【 日 付 】 2023年5月20~21日
【 天 候 】 晴れ
【 ルート 】①長尾峠から大辻山 ②あわすのスキー場から鍬崎山
①
白岩川ルートは緑の洪水。昨日の雨で増水した沢が美しい。沢を右に左に渡り返すと、お花が待ち受けている。
シラネアオイ、キランソウ、エンレイソウ、チゴユリ。スケルトンのサンカヨウは、繊細なガラス細工。自然の神秘。造化の妙だね。
大辻山の山頂には、登山口で出会った2人組さん。NHK『ゆる山へGO!』のディレクターだった。なになに、オンエアは6/10?
下ろう。長靴姿のラジオおじさんに出会う。ススタケ採りだった。
この日は、高校生たちが山頂を目指していた。6/4の高校総体登山競技の下見。中部、富山工業、南砺福野・・・夢ある未来を語る、その凛とした表情が美しい。
奥長尾山・長尾山を通り、長尾峠にダイレクトで下山。初日を終える。
②
夜半の雨。アラームに起こされる。誰だ、こんな早朝にアラーム鳴らすヤツは! あ、オレか。慌ててテント撤収。
鍬崎山へ。百間滑から龍神の滝へ。巨大な立山杉を見ながら瀬戸蔵山へ。大品山からが、バエるお花街道だ。ミツバノバイカオウレン、ヒメイチゲ、サンカヨウ、アオキ、コブシ、タムシバ、ヤマザクラ、ツバメオモト、カタクリ、イワウチワ、ホウチャクソウ。みずみずしいコシアブラが私を呼んでいる。食欲には勝てない私がいとおしい。
人なつこいギフチョウが舞い降りた。メスだ。産卵のためにカンアオイに寄り添っている。こんな時は撮影チャンスだ。葉の端に止まって葉裏に卵を産みつけようとするからだ。1度に数個から数十個産卵すると聞く。ムラサキヤシオと戯れることもある。赤い花が好きなんだね。
ブナの森、岩場の斜面。変化に富む山歩き。今年の残雪はわずか。あっという間に展望抜群の山頂に立った。
よっしゃ、絶景。こぶしに力が入る。北ノ俣・黒部五郎・薬師・龍王・立山雄山・奥大日・剣岳・赤谷・猫又・釜谷・毛勝・越中駒・僧ヶ岳、そして能登半島。昨年登った西笠・東笠まで見える。
すがすがしい気分で、腰を下ろす。見知らぬ登山者たちとも戦友気分で盛り上がった。
未練を残しながら下山開始。苦労して登ってきたルートが一望だ。さえぎるものもないオープン・コース。
目星をつけた埋蔵金の隠し場所を探るが成果なし。あっちへゴソゴソ、こっちへゴソゴソ。いや、掘ってません。心の目で透視しただけ。大判小判が「ざっくざく」という夢は、はかなく砕け散る。
あわすの分岐で、貯水池に下りる。今度はヒメシャガやウマノアシガタが迎えてくれる。ヤブツバキに見守られるうち、導水パイプ脇の下降となった。
フィニッシュはあわすのスキー場。『ミレット(多目的センター)』のベンチに腰をおろし、冷たい飲み物でのどを潤す。
ふ~さん