導師サマ、こんにちは。(^o^)
いつぞやの庄部谷山ですね~。
とは言っても、ルートはいろいろみたいですけど。
25日は鈴鹿界隈も抜けるような青空でした。さすがの日本海側も久々の好天でしたようで。!(^^)!
駐車地の前には大きな墓がある。それは墓のマンションのような、城のような、墓をてんこ盛りにした珍しいものだった。
車で通り過ぎるだけでは見えないものがある。
ダムか開発の関係で墓石を移転したんでしょうか?
綿向山の麓の西明寺にもお地蔵さんがいっぱい集合してますね。
右手から入る庄部谷をまたぐ水路が入り口の目印だ。はしごを登って谷沿いの道に入ったところでハタと気が付いた。
タバコとライターを置いてきてしまったのだ。タバコはともかくライターがなければ昼飯の鍋が食えない。幸いなことに歩き始
めてまだ15分ほどだ。取りに戻る以外の選択肢はない。
たとえ1時間経過してても取りに戻るでしょう。(^_-) ライターはともかくタバコがなければ昼飯どころじゃアないんでは?
火がなくても噛みタバコにしちゃうとか…(@_@;)
標高600mを超えると立派なブナが目立ち始めた。
庄部谷山から放射状に派生する尾根上には、いずれも見事なブナ林が展開している。どの尾根を選んでも失望することはな
いが、ここもまたそうだった。この尾根は庄部谷山の顕著な尾根の中では最後の未踏の場所だ。
左から浅い谷が上がってくるあたりの尾根の広がりと素晴らしいブナ達。続く尾根左側の谷筋には5mクラスと目される大き
なトチが目を引く。思わずそばに駆け寄って木肌を撫でた。
このトチは耳川流域の山でも10本の指には入りそうだ。すぐ横には流れがあり水も得られる。
ここはもう庄部谷山頂の直下である。
ブナにトチ…、次はカツラかな?
TVニュースで神社の大木が狙われてる話をやってました。山中の巨木もアブナイかも?
申し分のない快晴無風の空の下、庄部谷奥の右俣源頭に腰を下ろした。
先週から鍋シーズン開幕というわけで、本日はすき焼き鍋。具材の追加をさぼったせいで少々貧弱だが、ビールが美味けれ
ばすべて良しである。ここでライターがないのに気が付いたら卒倒ものだろう。
そんなときは化繊の衣類を擦ってショートさせるって手もありますぜ~(^_-)
実験はしてないのでなんともいえませんけど。
677m手前の鉄塔まで来た。巡視路は次の鉄塔かららしい。ヘリで荷揚げされた物資がロープの畚に入ったまま置かれて
いた。
「畚」って、なんと読むのでしょう?
一段下りた下の鉄塔からは新庄の集落の向こうに若狭の海が広がっていた。対岸には雲谷山。眼下にはまるでSF映画の
要塞のような嶺南変電所の施設が見える。
送電線と鉄塔の利点は、確実に現在位置を把握できることと展望がいいことだけだ。もちろん道があるというのが最大の福
音かもしれないが。こんな人工の巨大な構造物はない方がいいに決まっているが、若狭の山と送電線・鉄塔・巡視路は切っ
ても切れない関係である。この狭い地域に日本で最多の原子力発電所を抱えているのだから。
確かに送電鉄塔の周りは整地してあるから絶好の眺望ポイントですね。
原発をやめて、風力発電の風車にリニューアルしたらとも思うけど、巨大構造物の違和感は同じかな…(@_@;)
トラバースを終えると351m尾根に合流、そこから下は下手な登山道顔負けの立派な道が尾根上に続いていた。
だが、そこから2つ目の鉄塔まで来たところで道は怪しくなった。と言うより消えてしまった。手前で左にいい道が分岐してい
たので、そちらが本来の巡視路なのかもしれない。
ここまで来れば適当に下ればどんぐり倶楽部のあたりへ下りられるのはわかっているので、急斜面をズリズリと強引に下る。
どんぐり倶楽部の屋根が見える林道の橋の袂に下り立った。ここは朝偵察していた林道の終点。100mも歩けば県道に到着
である。
ドングリコロコロ…と転がって行けば速かったかも?
これまで車で素通りしていた新庄の集落を歩く。道端ではおばあさんが水路で洗い物をしていた。
山あいの古き良き集落の面影がここにはあるが、海までわずか15分ほどの距離しかないというのもまたこの集落の特徴だ。
もう何十回訪れただろう。耳川を巡る山々の中心に位置するこの集落は、自分にとって心の故郷とも言える存在になった。
行き先に困った時にはここをベースに野坂岳、芦谷山、庄部谷山、三国山、赤坂山、寒風、大御影山、大日、雲谷山といった
耳川源流域の山々を思い浮かべる。
そしていつでもその懐で期待を裏切ることなくブナやトチ、カツラの大木が出迎え、癒しを与えてくれる。
それが新庄の、耳川の山なのだ。
山あっての海、海あっての山、それを結ぶ川あっての村…。
自分なりの癒しの空間がいつまでも変わらないで、と願うばかりです。
~biwaco