2019年6月23日(日)晴れ 奥美濃 揖斐・小津 白倉谷
がおろさん yamaちゃん Yさん 兔夢
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白倉谷出合駐車地7:50ー橋9:20ー40m大滝10:05ー
林道12:40ー駐車地14:40
yamaちゃんから沢登りのお誘い。
僕のブログから物色して「ヒン谷・中ノ又谷」はどうかの問い合わせ。
いい沢だが今の自分には厳し過ぎるなと揖斐・高地谷支流、白倉谷を提案。
了承してくれた。
昨夏、白倉谷では予想外の40mの大滝に出会い驚いた。
秋にはその大滝をなんとか越えて稜線まで上がる事ができたのだが
その時は林道途中にかかる橋からの遡行だった。
大滝経由で白倉谷完全遡行をしたらどんな感じだろう。
それを試してみたかった。
今回は調度良い機会に思えた。
参加メンバーもおろさん、yamaちゃん、Yさんと充実している。
揖斐総合庁舎に集合、小津に向かう。
小津は山深い集落の割に住居が多い。
僕の感触としては人柄が温和な方が多い。
言葉を交わした事のある方はみな温かだった。
鹿除けのフェンスを2度抜けて高地谷林道を奥へ向かう。
途中、巨大な堰堤工事の現場を左下に見て進み
天狗谷を越えて2つ目の顕著な谷が白倉谷だ。
出合いには堰堤があり
それを巻くように林道が入っている。
それをわずかに登り堰堤脇辺りの広場に駐車。
準備をして堰堤のスロープから河床に降りた。
入りからいきなり雰囲気のあるゴルジュになるのがこの沢の特徴。
みんな感嘆の声をあげて立ち止まる。
黒い肌をした岩はフリクションがとても良く快適に歩ける。
澄んだ水流とのコントラストがとてもいい。
洞の様なゴルジュなのに暗さが感じられないのもいい。
頭上は緑が被さっている。
元気印のyamaちゃんは段差を見つけては突っ込む。
初っぱなから濡れっ放しだ。
ゴルジュの奥に進むとすぐに2段8m。
水流脇を直登。
フリクションが利き見た目よりは登りやすい。
落口の河床はマーブル模様が美しい。
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その後も雰囲気のある滝や渕が現われてキャッキャと取り付く。
yamaちゃんに煽られてがおろさんも小滝を直登して遊ぶ。
もう少し気温が高ければ僕もどんどん突っ込みたいところだが…
明るい沢から暗いゴルジュに入ると
大きな淵をもつ3m滝がお出迎え。
みんなへつってシャワークライミング。
すぐには6mすだれ滝。
登るルートはわかっていたけどみんなの後ろで黙ってみていた。
流石に強者揃いのメンバーですぐに正解を見つけた。
その眼力に脱帽。
次の4mは深かった渕が土砂で埋まっていて取付きが簡単になっていた。
もちろんシャワークライミング。
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連瀑を終えると現われる大きな丸い淵。
コバルトブルーの色はややあせていたが雰囲気は残っていた。
yamaちゃんはここを泳ぎわたる。
本当に元気だ。
その後はややだれる感じがある。
その中にもいい感じのミニゴルジュがあったり、
シャワークライミングが楽しめる小滝があったりする。
右岸に黒い滝を見るとすぐ橋に出る。
橋を潜って一幕目の終了。
遊べる沢だと好評価だった。
短いが暑い日に水遊びするには最適だろう。
わずかに休憩して第二幕の始まり。
まずはすぐにある潜り岩とその向こうの6m直瀑を見学。
直瀑は条件によってはシャワークライミングが可能だが
これまでに濡れ過ぎて戦意が上がらない。
潜り岩越しに吹き抜けてくる瀑風の冷たさにも怖じ気づいた。
その後、沢は穏やかな公園のような趣になる。
癒されて歩いていくと両岸が迫ってミニゴルジュ。
その向こうにはグリーンシャワーの空間が広がった。
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550m二俣にかかる滑滝も何時もは巻き気味に過ぎていくが今回は直登。
4人4様の登り方なのが面白い。
その上の簡単そうに見えた樋状は意外とホールドがなくきつかった。
次の二俣は巨岩でわかりにくい。
巨岩が折り重なる左に入ると伏流する。
初めて来た時はこのまま終わるのかとがっかりしたものだ。
しかし、違った。
巨岩帯を越えたその向こうには一条の滝が落ちていた。
滑多段40m大滝。
改めて見てもすばらしい。
みんな、その姿に見とれた。
直下では見上げながらしばし時が止まったようだった。
ここのところの小雨で水量が少ないか、と心配だったが
そこそこの水量があって見栄えがした。
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昨秋と同じルートで滝越えを試みる。
安全を考慮してロープを出した。
トラバース地点までの登りは僕がリード。
30mロープではちょっと足りない高さだった。
トラバース地点よりやや下でロープをフィックスして後続を待つ。
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トラバースはがおろさんがリード。
流石にこういう場面は心得られていてコールの声が大きく的確だった。
大滝を越えたところで大休止。
そして第三幕の幕開け。
小滝を直登していくと左岸に炭焼釜跡。
こんな険しいところにある事に驚く。
こういうものを見ると何時も思う事だが
人間の営みは凄い。
700m二俣(あるいは三俣)は左にいい感じの滑滝が見え誘われるが今日は右に進みたい。
昨秋、その険しさに諦めたところだ。
今日はメンバーがそろい何とかなるのではないかという期待がある。
入っていくとやはり険しい。
最初のチムニー上の滝は何とかなりそうだが奥にのぞく滝がどうもきつそうだ。
がおろさんも覗き込んで様子を伺っている。
その内に、yamaちゃんが登り始め、がおろさんがそれに続く。
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先の様子を見に行ったがおろさんから「行ける!」のコール。
嬉しくなった。
その声に勇気を得て僕もシャワークライミング。
奥の様子を見に行った。
下から見て難しそうに見えた滝は8mのチョックストーン。
挟まれた岩でできた大きな岩屋が特徴的だ。
直登は厳しい。
だが左手ルンゼから上を巻いていけそうだ。
ズルズルの急登で冷や冷やだったが何とか巻けた。
更に段差を越えて上に出るとまたしても炭焼釜跡。
ここも険しい環境なのに。
「もう滝は満腹だ」
みんな、これ以上滝が現われない事を祈りつつ先に進む。
右岸には清々しい樹林が広がった。
まるで鈴鹿にあるような樹林だった。
それに比べ左岸は岩が立っている。
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少し進むと小滝が現われた。
ちょっとうんざりだったが越えるのは難しくなさそうだ。
その後も小滝が幾つか現われるが問題となるものはなかった。
水流を追って沢を進む。
意外と奥深くまで沢筋が続いた。
最後にわずかに斜面を登って林道に出た。
完全遡行の完了だ。
メンバーには感謝。
それにしても思ったよりボリューム感のある遡行になった。
下山は昨秋と同じく林道の橋辺りに落ちている尾根ルートで。
前回迷ったところでやはり迷った。
800m辺りはルートファインディングが難しいところだ。
植林まで出ると斜度も緩くなり安心。
最後は地形図の点線路を追った。
大滝経由の完全遡行はかなり充実したものになった。
参加メンバーにも好評価だったのが嬉しい。