【日付】2019年12月15日(日)
【山域】鈴鹿山脈・神崎川上谷尻谷~クラシ
【メンバー】Tさん、アオバ*ト
【天候】晴れ
【ルート】朝明駐車場7:40、ハト峰峠8:45、コリカキ場11:00、上谷尻谷ランチ場11:20~11:50、
大滝上13:20、クラシ西峰14:05、P900 15:05、オゾ谷出合15:50、根の平峠16:50、朝明P 17:50
KちゃんとTさんと鈴鹿のゆるゆるハイキングの予定が、言い出しっぺのKちゃんが行けなくなって、またTさんとふたり。
いつのまにか行き先は、のろまのくせに、毎度のことながらよくばりロングコースに変わってる。
最後は堰堤の上から思いがけない美しい夜景のおまけつき。
ということで、今回も軟弱アオバ*トバージョンでお送りいたします。
癒しの上谷尻谷、やぶこぎネットのみなさんにはおなじみ過ぎる場所かも知れないけれど、
ふだん近江側からしかアプローチしないわたしたちには、なかなか行けない場所だった。
いつも頭の片隅に引っ掛かりながら、三重県側に回るのが億劫だった。
でもKちゃんが鈴鹿の上高地に根の平峠から行ってみたいと言うから、トンネル越えて向こう側に回る気になった。
結局彼女は来れなかったのだけど。
しかしまぁ、三重県側はお上りさん状態のふたり。朝明駐車場までもすんなりと辿り着けずに時間ロス。
中峠へ上がるつもりが、気がついたら賽の河原のようなハト峰峠。ザレの上に登ってみたくなりまたまた時間ロス。
でも初めての道を歩くのは楽しい!ずんずん歩いて神崎川を渡る。意外とアップダウンのある神崎川の下の廊下。
桧じゃなくて杉じゃなくてアスナロだよね、これ。お金谷出合からは迷いようもなく明神さまにご挨拶。
参拝順序が逆だけど、明神さま、これからコリカキ場に降りて上谷尻谷に行ってきまするよ。
コリカキ場で写真撮って、ここから始まり始まり。
右岸の道にトロッコの朽ちた車輪が落ちていた。レールがそのまま残っていたらもっと楽しいだろうな。
優しい流れの両岸に広がる、えもいわれぬ美しい二次林の森。あたり一面すてきなテント場。
誰かが作った石の焚火台の前に腰かけて店開き。ノスタルジックな時間が流れます。
いつかきっとここで天幕張ろう。
流れは大きくカーブして狭まったかと思うと大滝が現れる。山日和さんレポで右岸を巻くことだけは確認してきた。
でもどこら辺から巻くのだろう。ここでいいのかな?なんか手前過ぎるような気もするけど、落ち葉で埋もれたルンぜを
少し登って尾根芯に逃げる。藪がないのをいいことにずんずん登ると下からTさんの声。
そんなに登ると沢に復帰できなくなるよ。誘導されて滝上ののどかな場所に着地。
やれやれ、あのまま登り続けたらクラジャン尾根に行ってしまうとこだった。
のどかなところからしばらく歩くと谷は傾斜を増すけれど、大きな窯跡があったりして、険しさは微塵もない。
時々落ち葉の吹き溜まりに長靴が埋もれて落ち葉のラッセル。最後の二股で左に入って、台地のシルエットが見え始めた頃、
右の尾根に乗る。カヤトの中の白い樹肌のブナの疎林に美しく西陽が射す。
疎林を抜けて出会う、目の前いっぱいに広がるみどりの苔の絨毯に雪の結晶がきらきらと耀いていた。
こんなにすばらしい光景に出会えるなんて思ってなかった。台地の中でいちばん好きな・1145を見上げて、感嘆する。
いつもここからぐるりを眺め、見下ろしていた。でも今この瞬間に、下から見上げないと見ることのできないすばらしい景色があることを知る。
何度もシャッターを切って半ば放心状態で台地の道に出る。今日ここに来られたことを明神さまとTさんに感謝する。
帰りは・900へ向かう北東尾根を使う。石楠花をつかんで道を探しながら下るのが楽しい。
・900手前のコルでとんでもなく大きなブナの木に出会う。伐採されずに生き残ってきたたくましい子たち。
ピークを越えたらオゾ谷に下る。疲れたね。夕闇下山は確実だけど、窯跡前でお茶会しましょう。
ここの窯跡、中でテント張れるね。
もう上高地には立ち寄る余裕なく誰もいない登山道を根の平峠に向かって無心に歩く。
峠でヘッドランプ出して河原で夕闇に包まれる。躓かないよう足元に落としていた目をふと上げると、
堰堤の上から、温かな街の灯りが見えた。
アオバ*ト