【京都北山】早春の雪原は美しくも静寂なり 八丁平
【日 時】2019/03/05
【山 域】京都北山
【天 候】快晴
【コース】P7:35-オグロ坂峠 9:50-八丁平-ランチ場11:10/13:05-八丁平-
県境稜線15:20-鎌倉山16:30-P 17:55
思い描いた雪原がそこに広がっていた。
穏やかな流れが雪を割り、蒼穹を背景に立つ大木とともに平らな雪原を美しい情景にしている。
春の陽射しとそよ風だけの静寂がいつまでもその情景を見入らせる。
雪のないオグロ谷林道から歩き出した。
山日和氏の共著者K川氏のガイドでは滋賀県葛川からのルートを同じく共著者D上氏はある雑誌でオグロ谷からのルートを案内しておられる。
もちろんいずれも積雪期である。
この雑誌をいつからかコピーしてチャンスを待っていたのだ。
寡雪の今季、そもそもこの低地で雪があるのか。しかも前日曇雨で当日は快晴予報、1000m以上の山なら美しい霧氷が見られるかもしれない。
不肖S雪山リスト、今季はその3分の1も歩けていないのだから候補はいくらでもある。
この状況で、あえて八丁平を選んだ。
- 峠を越えた
全く雪のない林道を見ながら準備を終え、何の躊躇もなくスノーシューを背負って歩き出す。
スノーシューを背負った不肖Sの背中には「八丁平をスノーシューで漫歩する、その前後は重くても背負ったままでいいのだ。」
との強い覚悟が見えたはずだ。(誰も見てはいないが・・)
林道の途中から雪が繋がり、2度ほど脱ぎ履きしたが峠への斜面もスノーシューで快適の登った。
峠を越えて降り立った八丁平は一面の雪原だった。
Y日和氏曰く「スノーシューは渡渉道具だ。」とのたまわれる通り、穏やかな流れを何度か渡った。
不肖S曰く「スノーシューはどろーシューだ。」泥濘んだ泥湿地でも高い能力を発揮した。
半周して南側の斜面に登り、雪の八丁平を俯瞰しながらゆっくりと静かに至福のランチタイムを堪能した。
ランチメニューは前日偶然入手した「猪肉」見た感じは上物で捌きも手だれているようだ。おいしく頂こう。
エキストラバージンの低温ガーリック抽出オリーブオイルを少量フライパン引いて、あっさり塩こしょうでいただく。
目の前の情景と融合したおいしさだ。??
何度か散歩しては戻り、気持ちを引きずったままザックを背負い歩き出す。
半周して帰りの尾根を確認していたら、単独男性が「スノーシューはええなぁ」と言いながらそのスノーシューを履いている
不肖Sに「こんにちは。」の一言だけでつぼ足のまま足早に雪原へ消えていった。
乾いた支尾根を登りきると県境稜線からは残雪の尾根が繋がった。
鎌倉山は広い山頂、一面の雪、30~50cmはあった。
北東尾根を末端まで下ったら危なっかしいが橋が架かっていた。
- マイトレースのみ
夕暮れの林道を歩きながら雪原の情景を反芻し、たっぷり楽しませてもらった快晴の1日に心から感謝した。
では また どこか 新緑と残雪の煌めく山毛欅林で
SHIGEKI