【 日 付 】2012年 2月19日(日)
【 山 域 】鈴鹿
【メンバー】のぶりん・さなりん
【 天 候 】晴れのち曇り
【 ルート 】朝明P7:40ー根の平峠8:40ー小峠10:50ー神崎川11:40ー七人山12:55ー下山14:00ーコクイ谷出合14:50
ー根の平峠16:10ー駐車場17:00
毎年2月20日は私の好きな山に登れる日だ。今年の2月20日は仕事がどうしても休めない。それで19日に登ることにした。
さて、何処に行こうかなって考えるけれど、なかなか決まらない。鎌尾根はなめたらアカンぜよだし、御在所中道は先週登ったし、本谷は危険だと言われるし・・・。それで以前から根の平峠からコクイ谷出合くらいまでの雪原をスノーシューで歩きたいと思っていた。この辺りでまったりしようかな、でも目指す所がないのも嫌だな。という事で七人山に行くことにして、時間があれば雨乞岳まで足を延ばせたらいいかなという考えに至った。
さぁ、今日はお天気も良さそうだし、いつもより早い目に出発しよう。自宅6:04出発。空には三日月、日の出前の朝熊山は東西に黒い姿を横たえていた。もうすぐ昇ってくる太陽が朝熊山の後ろで輝きだしていた。それが一層、朝熊山のシルエットを黒くしていた。高速を走っているとやがて日が昇り青空をバッグに鈴鹿の山々が見えてきた。いい景色だ、最高のお天気だよ。
到着予定時間に朝明Pに着いた。スパッツを付けたりして準備をしていると、「さなりんさん!?」って声を掛けられた。顔を上げるとおふたりの方が前に立っていた。「一体、誰?誰?誰?もしかして」と思うけど違っていたら失礼だし、頭の中はパニック状態、そしたら「クロオです!」って挨拶してくれた。バキューン!!バタン!!狙撃された気分だ、急なことで動揺する。今日はkasayaさんと一緒で、ついさっき、 Trail Walkerさんと宮指路さんが行きましたよと教えてくれた。そしてクロオさん達も出発された。それからモタモタして準備もはかどらず出発は7:40になってしまった。
駐車場で「先週、御在所に登ってましたよね。」って声を掛けられた。ブログや記事を読んでくださっている方だった。なんか嬉しいな~。その方達は伊賀から来られた方達で根の平峠まで世間話をしながら一緒に歩いた。やがて彼らは国見に行かれた。「またロムしますから~」って手を振っていた。
根の平峠でスノーシューを付ける。雪はふわふわして柔らかい。空は青いし朝の光が雪を輝かせ、ダイアモンドの細かい欠片をまき散らしたようにキラキラと光っていた。「わぁ、きれい!」を何回も繰り返していた。少し歩くと青いスクリーンをバッグに少し白くなったイブネが雄大な姿でこちらを見ていた。素晴らしい景色だよ!言葉でどう表現したらいいんだろう。言葉が見つからないよ。只々、じっと、そこに佇み満足するまでイブネを眺めていた。それから、木々がなく少し広くなったスペースがあった。
さなりん:「あれ?何か書いてあるよ。」
「ハートだよ、ハート!」
「ねぇ、もしかしたら、これ書いたの、とれりんじゃない?」
のぶりん:「う~ん。そうかもね。」
「ちょっと待って、こちらに来ないで」
って言って、のぶりんがハートの横に何か書いている。何なの?と思いながら見ていると、ハートの横にもうひとつ小さいハートが出来た。
「ハートがふたつでLove Loveになったよ」
- ハートがふたつ
起伏のない広々した雪原を歩く。シカの足跡だけしかない雪原を好きなように歩いた。時々、水の流れがあったり窪みがあるけどシカのトレースを辿って歩く。コクイ谷出合まで行かずに小峠へ登ることにする。
- シカの足跡
ここの小峠までの登りが意外に時間を要した。スノーシューで上手く登れない。ふわぁとした綿菓子みたいな雪の下は凍っていて滑る。途中でスノーシューを外そうと思うが急斜面なので外すのも困難だ。登って滑って、また登って滑ってなんとか小峠に着いた。今日はのぶりんはワカンとアイゼンを装着している。さなりんを置いて、どんどん登って行った。いつもの反対じゃないの?
ワカンの方が使いやすいとのぶりんは言っていた。私も今度ワカンを使ってみよう。
小峠で休憩する。谷から吹き上がってくる風が冷たくて強い。急激に寒くなる。身体がガタガタ震えてきた。空の色が段々とグレーに変わってきた。小峠からV字谷を下りる。ここがまた急だ。足を踏ん張るけど滑っていく。このまま滑り落ちていくと前方の木か岩にぶつかりそうだ。雪で隠れた谷は少し怖い。ここでじっとしている訳にもいかないし、頑張る。気合を入れたら容易に神崎川に下りられた。ここでもう11:40分、遅い!もうこんな時間になってしまった。雨乞岳までは無理だな、トレースもないし、今日はここには誰も来てないみたいだ。それに空がグレーだよ。小雪も舞ってきた。七人山に登って下りるだけにしよう。
神崎川の渡りやすい所、ここもシカさんの足跡を辿って渡り北尾根に取り付いた。尾根の木々には全く樹氷はなかった。風で雪がたまらない斜面は凍てついた氷で覆われていてスノーシューがよく滑った。登っている時、周囲をみるがイブネも御在所も白くなって見えなくなっていた。七人山本峰に着いた。七人山に取り付いてから1時間15分もかかってしまった。東峰に行き、昼食をとった。少しの間だけど手袋を外すと手が冷たくなって麻痺してきた。手袋に指を入れようとするのだけど指が入らない。あー冷たいよ。寒いよ。今日はピーカンじゃなかったの?あの朝の青空はなんだったのだろう。
時間も遅くなってきたので北東尾根を下山する。下山は早いよ。尾根をシリセードするんだ!木と木の間をすり抜ける、木にぶつからないようにストックで調整しながら滑るんだ!スピードが出る、キャーキャー言いながら下りていく。あっと言う間に今日も終わったよ。ちょっと時間が短縮できた。
コクイ谷出合に下りて上水晶谷方面に向かう。ここもトレースがない。スノーシューで上がりにくい。前方に突き刺して階段みたいに登るけど滑っていく。「もう今日はどんくさいな・・私って。」ちょっと自分が嫌になる。クロオさん、kasayaさんが、後方から近づいてきた。kasayaさんに「七人山に登りました?」って聞かれたので「はい。」と返答、そしてクロオさんが「ここはスノーシューでは歩きにくいでしょう。」って・・。「そ、そ、そうだよね、さなりんもそう思っていたんだ。」なんて言える訳でもなく、「あっ、はい。」って、しおれた。クロオさん達には先に行ってもらいスノーシューを外してアイゼンに変えた。歩きやすい、歩きやすい、もっと早くアイゼンにしたらよかったよ。歩くペースが速くなった。
ハートのところまで来て、ハートをみたらキューピットの矢がハートに刺さっていた。凄い!
でもハートの真ん中に誰かが歩いたトレース、ハートは半分に割れていた。誰がここ歩いたんだよ!ぷんぷん!
根の平峠から少し下りた所でクロオさん、kasayaさん達が休んでいた。そこから駐車地までクロオさんと色々、おしゃべりをして一緒に下りた。
駐車地に戻ったのは、ちょうど5時だった。
今日はクロオさん、kasayaさんとお会い出来て、楽しかった山行になった。また会えるといいな。
☆さなりん☆