6月に入り沢シーズン本番である。と言っても3月以来ほぼ毎週沢に入っているので、この言葉も空虚に響く。最近グループでの沢行が多かったので、そろそろ単独で入りたくなった。ソロクライミングのためのロープワークの練習もしなければならないし。ということで、ロープワークの練習に出かけることにする。行き先は勝手の知れた中ノ谷。前回、難しい滝は全てトップで登らせてもらったので、支点をとる場所、取り方は全て頭に入っている。そんなに難しい滝もないので練習にちょうどいい。
【 日 付 】2017年6月10日(土)
【 山 域 】鈴鹿 内部川流域
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】宮妻峡駐車場 7:37 --- 8:16 中ノ谷F1 8m --- 9:00 F2 8m --- 9:50 くの字滝 --- 10:00 ゴルジュ内の滝 ---10:24 北中ノ谷出会い --- 12:00 P1028 12:35 --- 13:06 水沢峠 --- 13:42 林道 --- 14:15 駐車地
6月に入り、宮妻峡の駐車場は閑散としている。アカヤシオ、シロヤシオに沸いたあの5月の盛況が嘘のようだ。駐車場の20%程度が埋まっている程度か。準備をしている人も中高年が多いみたい。沢衣装を身につけ出発。30分ほど林道を歩き、「不動の滝くだる」と書いた看板のところを左に降りていく。降りるとすぐに中ノ谷F1 8m
だ。この滝、「不動滝」という名前がついているのかな?しかし、不動滝というのは修行者が水垢離の修行をできなければ不動滝にはならない。この滝は斜滝で、水垢離はできないと思うのだが。
中の谷は花崗岩の谷で、明るく、水は澄んでいる。山日和さんはいい沢は何度来てもいいと言っているが、中ノ谷はまさにそんな谷と言えるだろう。滝を登る前に3拝、2拍手で滝と中ノ谷にご挨拶。「今日もよろしくお願いします。遊ばせていただきます。
- 中ノ滝F1
F1は流れのすぐ左横から登っていく。花崗岩でフリクションがいいので、快適に登ることができる。中段の細木の地ぎわに一つとその上の木の根に一つ支点をとる。登りきって立木に支点をとって、懸垂で降りて支点を回収するのだが、ここで反省点がいくつか見えて来た。今回は20mロープを持って来たのだが、支点にする手頃な木が見つからなくて少し上に支点をとったら、ロープの長さが若干足りなくなった。長いスリングをつないでなんとかしたが、今度はスリングが足りなくなった。あと2本ほどスリングが欲しい。それも短いのがいい。
20mロープでは長さが足りなくなることもあるので、扱いにくくてもやっぱり40mを持って来た方がいいかもしれない。あと、上の支点を斜め方向に取ったので、懸垂時に滝の方に引き込まれそうになった。真上に支点を取るいい木がなかったので、斜めに取ったが、どうしようもない時以外は真上にとった方がいい。
F1を快適に登り、林道の橋の下をくぐり、堰堤を右岸から越えるとすぐにF2の登場だ。ここは左から入り、斜めのラインを左から右へ上がっていく。岩のクラック2箇所にカムをかませて支点にする。ここはほぼ想定通りの登りができたが、どうしてもシャワーになる。もうシャワーでも寒くない時期になって気持ちがいい。
- 中ノ滝F2
さらにその上にも数mクラスの滝が出てくるが、すべてフリーで越えていく。フリクションが良く、ホールドが豊富なので気持ちよく直登できる。1、2mクラスの滝はボルダリングで越えていく。こんなことも楽しい。次はくの字型の樋状滝。傾斜が緩く、フリクションがいいので快適に登ることができる。
- くの字滝
その奥のゴルジュ内に溝状滝。一見難しそうだが、左右の壁に両手両足を突っ張って取り付けば、あとはフリクションを利用して簡単に登ることができる。ここもロープを出しても良かったのだが、支点をとっている間にシャワーを浴びそうだったのでフリーで登ることにする。落ちても死ぬことはないが、落差があるので、落ちないように慎重に登る。1段目の上もゴルジュの滝が続き、中の谷では一番楽しませてくれるところかも知れない。最後の大岩の乗越しはちょいムズで、両足を突破ってステミングで登るのだが、楽しい。登りきって雄叫びをあげる。
- ゴルジュ内の滝
- ゴルジュ内のCS滝
次はシャワーの滝6m。通常はシャワーを浴びながら右から左へ斜上するのだが、シャワーを避けて左から上がったらそのまま核心部を過ぎてしまったので、フリーで登りきった。
- シャワーの滝だったかな?
