2017年5月28日(日)晴れ 奥美濃・坂内川支流横谷から大ダワ 単独
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坂内バイクランド7:50ー760m二俣9:30ー
大ダワ三角点10:55~11:45ーナベ谷ー
池ノ又林道13:50ーバイクランド14:00
坂内バイクランドのやや上流に谷が落ちてきている。
出合に大きな堰堤が立ちその奥にV字に延びる姿が以前から気になっていた。
横谷というらしい。
昨年、masaさん、K氏がここを遡行した。
いっしょに行きたかったなあ、と羨ましく思った。
この谷を登って大ダワへ行く際の懸念は上部台地の薮だ。
しかし雪の多かった今年、上部の薮はまだねているのではないか。
そう見込んで、一人、坂内に向かった。
下山は神又谷へ降りてくる予定。
そこから駐車地の坂内バイクランドへの移動の為
まず神又谷出合に自転車をデポ。
現在、池ノ又林道はここで通行止め。
まだ山開きはしていない。
それでも強者はここから歩いて夜叉ケ池に向かっているようだ。
バイクランドの駐車場で登山届を出し出発。
坂内川をわずかに登ると横谷の出合だ。
堰堤をどう越えようかと付近を探る。
すると左岸に古い石垣と階段があった。
そこを登ると明瞭な踏跡が堰堤に向かって続いていた。
堰堤上の水溜まりはとても澄んでいて水底を泳ぐ蛙の姿まで見えた。
感心しながら奥に進むと谷が狭まり早くも斜瀑が続く。
今日は気温が高めで濡れても気にならない。
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6mの滝が現われた。
直登は難しそうで右側を簡単に巻いた。
と、上には雪の固まりが残っていた。
この先にも雪の固まりは所々に見られた。
緑が辺りを覆い、樹林も近づいてくるといい雰囲気に。
その中に時折現われる小滝を楽しく越えていく。
すると取水ホースの残骸が転がっていた。
こんなところにまで引き込んでいたのかと
人間の仕業に感心してしまった。
形のいい5m滝が現われた。
背景の樹林が清々しい。
直登はきつそうで右岸から巻く。
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その後、流れは穏やかになる。
この辺りは癒しの渓相。
銚子谷下流部といいこういう雰囲気が心地いい。
右岸のブナの斜面には心が和んだ。
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気持ちよく歩いていると760m二俣に出た。
立木にテープで目印がしてあった。
このような沢には不釣り合いだろうと外しておいた。
ここは左に進む。
この辺りから沢は次第に斜度を増していく。
870m二俣では左に3段10mの黒い滝がかかっていた。
登れそうな雰囲気だったが進むのは右だ。
水流が弱くなった沢筋に雪が残る。
この下部では盛んに蛙の鳴き声が。
何かと思えば繁殖の時期らしい。
仲睦まじい姿が見られた。
沢が緩みはじめたところで現在地を特定。
昨日、今日はGPSを使わず
地形図、コンパス、高度計のクラシックスタイル。
三角点に向けてコンパスをセットし大ダワの台地にあがる。
激薮覚悟だったが意外や歩きやすい。
これは多雪だった影響だろうか。
いや、そうではなさそうだ。
もともと薮が少ないようだ。
途中には大きなドリーネやカレンフェルト、池が幾つかあり
鈴鹿の御池岳を彷彿とさせる。
もう少しスッキリしていれば楽しいところだろう。
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歩きやすい、と思った台地も三角点に近づくに従って
奥美濃らしさを醸し出してきた。
横に這うように延びた枝や笹をかき分けて進んでいく。
これは三角点を探し出すのに苦労するなあ、と思っていると、
何と、直で三角点に辿り着いた!
大ダワは三度目だが直に三角点を見るのは初めて。
感激のご対面だ。
三角点付近は三畳ほどの広さがあるが周りは一切見えない。
それでも景色が見たくて近くの木に登った。
東は蕎麦粒山がギリギリ見えた。
南の金糞までのパノラマが青空の下に眺められた。
空気が澄んでいて爽やかな風景だった。
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下降は北側のナベ谷へ。
コンパスに従って薮を越えるとすばらしい樹林帯に。
やがて沢筋を下降するようになっても両岸がすばらしい。
登りでもそうだったが栃ノ木が比較的多い。
斜度はあるものの穏やかな沢筋だ。
現われた滝も簡単に巻いていく。
精霊でも宿っていそうな栃の巨木も現われた。
更に下流では不思議な形をした栃もあった。
栃のワンダーランド(?)といったところか。
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2、3の滑滝が現われ巻いたり滑ってみたり。
流石に滑り台のようにはいかずお尻が痛かった。
下りやすい沢だなあとのんきに構えていたら大滝が口を開けて待っていた…
懸垂しようかとロープを出してみたがどうも下まで届いている感じがしない。
何度か投げて試したが確信が持てず結局左岸を巻いた。
さっさと巻いた方が早かった。
- 写真ではわかりずらい。斜瀑の上に15m以上の垂瀑がある。
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下部では合わさってきた枝沢に8mの垂瀑がかかっていた。
その前方に雪の固まりが残っていた。
標高がかなり低くなったところだったので驚いた。
まだ何かあるはずだ、と身構えていたらあっけなく神又谷に出た。
結局、下りの難場は大滝ひとつだけだった。
なんだが気が抜けた感じで池ノ又林道に向かった。
車止めの傍らではフキを取りにきたというおばちゃん達が休憩していた。
おばちゃん達によれば夜叉ケ池の山開きは6月24日らしい。
例年よりも遅いようだ。
雪が多かったために林道の整備が遅れているのだろうか。
後はデポしておいた自転車でひとっ走り。
林道周辺には駐車車両が意外と多かった。