういうこともあろうかとコミュニティーバスについての情報は仕入れて行きました。
路線網が細かく張り巡らされていて,地元の人たちの足として役立っていることを実感しました。


残念ながら私は沢登りは経験ありませんし、これからもやろうとは思っていません。
ユーチューブで沢登りを見たりしますが、自然との闘いで危険な目をした先には貴重な風景に出会えるのですね。


飯高の蓮の奥の奥ノ平谷は「神様が作った美術館」と言われたりして,ある程度の技量を備えた沢屋のみ足を踏み入れるのを許される場所です。
通常の山歩きでは行くことのできない場所ですね。
沢登りには人を惹きつける魅力があります。
                         @シュークリーム@
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