今年最後の3連休。22日から赤岳展望荘が年末年始の営業に入るので八ヶ岳へと考えていたのだが、22日の低気圧通過後は強い寒気が入るという。おそらく八ヶ岳は暴風になるだろう。22日の熊野は朝のうちに雨雲が抜け、その後気温が上がりそう。今年はまだ湯の峰温泉に行ってないし、沢遊びがてら温泉でのんびりしてこよう。
【 日 付 】2012年12月22日(土)
【 山 域 】南紀・北山川水系 尾川川赤倉谷
【メンバー】単独
【 天 候 】雨のち晴れ
【 ルート 】駐車地 9:10 --- 9:45 一の滝 --- 9:55 二の滝 --- 10:20 三の滝 --- 12:00 丸尾山 12:30 --- 13:20 一の水峠 --- 14:00 駐車地
熊野市を過ぎたあたりで42号線を右折し、札立峠を抜けて9時前には赤倉集落奥の入渓地に到着した。入渓地は土砂や倒木が積み重なって荒廃した感じ。雨はほとんどやんでおり青空も覗いているが、いまいちテンションがあがらない。
右岸の土砂を乗り越えると、昨年の台風12号によると思われる土石流のあとがブルドーザによって整地されている。しかし、川の近くは倒木が積み重なっていて、どうやって入渓できるのだろうか。倒木の向こうを見ると美味しそうな斜滝が。倒木を乗り越えて斜滝に達し、遡行を始める。
しかし、倒木が行く手をふさぎ、歩きやすいところを探して歩いているうちにまたブル道に戻ってしまう。堰堤左を越えて再度入渓。こんな状態が続くようならさっさと撤退して温泉でのんびりしようかと思ったりする。冷たい空気と生暖かい空気がまだなじんでいないように混在していて変な感じ。気温が高いのかすぐに汗ばんでくるので服を一枚脱ぐ。
左岸から合流している枝谷を過ぎると倒木もなくなり、普通の沢の様相になってくる。しばらく歩くと滝が見えた。一ノ滝だ。何の変哲もない滝。右岸を巻いて進むとすぐに二ノ滝に出る。オオッ、高さ40mの見事なスラブ滝だ!こんな変哲もない沢に、こんな素晴らしい滝が隠れているとは。一挙にテンションが高まる。これを見ただけでも今日ここに来た甲斐があったというものだ。
- 二ノ滝
しばらく見とれた後、左岸を巻く。巻き道にはテープがあるので、テープに導かれるままに進み、沢に戻る。すぐ上流には三ノ滝。オオッ、二ノ滝に比べて規模は小さいが、同じスラブ滝で、くねりながら下に落ちている様子が二ノ滝よりも優雅に見せている。これも見とれるような滝だ。きっと最近はあまり人が歩いていないのだろう。独り占めするにはもったいないほどの素晴らしい滝。
- 三ノ滝
左岸を巻いていく。あまり高巻きして沢に戻れなくなるのが怖いので、なるべく小さく巻こうとするが、崖に追い上げられていくと明瞭な登山道に出た。そのまま登山道を進むと簡単に落ち口に出た。滝見の登山道があるようだ。落ち口の上は素敵なナメの散歩道。すぐ上がナメが合流している三俣になっている。
- 三ノ滝の落ち口とナメ
右俣に進む予定なのだが、中俣(本流)のナメも気になるので、まずは中俣のナメを偵察に行く。200mほどナメが続いた後、普通のゴーロ帯になる。今度また来ることになったら上流まで探検してみよう。もとの三俣に戻り、右俣に進む。ここも長いナメが続いた後、植林のゴーロ帯になる。
適当なところで遡行を切り上げ、靴を履き替える。左岸側のca750mピークから丸尾山にのびている尾根のコルに上がり、丸尾山へ至る。丸尾山の東側が伐採地になっており、下に熊野の町並みが見える。風の当たらない陽だまりで昼食にする。さすがに南紀。この時期でも陽だまりはポカポカと暖かい。のんびりしようかと思ったが、読むべき本を車に置いてきた。まあ、温泉でのんびりすればいいか。
- 丸尾山山頂から見た七里御浜
一ノ水峠に降りる。一ノ水峠には熊野古道が通っており石畳になっているが、未整備区間なので石畳が草に覆われたり、不明瞭になったりしている。苔むした石畳が滑りやすいので、慎重に降りていく。下の平坦地に降りると一ノ水トンネルに出るはずなのだがなにもない。と思っていると、土砂に埋もれてトンネルの口だけがぽっかりとあいていた。昨年の土石流で林道ごと埋まったようだ。
- 土砂に埋もれた一ノ水トンネル
赤倉集落まで熊野古道が通っているはずなのだが、この先どうなっているのかわからないので、遠回りだが林道を下ることにする。途中も林道の橋が落ちて、掛け替えの工事中だった。熊野はどこへ行っても昨年の台風の傷跡がまだ生々しく残っている。
赤倉谷は規模の小さい谷だが、南紀の谷らしい美滝とナメがコンパクトに凝集されていて手軽に楽しめる良い谷だった。三ノ滝以降の中俣や左俣も一緒に遡行してみると1日遊べるルートになるだろう。帰りは三ノ滝までの滝見道をたどって下山するともっと簡単に入渓地まで戻れるかもしれない(まだ確認していないが)。
この日の宿は湯の峰温泉にとってある。いつもお世話になっている民宿が満室で断られたので、泣く泣く初めての宿に予約したのだが、料理がおいしくて思いがけずいい宿だった。これからはこの宿を常宿にしようかな。温泉はもちろん素晴らしく3回も入ってしまった。やっぱ湯の峰温泉最高(^^)/
今年最後の3連休。22日から赤岳展望荘が年末年始の営業に入るので八ヶ岳へと考えていたのだが、22日の低気圧通過後は強い寒気が入るという。おそらく八ヶ岳は暴風になるだろう。22日の熊野は朝のうちに雨雲が抜け、その後気温が上がりそう。今年はまだ湯の峰温泉に行ってないし、沢遊びがてら温泉でのんびりしてこよう。
