健在証明の秋山2題~なにかとお騒がせ
Posted: 2019年11月25日(月) 20:23
【日付】2019年11月17日(日)、21日(木)
【山域】近江湖東/繖山、鏡山
【天候】両日とも晴れ
【メンバー】単独(21日は+1匹)
11月17日(日)
秋口から続く頸部の痛みで「借金」も無いのに「首が回らない」状態が続いている。そんなこと言ってると「ついにびわ爺も年貢の納め時か?」とかkandoさんやあめちゃんあたりに言われそうなので、健在証明をしないといけない。寝ているより歩いたほうが治りも早いだろうと、オフ会を契機にボチボチ近くの山へ出かけている――のだけれど、まあ、いろいろと「事件」が多い身の回りではあります。
これは山レポとはいえないので雑談っコーナーへでも。
観光客も花盛りの山寺でW通行税
オフ会から1週間、17日も秋の好天に恵まれた。前夜から山へ行くか、静養してるか…迷ったまま眠気のトリコになってしまい、目覚めたのは翌朝8時過ぎ。これでは、まともな山?にはムリだろうな、と諦めるけれど、「まともじゃない」山なら…と往生際が悪い。
選んだのは登り口まで30分とかからない繖山(きぬがさやま)△432.6m。といっても、知る人は少ないかも? この山、佐々木六角氏の居城「観音寺城」の城址や観音正寺があることから観音寺山とも呼ばれる。信長の安土城跡の安土山はすぐ隣で、麓の県立の安土文化博物館の裏側から散策路が山頂へのびている。
コンビニで弁当を買ったりしていたら、博物館の駐車場に着いたのはもう11時。それでも広い駐車場はガラガラだ。紅葉を楽しむ正しい観光のお客さんを横目に公園の奥へ進む。敷地を囲むように舗装されたサイクリングと兼用の散策路があるのだけど、山頂への入り口が見つからない。ここへは何度か来ているのだが、記憶が蘇らないとさすがに少し不安になってくる。
結局、JR在来線のトンネルの上の北腰峠まで来てしまった。ここからは山頂へ続く西尾根に正規!の登山路が整備されている。見晴らしもマズマズの快適なコースなんである。
う~ん、どうすっかなあ…? 立ち止まり給水しながら一考。
「いつも通りの道じゃあオモシロないなあ。」(よくない思考だ)
「きっと反対側にも尾根に出る道があるんでは?」(根拠ないで)
と呟きながら散策路を回り込む。道はすぐ車道に替わるが、右側の斜面を覗きこみながらすすむ。雑木とササの藪が続き、入り込めるような道跡はまったくない。
と、妙齢?の女性が路側に立ってヤブを覗きこんでいる!
「ここ、入れそうですか?」と聞きながら、右手のヤブの中からガサガサ音に気付いた。
「なんなんです、これ?」不審声で私。
「クマがおるんです」平然と女性。
「えー!熊がァ…」
「ええ、クマちゃん」整然と女性。
「ああ、え? 犬の名前?」
「……」答えず、微笑みだけの女性。
結局、ヤブの中の怪しい音の主の姿を確認できないまま通り過ぎる。
やがて「やすらぎの郷公園」への分岐。お昼のTV連ドラみたいな名前だ。右へ折れて公園域に入ると大きな駐車場があり、車より多い子どもたちがボール遊びに嬌声をあげている。
その奥に尾根に取付けそうな踏み跡を発見。すぐ道跡はなくなったが、鬱蒼とした樹間を縫うように上をめざすと、尾根芯の登山路に出た。おっ!これで一安心。
とっくに正午は回っているのでランチ場を探しながら山頂へ。
ところが…
まず、10代(と思われる)の女の子2人連れ。
「安土城はこっちでいいですか?」
「このまま尾根筋をくだったらいいよ♪」(ん?安土城はないし城跡へは県道を横切ってから登り直しなんだけどなあ…)
すれ違いのルート説明は難しいもんだ。
つぎに熟年男女数名。
「こんにちは」
以下同文(御同輩は記載省略)
・235の送電塔下。ここならランチにピッタリ!と思ったら、先客1名が焼肉の最中。ジュージュー音と美味しいニオイが、やけに大きく迫ってくる。(ここで割り込んだら、やっぱりもの欲しそうに思われそうやな…)と理性が働く。なので一瞥して通過。ヤセ我慢で体重も減りそうだ。
上からおしゃべりが聞こえてきた。かなりの人数そうだ。道を避けてやり過ごそう。
「ツアーかなんかですか?」と聞くと、留学生と先生の課外活動らしい。それで若者に年配者、男女さまざまな大集団なのだ。シュークリさんもいるかな?と思ったが杞憂に終わった。
