【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

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seiichi
記事: 207
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by seiichi »

【 日 付 】2024年5月10日
【 山 域 】 台高 大杉谷
【メンバー】u氏、k子、kk子 私 計4名
【 天 候 】快晴
【 ルート 】8:30 宮川第3発電所 ー 11:30 シシ淵(昼食) ー 12:30 平等嵓吊り橋 Uターン ー 17:20 駐車地

宮川ダム湖の静けさs.jpg
宮川ダム湖の静けさs.jpg (21.48 KiB) 閲覧された回数 559 回

10日から11日にかけて大杉谷での滑落事故の経緯と疑問点などをメモ代わりに記す。
当日は4人で大杉谷に入山、提出した登山届の計画通りにシシ淵で昼食、その後平等嵓吊り橋まで歩いて引き返した。
私以外はほぼ初心者、特にkk子さんはk子の友達で登山経験など一切ない。 最近になってk子が山に誘い、局ヶ頂と熊野古道の八鬼山を一緒に歩いた程度。

シシ淵での絶景を見ながら昼食、平等嵓の長く高度寛満点の吊り橋を渡り、その自然美に感動した。
下山コースは来た道を歩くだけのピストン。
無事にシシ淵の危険地帯も過ぎ、今日みた素晴らしい風景の話しながらゆっくりと歩いていた。
ゆっくり歩ていたのは、u氏が平等嵓からの帰り道でふとももが痛いと言っているのでスローダウンしていた。
k子の持っている漢方薬を飲んで太ももの回復を待って歩き始める。

千尋の滝を見る休憩所まであと30分のところで前から歩いてきた二人組とすれ違う。
先頭の私が先にすれ違ってすぐに後ろを歩いていたkk子が谷側に落ちた。
落ちた時の声を聞いてすぐに振り返ると、落ちている瞬間が目に入る。
約4mほど滑落し少し平らな土の上に落ちて止まる。
すぐに落ちた場所まで行き助けるが、助ける瞬間まで数秒間、頭の中は「防災ヘリ要請か・・・大丈夫か?」。
kk子は腰を押さえながら上半身を起き上がる。
私「落ち着いて、身体を急に動かさないで。」、「手、指は動きますか?」
kk子「両手は動くのでなんともないです」
私「足はどうですか?、立てますか?」
kk子「少し痛いけど立てそうです。」

少し座ったままで会話を続け水を飲まして落ち着ける。
5分くらい経過後にkk子は立ち上がり、「なんとか歩けます。」
ザックを持ってあげて空荷でゆっくりと落ちた場所から登山道にあがる。
良かった、なんとか歩いて帰れそうだ。

そうこうしているとうしろでk子がすれ違った人に助けてもらっている。
何事が起きたのか分からない私は、kk子を登山道に座らせてk子に駆け寄る。
なんと座り込んでタオルで頭から出ている血をふいてもらっている。
3番目を歩いていたk子は、うしろで滑落したkk子を振り返って、その瞬間に転んで岩に頭をぶつけた。
後頭部を裂傷、そこから流れる血で首や肩が血で染まっている。
状況を把握していないu氏が「首か背中をぶつけて切っている」と言う。
私がタオルで首と背中を血をふくと、どうも頭の裂傷から流れた血で染まっているだけで、ダメージは頭の裂傷だけだと分かる。 切れた部分は2cm程度でけっこう深く切れている。
ザックから救急用品を出して応急処置をする。と言っても血をふいてテープを貼るだけだが。
しばらく止血するのを待ってゆっくりと歩き始める。幸いにも頭の傷だけなので歩くには大丈夫みたいだ。

