【乗鞍岳】~待望の快晴山スキー~
平成23年(2011年)5月21日(土)
ルート・・・観光センター・・(バス)・・位ケ原山荘(約2300m)(8:55)――乗鞍岳(剣ケ峰・3026m)――富士見沢・鶴ケ沢周辺の一部――(14:10)位ケ原山荘(14:50)・・・(バス)・・・(15:35)観光センター
メンバー・・・今ちゃん・tutomuさん・とっちゃん
お天気・・・快晴・位ケ原では風
乗鞍岳の春山・山スキーは、ざらめで快適に滑れると聞いてから、何年経ってしまっただろう。いつまでたっても山スキー万年初心者の私であるが、遅々とした歩みながら山スキーへの夢を諦めないで今日まできた。
今年は、1月の蛇谷ケ峰から山スキーのスタートを切ったが、その後、声をかけていただいたり、企画があったにも関わらず、所用や日が重なっていて参加できなかったり体調のタイミングが会わず残念した山が多かった。(2月・・三十三間山・三国岳)(3月・大日岳・越前甲・野伏)(4月・小白山・野谷荘治司)(5月・白馬乗鞍・蓮華温泉・金山沢)
また、現地まで行ったもののお天気に恵まれず、ちょっとだけ滑って帰ってきた山(御嶽・立山)と、山スキーがまともにできないままで、ここまできてしまった。
こうして書いてみると、チャンスを無駄にしてしまった中には、自分自身の精神的な軟弱さと技術的な甲斐性の無さ故であったりもした。
その間、ゲレンデスキーの練習(奥琵琶湖・野麦峠・白馬栂池・五竜)には行ったものの、どれも半日のみの滑りばかりで上達するにはほど遠いものであったが、標高の高いスキー場にも行ったことで、高度順応ができたような気がする。
やっぱり今年もまた、悶々とシーズンが終わってしまうのかと意気消沈していたところ、tutomuさんが今シーズン最後の山スキーに行くという。
へたっぴの私が同行すれば、tutomuさんの足をひっぱり、行き先も思う存分のルート取りもできないのではないかと申し訳ないような気持ちであったが、御嶽の山スキー計画が没になってしまった今ちゃんとともに同行させてもらうことになった。
白山か乗鞍のつもりとのことだったが、諸事情をかんがみて、乗鞍をチョイスしてくれた。
当日の夜中3:30分に川島ハイウエイオアシスに集合とのこと。一瞬たじろいてしまったが、ガンバで行くことにした。自宅から2時間、1;30には自宅を出発しなければならない。で、最低、1時には起きなくっちゃならない。なんとか睡眠時間を確保したいところであったが、準備を終えてやっと眠れるようになったのは、10時過ぎになってしまった。
集合場所からは、今ちゃんとtutomuさんの元気な会話を聞きながらも、睡眠時間が少ないと高山病が出やすくなる傾向がある私は、それが心配で後部座席でうとうととうたた寝をさせてもらった。(お二人の配慮で後部座席にしてくださって感謝)
バスの発着場所である観光センターには予定よりも1時間余り早く6時半までに到着した。時間に余裕がある。三本滝から歩くという選択肢もあるので、バスを待つ間に三人で偵察に行くことになった。
スキー場のゲレンデ最上部も雪は解けていて、ここから、スキーやスノーボードを担いで出発する人もいる。また、ここからバスに乗るらしい方々が朝食をとっておられる姿もあった。三本滝に車を置いておくと帰りのバスの時間に左右されない利点があったが、過去に、バスに確実に乗れない場合があったようで、そんな時間待ちが心配で観光センターまで戻った。
バスの時間が近づいてくると、こんなに沢山の人がどこにいたの?と思うほどゾロゾロと列ができた。ほとんどの方が山スキーである。もう、バスが来るという寸前になって、サングラスが無いのに気が着く私。「ごめ~ん。すぐとってくるから車のキーを貸して。」と私。「すんなりとは出発できなと思っていたよ~。」と、tutomuさん。どじをよくご存知で。
今年は、三本滝発のバスも出たようで、ここから4台のバスが揃って開かれたゲートを通って位ケ原に向かった。位ケ原に着くと、風が強い。「風が強いなぁ~。来てしまったからしようがないが、テンションが下がる~。」とtutomuさん。稜線はもっと強い風だろうかと思うが、雲の流はあるものの、なにより快晴であることが嬉しい私であった。天気予報では、午後はお天気が下り坂ではあるが結局一日中快晴であった。
乗鞍エコラインの除雪した道をスキーを担いで、そのまま歩いて登る人もあったが、ほとんどの人たちは、位ケ原からシール登行である。私達も、段差を越えて雪の上に。
Tutomuさんは、さすがのパワーで早いのなんのって。次に続く今ちゃん。私は、高山病を警戒して、呼吸を整えながらゆっくり登る。4月・5月と雪山を歩くチャンスに恵まれなかった私の足は、鍛えられていなくて軟弱だ。