そして極めつけは繖山山頂。留学生集団をやり過ごしたので、もう山頂も静かだろう…と思ったら大間違い! 「砂糖の山にアリ」のたとえのごとく、山頂に衣笠でも被せたように人の波がざわめいている。もちろん山頂表示板のあたりは混雑駅の改札口か切符売り場状態。
すり抜けるように山頂をあとに、隣りのピークを経て観音正寺へ。
鄙びた山寺とはいえ、さすがに紅葉の名所。ここも人でいっぱいだ。拝観のつもりはないけれど、境内を通過しないと下れない。たしかに境内の紅葉も鮮やかだが、通るだけでも「協力金500円」が必要なんだって。 境内を出て城跡を通過すると桑実寺への石段の道へ。膝が痛くなるほど長い石段を下り中腹にある寺に着くと、料金所があり「通行料300円お願いします」。
なんだ、なんだ、この山は! 高速道路並みの通行料ボッタクリやないか(@_@;)
今更そんなボヤキを入れても仕方ない。お寺の経営も本業だけじゃやっていけんのだろう。次は、あの「関所」を避けるコース取りするしかありません。
痛む膝をかばいながら奈落の底へでも続きそうな石段を下り、駐車場へ足を運ぶ。お昼前にはガランドウだった駐車場は満車状態に変わっていた。
アウトレットの裏山で、ちゃこ捜索劇
21日(木)
今日も好天。日曜日の山歩きが消化不良だったこともあって、突然思い立って近所の山へ行ってみることにする。
が、きょうは飼い犬のちゃこ(メス、3歳)とのデート。結構有名になっている三井竜王アウトレットの裏手から鏡山△384.5mへ向かう。SHIGEKIさんちの裏山である。
さて、このルートからは初めて。取付きはどこかな? アウトレットを周回する道路から山へ入るのだが、下調べなしの思い付き行動なのでなんとも頼りないかぎり。
3周ほどして、やっとそれらしい登り口を発見。従業員用駐車場からハイキング道路が山へ入っている。
「ちゃこ、迷子になったらアカンで!」
ちゃこは日頃の散歩以外、山に入るのは初めてだ。車から飛び降りてやる気満々。リードを駐車場の柵に括っておいて、荷物の支度を済ませる。
ああ、今回もスタートが…(@_@。 17日より遅い正午前だ。
鳴谷池からの鳴谷に沿って歩きやすいハイキング道路が整備されている。さすがに平日で誰もいない。日曜日の繖山と大違い。やはりこのほうが落ち着いて山を楽しめる。
と、思っていたのはここまで。
「ちゃこ、走ってみたいやろ」
ちょっと手違いがあってリードが… 喜び勇んだちゃこは前後を往ったり来たり、大はしゃぎだ。
そのうち、姿が見えなくなる。
現れるのを待ってランチタイム。食べ終わっても帰ってこない。
仕方ないので鳴谷池まで行ってみるが、いない。
駐車場と池を3回ほど往復して呼んでみるが、やはりいない。
午後4時まで待ってみる。夕闇が迫る。
仕方ないので、ヘッデンと防寒衣類を取りに、いったん自宅へ戻る。
再捜索は午後5時。もうあたりは真っ暗だ。もう一度池まで行ってみるが、静まり返った闇から反応はない。
この辺りに人家はないが、アウトレットの駐車場があり、昼間は車と人でいっぱいだ。迷い犬になったらヤバイ!
山は諦めて、駐車場を探してみる。もう足が棒になりかけているが、自分がまいた種は自分で刈り取らねば。
しかし、とうとう見つからず、自分の車に戻ってみよう。
パトカーがやってきた。えっ、なんかあった?!
どうも警察のパトではないみたいだけど…。
従業員駐車場を一周して、パトが停まってくれた。アウトレットの警備会社の車だった。
「犬、見ませんでしたか?」私
「えっ、ちょっと待ってね」警備員
「……茶色の中型犬なんですが」私
「ああ、通報ありましたね。でもお昼過ぎですけど…」
「ええっー!そんな早くに」
まだいるかどうか、探してくれるという。なんとも親切な警備員に心底頭が下がる。
無線で指令所に監視カメラの情報を聴いて、いそうな駐車場へ向かう。さっき自分で見て回った駐車場へも。一緒に回ってくれたもう一台の車が停まる。その警備員が指差している!
「いた! おったんや!」「よかった!」
運転席と助手席で、同時に声がでる。
駐車場の最奥の隅っこにうずくまっている。呼んでも吠えることもできないみたい。オヤツを与えて抱きかかえると震えている。
19:00ジャスト、ちゃこ確保!
