【日 付】2014年3月29日(土)
【山 域】越美国境 笹ヶ峰
【天 候】晴れのち曇りのち晴れ
【メンバー】バーチャリ、ひいちゃん、山日和
【コース】林道駐車地7:18---大河内集落奥の橋8:16---11:44国境稜線---12:48笹ヶ峰13:01---13:42ランチ場14:50---16:41橋
---17:20-駐車地
山日和さん、バーチャリさん
ご一緒させて頂いてありがとうございました。
体調悪く待って頂きながらも、あの素晴らしいパノラマをやっと見ることが出来ました。
広野ダム湖の右岸道には雪のかけらすら見られなかった。予定通り二ツ屋の導水施設まで車で入る。続く大河内林道にも雪は
ない。これ幸いと5分ほど進んだところでデブリに阻まれてストップ。往復30分ぐらいは林道歩きをセーブできたようだ。
ところどころデブリが残っているものの、林道はこの時期としては異例なほど荒れていない。雪解け水が勢いよく流れる大河内川
を見下ろしながら、すっかり春めいた林道を歩くもう開きかけたフキノトウがあちこちに頭を出していた。
ここまで入れ、そしてデブリも川に落ちる滑り台はなく危険なく歩けたのは助かりました。
この段階で、山日和さんはヤブの心配をされていましたね。
導水施設で会った美濃俣丸へ向かう登山者が、ひとり笹ヶ峰へ向かった人がいると言っていた。そのトレースは大河内集落跡
を過ぎて3番目の橋を対岸へ渡っていた。我々は堰堤手前の最終の橋を渡って尾根に取り付く。722m標高点を経て源平谷山か
らの尾根に合流する支尾根である。
2003年にご一緒させて頂いた「美濃俣丸」は、お天気に恵まれず眺望が全くありませんでしたね。
懐かしいQちゃんもご一緒でした。
笹ケ峰はもうご縁はないだろうと諦めていたので、10年振りの念願叶う日となって感激ひとしおでした。
左手には谷を挟んで笹ヶ峰の山頂が意外な近さで見えていた。ここから真っすぐ行ければ近いのだが。
800mあたりから完全に雪が繋がってスノーシューを履くことができた。先行者はワカンで歩いている。雨と気温の上昇で雪は
緩んでいるが、こういう状況はスノーシューの得意とする場面である。同じように歩いてもワカンと沈み方が違う。
雪は緩んでいましたね。やはりワカンとスノーシューとの沈み方の違いを立証しました。
予報よりも天気の移り変わりが早いようだ。雪原状の合流点に着く頃には
すっかり曇り空になってしまった。印象的な形のブナが1本、広い雪原の中に所在無げに佇んでいる。その奥には上谷山から
北に伸びる長大な尾根が横たわっていた。
お昼から曇り、15時からは少し降られるかなと予想していましたが、早々と怪しくなってしまいました。
けれど、素敵なご褒美が待っていましたね。
ここからロボットピークと呼ばれる越美国境稜線とのジャンクションまでは高々200mほどの標高差しかない。
やや急な広い斜面をヒールリフターを効かせて登り、ロボットピークの手前で左にトラバースすれば待望の越美国境稜線に到
着である。初めてここ訪れた時、同行の洞吹氏がばててしまって途中で待っていると言った。それを叱咤激励してここまで登っ
た時のうれしそうな顔を思い出す。
素晴らしい展望を楽しまれるふたりを目の前にして、ついに動けなくなりました。冷えによる痛みのピークで、1枚重ねておけば良かったとパンツの選択ミスに反省。洞吹さんも同じくしんどい思いをされていたのですね。
洞吹さんの喜んだお顔が見られて良かったですね。
国境稜線へ出た途端、東からの強烈な風に体をあおられた。暗い空の色と相まってモチベーションが下がる。とりあえず風を
避けられるところへと笹ヶ峰方面へ足を踏み出す。
この状況ではのんびりランチタイムを取れないかもしれないので、風の弱い場所で軽く腹ごしらえ。ひいちゃんから「ここで待って
いるからバーチャリさんと2人で行って来て」と泣きが入った。かなり体調が悪いようで、体のあちこちが痛いと訴えている。
しかしここまで来てやめるという選択肢はない。笹ヶ峰山頂は結構遠くに見えるが、実際歩いてみるとアップダウンも緩く、まさ
に稜線漫歩を楽しめるところなのだ。
