- 霧氷
【 日 付 】2021年2月5日(金)
【 山 域 】鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】 宇賀渓駐車場 7:38 --- 8:03 遠足尾根コース取り付き --- 9:10 遠足尾根 --- 10:38 金山尾根分岐 --- 11:21 竜ヶ岳 12:06 --- 12:28 ゴヨウツツジ林 13:08 --- 13:14 金山尾根取り付き --- 14:34 林道 --- 15:00 駐車地
306号線から見る鈴鹿北部の山は白く雪化粧している。昨晩,雪が降ったようだ。宇賀渓の駐車場にはすでに2台の車があり,私の後にも2台の車が入ってきた。鈴鹿の山の雪はほぼ賞味期限切れなのはわかっていたので,スノーシューは持たずに行こうかと歩きかけたが,車の窓から見た竜ヶ岳の姿が目に浮かんで結局スノーシューをザックに付けた。
林道には全く雪がない。この林道,こんなに急な坂だったっけ?いつもは沢仲間と一緒におしゃべりをしながら何気なく歩く林道にこんな勾配があることを初めて知った。体力が落ちているのだろうか。遠足尾根コース入り口にも雪は全くない。
標高500mあたりでうっすらと白いものが出てくる。ここらあたりが昨晩の雨と雪の境界だったようだ。標高600mあたりで雪がつながってくる。遠足尾根に上がると積雪10センチ程度。全て昨日降った新雪のようだ。そのままつぼ足でしばらく歩くが,せっかく持ってきたのだからとスノーシューを履くことにする。楽になった。
- 遠足尾根
稜線に出たあたりで先行者がチェーンスパイクをつけている。単独の女性だった。挨拶をすると気持ちのいい挨拶を返してくれる。明るい人のようだ。行ったり来たりしているので何をしているのかと思ったら自分の山行をビデオに撮っているのだった。山行記録をユーチューブにあげるのだという。
- 山であった女性
稜線に上がると目の前に竜ヶ岳の雄大な姿がくっきりと見えている。これからは稜線散歩だ。雪は少ないが,それでも20センチほどはあるだろうか。新雪が古い雪を覆ってまっさらな白が美しい。時間は十分にあるので,景色を楽しみながらのんびりとお散歩気分で歩いていく。
- 霧氷が出迎えてくれる
金山尾根分岐まで登ると期待していなかった霧氷が残っている。これが今冬最後の霧氷になるだろう。青空をバックに写真を撮りまくる。竜ヶ岳の女神からの歓迎のしるしだろう。
- 遠足尾根の雪原
この後は蛇谷の源頭を左に見ながらの稜線漫歩だ。蛇谷という名前は悪いが,谷そのものは素晴らしい。鈴鹿では一番好きな谷だ。去年,michiさんと一緒に蛇谷を詰めたのを思い出す。最後の源頭部からの稜線への詰めは素晴らしい。今年も歩くことができればと思う。
- 竜ヶ岳
竜ヶ岳の頂上は風がなかった。冬の竜ヶ岳には何度も登っているが,いつも強風が吹き荒れていて,こんな無風の竜ヶ岳は初めてだ。少し下ったゴヨウツツジ林で昼食の予定だったのだが,予定を変更して頂上で昼食にする。360度の展望を見ながらの極上の昼食場所だ。北は御池,藤原岳。南は釈迦ケ岳から御在所,雨乞,雲母峰などがきれいに見えている。テント泊装備の重いザックを担いで何度か歩いた縦走路。あんなアップダウンを歩いたんだねえ。今歩けるかどうか。きっと歩けないだろうねえ。一度はこの竜ケ岳の頂上で一晩を過ごしたこともあったっけ。
- 鈴鹿の縦走路
- 御池
少し体が冷えてきたので,下のゴヨウツツジ林で甘酒のコーヒータイムを取ることにする。雄大な竜ヶ岳の頂上を眺めながら,コーヒータイム。くだんの単独女性が声をかけて通り過ぎていく。ここは本当の無風で,暖かい。いつまでもこのままいたいくらいだ。気温が上がってきているので,上から霧氷の小さなかたまりが落ちてくる。
下山は予定通りの金山尾根。下り一辺倒なので,仕事の早い尾根だ。尾根上の雪はもう溶けてしまって,湿った土が露出している。標高600mあたりで蛇谷からの杣道が合流していることを確認する。いがいとしっかりした杣道だ。炭を運んだ昔の杣道なのだろう。今度はこの道を通って蛇谷のどの辺りに降りているのかを確認することにしよう。この道を使えば蛇谷の源頭部だけを狙い撃ちで楽しむことができる。
スノーシュー遊びができるとは期待していなかったのでが,思いがけず新雪を楽しむことができた極上の山歩きになった。奥美濃や湖北の山に行くとまだまだ雪が楽しめることはわかっているのだが,長時間の車の運転が億劫でためらっている。もうそろそろ福寿草の季節。地元の山で自分の身の丈にあった山歩きを楽しむのも悪くない。