【 日 付 】2012年12月22日(土)
【 山 域 】南紀・北山川水系 尾川川赤倉谷
【メンバー】単独
【 天 候 】雨のち晴れ
【 ルート 】駐車地 9:10 --- 9:45 一の滝 --- 9:55 二の滝 --- 10:20 三の滝 --- 12:00 丸尾山 12:30 --- 13:20 一の水峠 --- 14:00 駐車地
熊野市を過ぎたあたりで42号線を右折し、札立峠を抜けて9時前には赤倉集落奥の入渓地に到着した。入渓地は土砂や倒木が積み重なって荒廃した感じ。雨はほとんどやんでおり青空も覗いているが、いまいちテンションがあがらない。
右岸の土砂を乗り越えると、昨年の台風12号によると思われる土石流のあとがブルドーザによって整地されている。しかし、川の近くは倒木が積み重なっていて、どうやって入渓できるのだろうか。倒木の向こうを見ると美味しそうな斜滝が。倒木を乗り越えて斜滝に達し、遡行を始める。
しかし、倒木が行く手をふさぎ、歩きやすいところを探して歩いているうちにまたブル道に戻ってしまう。堰堤左を越えて再度入渓。こんな状態が続くようならさっさと撤退して温泉でのんびりしようかと思ったりする。冷たい空気と生暖かい空気がまだなじんでいないように混在していて変な感じ。気温が高いのかすぐに汗ばんでくるので服を一枚脱ぐ。
左岸から合流している枝谷を過ぎると倒木もなくなり、普通の沢の様相になってくる。しばらく歩くと滝が見えた。一ノ滝だ。何の変哲もない滝。右岸を巻いて進むとすぐに二ノ滝に出る。オオッ、高さ40mの見事なスラブ滝だ!こんな変哲もない沢に、こんな素晴らしい滝が隠れているとは。一挙にテンションが高まる。これを見ただけでも今日ここに来た甲斐があったというものだ。
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しばらく見とれた後、左岸を巻く。巻き道にはテープがあるので、テープに導かれるままに進み、沢に戻る。すぐ上流には三ノ滝。オオッ、二ノ滝に比べて規模は小さいが、同じスラブ滝で、くねりながら下に落ちている様子が二ノ滝よりも優雅に見せている。これも見とれるような滝だ。きっと最近はあまり人が歩いていないのだろう。独り占めするにはもったいないほどの素晴らしい滝。
[attachment=3]P1010364_1.jpg[/attachment]
左岸を巻いていく。あまり高巻きして沢に戻れなくなるのが怖いので、なるべく小さく巻こうとするが、崖に追い上げられていくと明瞭な登山道に出た。そのまま登山道を進むと簡単に落ち口に出た。滝見の登山道があるようだ。落ち口の上は素敵なナメの散歩道。すぐ上がナメが合流している三俣になっている。
[attachment=2]P1010373_1.jpg[/attachment]
右俣に進む予定なのだが、中俣(本流)のナメも気になるので、まずは中俣のナメを偵察に行く。200mほどナメが続いた後、普通のゴーロ帯になる。今度また来ることになったら上流まで探検してみよう。もとの三俣に戻り、右俣に進む。ここも長いナメが続いた後、植林のゴーロ帯になる。
適当なところで遡行を切り上げ、靴を履き替える。左岸側のca750mピークから丸尾山にのびている尾根のコルに上がり、丸尾山へ至る。丸尾山の東側が伐採地になっており、下に熊野の町並みが見える。風の当たらない陽だまりで昼食にする。さすがに南紀。この時期でも陽だまりはポカポカと暖かい。のんびりしようかと思ったが、読むべき本を車に置いてきた。まあ、温泉でのんびりすればいいか。
[attachment=1]P1010395_1.jpg[/attachment]
一ノ水峠に降りる。一ノ水峠には熊野古道が通っており石畳になっているが、未整備区間なので石畳が草に覆われたり、不明瞭になったりしている。苔むした石畳が滑りやすいので、慎重に降りていく。下の平坦地に降りると一ノ水トンネルに出るはずなのだがなにもない。と思っていると、土砂に埋もれてトンネルの口だけがぽっかりとあいていた。昨年の土石流で林道ごと埋まったようだ。
[attachment=0]P1010408_1.jpg[/attachment]
赤倉集落まで熊野古道が通っているはずなのだが、この先どうなっているのかわからないので、遠回りだが林道を下ることにする。途中も林道の橋が落ちて、掛け替えの工事中だった。熊野はどこへ行っても昨年の台風の傷跡がまだ生々しく残っている。
赤倉谷は規模の小さい谷だが、南紀の谷らしい美滝とナメがコンパクトに凝集されていて手軽に楽しめる良い谷だった。三ノ滝以降の中俣や左俣も一緒に遡行してみると1日遊べるルートになるだろう。帰りは三ノ滝までの滝見道をたどって下山するともっと簡単に入渓地まで戻れるかもしれない(まだ確認していないが)。
この日の宿は湯の峰温泉にとってある。いつもお世話になっている民宿が満室で断られたので、泣く泣く初めての宿に予約したのだが、料理がおいしくて思いがけずいい宿だった。これからはこの宿を常宿にしようかな。温泉はもちろん素晴らしく3回も入ってしまった。やっぱ湯の峰温泉最高(^^)/