「ごめん、ごめん、よう無事やった!」
一緒に喜んでくれた若い警備員にお礼をいって別れる。
先日の繖山の麓でヤブを漕いでたクマのことを思い出した。なんの関係もないことだろうが、因縁を感じさせられたのだった。
鏡山はオアズケとなったが、またいつか、登ってみようね、ちゃこ♪
~biwa爺
【山域】近江湖東/繖山、鏡山
【天候】両日とも晴れ
【メンバー】単独(21日は+1匹)
11月17日(日)
秋口から続く頸部の痛みで「借金」も無いのに「首が回らない」状態が続いている。そんなこと言ってると「ついにびわ爺も年貢の納め時か?」とかkandoさんやあめちゃんあたりに言われそうなので、健在証明をしないといけない。寝ているより歩いたほうが治りも早いだろうと、オフ会を契機にボチボチ近くの山へ出かけている――のだけれど、まあ、いろいろと「事件」が多い身の回りではあります。
これは山レポとはいえないので雑談っコーナーへでも。
観光客も花盛りの山寺でW通行税
オフ会から1週間、17日も秋の好天に恵まれた。前夜から山へ行くか、静養してるか…迷ったまま眠気のトリコになってしまい、目覚めたのは翌朝8時過ぎ。これでは、まともな山?にはムリだろうな、と諦めるけれど、「まともじゃない」山なら…と往生際が悪い。
選んだのは登り口まで30分とかからない繖山(きぬがさやま)△432.6m。といっても、知る人は少ないかも? この山、佐々木六角氏の居城「観音寺城」の城址や観音正寺があることから観音寺山とも呼ばれる。信長の安土城跡の安土山はすぐ隣で、麓の県立の安土文化博物館の裏側から散策路が山頂へのびている。
コンビニで弁当を買ったりしていたら、博物館の駐車場に着いたのはもう11時。それでも広い駐車場はガラガラだ。紅葉を楽しむ正しい観光のお客さんを横目に公園の奥へ進む。敷地を囲むように舗装されたサイクリングと兼用の散策路があるのだけど、山頂への入り口が見つからない。ここへは何度か来ているのだが、記憶が蘇らないとさすがに少し不安になってくる。
結局、JR在来線のトンネルの上の北腰峠まで来てしまった。ここからは山頂へ続く西尾根に正規!の登山路が整備されている。見晴らしもマズマズの快適なコースなんである。
う~ん、どうすっかなあ…? 立ち止まり給水しながら一考。
「いつも通りの道じゃあオモシロないなあ。」(よくない思考だ)
「きっと反対側にも尾根に出る道があるんでは?」(根拠ないで)
と呟きながら散策路を回り込む。道はすぐ車道に替わるが、右側の斜面を覗きこみながらすすむ。雑木とササの藪が続き、入り込めるような道跡はまったくない。
と、妙齢?の女性が路側に立ってヤブを覗きこんでいる!
「ここ、入れそうですか?」と聞きながら、右手のヤブの中からガサガサ音に気付いた。
「なんなんです、これ?」不審声で私。
「クマがおるんです」平然と女性。
「えー!熊がァ…」
「ええ、クマちゃん」整然と女性。
「ああ、え? 犬の名前?」
「……」答えず、微笑みだけの女性。
結局、ヤブの中の怪しい音の主の姿を確認できないまま通り過ぎる。
やがて「やすらぎの郷公園」への分岐。お昼のTV連ドラみたいな名前だ。右へ折れて公園域に入ると大きな駐車場があり、車より多い子どもたちがボール遊びに嬌声をあげている。
その奥に尾根に取付けそうな踏み跡を発見。すぐ道跡はなくなったが、鬱蒼とした樹間を縫うように上をめざすと、尾根芯の登山路に出た。おっ!これで一安心。
とっくに正午は回っているのでランチ場を探しながら山頂へ。
ところが…
まず、10代(と思われる)の女の子2人連れ。
「安土城はこっちでいいですか?」
「このまま尾根筋をくだったらいいよ♪」(ん?安土城はないし城跡へは県道を横切ってから登り直しなんだけどなあ…)
すれ違いのルート説明は難しいもんだ。
つぎに熟年男女数名。
「こんにちは」
以下同文(御同輩は記載省略)
・235の送電塔下。ここならランチにピッタリ!と思ったら、先客1名が焼肉の最中。ジュージュー音と美味しいニオイが、やけに大きく迫ってくる。(ここで割り込んだら、やっぱりもの欲しそうに思われそうやな…)と理性が働く。なので一瞥して通過。ヤセ我慢で体重も減りそうだ。
上からおしゃべりが聞こえてきた。かなりの人数そうだ。道を避けてやり過ごそう。
「ツアーかなんかですか?」と聞くと、留学生と先生の課外活動らしい。それで若者に年配者、男女さまざまな大集団なのだ。シュークリさんもいるかな?と思ったが杞憂に終わった。
