【日 付】 2011/3/5(土)
【山域山名】鈴鹿 霊仙山
【メンバー】Kasaya
【天 候】 晴れ
【コース】 槫ヶ畑登山口8:30---8:51汗拭き峠---9:22今畑登山口---10:20笹峠---11:15近江展望台---12:04ca1050ランチ
最高点---霊仙山---経塚山---お虎ヶ池---15:10汗拭き峠---15:25駐車地
前日の夕方、四日市は吹雪となった。まさかの天気。でもよく見ると上空は青空。強い風が鈴鹿方面から雪を運んできたらしい。
これは明日の鈴鹿は面白そうだ。一人でつぶやくとそれを聞いていた会社の同僚が遭難しますよという。うーん。やっぱり
そう思うかな。
もともとこの日は霊仙へ行こうと思っていた。例年この時期の花を期待してのことだが、この様子では皆、雪の下か?
行っても見られそうもない。迷いつつ車を走らす。藤原もいいが先週行ったばっかりだ。やっぱり行ってみようと槫ヶ畑へ
車を進める。途中の道は雪もなく拍子抜けかと思ったがもうすぐ登山口というところで急に雪が出た。いきなりの冬景色。
スピードを緩めてゆっくりと進む。登山口は雪で真っ白。一台の車とテントが一つ。男性が一人で出発の準備をしていた。
前泊した割には結構ゆっくりなんだなあ。
今日はここから汗拭き峠を越えて今畑へ向かう。道は雪に埋もれてよく分からない。慣れたところなら問題ないが、ここは
年に1回来る程度である。今日歩くのは私が最初のようでトレースはない。方向を見て進んでいけば見覚えのある小屋に出た。
このあたりはそこそこ雪だ。ここから道は登りとなり直に汗拭き峠に着く。ここには今畑方面から人が上がってきたようで
いくつかのトレースがあった。今日は天気がいいし人は多いかなそんな感じがしてくる。足早に峠を下ると落合の無人村に
着く。村は思いのほか多い雪の中で静かに佇んでいる。ここにも花が咲いているはずだがどうやら皆雪の下らしい。
登山口からは急な登りが続く。結構汗をかきながら登るのだが何時も不思議なのはかなり登った所にも民家の跡があること。
いろんな事情があったのだろうが毎日の暮らしは相当大変だったのではなかろうか。もちろん今は無人で誰も住んでいないの
だけれど
民家を過ぎると何時しか自然林の中にはいる。ところ所にあるブナが目を引く。計るほどではないが皆立派である。
雪は締まっているのでつぼ足のまま快調に行く。平らなところに来ると笹峠である。ここからは雪の斜面の登りだ。べったりと
雪が着いているようなので、迷わずスノーシューをつける。きっと快適な登りだろうと期待して。
最初はそこそこ雪があり面白かったのだが登るに連れて雪が少なくなってくる。なんだ?殆ど草の斜面がむき出しだ。
土の上をスノーシューで歩いているようなもんだ。何だコリャ!よっぽど脱ごうかと思ったが上を見るとやはり白く見える。
我慢してしばらく行くと途中から又雪が現れ、又スノーシューらしい歩きができるようになった。まあしかしもうこの辺りでは
不要だなあ。
雪が増えてくると西側斜面に樹氷が現れた。ちょっと風がきつい。野球帽では耳が冷たく毛糸の帽子を被る。空はだんだん
青空が増えてくる。いい感じかなあ。前方を見ると3人ぐらいの先行者がいる。追いつけるかなと思ったが結局追いつけず。
近江展望台に着くと霊仙が長い尾根の先に見える。でも殆ど登りはない。快適な尾根歩きが約束されている感じだ。
そして琵琶湖に湖北の山、湖西の山がよく見える。皆、結構白いなあ。
- 西南尾根
尾根の上をまっすぐ行けばいいものをここでも一塁の望みを持って東側斜面を歩く。雪のない岩陰に花が咲いていないだろうかと
見て回る。こんな中に一輪でも見つけられたらどんなにかうれしいことだろうと。まあしかしこれは徒労に終わった。
また尾根に戻って歩くと今度は左手にトレースのないコブが目に付いてた。稜線から少しずれているので誰も行かないのだろう。
フラフラと寄り道する。ca1020のピークで振り返ると又樹氷が美しく見えた。
この辺りから見ると霊仙一体は多少の起伏があるものの至って緩やかな地形となっている。御池は細長いけどここは丸い。
緩やかな部分の面積は同じぐらいではなかろうか。山というとつい急峻なピークを思い浮かべるが実際はこうしたところが
結構ある。藤原も然り。そしてそういう山は自分のお気に入りである。
霊仙本峰が近づくとそこに随分と多くの人がいるのが見える。10人はいそう。どんどんと人が登ってくるようだ。前日に降った
雪が山全体を白く染め直し、冬のたたずまいを表してくれている。そして風もいつの間にか止み暖かな日差し。うーん
気持ちいいぞ。
ランチ場所はどこでしようか。ca1050辺りの樹林帯の向こう側が良さそうと思い歩いていく。時折吹く風を少しは避けたい
気持ちがある。着いた場所は最高峰がまじかに見えるいい場所だった。歩いてきた西南尾根もよく見える。天気はますます
良くなってきている。今日は霊仙で大正解。そんな思いで食事をする。持ってきたノンアルコールビールもおいしいなあ。
- バックは霊仙最高峰
ランチのあとはピークを目指してゆるゆるといくと北側から二人の人が歩いて来るのに出くわす。そして中の一人の女性が
私に向かって手を振ってくれる!エッ誰だろうと思って近づくとヤマボウシさんだった。先週藤原の麓で花の写真を撮っていた
ところで偶然お会いしたが。又今週もお会いするとは。そして隣の方はたろぼうさんだった。初めての対面であるが、焼け尾の
大シデの話やたろぼう平のことなど話題には事欠かない。
- 青空が広がる
しばらく一緒に山を愛でるが最高峰に向かうお二人と別れて自分は経塚山へ向かう。もうこのあたり一体はどこでも歩ける
状況だ。郡界尾根をぐるっと回りお虎ヶ池が見えるところまで来ると、また霊仙本峰が美しい。時間も早いしすぐに下るのは
勿体無い。例によってまたコーヒータイムとする。もう冷たさは殆どなくどこで休んでも寒くはない。ホントいい時に来たなあと
思いつつ。羊羹も食す。
さあて帰ろう。お虎ヶ池を右手から回り込むように降りて鳥居の前に立つ。池のあるであろう付近の雪の曲線が美しく
ふと青のドリーネを連想する。そしてここを過ぎるともう稜線ともお別れ。急な下り道になると雪もとたんに消え、泥道になる。
滑ったら泥んこ間違いなしのぬかるみ道だ。慎重にくだっていけば何とか転ばすに通過。ああ良かった。
途中で見たかった花もわずかだが見つけることができ雪の峠道から下ると朝はなかった多くのトレースをたどり、すっかり
雪の解けた駐車地にもどった。
Kasaya