やれやれ、負傷者を2名だす事故になったがどうにか歩いて帰れそうだ。
30分くらい歩いて千尋の滝を見る休憩所に辿り着き、椅子に座って水分補給して一休み。
ここからはまだ時間的に1時間は歩かなければならない。
スローダウンしたペースでゆっくりと歩き、幾度もなく休憩を挟む。
二人のサックはu氏と二人で持ち歩くが、平坦な道はほとんどない。 岩に打ち込んだ太い鎖をつかまりながら慎重に歩く。
しばらく歩くとkk子は右足の膝と腰が痛むというので、またまたペースを落としながら何度も休憩しながら歩く。
k子は頭がくらくらすして身体がふらつくと言う。
私のステッキを持ちながら二人三脚で歩く。ふらついてまた滑落でもしたら大変だ。

倍の歩行時間を要して、どうにか暗くなる前に第3発電所の登山口に到着。
車で帰り始めて、帰り道でどこか病院に寄ろうと携帯で病院を検索するがネットが繋がらない。
大台登山センターまで走るとネットが繋がる、栃原に積木外科病院があり7時までに入れば治療可能と電話で確認する。
病院に到着したのはぎりぎりの6時50分、頭のレントゲンをホッチキスのようなもので止血してもらった。
kk子も診てもらおうかと思ったが、歩ける状態なので骨折はしていないだろう、打撲だけだと思うのでそのまま帰った。

普通なら帰途は楽しかった風景の話をしながらの車中だが、病院を探して治療のお願い電話となる。
今日の滑落事故を振り返り、あたらめて歩けて帰ることが出来て良かった。
一つ間違えて、滑落した場所が岩の上で身体を打ち付けていたらレスキュー要請、防災ヘリを呼ぶことになる。
あとで振り返ると、滑落したすぐ下の木で落下スピードが緩まり、背中のザックがクッションになったみたいだ。
重いザックもこの時ばかりは感謝する。

翌日の11日の出来事。
この日は仕事だったので私のスマホはマナーモード。
昼休みにk子から電話で「大台警察から電話かかってきた、滑落した場所などを聞かれた。」
一瞬なんのことか分からない、我々は警察などに一切連絡などしていない、なのになぜ警察から電話が??

ここから先は推測になる。時系列にまとめると、
5月10日
14:30頃滑落事故起こす。
15:00千尋の滝の休憩所まで歩く。
17:20登山口まで戻る。
19:00栃原の積木病院で手当て。

滑落事故ですれ違った二人組は桃ノ木山小屋で宿泊なので、この山小屋到着後に我々の滑落事故を山小屋で話する。
するとその話を横で聞いていた誰かが気をまわして警察に連絡した。時刻は滑落事故の現場から桃ノ木小屋までは2時間は要すので、多分16:30頃に電話したと推測。
電話を受けた大台警察はすぐに第3発電所まで来て事故調査、登山届の回収、滑落者の確認など。
実際に帰る途中の宮川ダムでパトカーに停車させられた。
その時の警察は「今朝の滑落事故の関係者ですか?」と私に問う。
私「今朝の滑落者ではありませんよ」と返事して別れる。

疑問点その1
警察が要った「今朝の滑落者?」この意味が分からない。
「夕方に滑落した人ですか?」と言えばすぐに「はい、そうです」と言っていたはず。

11日
時刻不明だが、朝から滑落者の捜索、防災ヘリも空から捜索活動開始。
昼にk子にかかった電話で滑落者は我々のことで全員無事と確認。
これを受けて警察の電話相手から「これで捜索は打ち切ります」と。

疑問点その2
警察はなぜk子の携帯番号が分かったのか?
登山届には私の携帯番号と緊急連絡先の実の弟の携帯番号は記載してるが、k子の番号はどこにもない。
どうやって調べたのか謎である。