お天気ももうひとつだし、かなりの強風で敗退すると言われるかなと思いましたが迷わず風のない所まで行きましょうと。
まだ歩ける感じだったと思われていたのは自分より判断が正しかったのかもしれません。
憧れの最深部の山々のパノラマを目前にしながらも、痛みで心が折れてしまってたのです。
不動山へのジャンクションのあたりから、意外なことに青空が広がり始めた。さっきまでの雨が降り出してもおかしくないような
空の色は完全に姿を消し、雪面は本来の白さを取り戻した。
いやぁ~ 予想していなかったこの青空にも心を強く押して貰えました。
この景色を見ながらの稜線漫歩は素晴らしい~
美濃俣丸で見られなかった展望をこの目に焼き付けましょう
夏小屋丸の雪庇跡の雪堤はいつ見ても圧倒的だ。この雪庇が健在な内に見ようと思えば、早い時期に広野ダムから延々と
歩かなければならないだろう。今年は雪が少ないとの評判だが、少なくともここではそんな印象はない。
巨大な雪の塊となった夏小屋丸のピークを越えて、現われ始めた雪割れに注意しながら広い斜面を下りると前方に登山者の
姿が見えた。山頂を往復して戻って来たようだ。
この山域で会う登山者としては若そうな単独者としばし話す。(下山後に検索するとヤマレコの彼の記事がヒットした。その時は
話題にしなかったが、うれしいことにやぶこぎも見てくれているようだ。) やはりワカンでは歩きにくく苦労したと言っていた。
ここは、山スキーでは行かれていないのかな?雪庇の健在な姿は調べてもヒットしませんでした。
迫力あるでしょうね。
ワカンの足跡の話をしながら歩いていたらご本人登場でしたね。
まさかヤマレコのお方だったとは、やぶこぎ登場に感謝でしたね。
稜線東側にできた仮想稜線とも言うべき夥しい雪の堆積の上を歩く。ところどころに亀裂が入って、もうひと雨来れば一気に
崩れ落ちてしまいそうな予感だ。
山頂手前の小ピークを越えて、こちらから見るとドーム状の本峰へのわずかな登り。手前で待って3人同時に山頂に立つ。
頭上は登頂を祝福するかのように真っ青な空が広がっていた。金草岳から能郷白山へ続く越美国境の山々。三周ヶ岳、高丸、
烏帽子山、蕎麦粒山、不動山、千回沢山といった奥美濃のコアなピーク達が出迎えてくれた。
春霞の向こうには白山と別山がうっすらと見える。バーチャリさんは感激のあまり涙ぐんでいる。ひいちゃんも念願が叶って喜
色満面だ。この素晴らしい展望を予想もしなかった好天の下で眺められる幸せを噛みしめた。
自分自身は4度目の笹ヶ峰だが、その喜びは些かも減じることはない。何度登ってもいい山はいいのだ。
本峰までの歩きの眺めは素晴らしかったです。
歩を進めるスピードが遅くなられたので山頂はそこなのだと。
3人で立った頂上は奥美濃の山々の展望台、すばらし~い眺め
バーチャリさんのお陰で私もこの感激を頂けたこの日
10年振りに念願叶った笹ヶ峰の頂に一緒に立つことが出来ました。
絶不調で待って頂きありがとうございました。
ロボットピーク手前の休憩地点まで戻ってランチタイムとする。国境稜線に出た時の状況からして、まさか青空の下でランチ
が楽しめると思っていなかった。ビールがウマ過ぎるのだ。
足が固まって暫く呆然、ビール乾杯どころでなくて申し訳なかったですが、ウマ過ぎるビールになって良かったです。
源平谷山分岐のブナは往路では寒々しい佇まいだった
が、今は残照を浴びて生き生きとして見える。
普段はつまらない林道歩きも今日はこの素晴らしい一日の余韻を楽しむためのエピローグだった。
駐車地に帰着した時、バーチャリさんのザックからピッケルが消えていたのに気付いた。どうやら源平谷山からの下りで落とし
たらしい。シモンの青いシャフトのピッケルを拾った方がおられましたら、やぶこぎネットまで連絡頂ければ幸いです。
源平谷山分岐のブナは、きっと今日もシンボルツリーとして訪れる人々を励ましてくれている事でしょう。
ここはやはり、奥美濃の山々を眺める事が出来る素晴らしい山。
山仲間に支えられあの眺めを見せて頂けたこと、山友と笹ヶ峰に心から感謝しました。
橋を渡りひたすら急ぎ足で歩いた林道に、ひっそり待っているピッケルがありましたらご連絡頂けたら幸いです。
ひいちゃん