【日付】2020年7月30日~8月1日
【山域】立山
【メンバー】副館長、kasaya
【天候】前半雨、1日のみ曇りから晴
【ルート】
7月29日 自宅19時45分==24時20分立山アルペン村
7月30日 立山アルペン村5時30分==5時45分亀谷ゲート6:00==6:30折立==7:15立山駅8:00==8:07美女平8:10==9:10室堂9:07---10:55浄土山―-11:10龍王岳---12:13鬼岳---13:05獅子が岳---14:00ザラ峠---15:03五色が原幕営地
7月31日 五色が原幕営地5:57---6:12五色が原山荘---7:08鳶山---9:08越中沢岳13:12スゴ乗越幕営地
8月1日 スゴ乗越幕営地4:43---5:53間山---8:05北薬師岳---9:21薬師岳---11:20薬師峠---11:48太郎平12:26---15:07折立
ずっと行きたいと思っていた立山から薬師の縦走。先日に副館長にも話をしていたが同行したいと申し出があった。当初のプランでは立山から五色、スゴ乗越、薬師平と3泊4日だった。これは折立のバスが午前中に出てしまうのでそれに間に合わすには薬師平に泊る必要があったのだ。また折立発のバスは予約が必要かどうかなど少々不安なところもあった。そう思っていたら車2台でデポする案が出された。それとともに2泊3日はどうかと。最終日は長いが車さえあれば時間を気にすることもない。最近膝に不安があるがそれで行ってみようということになる。最初は梅雨明けを見込んで㋆23日発としたが、梅雨は空けず㋆30日出発とする。まだ完全に明けきっていないがこれ以上ずらせない。雨も先週よりは多少はましだろうとの判断だ。
7月29日 会社を終わって8時前に自宅を出る。待ちあわせ場所の立山アルペン村6時のため前泊予定だ。初めての場所なので不安に思いながら進む。着いたところはコンビニの前に大きな駐車場のあるところ。ここはコンビニと共に立山アルペン村共通の駐車場らしい。泊まるには十分だがトイレがコンビニだけなのはちょっと残念。寒いかなと思ったがむしろ暑いくらいで窓を開けて網を張り就寝。ほどほどに眠れた。
7月30日 5時15分頃起きて準備をしていたら5時30分ごろに副館長がもう来た。早過ぎるだろう。バタバタと準備しすぐに出発。最初は折立に車をデポするために有峰林道に入る。亀谷ゲートには5時45分ごろ到着。既に5台ほど待っている。ここは6時オープンなのだ。6時丁度に開いて1900円を払い先に進む。思ったより長くて30分ほどで折立に到着。心配していた駐車場は満車だったが路肩が広く開いており、そこに自分の車を駐車。副館長の車で立山駅に向かう。7時15分ごろに立山駅に到着。例年はどうか知らないが駅前の無料駐車場には余裕があり難なく駐車できた。混雑を予想していたのであっけなかったが、果たしでこれはいつものことだろうか。40年以上前に来たはずの立山駅だが全くその記憶はない。美女平のケーブルカーと室堂までのバス切符を買う。予約制の様でケーブルカーは8時発を指定される。7時50分でも室堂に行くバスは同じとなるので問題はない。帽子を忘れたという副館長はここで帽子を購入。比較的安かったが中々格好がいい。8時発のケーブルカーは人数制限をしているのかと思ったが立っている人もおり混み具合はそこそこ。それほど人数制限をしているように思われない。美女平ではすぐにバスに乗り換える。このバスは全員座れるようになっているらしい。大型のザックは荷物室に預けられるので楽だ。バスは称名の滝が見えるところで徐行する。よく聞く滝の名だが、ここからはちょっと遠すぎる。そして緩やかな台地を登っていくとやがて室堂到着だ。ここまでは思ったより順調だった。ただ天気はいまいち。雨こそ降っていないがガスで周りは見えない。
今回は最短コースで五色が原に向かう。最初は浄土山だ。ゆるやかな登りが続くがすぐに雨が降り出した。これはあかんかなと合羽を着る。そして浄土山。ガスでよく分からないがとりあえず頂上通過。最初は調子よかったがすぐに荷物の重さが堪え始める。ザックの調整を試みるがいまいちだ。ただ心配した膝は何ともない。大きく曲げない限りは大丈夫だ。
このコースの難所は鬼が岳の雪渓だと聞いていた。そのためにチェーンスパイクも持参したが実際のところ雪渓を横に
横切るだけで何の問題もなかった。備えがあれば実際はそんなもんか。ザックの重さにフーフーいいつつザラ峠を越えて五色が原に着く。小屋と幕営地の分岐に受け付けは後でもいいと書いてあるので幕営地に直行。幸いなことにこの頃から雨が上がり、設営時は大いに助かる。テント場もまだ梅雨明け前で空いている。よさげなところに設置できた。
雨の心配も無かったのでまったりとした夕刻。時折後立や牛首岳が顔を出す。いい感じだ。夕食後花の写真を撮ったりしてぶらぶらしていたら南に一際とがった山が顔を出した。もしかして槍?傍にいた人にも確認しテントのなかにいた副館長にも教える。思いの他いい風景が見られた。
夜はすごい雨。時折テントの布を触って雨漏りがないことを確認して安心していたのだが。副館長はすごい風と雨で相当ヤバいと思っていたようだ。トイレへの避難も考えたらしい。そこまで大変とは思わなかったけど副館長のテントの浸水がちょっとひどいことが後でわかった。
㋆31日 朝4時起床。雨漏りは無いと思っていたがテントシートがしっかり濡れている。下からしみ込んできたのか。タオルで水を吸い出して外へ捨てる。幸いその他はそれほど濡れていなかった。5時過ぎに雨もやみテントを撤収する。今日は最初から合羽を着ている。とりあえず小屋にサイト料を払いに行こうと小屋に向かう。