右から北中ノ谷F1のすだれ滝が落ちている。北中ノ谷に入ると大滝があるので、今度来ることがあったらこの大滝を登ってみようかな。
その上が、ハイハイの岩。ちょっと斜めった大岩の上を腹ばいですり抜けるのだが、私はこの岩の上に乗ることができない。私にとって中の谷の一番の難所なのだ。ザックを先に上げておいて空身で突破しようとしたのだが、やっぱり上がることができない。仕様がないので、岩のクラックにカムを一つかませてA0で登った。
- ハイハイの岩
ここまで来るとあとは、5m滝を残すだけだ。この滝は日当たりが良くて、いつ来ても気持ちのいいところだ。滝下でお昼にしようかとも思ったが、まだ時間も早いので登ってしまうことにする。写真を撮ったと思っていたのだが、家に帰ってから点検すると写真が見当たらなかった。残念。
この滝、下から見るとホールドが豊富で簡単に登れそうなのだが、いざ上がって見ると途中にホールドがなく、意外と難しい滝なのだ。中段まで上がってまずハーケンを一つ打ち、最初の支点にする。さらにその上にもう一つハーケンを打っていたら、すぐ横に残置ハーケンがあることに気づいた。せっかくなのでこのハーケンも利用させてもらう。
あとはもう滝が出てこないので、820m付近の二俣を左俣に入り、ガレ場をひたすら登ったらP1028の少し南に出た。P1028付近で昼食休憩。ここは前回も昼食を食べた場所だ。すぐ近くにベニドウダンツツジが綺麗に咲いていたので、写真に撮っておく。
- ベニドウダンツツジ
帰りは宮越山から水沢峠経由で、駐車地に戻る。時間も早いし、温泉でのんびりし
てから帰ることにしよう。
6月に入り沢シーズン本番である。と言っても3月以来ほぼ毎週沢に入っているので、この言葉も空虚に響く。最近グループでの沢行が多かったので、そろそろ単独で入りたくなった。ソロクライミングのためのロープワークの練習もしなければならないし。ということで、ロープワークの練習に出かけることにする。行き先は勝手の知れた中ノ谷。前回、難しい滝は全てトップで登らせてもらったので、支点をとる場所、取り方は全て頭に入っている。そんなに難しい滝もないので練習にちょうどいい。
【 日 付 】2017年6月10日(土)
【 山 域 】鈴鹿 内部川流域
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】宮妻峡駐車場 7:37 --- 8:16 中ノ谷F1 8m --- 9:00 F2 8m --- 9:50 くの字滝 --- 10:00 ゴルジュ内の滝 ---10:24 北中ノ谷出会い --- 12:00 P1028 12:35 --- 13:06 水沢峠 --- 13:42 林道 --- 14:15 駐車地
6月に入り、宮妻峡の駐車場は閑散としている。アカヤシオ、シロヤシオに沸いたあの5月の盛況が嘘のようだ。駐車場の20%程度が埋まっている程度か。準備をしている人も中高年が多いみたい。沢衣装を身につけ出発。30分ほど林道を歩き、「不動の滝くだる」と書いた看板のところを左に降りていく。降りるとすぐに中ノ谷F1 8m
だ。この滝、「不動滝」という名前がついているのかな?しかし、不動滝というのは修行者が水垢離の修行をできなければ不動滝にはならない。この滝は斜滝で、水垢離はできないと思うのだが。
中の谷は花崗岩の谷で、明るく、水は澄んでいる。山日和さんはいい沢は何度来てもいいと言っているが、中ノ谷はまさにそんな谷と言えるだろう。滝を登る前に3拝、2拍手で滝と中ノ谷にご挨拶。「今日もよろしくお願いします。遊ばせていただきます。
[attachment=0]P6100004.jpg[/attachment]
F1は流れのすぐ左横から登っていく。花崗岩でフリクションがいいので、快適に登ることができる。中段の細木の地ぎわに一つとその上の木の根に一つ支点をとる。登りきって立木に支点をとって、懸垂で降りて支点を回収するのだが、ここで反省点がいくつか見えて来た。今回は20mロープを持って来たのだが、支点にする手頃な木が見つからなくて少し上に支点をとったら、ロープの長さが若干足りなくなった。長いスリングをつないでなんとかしたが、今度はスリングが足りなくなった。あと2本ほどスリングが欲しい。それも短いのがいい。
