【 日 付 】2017年3月4日(土)
【 山 域 】 鈴鹿
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】大河原8:07>政子南尾根>奥草山>綿向山12:00>奥草山>南西尾根>大河原15:20
3月に入って鈴鹿の山は賞味期限が近づいてきた。3月の初週は比較的雪が残っている綿向山に登ってみた。今回は大河原のかもしか荘から奥草山を経由して登る予定だ。
3月4日(土)朝8時、かもしか荘に車を止めて出発したら近くの集会所に駐車スペースがあったので、そこへ車を移動してから出直した。かもしか荘には「施設利用者以外・・」とあったので遠慮した。
かもしか荘の裏に見えている山が奥草山である。登路は野洲川ダムから南東尾根を登るか、かもしか荘の西の林道を使って南西尾根から登るのが一般的なようである。今回は某サイトのレポに出ていた肩峰である政子の南尾根で登ってみた。
集会所の横の橋を渡ると鹿避け網が続いているので出入り口から中へ入り植林帯の中の右の尾根に取りつく。植林帯はかなり傾斜が強く登りにくい。
急傾斜の尾根を登って行くと鹿避け網が出てきたが、上部で網は倒れまくっているので網の内外どちらを登っても同じことだ。
山頂が近づくと雪面が繋がってきた。
肩峰の手前で南東尾根に合流した。
植林帯の中に石柱があったが、三角点ではなさそうだ。
その少し先に「政子803m」の標識があった。この肩峰は鶏岩とも呼ばれるらしい。名前の割に岩場など無いので東の尾根を進んでみたら尖った岩が鎮座していたが、別段標識などなく鶏岩の存在は不明だ。
稜線に戻って北西に進むと
奥草山(820m)に着いた。
奥草山は開けた広場の中にあって気持ち良い場所だ。ここから北に向かって綿向山まで長い稜線が続く。
一旦鞍部まで下ってP811mに向かって登り返す。P811mの手前は岩場になっている。
P811mの山頂は植林帯で展望はなかった。
稜線はアップダウンが大きく次のコルは深く傾斜も強かった。コルの付近は痩せていてこのルートで唯一注意を要する箇所だった。痩せ尾根の右側に細いトラバース道が見えていたのでそちらを進んだが、雪に覆われていたら痩せた尾根心を進むしかないだろう。
もう一つコブを越えると綿向山に向かって登りが始まる。見えているのは南東の肩だ。
登って行くと南東の斜面が大きく崩壊していて水無山ルートの文三ハゲにそっくりだ。
崩壊地横の泥斜面はきつくて低木に掴まりながら登っていく。
泥斜面を登りきると傾斜が緩んで雪斜面になった。とはいえ、まだまだきつい登りだ。
11時半、南東の肩(992m)に乗り上げた。
残りはわずか、気分も軽やかに平坦になった尾根を進む。
最後の大斜面。今日の天気のように晴れやかな気分で斜面を登る。雪温が上がって足が沈み始めたが、踏み抜くというほどではないのでツボ足のままで登り続ける。
白銀の斜面と青空のコントラストが何とも美しい。
振り返ると歩いてきた奥草山がはるかに遠ざかっている。思えば遠くへ来たもんだ。
山頂が見えてきた。もう少しだ。ファイトー。
それまで全くトレースは無かったが、スノーシューで散歩した跡が出てきた。
正午丁度に
綿向山頂に着いた。
登りやすく展望の良い綿向山は冬でも人気だ。沢山の登山者がランチタイムを楽しんでいた。
南の山並み。
東は雨乞岳が巨体を誇っている。
先週イブネから見えていた北峰の斜面は雪の割れ目が広がって落ち始めていた。笹斜面に積もった雪は割れ目が出来始めると一気にドサッと落ちてしまう。
ランチを済ませたら踏み抜きに備えてワカンを装着し往路を引き返した。奥草山まで戻ったら南西尾根を下った。こちらはすっきりした植林帯の中を下って行く。
途中で林道に出合ったが、この林道は西へ向かっていたので尾根を南へ下ってショートカットしようとして迷い、あちこち行きつ戻りつして無駄足を食った。
ようやく広い林道に出た。大雪で倒木が多かったが、立派な林道だ。
林道を辿るとかもしか荘の西でR477に出た。
5分ほどでかもしか荘に戻った。15時20分、集会所に帰着。
手軽に登れることで定評のある綿向山だが、ちょっと物足りないという向きには奥草山からの縦走にチャレンジしてみてはどうだろう。お釣りが来るくらいの達成感を味わえること間違いなしだ。