小屋で700円を払いつつ今日の天気を聞くと予報が曇りに変わったとのこと。雨予報だっただけにちょっとうれしい予報。話好きの人のいい小屋主の様で僕らのような年配者のテント泊はすごいとほめてくれる。なんだか少しうれしい。昨夕槍が見えた話をするとこの一月ほどで一番よかったという。梅雨がひどかったということか。
予報通り雨はほとんど降らず時折太陽も顔を見せるので昨日は出せなかったカメラを出して撮影を試みる。ただ遠望は効かないので花を取る程度だが。
それにしてもしんどい。息が続かない。こんな時はできるだけ大きく息を吐くと比較的楽な感じがする。そう言えば学生時代にこんな呼吸法で歩いていたような気がしてきた。それは良いのだけどやたら体力を使うような気がする。まあ仕方がない。しかしこれだけしんどいと今後考えているテント泊山行が思いやられる。しんどくて景色を見る余裕がなくては本末転倒だ。今日の行程は比較的短いが昼までには着かず途中でランチとする。今回は久しぶりにマルタイを持ってきた。おいしいのかな。副館長も具材として乾燥野菜を持ってきていたので自分の分と合わせてふんだんに入れる。これがちょっと失敗だったようで乾燥野菜とわかめが水を多量に吸い込んでしまいつゆなしラーメンになってしまった。なんだか堅焼きそばを食べているみたい。正直まずい。捨てたくなってきたが何とか胃袋に収める。
それにしてもこのコースは花が多いし広くゆったりした地形である。自分が来たかった理由がこれだが、残念なことにガスでその全貌が見渡せなかったこと。次回があるとは思われないので余計に残念だ。
13時過ぎにスゴ乗越小屋サイト地に到着。先着は独りだけでどこでも張れる。一番よさげなところにとりあえずテントを張る。雨はすっかりあがり時折太陽ものぞく。副館長はテントやシュラフなどの濡れたものを乾かしにかかる。自分もできるだけ乾かすことに努める。ここのサイト料は1000円だった。なぜ五色が原だけは700円だったのだろう。小屋でビールを買いベンチで乾杯。雨は降っていないが雲が多くて展望があまりない。晴れたらいい場所だろうなあ
夕方また雨が降って来てテントに逃げ込む。この日は結局夕食をテント内ですます。
8月1日 夜はまた雨が少し降ったが昨夜ほどではない。今日は長丁場なので5時には出発したい。結局4時45分頃出発となる。最初は間山へ。食料が減ったのかザックも軽くなり快調。やっぱり重いのはかなわない。この後北薬師に到着。ここから薬師岳がよく見える。42年ぶりの対面となる。ただ全く記憶にはないが。空はすっかり明るくなり良く見える今までの行程も見える。梅雨が明けたらしい。それにしてもここからコースタイムで1時間とある。行けるかなあ。やはり軽いとはいえザックが重い。きっちり1時間を要した。昔はアルプスならコースタイムの半分で行けたのにというと、それだけ年を取ったということだといわれる。確かになあ。
例によって大きく息を吐きながら薬師岳に到着。すっかり夏空になっている。着いたぞ。ヤレヤレ。しばらく頂上の景色を楽しんでいたら一人の男性がやってきた。折立を5時頃出発したそうだ。あそこの林道は6時からしか開かない。前泊をしているのだ。6時のゲート開を待って日帰りできる人は相当の健脚でしょうという。確かになあ。色々話をしていてFBの友達となる。ここは山の上でも携帯がつながる。そして太郎平のカレーがおいしいとの情報も聞く。昨日のマルタイがまずかったのでなんだかすごく魅力的。是非食べよう。その人は太郎平で人が待っているからと走って降りて行った。
さて下ろう。どんどん下っていくとまたいいお花畑が出てきた。薬師平だ。登って来る人もたくさんいる。さすが百名山。道もすごく良くなった。
そして着いた薬師峠は昼前だったがかなりサイト地は埋まっている。テントを広げて皆寛いでいる。すっかり夏山の雰囲気だ。いいなあ。そしてここから20分で太郎平。もうすぐだなあと思ったがここからのちょっとした登りがきつかった。足が前に進まない。なんでだ。数歩歩いては立ち止まる。もう心の中はカレーらイスカレーライスと念じつつの歩行。参った。やっとの思いで先に着いた副館長の隣に座り込む。カレー食べるかといわれてもちろんと答える。そして注文したカレーは800円だったがごく普通。どうも今日は売っていなかったネパールカレーが売りだったようだ。そのせいか太郎ラーメンを頼んでいる人の方が多かった。こんなもんか。
しばらくゆっくりしていると先ほどの男性が楽しそうに女性達とおしゃべりしている。待っている人とはあの女性陣だったか。女性の力は強いものだ。僕たちに気付いてあいさつした後は彼女たちと近くの太朗山に登るとか。いいですね。
さあ帰ろう。ここからしばらくは薬師岳を見ながらの平地歩き。高度が全然下がらない。歩いてくる人はずいぶんいる。テント装備の人が多いがみな薬師峠泊まりあだろうか。あれではテントスペースはまずないだろう。どうなるんだろうと心配する。それにしても夏になったこの道を登りに使うのはしんどいだろうなあ。
時々休憩しながらそれでも順調に下っていけば15時過ぎに遂に折立に到着。登山口には自販機がある。200円のコーラを買い乾いたのどを潤した。天気に恵まれないところもあったが結構満足感があった。今後の山行への体力不安はあるけれどそれはまた別途考えよう。
Kasaya