長文になり申し訳ないが、この滑落事故についての出来事を読んで、山での事故についての知識となれば幸いである。
山岳保険も色々と出ているが、登る山によっては当日だけの保険に入ることも視野に入れようかと考える。


   seiichi
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平等嵓吊り橋を渡るs.jpg
平等嵓吊り橋を渡るs.jpg (34.58 KiB) 閲覧された回数 559 回
水位の低いシシ淵s.jpg
水位の低いシシ淵s.jpg (26.08 KiB) 閲覧された回数 559 回
グー(伊勢山上住人)
記事: 2243
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

seiichiさん、こんにちは。

【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

他のパーティの事故を目撃したのかと思ったら当事者だったのですか。

私以外はほぼ初心者、特にkk子さんはk子の友達で登山経験など一切ない。

これはリーダーのseiichiさんの細部にわたっての気配りが重要ですね。

千尋の滝を見る休憩所まであと30分のところで前から歩いてきた二人組とすれ違う。
先頭の私が先にすれ違ってすぐに後ろを歩いていたkk子が谷側に落ちた。
落ちた時の声を聞いてすぐに振り返ると、落ちている瞬間が目に入る。


一番肝心な詳細な状況説明がされていませんね。
前から歩いてくる二人組を確認した時点で安全にすれ違う配慮はどうされましたか?

まず安全にすれ違えることのできる道幅の有るところでどちらかが待機ですよね。
待機する側は山側に身を寄せてすれ違ってもらいますよね。
kk子さんは谷側で体を確保できる立木も無い場所で待機したのでしょうか?
それとも二人組が待機していてkk子さんがすれ違おうとして谷に落ちたのでしょうか?
登山経験のないkk子さんが安全にすれ違えるようにseiichiさんが指示なり手助けなりすべきですよね。

3番目を歩いていたk子は、うしろで滑落したkk子を振り返って、その瞬間に転んで岩に頭をぶつけた

ということはkk子さんは一番後ろを歩いていて滑落したのですか?
先頭のseiichiさんのすぐ後ろを歩いていたら2番目じゃないのですか?

やれやれ、負傷者を2名だす事故になったがどうにか歩いて帰れそうだ。

大事故ですよこれは。命が助かったのはたまたま運がよかったからですよ。

                 グー(伊勢山上住人)
sato
記事: 432
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by sato »

seiichiさま

 こんばんは。私は何度か山で事故を起こし、目の前で事故が起こったこともあります。仲間の何人かも事故に遭っています。
他人事とは思えず、大杉谷での事故と謎の通報者のご報告を読ませていただきました。

 山では、いつ何が起こるか分からない、気を付けなければ、と頭では思っていても、
誰もが今日も楽しい山登りが待っている、とワクワクしながら家を出て、
あぁ楽しかった、疲れたと言いながら帰ってくると無意識に思っている。私もです。
お仲間同士楽しい山旅にお出かけになったのに、事故を起こしてしまったseiichiさんとお仲間の心中は察するに余りあります。
K子さん、KK子さんのお怪我が一日も早く回復し、今回の事故を学びとしてまた皆様笑顔でお山に向かえますようお祈り申し上げます。

 ダイナミックで繊細な景観を誇る大杉谷は、多くの登山者に人気がありますが、急峻な断崖に付けられた登山道は危険と隣り合わせ。
距離も長く、山登りに慣れていらっしゃらない方にとっては大変で難しい道なのではという印象です。
 事故は、疲れている時、悪場を越えてほっと気が緩んだ時、当人にとってそれほど危ないと感じない場所で起きたりするのだなぁ、
とあらためて教えていただきました。
 すれ違い場所での事故も少なくはありませんね。
草地に足を置いたら空洞で滑落してしまったり、浮石を踏んで滑ったり、リュックが当たりバランスを崩したり・・・。
 私もすれ違いではありませんが、廃林道を歩いていてやぶの中の空洞に足を踏み込みこんでしまい転げ落ちたことがあります。
何度か回転して止まりました。かすり傷だけで済んだのは、リュックを背負っていたのもありますが、運がよかったからです。
 滑落されたKK子さん、その光景を目の当たりにしたK子さんの恐怖を思うと胸が締め付けられます。
頭を切ると、ものすごく出血するので不安になりますね。
大変なことが起きてしまいましたが、入院、手術が必要な怪我ではなくてよかったです。