20mロープでは長さが足りなくなることもあるので、扱いにくくてもやっぱり40mを持って来た方がいいかもしれない。あと、上の支点を斜め方向に取ったので、懸垂時に滝の方に引き込まれそうになった。真上に支点を取るいい木がなかったので、斜めに取ったが、どうしようもない時以外は真上にとった方がいい。
F1を快適に登り、林道の橋の下をくぐり、堰堤を右岸から越えるとすぐにF2の登場だ。ここは左から入り、斜めのラインを左から右へ上がっていく。岩のクラック2箇所にカムをかませて支点にする。ここはほぼ想定通りの登りができたが、どうしてもシャワーになる。もうシャワーでも寒くない時期になって気持ちがいい。[attachment=1]P6100006.jpg[/attachment]
さらにその上にも数mクラスの滝が出てくるが、すべてフリーで越えていく。フリクションが良く、ホールドが豊富なので気持ちよく直登できる。1、2mクラスの滝はボルダリングで越えていく。こんなことも楽しい。次はくの字型の樋状滝。傾斜が緩く、フリクションがいいので快適に登ることができる。
[attachment=2]P6100012.jpg[/attachment]
その奥のゴルジュ内に溝状滝。一見難しそうだが、左右の壁に両手両足を突っ張って取り付けば、あとはフリクションを利用して簡単に登ることができる。ここもロープを出しても良かったのだが、支点をとっている間にシャワーを浴びそうだったのでフリーで登ることにする。落ちても死ぬことはないが、落差があるので、落ちないように慎重に登る。1段目の上もゴルジュの滝が続き、中の谷では一番楽しませてくれるところかも知れない。最後の大岩の乗越しはちょいムズで、両足を突破ってステミングで登るのだが、楽しい。登りきって雄叫びをあげる。
[attachment=3]P6100016.jpg[/attachment]
[attachment=4]P6100020.jpg[/attachment]
次はシャワーの滝6m。通常はシャワーを浴びながら右から左へ斜上するのだが、シャワーを避けて左から上がったらそのまま核心部を過ぎてしまったので、フリーで登りきった。[attachment=5]P6100022.jpg[/attachment]
右から北中ノ谷F1のすだれ滝が落ちている。北中ノ谷に入ると大滝があるので、今度来ることがあったらこの大滝を登ってみようかな。
その上が、ハイハイの岩。ちょっと斜めった大岩の上を腹ばいですり抜けるのだが、私はこの岩の上に乗ることができない。私にとって中の谷の一番の難所なのだ。ザックを先に上げておいて空身で突破しようとしたのだが、やっぱり上がることができない。仕様がないので、岩のクラックにカムを一つかませてA0で登った。[attachment=6]P6100032.jpg[/attachment]
ここまで来るとあとは、5m滝を残すだけだ。この滝は日当たりが良くて、いつ来ても気持ちのいいところだ。滝下でお昼にしようかとも思ったが、まだ時間も早いので登ってしまうことにする。写真を撮ったと思っていたのだが、家に帰ってから点検すると写真が見当たらなかった。残念。
この滝、下から見るとホールドが豊富で簡単に登れそうなのだが、いざ上がって見ると途中にホールドがなく、意外と難しい滝なのだ。中段まで上がってまずハーケンを一つ打ち、最初の支点にする。さらにその上にもう一つハーケンを打っていたら、すぐ横に残置ハーケンがあることに気づいた。せっかくなのでこのハーケンも利用させてもらう。
あとはもう滝が出てこないので、820m付近の二俣を左俣に入り、ガレ場をひたすら登ったらP1028の少し南に出た。P1028付近で昼食休憩。ここは前回も昼食を食べた場所だ。すぐ近くにベニドウダンツツジが綺麗に咲いていたので、写真に撮っておく。[attachment=7]P6100037.jpg[/attachment]
帰りは宮越山から水沢峠経由で、駐車地に戻る。時間も早いし、温泉でのんびりし
てから帰ることにしよう。