そして極めつけは繖山山頂。留学生集団をやり過ごしたので、もう山頂も静かだろう…と思ったら大間違い! 「砂糖の山にアリ」のたとえのごとく、山頂に衣笠でも被せたように人の波がざわめいている。もちろん山頂表示板のあたりは混雑駅の改札口か切符売り場状態。
すり抜けるように山頂をあとに、隣りのピークを経て観音正寺へ。
鄙びた山寺とはいえ、さすがに紅葉の名所。ここも人でいっぱいだ。拝観のつもりはないけれど、境内を通過しないと下れない。たしかに境内の紅葉も鮮やかだが、通るだけでも「協力金500円」が必要なんだって。 境内を出て城跡を通過すると桑実寺への石段の道へ。膝が痛くなるほど長い石段を下り中腹にある寺に着くと、料金所があり「通行料300円お願いします」。
なんだ、なんだ、この山は! 高速道路並みの通行料ボッタクリやないか(@_@;)
今更そんなボヤキを入れても仕方ない。お寺の経営も本業だけじゃやっていけんのだろう。次は、あの「関所」を避けるコース取りするしかありません。
痛む膝をかばいながら奈落の底へでも続きそうな石段を下り、駐車場へ足を運ぶ。お昼前にはガランドウだった駐車場は満車状態に変わっていた。
アウトレットの裏山で、ちゃこ捜索劇
21日(木)
今日も好天。日曜日の山歩きが消化不良だったこともあって、突然思い立って近所の山へ行ってみることにする。
が、きょうは飼い犬のちゃこ(メス、3歳)とのデート。結構有名になっている三井竜王アウトレットの裏手から鏡山△384.5mへ向かう。SHIGEKIさんちの裏山である。
さて、このルートからは初めて。取付きはどこかな? アウトレットを周回する道路から山へ入るのだが、下調べなしの思い付き行動なのでなんとも頼りないかぎり。
3周ほどして、やっとそれらしい登り口を発見。従業員用駐車場からハイキング道路が山へ入っている。
「ちゃこ、迷子になったらアカンで!」
ちゃこは日頃の散歩以外、山に入るのは初めてだ。車から飛び降りてやる気満々。リードを駐車場の柵に括っておいて、荷物の支度を済ませる。
ああ、今回もスタートが…(@_@。 17日より遅い正午前だ。
鳴谷池からの鳴谷に沿って歩きやすいハイキング道路が整備されている。さすがに平日で誰もいない。日曜日の繖山と大違い。やはりこのほうが落ち着いて山を楽しめる。
と、思っていたのはここまで。
「ちゃこ、走ってみたいやろ」
ちょっと手違いがあってリードが… 喜び勇んだちゃこは前後を往ったり来たり、大はしゃぎだ。
そのうち、姿が見えなくなる。
現れるのを待ってランチタイム。食べ終わっても帰ってこない。
仕方ないので鳴谷池まで行ってみるが、いない。
駐車場と池を3回ほど往復して呼んでみるが、やはりいない。
午後4時まで待ってみる。夕闇が迫る。
仕方ないので、ヘッデンと防寒衣類を取りに、いったん自宅へ戻る。
再捜索は午後5時。もうあたりは真っ暗だ。もう一度池まで行ってみるが、静まり返った闇から反応はない。
この辺りに人家はないが、アウトレットの駐車場があり、昼間は車と人でいっぱいだ。迷い犬になったらヤバイ!
山は諦めて、駐車場を探してみる。もう足が棒になりかけているが、自分がまいた種は自分で刈り取らねば。
しかし、とうとう見つからず、自分の車に戻ってみよう。
パトカーがやってきた。えっ、なんかあった?!
どうも警察のパトではないみたいだけど…。
従業員駐車場を一周して、パトが停まってくれた。アウトレットの警備会社の車だった。
「犬、見ませんでしたか?」私
「えっ、ちょっと待ってね」警備員
「……茶色の中型犬なんですが」私
「ああ、通報ありましたね。でもお昼過ぎですけど…」
「ええっー!そんな早くに」
まだいるかどうか、探してくれるという。なんとも親切な警備員に心底頭が下がる。
無線で指令所に監視カメラの情報を聴いて、いそうな駐車場へ向かう。さっき自分で見て回った駐車場へも。一緒に回ってくれたもう一台の車が停まる。その警備員が指差している!
「いた! おったんや!」「よかった!」
運転席と助手席で、同時に声がでる。
駐車場の最奥の隅っこにうずくまっている。呼んでも吠えることもできないみたい。オヤツを与えて抱きかかえると震えている。
19:00ジャスト、ちゃこ確保!
「ごめん、ごめん、よう無事やった!」
一緒に喜んでくれた若い警備員にお礼をいって別れる。
先日の繖山の麓でヤブを漕いでたクマのことを思い出した。なんの関係もないことだろうが、因縁を感じさせられたのだった。
鏡山はオアズケとなったが、またいつか、登ってみようね、ちゃこ♪
~biwa爺