「tutomuさんには、先に行ってもらったよ。」と、今ちゃん。tutomuさんは、もうどのへんまで登ったのだろうと思っていると、しばらくして「調子はどう?大丈夫?」とtutomuさんの声が横から聞こえる。「あれっ?もうずっと先を登っていると思ったのに、どうしたの?」と聞くと、隣の斜面を登って、滑り降りてきたのだという。「やっぱり、元気だね~。」しかし、雪面の具合がよろしくなかったようで、快適な滑りとはならなかったようだ。
肩ノ小屋口の建物が見える。ガンバガンバでシール歩行が続く。
先行者達が、頂上に向かって登っていかれる姿が蟻のように見える。途中、這松の横で、tutomuさんと今ちゃんが待っていてくれた。追いついて、ちょっと一服。肩の小屋が、もうだいぶ下の方に見える。蚕玉岳に向かって休み休み斜面を登る。頂上小屋直下のコルに着くと、もう、tutomuさんと今ちゃんが剣ケ峰の頂上から手を振っている。
いくつかのスキーが稜線上に置かれているが、二人は、どこかでスキーを脱いだのだろうか?さてどうしようかとちょっと迷ったが、剣ケ峰頂上まで、スキーを履いたまま登ろうと決める。tutomuさんは、まちがいなくスキーを履いて頂上に向かっただろう。後で聞くと、今ちゃんは、頂上小屋下でスキーをデポしたらしい。
頂上小屋を越えると、今ちゃんが降りてきた。少し経って、tutomuさんがスキーで滑って降りてきた。
私は、そのままスキーで登り、乗鞍岳の標識のある所の近くでスキーを脱いで、祠にお参りをした。ヤッホ~!来たぞ~。一人穂高連峰を眺める。近くにいた人にシャッターを押してもらい、さて、みんなの待っていてくれる頂上小屋下まで、スキーで下ろう。
カップ麺にポットのお湯を注ぐが、寝る前に入れたお湯は温度が下がっていて、美味しく食べられなかったのが残念だった。お寿司を分け合って食べる。
「どの斜面を滑るの?」登ってきた大雪渓ルートでなく、このまま頂上小屋直下から滑ることに。向こうより少しこちらの方が斜度があるなぁ・・・。
Tutomuさんは、動画を撮ってあげると言って小屋下からすぐに滑って行く。
今ちゃんはコルに向かって滑り出したが、先週の金山沢の滑り出しの急斜面を経験しているので、不安なく滑り出して行った。
昨年度は、怪我でほとんど滑れなかったという今ちゃんも、今年の最初は緊張したものの、今日まで積極的に山スキーに参加してきて、その一回一回の経験がちゃんと生きているようだ。
今期のスタートはきっと私と同じくらいの力量だったと思われるが、すっかり先に進んでうまくなった今ちゃん。経験が力になって行くのは、今ちゃんだけでなく、今日は白山に山スキーらしいkyuちゃんも同じだ。いつも果敢にアタックするお二人を見習わなくっちゃ。
さて最後は、私。こわごわ斜滑降で滑り出し、思い切ってターン。何回かターンしているうちに、苦手な方向のターンで、やっぱりこける。う~、こけないことを目指しているのに・・・。斜面が急なので、立ち上がりやすいけど、一回こけるとやっぱり足に堪えちゃちゃう。
Tutomuさんはさすがの滑りで、すいすい気持ちよくターンをきって滑ってあっというまに豆粒状態だ。次に今ちゃんが続く。足腰が疲れてきた私は、何回か転びながら、それでも楽しく滑る。斜度が無いところで転ぶと立ち上がれなくて悪戦苦闘。
時間が余っているが、1時間半という中途半端な時間である。トラバースして富士見沢・鶴ケ沢周辺の一角に来ると、二つのチームが、滑っておられた。こちらの斜面も楽しそう~。時間があれば登り返して滑りたくなるような広い斜面だ。
Tutomuさんだけでも、登り返して滑ったら?。シールをつけるのは面倒と、スキーを担いで登っていくtutomuさん。今ちゃんは、位ケ原に向かって滑り降りていく。
途中まで登って、スキーを履き滑り出したtutomuさんを確認して私も位ケ原に向かって滑る。すぐにtutomuさんは追いつき、三人揃って位が原山荘に向かった。
お手軽な観光山スキーかもしれないが、晴天の乗鞍で山スキーができてご機嫌の私であった。今日という日を一緒に過ごさせてくれた、Tutomuさん、今ちゃんに感謝。
さて、今日はどこの温泉にするかな?このあたりに無料の温泉があるらしいとの今ちゃんの情報だったが、平湯の森まで戻ることになった。1時間後を約束にゆっくりのんびり温泉につかってくつろいだ。ちょっとしたへまを温泉の更衣室でもやらかして、湯上りの笑い話の種にしたのは、やっぱり私だった。「とっちゃんらしいね~。」山スキーはへたちょこりん、やることはへまちょこりんが、すっかり板についている私である。
<同行のtutomuさんの記録>
http://blogs.yahoo.co.jp/two2106_hira/28701672.html
☆~~とっちゃん(都津茶女)。☆~
[/color]