【日付】2024年2月9日(金)
【山域】湖北余呉/大黒山
【ルート】中河内8:00~△778.4点標イカ谷11:15~△891.6大黒山12:40~R365号16:10~16:45中河内
【天候】晴れ
【メンバー】単独
1月下旬の雪から2週間。そろそろ余呉の山も落ち着いたかも? と、好天予報に期待して足を向ける。なんとか月3回程度の山歩きを続けたい。中河内から大黒山を周回してみることにした。
椿坂トンネルを抜けて中河内集落。予想通り県道の除雪は水資源公団の建物までで、雪壁の車止め。了解を得て交差点手前の広場(除雪重機待機場所?)に駐車。
- 朝の県道
スタートはきっちり8時。県道の残雪は30~40cmくらいか? カチコチに凍って踏み込みもないが、背中のスノーシューが重いので履くことにする。
イカ谷山からの北尾根の末端から取り付くが、尾根までの標高差50mがなかなかの急斜面だ。なんとスタートから1時間以上もかかってしまった。これでは行程プランが怪しくなってくる。
尾根は比較的緩やかに上に向かっていく。植林も少なく、高度を上げるにつれ振り返ると栃ノ木峠から下谷山に続く県境稜線が樹間に姿を大きくしてくる。
- イカ谷から北方の県境稜線
点標イカ谷に11時過ぎ。尾根に乗って2時間足らずだから、まあ合格点かな。立派なブナが数本、ミズナラなどと混生している。山頂は台地状で尾根はここからT字状に分かれ、大黒山までは標高差120mほど。1時間で行けるかも? 平坦になった台地を右へ進む。
co800ピークを過ぎると西側の眺望も開ける。海が見える。琵琶湖? ボケちゃいけない。日本海の敦賀湾だろう。こんなに近いんだ!
少し左に目を向ける。あの高い山は野坂岳。「野坂山地」の盟主である。
いくつか小さいピークを越えて大黒山北峰。数年前、大黒山からここまで来たことがある。今日は帰りにここから北西の尾根を下ることにしている。
- 大黒山の表示
数分で大黒山山頂。雪の上に飛び出した灌木に、小さな黄色の表示プレートが付けてある。マジックで書いた文字が消えかけている。三角点柱はこの下なんだろうが、この積雪では確かめようがない。
とっくに正午を回っている。眺望抜群と聞いている東峰はここから南東に緩く下って、東に延びる尾根を1時間ほどかかりそうだ。地図を手にちょっと躊躇ってしまったが、ここまで来て行かない手はないやろ! ま、行ける所まで行ってみましょう。
ヤセ尾根っぽいところもあるが平坦な稜線は快適に歩ける。ブナの密度も濃くなり、隙間からは東峰と思われるピークの奥に県境稜線が迫る。なるほど一度は歩いてみたい領域だ。
- 東峰はまだまだ遠い
それでも決めていたタイムリミット13時となり、「今日はここまで!」とキッパリ。決断力のせいか単に臆病なだけか…? 少し引き返して日当たり良いブナ林の下でランチタイムだ。
山頂に戻り、北峰にジャスト14時。予定の尾根を下るのは初めてで、疲弊した体力でどのくらいかかるのだろう? ランチの後、攣り防止の秘薬を飲んでおいたが、ヒザ痛の左足が気になる。
椿坂トンネルの北口付近まで真っすぐ延びるこの尾根は、そんなに傾斜はきつくなさそうだ。登山者の姿どころか古い踏み跡もない。午後になって緩み始めた雪面をスノーシューで踏み砕きながら下って行く。
- 上谷山など県境稜線かクッキリ
- 敦賀湾を眺めながら
視線の先にはずっと敦賀の海が広がる。左後ろには野坂山地最高峰の三重獄の大きな山塊も。
あと高度差100mくらいで急勾配になり、覚悟を決めてチェンスパに履き替える。踏み抜きながらの方が危険度は少ないだろう。凍結でもしていたら、私にはとても下れない…。
急斜面もやがて終わり、左下の国道をスキー帰りの車がが走っている。尾根尻の雪避けフェンスを左に迂回し国道に降り立つ。やれやれだ。16時10分。
下り基調の国道の路肩をトボトボと中河内へ向かう。
駐車した広場には、朝はなかった大型重機が「ここは俺様の庭だぞ!」と言わんばかりに待ちかまえていた。
【余談雑言】
イカ谷への尾根にはミズナラなどの高木の下に雪の中から顔を出した灌木が緑の葉を広げていた。密集というほどではないが、どうやら同じ樹木のようだ。名前が気になって写真に撮っておいた。アプリで検索してみると、どうやら「ヒメモチ」らしい。互生、尖った先端など葉の特徴が合い、日本海側の多雪地帯に多いということなので、間違いないだろう。こんなことでも知らないことがわかるとシンプルに嬉しくなる。
山ではいろんな植物、動物と出会う。せめて名前くらいは覚えておきたいのだが、なんだろう?と思っているうちに忘れてしまう。
今回も雪面に残った小動物の足跡が気になったが、まだ「犯人」は特定できていない。
ついでにもう一つ思い出した。野ウサギの足跡にもよく出会うが、あのケンケンパはどっちが前方なんだろう? 後ろ足で蹴るからとしたらパが後ろ? それとも両前足で駆動するFF型?
この疑問も確かめないまま、そのうち忘れてしまうんだろうなあ(>_<)
- ヒメモチ
~びわ爺