- 音羽山観音寺
【 日 付 】2023年12月19日(火)
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れのち曇り
【 ルート】近鉄津新町駅 6:33 ---
--- 8:06 近鉄桜井駅 8:12 ---
--- 8:40 談山神社 9:25 --- 9:40 八井内 --- 10:47 大峠 --- 11:10 昼食 11:50 --- 12:10 熊ガ岳 (904m) --- 12:41 経ヶ塚山 (889m) --- 13:00 音羽山 (851m) --- 13:37 音羽山観音寺(善法寺)14:00 --- 13:30下居バス停 13:37 ---
--- 14:55 近鉄桜井駅 13:12 ---
--- 16:41 近鉄津新町駅
- 談山神社
最近,山歩きはしているのだがレポを書き終わるまでに時間が経過してしまい,アップするのを諦めてしまうことが続いている。地元の低山歩きも続けているが,自分の性格なのか何度も登った山は新鮮味に乏しく,イマイチ積極的に行こうという気にはならない。まだ行っていない山を探していると桜井の経ヶ塚山にあたった。ここは近くには行っているのだが,山自体は登ったことがないし,山中にある音羽山観音寺に一度行ってみたいと思っていたのだった。
近鉄津新町を朝6時半頃の電車ででると桜井駅に8時過ぎに着く。南口からバスに乗り,山間部の細い道を走って約30分ほどで談山神社前のバス停に着く。時間は十分にあるので,談山神社に寄っていくことにする。拝観料600円を徴収される。寺院で拝観料をとられるのはよくあるのだが,神社で拝観料を徴収するのは珍しい。最近は神社も経営が厳しいのだろう。
- 音羽三山
本殿に上がるとちょうど朝の祝詞をあげている最中だった。せっかくなので後ろで拝聴する。談山神社は藤原鎌足を祭神とする古い歴史を持つ神社である。大化の改新の時に討たれた蘇我入鹿の首が鎌足を追ってこの近くまで飛んできたという伝説がある。
談山神社のシンボルである13重の塔などを見学し,談山神社を辞する。もう人がほとんど歩かなくなった古い参道を下り,八井内の集落から山道に入る。山道は緩やかに高度を上げながら続いている。途中,針道の集落などもあり,この辺り一帯の山村はよく手入れされていて気持ちがいい。かつて司馬遼太郎が奈良の風景は不動産業者のために破壊され尽くしたと書いていたが,ここらあたりの山村にはまだまだ古い奈良の風景が保存されている。
- 熊ヶ岳
舗装された山道がつき,地道の急登を上がると標高800m弱の大峠だった。昔は大宇陀と明日香をつなぐ生活道路だったのだろうか。峠には女坂伝承地と書かれた石碑がある。
ここを左折し,音羽三山の縦走路に入る。道はよく踏まれており,危険な箇所はない。途中,陽だまりを見つけて少し早いが昼食にする。気温は低いが風を避けた陽だまりはポカポカして気持ちがいい。今日の昼食はカップラーメン。手軽に温かいものを食べられるのでこの季節にはいい。締めはいつものように甘酒。手軽に糖分を取ることができ,身体がポカポカと温まってくる。
少し上がると熊ヶ岳904m。見晴らしがきかないのでそのまま通過する。熊ヶ岳から一旦100mほど標高を下げ,100mを登り返すと経ヶ塚山889mである。頂上に経を埋めたという伝説から由来する山名だという。津の経ヶ峰と同様の由来なのだろう。ここも残念ながら展望がきかないので素通り。20分ほどで音羽山851m。ここも展望がきかないので素通りする。
- 大峠
- 音羽山
- 経ヶ塚山
音羽山からひたすら下り,宝くじ財団主催の桜の植樹帯を抜けると音羽山観音寺に着く。ここは「大和尼寺精進日記」というNHKの番組で有名になった山中の尼寺である。千数百年も前に創建された古い歴史をもつ尼寺らしい。鹿よけの網をくぐって裏口から入る。鐘つき堂の横にベンチが設置してあったので,そこでしばらく休憩。こじんまりした本堂の前にテレビで出てくる住職さんの等身大の写真が立っており,すぐ近くにオハツキイチョウの巨木がある。狭いが,境内はよく整理されていて,住職さんの人柄が偲ばれるようだ。奈良とはいえ標高600mの山中の一軒家で暮らすのは大変だろう。運が良ければ住職さんにお会いできるかと期待していたのだが,境内には人の気配がない。
しばらく休んでから境内を辞する。石段を下りていくと鹿よけのゲートがある。上から見えていたが,開けられるだろうと思ってゲート前まで行ってみると,厳重に鍵がかかっていた。仕方がないので石段を登り返し,裏口から出る。舗装はされているが狭くて急傾斜の山道を下っていく。下りながら気づいたのだが,何箇所かで「火曜日は休業」と書いてある。「なるほど,今日は火曜日なので鍵を閉めていたのか」と気づく。休業中のお寺に裏口から侵入してしまったわけだ。それにしてもお寺の休業日など初めて聞いた。これもテレビ番組で有名になってしまったゆえだろうか。
麓の南音羽の集落などものんびり見ながら下ろうかと思っていたのだが,バスの時刻がギリギリのようなので早足で下り,5分前に下居のバス停に到着。あとはバスと電車を乗り継いて帰るだけだ。