【日 付】 2015年8月16日(日)
【天 候】 晴れ後曇り
【山 域】 比良
【メンバー】kitayama-walk
【コース】 9:30ガリバー旅行村-10:05魚止ノ滝-10:15障子ノ滝-10:25空戸ノ滝-10:30大摺鉢-10:40小摺鉢-10:50屏風ノ滝-11:00貴船ノ滝-11:30七編返しの滝-11:40(昼食)12:20-12:45まぼろしの滝-13:20尾根出合-14:20大摺鉢-14:40ガリバー旅行村
暑いときは低山には登れないので沢に行きたい。しかし、沢は初級者なので単独では沢登りはできない。沢歩き程度の沢はないかと探したところ、表比良の八池谷(八淵の滝)があった。ここは、裏比良の奥ノ深谷と並ぶ比良有数の名渓で、8つの淵と釜、そして21の滝群を懸けることから八淵の滝と呼ばれている。しかし、沢沿いに登山道が並行してあるので、登れない滝は高巻いて登山道に出ることができるというので行ってみることにした。
◎7年前に歩いた記録はこちら⇒
http://kitayamawa.exblog.jp/8332708/
アクセスはガリバー旅行村である。数年前からここに入るのに協力金が必要になっている。しっかりと400円を取られた。旅行村の横手から遊歩道があり、これを歩くと魚止ノ滝に下りる分岐があり、ここを下って沢に出て入渓となった。
小さな滝を登ると❶魚止ノ滝が現れた。6mの滝だが、アマゴなどの魚が遡上することのできる最終地であると言われることから、この名が付いたようだ。淵の深さは浅い。すでに先行する岡山労山のパーティーが取り付いている。単独では到底登れないので、ここは右側から巻いた。続いて出てきたのは❷障子ノ滝だ。3mと7mの2段になっていて真ん中に滝壺がある。淵の周囲や底の岩石に障子の桟に似た線状があるのが特徴だ。滝壺の左側の岩壁にクサリと取っ手がついていて、これをよじ登っていくことになる。下段の滝の左の岩壁を登り、その上部からさらに登っていくと上段の滝の飛沫が飛んでくる。続いて鉄製のハシゴを登りながら滝が落ちていくのを眺めるとかなり怖い。ハシゴが終わると急斜面となり、クサリや木の根を頼りに登っていく。この急斜面を登り切ると旅行村からやってくる遊歩道に合流した。
- ❶魚止ノ滝-先行するパーティーが取り付いていた
- ❷障子ノ滝-2段3mと7mになっている
遊歩道を回り込むように少し進むと、右下の深い谷間に❸唐戸(空戸)ノ滝が見えてきた。8m、7m、6mと3つの滝が連なっている。水深は最も深いと言われているが、遊歩道を巻いたので滝壺には行かなかった。続いて右からワサビ谷が入ってくると最も有名な❹大摺鉢だ。なるほど形が摺鉢に似ている。滝は5mで傾斜した岩石の上を滑るように大摺鉢に流れ落ちている。この摺鉢の手前に台状の大岩があり、その側面に篆書で文字が刻まれている。「八淵」とも読めるが、大正11年に現地を訪れた堀田知事が「八徳」と書き込んだものと言われている。大摺鉢の左側を登っていくと、すぐに右手に❺小摺鉢があった。細長い斜滝であり、これが小さな摺鉢に流れ落ちている。
- ❸唐戸(空戸)ノ滝-これは遊歩道から見下ろすだけ
- ❹大摺鉢-岩に「八徳」と篆書で刻まれている
- ❺小摺鉢-細長い斜滝
大・小摺鉢を過ぎると、今度は❻屏風ノ滝が見えてきた。滝壺の直下まで行ってみた。2段5mとCS滝が飛沫を上げている。この滝は別名長瀬とも言い、周囲の岩石が屏風をめぐらせた形に似ていることから命名されたそうだ。もちろん登ることができず左側の遊歩道を巻き上がった。屏風ノ滝を高巻きしながら進むと正面に大きな滝が見えてきた。八淵の滝群の中で最大の落差30mを誇る❼貴船ノ滝である。八淵の滝を代表する大滝は船の形をした淵の右方に「不動明王の岩」があり、かつてはこの岩の前で雨乞いが行われたと言われる。クサリに導かれて谷まで下りて行き左岸に渡渉する。滝壺直下まで行ってみると豪快に落下する滝に圧倒される。当然登れるわけなく、右側のリッジにつけられたハシゴとクサリで高巻きとなる。滝の上部には1992年7月不慮の死を遂げた滋賀県立東大津高校生の遭難碑があり、碑に刻まれた「山に抱かれて」という詩には共感を覚えた。
- ❻屏風ノ滝-滝壺直下まで泳いで行ってみた
- ❼貴船ノ滝-滝群の最大30mの滝-右側のリッジを巻いた
貴船ノ滝を過ぎるとしばらくは小さな滝が連続する。比較的平凡なところが続くと、10mの滝が出てきた。もちろん、ここも右側を巻いた。そして、八つの滝の最後の❽七編返しの滝に向かいます。この滝はその名のとおり、7つに折れ曲がって流れ落ちる、上から見ると7度転回して落ちていくように見えるところから名づけられているそうだ。右側を高巻きする遊歩道があり、クサリがつけられているところを登っていく。その後は、CS5m滝、岩間4m、さらに滑滝が続くが、これらは比較的容易で直登することができる。やがて平流になったところでランチタイムとすることにした。今日は、冷し素麺(揖保乃糸)とおにぎりだ。もちろんアワワは欠かせない。
- ❽七編返しの滝-右側を高巻きした
ランチタイムで一息ついてから再び遡行を開始する。小さな滝が出てくるが、そのまま通過することができる。やがて八池谷の最後の滝となる❾まぼろしの滝6mにぶつかった。ここも登ることはできず、左岸を巻いて上がった。その後も小さな滝が続いていたが、やがて7mほどの滝が現れた。これも登ることができない。右側を高巻きすることにしたが、かなりの高巻きだ。高巻いた後、谷に下ることが困難となったので右手の尾根に逃げることにした。尾根に上がるとすぐに広谷から大摺鉢に下る登山道に出合った。後は登山道を下り、大摺鉢からガリバー旅行村に戻った。