 そして、この日の出来事は、思いもよらぬ展開になっていたのですね。
心配された方々の善意が、びっくりする事態に。

 事故とその後のことを振り返り、「こうすべきだった」「こうしたらよかった」ことは、seiichiさんが一番お感じになっていると思います。
 ちょっとした不注意、安全管理の怠り、大丈夫、正しいという思い込みが、取り返しのつかないことにもなり得る。
遭難事故の記事を読むごとに、自分の事故を振り返るごとにひしひしと感じます。

 seiichiさんのご報告を読ませていただき、山選びから始まる安全登山、危機管理の重要性についてあらためて考えさせられました。
投稿して下さりありがとうございます。
山岳保険も大切ですね。私は、捜索救助に特化したジローに入っています。

sato
アバター
seiichi
記事: 207
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by seiichi »

グーさん、こんばんわ。

滑落事故なんていつも他人事のことだろうと思っていましたが、
今回の出来事は誰しもちょっとした瞬間に発生する事故だと感じています。
私の後方での出来事なので落ちた瞬間の詳細はそれほど正確ではないかもしれません。
状況をもう少し再現するとこうなります。

歩いていた順番は、先頭が私で、次が男性のu氏、3番目がK子、最後がKK子の4人です。
落ちた場所は平坦で水平道で道幅も1mはありまったく危険な場所でもありません。

歩くのは宮川に沿っている登山道でゆっくりと右カーブ。
川は上流側から下流側、第3発電所に向かって帰る方向。
カーブに差し掛かった時に前方から二人組の男性が来たので、当然安全にすれ違うように歩くスピードを緩めました。
私からの後方も水平道で広いのでこのまますれ違えるだろうとゆっくり進みました。
無事にすれ違えた時に事故は発生しました。
つまり落ちたkk子さんのところまで前から来た男性は進んでいなかったのです。
あとで聞いたのですが、足元の枯れ葉に気に取られていて足を滑らしたらしいです。

大杉谷の道は狭くて岩場が多いので、前から向かってくる人とすれ違う時は、ずいぶんと前から広い場所を探して立ち止まっていました。 前から来る人が自分の横を歩くときに備えて左手は木などつかむように指示していました。
3番目のk子が転倒したのは、すぐ後ろのkk子が落ちたので気が動転して振りむいた瞬間にバランスを崩したみたいです。
本人に確かめましたがその瞬間はほとんど思い出せないとのことです。

今回の山行計画は危険な所を歩くのは十分承知していました。
事前に手袋持参、持っていなければダイソーでゴムの付いた軍手が売っているので買って来るように言ってありました。
ステッキもダブルは使わないで、片方の手はフリーにしておいて鎖や木をすぐにつかめるようにとも指示してあります。
私はT型のステッキを4本持っているので当日も4本車に載せてきました。
ここ大杉谷は滑落事故が多いので歩くときはゆっくりでも構わないので決して慌てることのないように行動していました。

くさりが設置されているところは案外と安全です。
たとえ岩場の傾斜のきつい狭い道でも、片手で鎖を持って登れば安全に歩けます。
一番危険なのは鎖の無い足元が滑りやすい道だと思います。

今回また歩き始める前に落下した場所を確認しました。
とても落ちるような場所ではなく、広くて傾斜もない道です。
歩くときには出来るだけ山側を歩くように言っていましたが、もうすぐ登山口になると足腰の疲れや集中力が低下してくる時間帯がより一層の危険予知などの注意が必要となります。

グーさんの指摘通りにこれは大事故です。
歩けて家に帰れたことが奇跡だと思います。
ここはやはりヘルメット着用で歩くのが安全第一だと納得しました。
決して大げさではなく、何事もなく全員が無事に駐車場まで戻れることが第一です。
歩く順番も最後尾にベテランを配置して、常に安全歩行など全体を見て注意すべきだと再認識しました。
こういう危険な場所に初心者を連れて行くことについては色々と意見あると思いますが、
安全対策や事前準備をしっかりと行い、決して自然を甘く見ることのない心構えで行けばいいかと思います。

