【 日付 】2019年11月23日(土)
【 山域 】野坂山地
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート】鉄塔巡視路入口---庄部谷山---下降点---甲森谷---芦谷岳南峰---庄部谷山---鉄塔巡視路入口
毎年、この時期になると、野坂山地に登りたくなる。余裕があれば、甲森谷に下降したい。山集落から、芦谷山へ、数回登った。甲森谷にも何回か降りた。南側の栗柄関所跡から庄部谷山に登り、甲森谷の降りようとしたことがある。でも、時間切れで、甲森谷まで降りずに、途中で引き返した。今回は、耳川側から鉄塔巡視路で庄部谷山に登り、甲森谷に降りようと思う。
前泊、車中泊でもよかったが、今回は、朝早く起きて出掛けることにした。朝3時半に起き、4時に出発。6時過ぎには敦賀に着いたが、ここからまだ耳川まで少しある。いつも思うが、平坦なところを車で移動すると結構な距離だと思うが、山の中だと歩けてしまうのが不思議な気がする。
耳川沿いを南下し、巡視路入口を探すがよく分からない。駐車できるところもよく分からない。地図には印をつけてきた。まだ時間もあるので、いったん松屋まで行ってみた。まわりの山は、紅葉はまだたくさん残っていてくれ、いい雰囲気だ。渓流釣りの人がいた。残念なのは、晴れていない。天気予報は快晴になっていたが、霧が掛かっているのか、曇っている。
少し、道を戻ると、斜面の林が切れているところに、坂道があった。多分、これが入口だろう。近くの路肩に駐車スペースもあった。準備して登り始める。最初は、少し、不安だったが、すぐに、巡視路のプラスチック階段が現れた。20分程で、最初の鉄塔に着いた。ここで道が不明瞭になった。探しても分からない。地図によると、2列ある送電線の北側に向かっている。適当に歩けるところを北に向かうと鉄塔があった。巡視路も再び明確な踏み跡になった。
今まで、植林や樹林の中で、面白くもない陰気な巡視路だった。しかしながら、ここで、展望が開けた。まわりの山々や、変電所、美浜の街、日本海がよく見えた。少し、残念は、まだ曇っている。時々、山斜面に光が当たるが、弱々しい。巡視路ということで、また、勝手に暗いイメージを持っていたが、ぜんぜん、違った。感じのいい登山道だった。下山は、周回も考えたが、ここを降りようと思った。
しばらくは、振り返ると、今見た展望がずっとついてくる。まわりの木々も紅葉を残している。Ca400mで立派なブナの木が現れたが、さすがにブナの葉は完全に枯れていた。Ca420mからは、巡視路は電線から離れて東の方向に湾曲しながら斜面を登って行く。プラスチック階段が整備されている。まわりは紅葉が綺麗だ。Ca800mで、南北に走る大きな尾根に乗った。ブナの林になった。完全に葉は落としているが気持ちのいい尾根道。目の前に大きな山が現れた。一瞬、野坂岳と思ったが、近すぎる。なんてことはない、今から登ろうとしている庄部谷山だ。
稜線をくねくね進むとなだらかで広い庄部谷山山頂に着いた。山頂には見覚えのあるプレートがまだあった。まわりの木はすべて枯れている。しばらく休憩。甲森谷への下降点は、庄部谷山から稜線を少し東へ行ったところらしい。いったん、少し下降して、しばらく進み、再び少し登る。
その下降尾根もすぐに二股に分かれる。どちらを降りるか迷うが、地図で見るかぎり、西側の方が少しなだらかに見えるので、そちらに降りる。やや急なので、気は抜けない。ところどころに倒木もあって歩きにくいところもあった。まわりの紅葉は、相変わらず綺麗。気がつけば、完全に晴れてくれた。葉に光が当たりとても綺麗だ。シャクナゲが数株、花を付けていた。
沢の右俣の流れが見えてくると、いよいよ足の置き場がなくなってきた。このまま尾根芯を進むと切れ落ちそう。谷側になんとかトラバースして、谷に降りる。幸い、谷は登山靴で歩ける場所が続いていた。甲森谷には、何回も来たことがあるが、この谷の奥まで来なかった。炭焼き窯跡の少し北側まで進み、ザックをおろす。カメラと携帯だけ持って歩きまわる。谷奥の左俣にも行ってみた。
どこから戻るか?予定は、降りたところを登り返そうと思っていた。最後の谷への下降場所が急斜面だったので、少し嫌な気がした。芦谷岳南峰に上がろう。そこから庄部谷山まで周回するのも悪くはない。標高差400mを登り返す。
南峰からは比較的なだらかな稜線をひたすら歩く。分岐が2回あるのでGPSをよく見る。庄部谷山からはGPSを見ながら登って来た軌跡をひたすら戻る。登って来た時はあまり気にしなかったが、結構、急斜面だった。巡視路のプラスチック階段を慎重に降りる。
耳川変電所から庄部谷山への巡視路とても感じのいい道だった。また、来ようと思った。
クロオ