- 伊吹山
このレポ,書き上げてから1週間ほどほったらかしていたんですが,せっかくなのでアップします。まあ,読み飛ばしてくださいませ。
金糞岳北尾根を登った記録を検索してみると2018年2月24日となっている。もう3年も経つのだ。そのすぐ後にわりばしさんが花房尾〜中津尾の周回をした。その時からずっとこのコースが頭の片隅に残っている。頂上まで行けないまでも,この長大な稜線を味わってみたい。
【 日 付 】2021年2月12日(金)
【 山 域 】江美国境
【メンバー】単独
【 天 候 】曇時々晴
【 ルート】 高山キャンプ場 8:26 --- 12:03 奥山 12:56 --- 14:36 駐車地
夜間も気温があまり下がらなかったせいか,途中の道の凍結もなくやすやすと高山キャンプ場に到達した。目の前に花房尾の末端が降りてきている。初見の稜線。いつも,期待と不安が入り混じる。
出発したのが8時半頃。上まで行ける時間ではないが,行けるだけ行ってみよう。目的はスノーシュー散歩なのだ。とりつきの標高差100mは急登を覚悟していたが,杣道がつづら折りに登っている。北尾根と同じヤブ尾根と思いこんでいたのだが,意外としっかりした道がある。それでもいつものように登り始めは体が重い。
- 標高800m付近
よく歩き込まれて掘割状になった杣道には雪が残っているので,50mほど登ったあたりでスノーシューを履くことにする。背中に背負っているよりはずっとマシだし,ヒールリフターのおかげでつぼ足で歩くよりは楽なのである。
前日のものだろうつぼ足のトレースが残っている。尾根に乗ったあたりからはワカンに変わった。登山道の周りは最初は杉の植林だが,500mあたりまで登るとミズナラ林に変わってくる。ふと気がつくと針葉樹もいつのまにか杉がなくなり,ヒノキになっている。標高を300mあげるのに1時間かかっている。自分の体力と緩やかな傾斜を考えるとこんなもんだろう。
- 登山口付近
標高800mあたりからは尾根が広くなり,ミズナラとブナの混交林となる。いつもスノー衆で山日和さんに連れて来てもらうような稜線の雰囲気だ。雪が適度に締まっているので,トレースをはずして自分のフットプリントを刻んでいく。スノーシュー歩きの醍醐味だ。
- 花房尾上部
左側には己高山。ここは未踏なので機会があれば登ってみたいものだ。900mあたりからは右側に伊吹山の白い頂上部が見えてくる。気持ち良くゆるゆると散歩していると突然,はるか向こうに雄大な二つのピークが見えてきた。左が白倉岳,右側が金糞岳だ。ここは奥山1056.5m。花房尾はここから一旦50mほど標高を下げ,そのあと金糞岳に向かってゆるゆると300m,標高を上げていくことになる。300mといっても,距離が長いのでどう少なく見積もっても2時間はかかりそう。ここまでですでに3時間半かかっているだ。
- 左:白倉岳 右:金糞岳
- 奥山
答えは明白。ここで撤退することだ。と決まれば,この絶好の展望台に腰を据えて,絶景を肴に昼食にしよう。無風で暖かく,朝曇っていた空も青空がのぞいている。じっとしていてもちっとも寒くない。このまま居眠りでもしてしまいそうだ。
- 極上の稜線歩き
下山はきた道をそのまま戻る。広い尾根をトレースを外しながら降りていく。登りで3時間半かかった行程を1時間半で下ってしまった。まだ時間も早いので姉川温泉でゆっくりして帰ろうか。