今回、最後にすれ違った高齢の女性(どう見ても70才越えている)は夕方の時間帯に入山していました。
われわれに「山小屋まであとどれくらいですか?」と尋ねてきました。
「あと2時間以上はかかりますよ、暗くなるから気を付けてください」と返事しました。
山小屋泊まりからだと言ってもこういうのは「無謀の行動」としか言えません。
大杉谷で高齢者が一人で暗くなるのを承知で歩くとは信じられません。
余程「危険だから引き返したら」と言えば良かったと思いました。

   seiichi
添付ファイル
大杉谷宮川1s.jpg
大杉谷宮川1s.jpg (25.52 KiB) 閲覧された回数 466 回
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seiichi
記事: 207
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by seiichi »

satoさん、こんばんわ。

山の経験を積めば誰しも危ない目にあっていることだと思いますね。
自分の体力や山の知識や歩行距離・山の難易度に対しての登山計画、そして天気急変時の撤退の判断など。
今回、自分なりに十分安全対策をとって歩きました。
が、反省するとなると、少し距離がロングで欲張ったことかと思います。
シシ淵でゆっくり昼食食べて引き返すことも考えましたが、どうしても平等嵓の吊り橋を見せてあげたくて。。

滑落者が軽症で済んだのは、落下した場所にあった柔らかい木とザックがショックをやわらげてくれた点にあると思います、不幸中の幸いとはこのことです。 
考えたくないですが、落下地点になにも木が生えていなくて固い岩の上だったら。。

私の記事を読んで少しでも安全に対する意識が今一度高められるように切に願います。
そしてやはり山岳保険も必要だと認識を深めてくれたらいいかと思います。
登山届を出すのは当然ですが、無事に下山したら、下山届も出すシステムも必要かと感じました。
情報伝達は必ずしも正確な情報が伝わりません、どこかで話が変化していきます。
satoさんもヤブの皆さんも安全登山されることを祈念します。

   seiichi
biwaco
記事: 1431
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by biwaco »

seiichiさん、おはようさんです。

大変でしたね(>_<) リーダーは気を使いますが、山では想定外の事態が起こりがちです。
あとで、こうしておけばよかった、わかってたんだけど…、と思っても後の祭りですね。
私は単独が多いので、自分が注意しておればいいのですが、 seiichiさんのようにお連れさんと一緒の時が多いと、ほんとに大変だと思います。とにかく大事なくてよかったですね。

それにしても「通報」と警察の動きはミステリーではありますね。確かめようもないことかもしれませんが、携帯番号の話など、ちょっと不信感までもってしまいそう。(@_@。

私は病気で首が回らないので、頭上の倒木やトラバース道での出っ張り岩などでアタマをゴッツンすることがよくあります。
ずっと前、黒部の下の廊下で30回以上ゴッツンしてからヘルメットの大切さを痛感しました。
で、今はヤバそうなルートはヘルメットを被ることにしています。登山用のメットは高そうなんで、ワークマンの作業用を使っています。
いろんなアクシデントを教訓にして、安全登山を楽しみましょう。

            ~びわ爺
アバター
seiichi
記事: 207
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【 台高 】大杉谷 滑落事故 謎の通報者 

投稿記事 by seiichi »

びわ爺さん、こんばんわ。

ご心配お掛けしてすいませんです。
何度も滑落事故発生時の光景が頭に浮かんでくる毎日です。
多分一生涯忘れることのない出来事のひとつになると思います。

13日(月)にk子の頭の傷の再診と治療代の実費精算で栃原の積木整形外科に行きました。
車でR42を病院まで走らせている時に、診察が早く終わったら大台警察に滑落事故の報告などしに行こうと話していました。
病院は月曜日で混雑していましたが、リハビリの人が多くて診察の人は少なかったので早く終わりました。
病院から大台警察は15分くらいなので、事前に警察に電話しておきました。
事故の担当者(Y氏)は午前中なら対応できますので是非来てくださいとのことでした。
以下に15分程度の話を要約します。

