【日付】2017年1月18日(水)
【山域】御在所藤内沢
【メンバー】山仲間 A君、Tさん
【天候】晴
【ルート】スカイラインゲート前6:00~藤内小屋7:00~藤内沢9:30~11:00奥又ルンゼ15:00~カモシカルンゼ~16:00山頂16:30~裏道~藤内小屋19:00~ゲート前20:00
シュークリームさんの藤内沢レポに触発されて、私もちょっと古いですがレポUPいたします。
正月明けに三重県を襲った大寒波、付近住民の方には申し訳ないが、昨年の雪不足による不満を払しょくするには絶好の機会!。
急遽仕事休んだ3人での酔狂な山友との山行となりました。
ラッセル予測されるので、まだ暗い中ゲート前より出発。
- スカイラインでの日の出
うわさには聞いていたが、スカイライン上に残置された車の脇を通ってのアプローチ。
既に積雪は膝まであるが、藤内小屋の方が入っていたので時間はいつもと変わらない。
小屋に着くと、除雪作業で大わらわの主人が、何ちゅう物好きな?ときょとんとした顔で迎えて頂きました。掘り出して頂いたテーブル(小屋近辺で積雪1m?)を有り難く使わせて頂いた後、いよいよノントレースの雪原へ。
今回奥又の滝を登りたく、完全登攀装備のA君はワカン持たずに来てるので、全身埋まってのラッセル。ワカン装着の私(今回初使用!)とTさんはまだマシで膝上位で先導するが、踏み抜いたワカンが、岩やら枝やらに引っかかり、先が思いやられる。
- 小屋上部での胸ラッセル
北谷を恐る恐る横断し、藤内沢の分岐までで、全身汗でずぶ濡れ。
12時の時点で引き返そうと半ば諦めて藤内沢に突入する。
出合近辺は踏み抜き地獄で、紅一点背の低いTさんは肩まで埋まり悶絶状態。
でも傍から見ている分には愉快だ。
- 藤内沢出合の渡渉
藤内滝の巻きも雪壁となっており、新雪の為アイゼンも効かない。かなり緊張して抜けたが、ロープ出すべきだったなあ。
滝を抜けた後はなぜか雪が締まっていて、先に希望が見えてくる。
程なくしてマイナスの滝20m あまりにも冷え込んでいて氷が付いてない。
御在所は染み出た水と溶けた水と寒風の条件が合わさって氷が発達するので、寒いばかりでは案外大きくならないのだ。
- マイナスの滝 氷悪い
さっそくA君、取付くのだが、氷が薄いので、支点とするアイススクリューが真っ直ぐ打てず薄氷に斜めに入れている。いかほども強度で無いような気もするが・・・
Tさんも取付くが、初心者なので、ただでさえ少ない氷を蹴り落としてしまう。
しんがりの私が登る頃には、ボロボロの落ちかけの氷のみとなっており、肝を冷やしながらアイゼン掛ける。
落ち口を抜けると、奥又大滝50mが立派に成長して立ちはだかっている。
無雪期にも何度か藪漕いで来たけど、単にジュクジュク水が垂れて、苔むした岩肌が、冬にはこの様な立派な滝になるのは何とも不思議。
岩と違い、氷は厚ければどこでも支点取れるので沢登と比較すると有る意味安全かな?
受験生の息子の為、落ちる事も滑る事も許されない?私の代わりに再びA君がリード。
- 奥又の大滝
氷の状態はかなり良いが、上部は垂直になってる為、休憩入れながら1時間以上かかって気合いと共に抜ける。
後を続く我々、途中嫌なトラバースは上部のツララから頭上シャワー(なぜ水が?)
早く抜けたいが、足の入れ替えやら、支点の回収やらでまごついている間にずぶ濡れとなる。
「今年初のシャワーだなあ!」と冗談の一つも言ってみるが、全身に浴びた飛沫が凍って冷凍エビの様にグレーズ(氷衣)状態のTさんは無言。沢の経験も無いのに無理もないか・・・
冷凍マグロの如くなった3人滝上にて集合。
- シャワー浴びながら・・・
撤収するか上に抜けるか? 私としては上部の雪壁が今日の目玉だったので、ラッセル先頭条件にて承諾してもらう。
まずは残りのナメ滝100m。ここは先頭いかせてもらいサクッと。
何度来ても美しい所だが、今日は余裕が無い。
40度近い150m程の雪壁。雪質は安定しているので、尾根に逃げたがる2人をなだめながら中央突破。いろいろな泳法?試せて楽しいのだ。意外とここも雪締まっていて、無事中道、3ルンゼ終了点脇に出る。
ロープウェイ駅で、終電を見送りながら、遅い昼食取りながらまったりする。
あとはトレース伝って裏道下るだけ!
と、ヘッデン出して遊歩道を歩くと・・・なんとトレースが無い!!
平日の事も有り、中道も裏道もノートレースでした。
標識も埋もれていて、夕闇が迫る中、右往左往、北谷に入ってもルート不明で、というか
ルート自体意味を成さないので、左岸に沿ってひたすら腰ラッセル。
- もはや道でない裏道
ときおり枝に足を取られる以外は、下りラッセルは楽しい!
樹間で見える四日市の夜景も目に染みる。年明けから既に3度目だが・・・
- 目に染みる四日市の夜景
小屋で留守宅に下山報告し、ゲート前までの長い帰路に付きました。
この様な残業山行出来るのも、場慣れした仲間とアプローチ恵まれた近郊の山のおかげ。
夏に岩、冬にアイスと隙無く遊ばせてもらえる藤内沢に感謝です。