山行隊がウツロ谷へ行くというので参加させてもらうことにした。沢登り企画限定ではあるが,このところ山行隊の準会員のようになっている。これにkeikokuさんが加わることになり,5人パーティーができた。
【 日 付 】2019年8月4日(日)
【 山 域 】若狭 折戸谷支谷
【メンバー】亀仙人,キミ,たかさん,keikoku,シュークリーム
【 天 候 】晴れ
【 ルート】 折戸谷林道ウツロ谷出会い 8:09 --- 8:34 F1 10m滝 --- 8:57 F2 10m滝 --- 9:07 2段12m滝 --- 9:15 20m滝 --- 12:00 逆くの字12m滝 12:50 --- 13:58 稜線 --- 14:06 赤坂山 14:33 --- 15:24 駐車地
賤ヶ岳SAでkeikokuさんと落ち合い,折戸谷林道の入渓地に向かう。ウツロ谷出会いの駐車地に着くと10名超の大集団がウツロ谷に入渓していくところだった。あとで分かったが,愛知県一宮市の某山岳会で総勢13名だった。そのうち主要部隊の山行隊が到着。
keikokuさんがハーネスを持ってこなかったという。しょうがないので亀仙人と相談してスリングで簡易ハーネスを作ることにする。その時気がつかなかったが,keikokuさんはヘルメットも持っていなかった。もし出発前にそのことが判明していたら同行をお断りしていたかもしれない。
兎にも角にもそんなことで出発。堰堤を三つ越えてF1 10m滝である。先行部隊の最後尾がまだ滝の下にいる。たしか30分ほど前に出発していたはずなんだけど,やっぱり大部隊は進行が遅い。
釜を対岸に泳ぎ渡り,流れの左をフリーで登ってメンバーを引き上げる。引き上げるといっても固定ロープにアッセンダーを使って登ってきてもらうので,私は上から見ているだけである。この滝はホールドがたくさんあるので,見た目ほど難しくはない。
F2 10mは前回は斉藤さんのリードで登ったのだが,岩がボロボロで苦労したことを鮮明に覚えている。左岸から巻くことにする。チャレンジャーの亀仙人は登りたそうだが,安全第一が私のポリシーである。リスクは冒さない。こんなところで落ちて怪我をしても誰も褒めてはくれないのである。
2段12m滝は全員フリーで登り,次がこの谷最大の20m滝である。先行の山岳会メンバーで渋滞しているので,しばし滝下でギャラリーとなる。2本のロープを使って,プルージックで登っている。男女半々くらいか。アラカンばっかりの我がメンバーよりはかなり若そうである。沢慣れしていないメンバーが多いようで,結構苦労している。
- 先行グループ
全員登り切って,我が隊の番。私がリードで登る。高度感があるので途中で支点をとりたかったが,支点をとる場所が見つからず,やむなくフリーで登り切る。この滝もホールドがたくさんあるので難しくはないのだが,滑っている場所があるのでそういうところに足を置かないよう気をつける必要がある。
登り切ると先行部隊がすぐ上の滝でやはりロープを張っている。さすがに山岳会,安全対策はしっかりしている。その上の連爆隊はロープを出しっぱなしにして,適宜ロープで引き上げることにする。
- 逆くの字12m滝
逆くの字12m滝はこの谷のハイライトのひとつ。先行部隊が取り付いているので,みなさんの奮闘を見ながら昼食を食べることにする。やはりロープを2本使ってプルージックで引き上げているが,ロープが交差したりしてかなり苦労している。13人の大所帯を一度に引き上げるのは大変であることを感じた。小部隊に分けて時間差で行ったほうがいいのかもしれない。
大部隊が去り,次が我らの時間。今回は亀仙人がリードである。わざと難しいコースを取っている。さすがチャレンジャー。下から見ているとみなさん順調に登っている。紅一点のキミさんはというと,実に安定した登り方をしている。登り切って「なんちゃ〜ないなあ〜」と言い放ったとか。さすがに岩好き女子のキミさんの面目躍如といったところである。
12m滝の上流はもうロープを出すような滝はなく,いかにも源流の雰囲気。細流になった沢を気持ち良く歩き,稜線に近くなったところで右に入るとぴったり明王の禿付近に出た。
赤坂山付近で先行していた山岳会パーティーに追いつかれる。彼らは我々よりもさらに上流にまでいっていたようだ。赤坂山でのんびりした後,粟柄越えの古道をのんびり下る。
ウツロ谷はほぼすべての滝を直登することができ,特別いやらしい滝もないので,ロープワークの練習にはもってこいの谷である。源流の雰囲気も最高だし,やぶこぎなしで稜線に簡単に出られる点など,完成度の高い谷である。人気が高いのもうなずける。先日,山日和さんが行った割谷なども,機会があったら行ってみたいと思っている。
(閑話休談)
下山後,湯の花谷左岸尾根で落としたと思われるハンマーを探しに,左岸尾根末端周辺を徘徊したが見つけることはできなかった。まあ,新しいハンマーも買ったことだし,諦めるとしようか。もしあの辺りでハンマーの落し物を見つけた人がいましたら,大事に使ってあげてくださいな。