- 県境尾根から鈴北岳を望む
【 日 付 】2021年1月25日(月)
【 山 域 】鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】 306号線冬季ゲート 7:22 --- 8:30 犬帰谷左岸尾根入り口 --- 10:16 カタクリ峠 --- 11:57 鈴北岳1182m 13:04 --- 13:40 丸山1247m --- 13:50 奥の平1241m --- 14:35 カタクリ峠 --- 15:29 国道 --- 16:25 駐車地
このところ御池にこだわっている。御池好きのkasayaさんの埋め合わせということでもないのだが。1回目は大君が畑から御池の北部を歩き,2回目は君が畑から御池テーブルランドの南端を歩き,今回は三重県側から御池東部を歩こうという趣向である。ちなみにこの3回の山行はそれぞれ異なる場所を歩くことにし,点としては重複箇所があるが,線や面での重複箇所はない。
- 306号線冬季ゲート
国道306号線の三重県側冬季ゲートに着くと若者二人が準備をしている。聞くと木和田尾を登って,御池から鞍掛尾根を下り,国道を降りる予定だという。私は鈴北岳から御池に回る予定なので途中ですれ違うかもしれない。上での再会を約して私が先行させてもらう。
- 県境尾根
この3日間の雨でどのくらい雪が溶けたのかと思っていたが,国道には犬帰谷左岸尾根の取り付きまで路面に全く雪がなかった。こんなことは初めてだ。取り付きにコンクリートの階段があるのを初めて知った。小尾根に登り,しばらく行くと急斜面になる。いつもはスノーシューを履いて登る斜面なのでなんの気もなく登っていたのだが,落ち葉と雨でぬかるんだ斜面に苦労する。雪さえあればつま先を軽く蹴り込むだけで足場ができるのだが,ぬかるんだ地面では一歩一歩つま先を強くけり込まないとスリップしてしまう。
なんとか急斜面を登りきり,コグルミ谷右岸尾根に合流。尾根上はスリップする心配もなく,快適。結局カタクリ峠でようやく雪がつながったので,スノーシューを履くことにする。カタクリ峠には古いトレースがたくさん残っている。当然だがこの土日に登ってきた人はいないようだ。気温が高く,雪が腐ってきている。まるで春山のような雰囲気。
- 犬帰谷左岸尾根取り付き
カタクリ峠から県境尾根に乗り,鈴北岳に向かう。この県境尾根の雰囲気は素晴らしくいい。ほとんどの人がカタクリ峠から御池に直接向かい,県境尾根を歩く人はほとんどいない。右側に白山,御嶽,乗鞍岳などを見ながら鈴北岳までゆるゆると登っていくこのルートの魅力がわからないのだろうか。条件さえ揃えば素敵な霧氷も楽しめるのだ。
- 左:霊仙 右:伊吹山
県境尾根も雪がだいぶ溶けたようで,所々地面が露出している。上空は無風の快晴だ。標高を上げるにつれて能郷白山から白山,北アルプス,乗鞍岳,御嶽,中央アルプスなどの山々が見えてくる。その右側には先週見えなかった南アルプスもおぼろげに見えている。もしかしたら富士山は?と目をこらすが,富士山のある方向には雲がかかって見えない。
- 鞍掛尾根
鈴北岳着。無風で温かい。全く春山である。頂上から少し下った県境尾根に陣取って,絶景を見ながら昼食休憩。今日はトムヤン風味のカップヌードル。日清食品さんも色々考えるものだ。
- 左:能郷白山 右:白山
もう十分満足したのでこのまま来た道を戻ろうか,あるいは予定通り御池に回ろうか迷う。結局,予定通りのルートを行くことにする。まずは御池の最高地点である丸山を目指す。雪が腐ってきているので,スノーシューでも5センチほどは沈み込む。丸山の手前で朝会った二人連れが20mほど前を横切っていくのが見えた。彼らは気づいていないようだ。よく見るとつぼ足だった。こんな腐った雪の中をつぼ足で歩くなんて,きっと疲れることだろう。
- 奥の平北東尾根取り付き
丸山は写真を撮っただけで通過。奥の平も周囲を眺めただけで通過し,北東尾根を下る。奥の平北東尾根は急斜面で仕事の早い尾根なので,ヤブメンがよく使う。私は登る気にならないが,登ってきた古いトレースがある。真の谷に下り,少し登り返すとカタクリ峠。ここでスノーシューを外し,軽アイゼンを付ける。通常はアイゼンは使わないのだが,犬帰谷左岸尾根コースの最後のぬかるんだ急斜面を考えるとつけないわけにもいかない。
1時間ほどで無事国道に着地。今日の楽しかった思い出を反芻しながら国道を歩いていると後ろから何かが走ってくる音が!振り返ると朝の二人連れが国道を走り下ってくるのだった。この人たち,トレランなの?御池から鞍掛峠を下って,国道を走ってきたらしい。早っ!!
果たして今週末の寒波での雪の補給はあるのだろうか。もしなければ,このまま春山に突入することになりそうだ。