【山 域】 白山
【日 時】 2014/10/11(土)
【天 候】 晴れ
【メンバー】kasaya
【コース】
別当出合5:30---7:35殿が池避難小屋---8:47室堂---9:27御前峰---10:28大汝峰11:00---11:32七倉の辻---13:18釈迦前峰
---14:33林道---15:20市ノ瀬駐車地
この週末で別当出合行きのバスも終了となる。秋の白山もそろそろ最後だ。大型台風は日本に向かって来ているがまだこの
土曜日は大丈夫そう。久しぶりにメインルートで行ってみようと金曜日夜遅くに市ノ瀬に到着。まだガラガラの駐車場に着くと
すぐに就寝。いつものことだが翌朝起きると廻りは車だらけ。起こされることなく朝が迎えられるのは熟睡の証拠である。
ありがたい。
5時のバスに乗るべく10分前にバス停に並ぶ。かなりの列だったが何とか1台目に乗車できた。まだ暗い中バスは別当出合に
到着。そして薄暗い中で荷物を整理して出発。ヘッドランプをつけている人が大半で吊橋にその光が見えるが、自分は観光新道を
行くべくいきなりの急登にとりつく。こちらは前方に明かりが見えない。だれも先行していないんだろうか。最初はヘッドランプを
点けていたが、今日は満月に近い夜。結構明るいのでランプを消してみたがほとんど支障ないのでそのまま行くことにした。
- きれいな雲海
高度も上がり明るくなってくると回りもよく見えてくる。尾根から南を見るときれいな雲海が見えてきた。ちょっと遠いが
静かに広がる雲海は先日見た竹田城をその上に載せたい雰囲気だ。その後歩いていくと殿が池避難小屋に到着。ここは現在工事中で
あるが、ほとんど出来上がっている。すぐ下にプレハブ小屋があり工事の人はここで寝泊りして作業しているようだ。仕事と
して山に入るのは大変だが、たまには同じ山でしばらく籠もってみたいと思う。定年まで叶わないだろうなあ。
- 殿が池避難小屋
ここを過ぎると降りてくる人とすれ違うようになる。室堂に泊まっていた人達だ。今朝は天気よかったでしょうというと、
天気はすごいけど風は強いよとのこと。そうなんです。さっきから帽子が飛ばされそう。そして黒ぼこ岩から弥陀ヶ原へ。ぱっと
開ける弥陀ヶ原とその後ろに控える白山が美しい。弥陀ヶ原の草紅葉がきれいかと思ったがこれはいまいちか
- 弥陀ヶ原と御前峰
そして歩くと室堂着。もうたくさんの人がいる。昨夜泊まった人もまだいるのだろう。ここからは最後の急登。今日も体調は
いまいちでこの登りもしんどいが、行くしかない。途中で何度も立ち止まり振り返る。ホントなら一気に登れる筈なのに息が
あがる。あかんなー。
やっとのことでの登頂。まずは神社にお参りをしてその後周囲を眺める。快晴である。槍穂が美しく見える。そして御嶽も見える。
噴煙がまっすぐに上がっている。あちらは風が吹いていないらしい。今日も自衛隊の人が捜索のため大勢登っているのだろう。
早く見つかって欲しい。
ひとしきり展望を楽しんで下りにかかる。ここは噴火口跡地が池となっている。ごつごつした岩がある場所。御嶽もお池周りが
できるので、こうしたところを大勢の人が歩いていたんだろうな。もしここでいきなり噴火があったらとてもじゃないが逃げ切れない。
ついそんなことを思ってしまう。
大汝峰に登ってみる。ここも風が強いので石垣の陰で食事とする。いつもは静かな頂上なのに、今日はちょっと人が多いようだ。
3人組の若い女性が通っていく。ずいぶん軽装だなと見ていたが、釈迦に向かう話をしている。見た目より健脚なんだ。
食事の後は七倉の辻へ。這い松の中を行けば到着だ。夏場には大きな雪渓のあるこの地もさすがに今はない。ここでちょっと休憩して
いると、北からトレランの人がやってきた。楽々新道経由でこれから室堂まで行き、又今日のうちに戻るという。すごいなあと
思って見送ると、今度は先ほどの3人が北からやってきた。アレ?と思い話しかけると四塚山まで行って戻ってきたという。
トレランで女性ばかりと思っていたが先頭は赤いシャツの男性だった。自分と同じ時間に別当出合を出発したらしいが、まず南竜に
寄ってそれから登ってきたらしい。この後は釈迦を下るのだ。すごく少ない荷物で軽快に走る彼ら。従来のスタイルでゆっくり歩く
自分たちとは全く違う山の登り方である。僕らが荷物を背負って歩くのでは到底行き着けない距離を平気で行くのを見ると、
どちらがいいのかとちょっと考えてしまう。楽しみ方は色々であるが。
軽快に彼らが去るのを見送ってから自分も腰を上げる。これからはほとんど下りである。気分的にはすごく楽。夏場だったら
高山植物の咲き乱れるこの尾根だが、今は残念ながら花がない。しかしこの尾根は降りるにしたがって白山の高さを見せ付けて
くれる絶好の白山展望台だ。見下ろすと前方に縦走路がはっきり見えている。先ほどの3人組はどこいら辺かと目を凝らすが見えない。
うーんもう先まで行ってしまったのだろうか。いくらなんでもそれは無いだろおと思うものの、時々見える縦走路についに彼らを
見出すことはできなかった。
ぐんぐん下ると鞍部で水の音がする。地図にある水場である。ちょろちょろであるが、ありがたい水。少し口に含んでみる。
まずまずのおいしさだ。ちょっと休むとここから今日最後の登りとなる。へばっているところで辛く感じるが見た目ほど急でなく
黙々と行くと意外に早く釈迦を通過する。縦走路から外れている釈迦は登る気がせず通過。どうせなら展望の良い釈迦岳前峰が
いい。そして予定通り釈迦岳前峰で休憩。白山が真横から見える好展望だ。今日はほとんど雲の無い天気。これで台風が近づいて
いるのだろうかと訝ってしまう。天気予報の精度の悪かった昔ではいきなり来る台風にやられることもあったのだろうか。
- ブナの黄葉が美しい
ここで最後の展望を満喫しいよいよ下りである。道はいいのでどんどんいくとCA1700mくらいから急にブナの紅葉が目に付く。
今回の白山で期待していた景色のひとつである。もみじの鮮やかな赤とは異なるがぶなの黄葉もいいものだ。すごいなあと思いつつ
降りていく。この先の水場当たりではちょうどいい頃かもしれない。そう思っていけばすぐに水場でそこでは6名ぐらいのグループが
休んでいた。今日は前釈迦までとか。こちらから行く人はそこまでの人が多いようだ。ここでおいしい水を詰めなおし後はひたすら
下っていく。もっと長いかと思っていた林道も1時間もかからずに駐車地に戻ることができた。心配した足の痛みも今日は
発生せずまずまずの山行となった。
Kasaya