〇事故通報について
通報者は桃ノ木小屋の御主人とのこと。
我々の滑落事故を目撃した二人組の人の話を聞いて通報したらしい。
目撃した人が事故をどのように話したのか分かりませんが、通報の内容は事実とは大きく異なっていてびっくりです。

*事実内容
 事故は女性一人が山道から数メーター滑落したが自力で歩ける状態だった。
 歩いていたのも目撃しています。 両手、両足は正常に機能していました。
 滑落したのを見たK子は道で転倒し、その際に岩で頭をぶつけて裂傷し血を流した。
 血はタオルで押さえて止血しその後はテープを貼った。
 滑落者と同じく歩ける状態です。

*通報内容
 女性4名のパーティーが谷底に滑落して動けない状態。

どうしてこうも事故内容が異なるのか不思議ですが、警察の事故担当者によると、
「当事者のいない伝言ゲームは話はどんどん変わっていくもんです」、それも想定していますと。

*捜索活動
 警察は通報を受け、ただちに滑落者の捜索に入った。
 警察は登山センターと連絡を取り合い第3発電所登山口まで車を走らす。
 このパトカーと我々はダム湖で会いました。 
 パトカーに乗った警察に停められ「今朝の事故の関係者ですか?」と言われました。
 <謎>警察はなぜ「今朝の・・・」と言ったのか? 
 この時に「午後からの下山時に滑落した人ですか?」と言われたらこんなに大騒ぎすることもなかったはず。
 この時点で事実と通報との大きなズレが発生したと言う感じです。

 捜索活動は、警察・消防・山岳会など総勢20名体制で早朝から開始。
 当然、防災ヘリも上空を飛んでいた。 救出時は広い林道から行う予定だった。

 お昼に警察から私に電話あり、全て状況説明し、その後捜索活動は撤収した。
 私は仕事中なので携帯はマナーモード。で、k子の携帯に電話あり。
 従って警察に話したのは私ではなくk子です。
滑落した場所を聞いてきたので「千尋滝の休憩所まであと30分くらい、約1000mくらいです」と返事。

*警察の方の話
 警察は通報内容については聞いた通りの内容で対応します。
 内容が事実か誤報かは後でしか分かりません。
 まずは人命を救うことを最優先で動きます。
 登山センターの人は滑落者が誰か突き止めるために深夜まで調べていた。 
 登山届と通報内容を照らし合わせたりネット情報など。

 下山時に登山センターに寄って事故報告など報告してくださいと。
 我々がセンターの前を走った時は電気も消え誰もいない様子だった。
 センターで治療してもらおうかとも話して車を走らせていた。

*反省
 大杉谷はヘルメットが要るような峡谷で岩場の上を歩くのでヘルメット持参していない軽装だった。
 登山届は紙で提出していたが「コンパス」による登山届と下山通知の機能を使えば良かった。
 グループで歩く時(初心者がいる時)はベテランが前と後ろから歩き方やすれ違い時に注意する。
 事故に遭った場合は慌てずに落ち着いた対応を行い、登山関係者(センターや警察)に届け出る。

とりあえずこの件についてはすべて解決、あとは負傷者のケガの回復を待つばかりとなりました。
疑問がひとつ残るのは、k子の携帯番号がどうして警察が分かったか?
これは警察の方に聞こうとも思いましたが、実際に警察の方と面と向かっては聞くことは出来ませんでした。
捜索活動の費用については警察も一言もなかったです。

びわ爺さん含めヤブの皆様も安全登山を楽しまれるよう切に願っています。

seiichi


    
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